APG > 標準クラス > サモナー > サモナーの幻獣

表:幻獣基本能力
クラス・
レベル
HD BAB セーヴ
(良好)
セーヴ
(劣悪)
技能 特技
ボーナス
【筋】/【敏】
ボーナス
進化
プール
最大
攻撃回数
特殊
1 1 +1 +2 +0 4 1 +0 +0 3 3 暗視、リンク、呪文共有
2 2 +2 +3 +0 8 1 +2 +1 4 3 身かわし
3 3 +3 +3 +1 12 2 +2 +1 5 3
4 3 +3 +3 +1 12 2 +2 +1 7 4
5 4 +4 +4 +1 16 2 +4 +2 8 4 能力値上昇
6 5 +5 +4 +1 20 3 +4 +2 9 4 忠誠
7 6 +6 +5 +2 24 3 +6 +3 10 4
8 6 +6 +5 +2 24 3 +6 +3 11 4
9 7 +7 +5 +2 28 4 +6 +3 13 5 複数回攻撃
10 8 +8 +6 +2 32 4 +8 +4 14 5 能力値上昇
11 9 +9 +6 +3 36 5 +8 +4 15 5
12 9 +9 +6 +3 36 5 +10 +5 16 5
13 10 +10 +7 +3 40 5 +10 +5 17 5
14 11 +11 +7 +3 44 6 +10 +5 19 6 身かわし強化
15 12 +12 +8 +4 48 6 +12 +6 20 6 能力値上昇
16 12 +12 +8 +4 48 6 +12 +6 21 6
17 13 +13 +8 +4 52 7 +14 +7 22 6
18 14 +14 +9 +4 56 7 +14 +7 23 6
19 15 +15 +9 +5 60 8 +14 +7 25 7
20 15 +15 +9 +5 60 8 +16 +8 26 7

幻獣の技能 Eidolon Skills

 幻獣のクラス技能は以下の通り:〈はったり〉【魅】、〈製作〉【知】、〈知識:次元界〉【知】、〈知覚〉【判】、〈真意看破〉【判】、〈隠密〉【敏】。更に、サモナーは1レベルの時点で追加で4つの技能を選択し、幻獣のクラス技能にできる。飛行速度を持つ幻獣は、以降のレベルまで飛行能力を得ないとしても〈飛行〉【敏】も無料のクラス技能として受けることに注意。

基本形態 Base Forms

 幻獣は初期のサイズ、移動速度、AC、攻撃、そして能力値を決定する3種類の形態から1つを持つ。(二次的攻撃などと)特記されていない限り、すべての肉体武器は幻獣の基本攻撃ボーナスをそのまま使用する。幻獣の攻撃は【筋力】修正値をダメージ・ロールに加えるが、それが幻獣のただ1つの攻撃である場合【筋力】修正値の1.5倍を加える。これらの形態は記載している進化をすべて進化コストなしで取得している。それらの無料の進化というボーナスは、既に開始データとしての要素に含まれている。
 また、基本形態のいずれでも小型の幻獣として使用できる。幻獣が小型である場合、【敏捷力】能力値に+2のボーナスを得る。そして【筋力】に-4、【耐久力】に-2のペナルティを受ける。さらにACと攻撃ロールに+1のサイズ・ボーナス、CMBとCMDに-1のペナルティ、〈飛行〉技能判定に+2、〈隠密〉技能判定に+4のボーナスを得る。すべての攻撃は1段階小さいもの(1d6は1d4に、1d4は1d3に)となる。幻獣を小型サイズにした場合、サモナーが幻獣の進化プールを変更する際に幻獣を中型にできる(その場合これらの小型としての修正をすべて失う)。

四足獣 Quadruped

 開始時能力サイズ 中型;速度 40フィート;AC +2外皮;セーヴ 頑健(良好)、反応(良好)、意志(貧弱);攻撃 噛みつき(1d6);能力値 【筋】14、【敏】14、【耐】13、【知】7、【判】10、【魅】11;自動取得進化 噛みつき四肢(脚部)×2。

蛇体 Serpentine

 開始時能力サイズ 中型;速度 20フィート、登攀20フィート;AC +2外皮;セーヴ 頑健(貧弱)、反応(良好)、意志(良好);攻撃 噛みつき(1d6)、尾の打撃(1d6);能力値 【筋】12、【敏】16、【耐】13、【知】7、【判】10、【魅】11;自動取得進化 尾の打撃噛みつき登攀間合い(噛みつき)

