この大気を沸かす悪意に満ちた影の雲は骨格だけの口から薄気味の悪い繰言を呟き、そして影でできた爪を生やしている。
アリップ 脅威度3 Allip
経験点800
CE/中型サイズの
アンデッド(非実体)
イニシアチブ +5;
感覚 暗視60フィート;
〈知覚〉+7
オーラ 繰言(60フィート、DC15)
防御
攻撃
移動速度 飛行30フィート(完璧)
近接 非実体接触=+4(1d4【判断力】
ダメージ)
特殊攻撃 狂気の接触、繰言
一般データ
生態
環境 どこでも
編成 単体、2体、あるいは出没(3~6)
宝物 乏しい
特殊能力
繰言(超常)/Babble アリップは絶えず独り言を呟き、幻惑効果を生み出す。アリップから60フィート以内の正気のすべてのクリーチャーはDC15の意志セーヴに成功しない限り2d4ラウンドの間
恍惚状態になる。
恍惚状態になった目標にアリップはその効果を破らずに近付けるが、アリップの攻撃1回はこの効果を破る。セーヴに成功したクリーチャーは同じアリップの繰言に24時間の間影響を受けない。これは[音波、精神作用](強制)効果である。セーヴDCは【魅力】に基づく。
狂気(超常)/Madness アリップを思考看破、精神支配、あるいはテレパシー能力の目標にした者はその苛まれ続ける精神に直接触れ1d4ポイントの【判断力】
ダメージを受ける。
狂気の接触(超常)/Touch of Insanity アリップの接触は1d4ポイントの【判断力】
ダメージ(DC15意志で無効化)を与える。クリティカル・ヒットに成功すれば1d4ポイントの【判断力】
ダメージと1ポイントの【判断力】
吸収を起こす(倍の【判断力】
ダメージの代わりに)。攻撃が成功するごとに、アリップは5の一時的ヒット・ポイントを得る。セーヴDCは【魅力】に基づく。
狂気の餌食になり命を失った者はときに自身が死後、生と死の狭間に囚えられていることに気付くことがある。そうした不運な者たちはアリップとして知られ、生きている頃に凶悪で癒せない狂気に晒され恐怖、混乱に参り、生に激怒した者たちである。彼らは出会ったものに襲いかかる――恐らくは怒りながら、もしかしたら自身の狂気に気付かないままに――そして究極の死へと導く精神病を撒き散らす。
戦闘では、アリップは繰言で攻撃相手を近寄らせたあとに容赦なく最寄りの生きているクリーチャーに狂気の接触で攻撃をする。その幽霊の姿を見たかその非実体の姿の不定形さと対面した恐ろしがる生きている目撃者クリーチャーに対して、アリップの多くは激情に駆られるらしい。アリップにはクリーチャーを殺す手段はないが、アリップの【判断力】吸収の接触によって気絶状態になった者は時に狂気に陥ることがある(『GameMastery Guide』の250~251頁参照)――そうした者の多くは死んだ方がマシといっていい運命を辿る事になる。
アリップは時に自身を狂わせ不浄の存在にしたことに関わる者たちを傷つけようとする。そのような相手と出会うとアリップは対面している他のものを全員無視し、その狂気に陥らせた者が茫然自失にならざるを得なくなるまで憎む敵を集中攻撃する。悲しいことにそうした復讐によってアリップが成仏することはなく、復讐に満足してもこの世界に囚われ続け、ただ内なる狂気だけが燃え続ける。
最終更新:2016年11月12日 19:28