人型 Biped

 開始時能力サイズ 中型;速度 30フィート;AC +2外皮;セーヴ 頑健(良好)、反応(貧弱)、意志(良好);攻撃 爪×2(1d4);能力値 【筋】16、【敏】12、【耐】13、【知】7、【判】10、【魅】11;自動取得進化 四肢(脚部)四肢(腕部)

進化 Evolutions

 すべての幻獣はいくつかの進化ポイントを受け取り、それは消費されることで新たな能力、力、そしてそれ以外の強化を幻獣に与える。進化と呼ばれるそれらの能力は、サモナーのレベルが上昇する際に変更できるが、そのとき以外は固定されている。いくつかの進化は幻獣に特定の基本形態を、あるいはサモナーに一定のレベルを、選択に要求する。一部の進化は幻獣に追加の肉体武器を与える。主要と書かれた肉体攻撃は幻獣の基本攻撃ボーナスをそのまま使用し、ダメージ・ロールに【筋力】修正値を加える。二次的と書かれた肉体攻撃は通常から-5した基本攻撃ボーナスを使用し、ダメージ・ロールには(正ならば)幻獣の【筋力】修正値の1/2が足される。幻獣が1つの肉体武器しか持っていない場合、その攻撃の種類とは無関係に、その攻撃ロールは基本攻撃ボーナスをそのまま使用しダメージ・ロールには【筋力】修正値の1.5倍を加える。
 進化は費やす進化ポイントによってグループ分けされている。進化ポイントは保存できない。サモナーがレベルを上昇させた時に、すべてのポイントは消費される。特記ない限り、それぞれの進化は一度に1つしか選択できない。

1ポイント進化

 ここに記された進化は幻獣の進化プールから1ポイントを費やす。

 鋭敏嗅覚(変則)/Scent:幻獣の臭いへの感覚は非常に鋭いものとなる。幻獣は鋭敏嗅覚の特殊性質を獲得し、嗅覚によって30フィート以内の敵を看破できる。敵が風上にいる場合距離は60フィートとなる;風下にいた場合距離は15フィートとなる。強い臭いは通常の範囲の2倍であっても探知できる。鋭敏嗅覚は幻獣にクリーチャーの居場所を特定させることはできず、存在を看破できるだけである。幻獣は移動アクションでその方向を探知できる。クリーチャーが5フィート以内にいる場合、幻獣はその居場所を特定できる。幻獣は鋭敏嗅覚を使用しクリーチャーを追跡できる。

 エラ呼吸(変則)/Gills:幻獣はエラを手に入れ、水中でも呼吸できるようになる。

 尾(変則)/Tail:幻獣は長く力強い尾を生やす。これは幻獣がなにかの表面で平衡を保つための〈軽業〉判定に+2の種族ボーナスを与える。この進化は複数回選択できる。

 尾の打撃(変則)/Tail Slap:幻獣は尻尾で近くの敵を殴りつける、尾の打撃が行なえるようになる。この攻撃は二次的攻撃である。尾の打撃は1d6(大型の場合1d8、超大型の場合2d6)ポイントのダメージを与える。この進化を取得するためには、幻獣は尾の進化を持っていなければならない。この進化は複数回選択できるが、幻獣はそれに等しい数の尾の進化を持っていなければならない。

 外皮強化(変則)/Improved Natural Armor:幻獣の皮は毛皮が、堅い鱗が、あるいは外骨格が厚くなり、外皮に+2のボーナスを得る。この進化はサモナーの持つ5レベル毎に1回ずつ選択できる。(訳注:更新;この進化は1レベルの時点で1回、そして5、10、15、20レベルの時点で再度取得できる。)

 噛みつき(変則)/Bite:幻獣の口には鋭い牙がところ狭しと並び、噛みつき攻撃が可能になる。この攻撃は主要攻撃である。噛みつき攻撃は1d6(大型の場合1d8、超大型の場合2d6)ポイントのダメージを与える。幻獣が既に噛みつき攻撃を持っている場合、この進化で噛みつき攻撃は【筋力】修正値の1.5倍をダメージ・ロールに加える。

 乗騎(変則)/Mount:幻獣は戦闘訓練を受けた乗騎として仕えるために正しく熟練し、形作られている。幻獣は騎乗者より少なくとも1サイズ以上大きくなければならない。この進化は蛇体四足獣の幻獣しか選択できない。

 触手(変則)/Tentacle:幻獣は長く、のたうつ触手を生やし、触手攻撃を行なえるようになる。この攻撃は二次的攻撃である。触手攻撃は1d4(大型の場合1d6、超大型の場合1d8)ポイントのダメージを与える。この進化は複数回選択できる。

 水泳(変則)/Swim:幻獣は水かきのある手や足、あるいは力強いヒレを手に入れ、基本移動速度に等しい水泳移動速度を得る。この進化は幻獣に水中で呼吸する能力を与えない。この進化は複数回選択できる。この進化を再度選択する度、幻獣の水泳移動速度は20フィート上昇する。

 叩きつけ(変則)/Slam:幻獣は破壊力に満ちた1回の叩きつけ攻撃をもたらせるようになる。この攻撃は主要攻撃である。叩きつけ攻撃は1d8(大型の場合2d6、超大型の場合2d8)ポイントのダメージを与える。この進化を取得するためには、幻獣は四肢(腕部)の進化を持っていなければならない。また、幻獣は基本形態の爪を(依然として1進化ポイントを消費して)この叩きつけ攻撃に変更できる。この進化は複数回選択できるが、幻獣はそれに等しい数の四肢の進化を持っていなければならない。

 ダメージ強化(変則)/Improved Damage:幻獣の肉体攻撃の1つは特に致命的である。1つの肉体武器形態を選択し、それはダメージ・ダイスが1段階上昇する。この進化は複数回選択できる。効果は累積しない。幻獣がこの進化を選択する度、異なる肉体武器1つに適用される。

 突き押し(変則)/Push:幻獣は攻撃に成功すると、クリーチャーを遠くに突き飛ばす能力を得る。1種類の肉体攻撃を選択する。選択した種類の肉体武器による攻撃に成功した場合、幻獣は即座に戦技判定を行なえる。成功した場合、攻撃の目標は幻獣から離れる方向に5フィート突き飛ばされる。この能力は幻獣と同じサイズかより小さいクリーチャーにしか働かない。この方法で突き飛ばされたクリーチャーは機会攻撃を誘発しない。この進化は複数回選択できる。効果は累積しない。幻獣がこの進化を選択する度、それは異なる肉体攻撃に適用される。

 翼の叩打(変則)/Wing Buffet:幻獣は敵を倒すためにその翼を使うことを学び、2回の翼の叩打攻撃を得る。これらの攻撃は二次的攻撃である。翼の叩打は1d4(大型の場合1d6、超大型の場合1d8)ポイントのダメージを与える。幻獣は翼による飛行の進化を持っていなければこの進化を選択できない。

 爪(変則)/Claws:幻獣は四肢の先に凶悪な一組の爪を生やし、爪攻撃を2つ得る。それらの攻撃は主要攻撃である。爪は1d4(大型の場合1d6、超大型の場合1d8)ポイントのダメージを与える。幻獣は四肢の進化を持っていなければこの能力を取得できない。この進化は四肢(脚部)の進化には1回しか適用できない。この進化は複数回選択できるが、それと同じだけ幻獣は四肢の進化を選択していなければならない。

 抵抗(変則)/Resistance:幻獣は特定のエネルギーの種類に耐性を得、それは通常身体に反映される(火ならば灰がかった皮、冷気ならば凍える吐息などのように)。1つのエネルギーの種類([強酸]、[氷雪]、[雷撃]、[火炎]、[音波])を選択する。幻獣は選択した種類に対する抵抗5を得る。この抵抗はサモナーの持つ5レベル毎に5ずつ上昇し、最大で10レベルの時点で15となる。この進化は複数回選択できる。効果は累積しない。幻獣はこの進化を1回選択する度、それは異なる種類のエネルギーに適用される。

 登攀(変則)/Climb:幻獣は登攀の熟練者となり、基本移動速度に等しい登攀移動速度を得る。この進化は複数回選択できる。この進化を再度選択する度、幻獣の登攀移動速度は20フィート上昇する。

 飛びかかり(変則)/Pounce:幻獣は素早い反応を身に着け、突撃時に全力攻撃を行なえるようになる。この進化は、四足獣の基本形態を持つ幻獣しか選択できない。

 はさみ(変則)/Pincers:幻獣は一組の四肢の先に大きなはさみを生やし、はさみ攻撃を2つ手に入れる。それらの攻撃は二次的攻撃である。はさみは1d6(大型の場合1d8、超大型の場合2d6)ポイントのダメージを与える。はさみに適用したつかみの進化を持つ幻獣は組みつきの際のCMB判定に+2のボーナスを得る。幻獣が四肢(腕部)の進化を持っていなければこの進化を選択できない。また、幻獣は基本形態の爪を(依然として1進化ポイントを消費し)はさみに変更できる。この進化は複数回選択できるが、幻獣は選択するのと等しい数の四肢の進化を持っていなければならない。

 針(変則)/Sting:幻獣は尻尾の先に長く鋭い針を生やし、針攻撃を手に入れる。この攻撃は主要攻撃である。針は1d4(大型の場合1d6、超大型の場合1d8)ポイントのダメージを与える。この進化を取得するためには、幻獣は尾の進化を持っていなければならない。この進化は複数回選択できるが、幻獣はそれに等しい数の尾の進化を持っていなければならない。

 引き寄せ(変則)/Pull:幻獣は攻撃に成功すると、クリーチャーをより近くに引き寄せる能力を得る。1種類の肉体攻撃を選択する。選択した種類の肉体攻撃による攻撃に成功した場合、幻獣は即座に戦技判定を行なえる。成功した場合、攻撃の目標は幻獣に5フィート引き寄せられる。この能力は幻獣と同じかより小さいクリーチャーにしか働かない。この方法で引き寄せられるクリーチャーは機会攻撃を誘発しない。幻獣は10フィート以上の間合いを持っていなければこの進化を選択できない。この進化は複数回選択できる。効果は累積しない。幻獣がこの進化を選択する度、それは異なる肉体武器に適用される。

 間合い(変則)/Reach:幻獣の攻撃の1つは、より遠くの敵をも攻撃できる。1つの攻撃を選択する。幻獣のその1つの攻撃の間合いは5フィート上昇する。

 魔力を帯びた攻撃(超常)/Magic Attacks:幻獣は内に魔法の力を封じ、そのすべての肉体武器はダメージ減少を克服する際、魔法の武器として扱われる。サモナーのレベルが10以上ある場合、幻獣のすべての肉体武器はダメージ減少を克服する際、幻獣の属性を持っているものとして扱われる。

 練達者(変則)/Skilled:幻獣はある技能の熟練者となり、その技能に+8の種族ボーナスを得る。この進化は複数回選択できる。効果は累積しない。幻獣がこの進化を選択する度、それは異なる技能に適用される。

2ポイント進化

 ここに記された進化は幻獣の進化プールから2ポイントを費やす。

 足払い(変則)/Trip:幻獣は噛みつきで敵を引き倒すことに熟練し、足払いを行なえるようになる。選択した種類の噛みつき攻撃に成功したとき、幻獣は即座に戦技判定を行なえる。成功した場合、その攻撃の目標は転倒する。判定に失敗した場合も、幻獣は足払いを返されることはない。この能力は幻獣と同じか、より小さいクリーチャーにしか働かない。幻獣が噛みつきの進化を持っていなければこの進化は選択できない。

 エネルギーを帯びた攻撃(超常)/Energy Attacks:幻獣の攻撃はエネルギーを帯びる。以下から1つの種類のエネルギーを選択する:[強酸]、[氷雪]、[雷撃]、[火炎]。幻獣のあらゆる肉体攻撃は命中したとき、1d6ポイントの選択した種類のエネルギーのダメージを与える。サモナーは最低5レベルなければこの進化を選択できない。

 かきむしり(変則)/Rend:幻獣はその爪で攻撃する者の肉体を切り裂くことを学び、かきむしりの能力を得る。幻獣が1ラウンド中に同じ目標に対して2回の爪攻撃を成功させたとき、爪はその肉体を引き裂き、追加ダメージを与える。このダメージは通常の1つの爪攻撃に幻獣の【筋力】修正値の1.5倍を加えたものである。幻獣は爪の進化を持っていなければこの進化を選択できない。サモナーは最低6レベルなければこの進化を選択できない。

 完全耐性(超常)/Immunity:幻獣の肉体は1種類のエネルギーに強力な耐性を持ち、その種類のエネルギーに対する完全耐性を得る。[強酸]、[氷雪]、[雷撃]、[火炎]、[音波]から1つ選択する。幻獣は選択したエネルギーの種類に対する完全耐性を得る。この進化は複数回選択できる。効果は累積しない。毎回異なる種類のエネルギーに適用される。サモナーは最低7レベルなければこの進化を選択できない。

 四肢(変則)/Limbs:幻獣は一組の四肢を得る。四肢は2つの形態のうちどちらかを取る。脚部にすることで、幻獣は完全な足を備えることができる。一組の脚部毎に、幻獣の基本速度は10フィート上昇する。それとは別に、完全な手を備えた腕部をなることができる。幻獣は追加の一対の腕部を得ることでいかなる追加肉体攻撃も得ないが、ほかの追加攻撃を与える進化を取得できる(叩きつけなど)。幻獣が習熟しているなら、手を備えた腕部で武器を扱うことができる。この進化は複数回選択できる。

 締めつけ(変則)/Constrict:幻獣は組みついている相手を押し潰せる力強い筋肉を得る。幻獣がつかみの進化を使用して敵との組みつきに成功したとき、つかみの進化で使用した攻撃で与えたダメージ量に等しい追加ダメージを与える。この進化は基本形態が蛇体の幻獣しか選択できない。

 蹂躙(変則)/Trample:幻獣はその足で敵を踏みにじり打ち砕く術を学び、蹂躙の能力を得る。全ラウンド・アクションで幻獣は自分より1段階以上小さい敵を蹴散らすことができる。これは蹴散らしの戦技と同じように扱われるが、幻獣は判定を行なう必要がなく、単に移動の経路に敵が存在するだけでよい。クリーチャーたちは1d6(大型ならば1d8、超大型ならば2d6)ポイントに幻獣の【筋力】修正値の1.5倍を加えたダメージを与える。蹂躙の目標となった目標は、-4のペナルティを受けた機会攻撃を行なえる。目標が機会攻撃を行なうことを諦める場合、反応セーヴに成功することでダメージを半分にできる。このセーヴのDCは10+幻獣のHDの1/2+幻獣の【筋力】修正値である。蹂躙する幻獣は、1体のクリーチャーには1ラウンドに1回しかダメージを与えることができない。この進化は基本形態が四足獣人型の幻獣しか選択できない。

 振動感知(変則)/Tremorsense:幻獣は大地の振動を感じ取れるようになり、30フィート以内への振動感知が可能となる。この効果は非視覚的感知の進化と同じように作用するが、幻獣とそのクリーチャーの両者が大地の上にいなければ居場所を特定できない。サモナーは最低7レベルなければこの進化を選択できない。

 つかみ(変則)/Grab:幻獣は敵に組みつくことに熟練し、つかみの能力を得る。噛みつき、爪、はさみ、叩きつけ、尾の打撃、あるいは触手から1種類の攻撃を選択する。幻獣が選択した種類の攻撃に成功したとき、幻獣は即座に戦技判定を行なえる。成功した場合、幻獣は攻撃の目標に組みつく。この能力は幻獣より1段階以上小さいクリーチャーにしか使用できない。この進化を持つ幻獣は、組みつきのために行うCMB判定に+4のボーナスを得る。

 突き刺し(変則)/Gore:幻獣は頭に数本の角を生やし、1回の突き刺し攻撃を行なえるようになる。この攻撃は主要攻撃である。突き刺し攻撃は1d6(大型の場合1d8、超大型の場合2d6)ポイントのダメージを与える。

 毒(変則)/Poison:幻獣は神経毒を蓄え、毒による攻撃を得る。噛みつきか針かの攻撃を選択する。選択した攻撃が命中すれば、目標は毒に侵される。幻獣の毒/Eidron Poison種別 毒(致傷);セーヴ 頑健・無効;頻度 4ラウンドの間1/ラウンド;効果 1d4【筋力】ダメージ;治癒 1セーヴ。セーヴDCは10+幻獣のHDの1/2+幻獣の【耐久力】修正値。追加で2ポイントの進化ポイントを消費することで、この毒は代わりに【耐久力】ダメージを与える。サモナーは最低7レベルなければこの進化を選択できない。

 能力値上昇(変則)/Ability Increase:幻獣はより肥大した筋肉、より素早い反応、より深遠なる知性の蓄積を得、あるいはその他の能力の1つが上昇する。幻獣の1つの能力値は+2上昇する。この進化は複数回選択できる。この能力は個々の能力値に1回と、サモナーの持つ6レベル毎に追加で1回ずつ適用できる。

 飛行(変則、あるいは超常)/Flight:幻獣はバット(蝙蝠)、鳥、虫、あるいは竜のものに似た大きな翼が生え、飛行する能力を得る。幻獣は基本移動速度に等しい飛行速度を得る。幻獣の機動性はサイズによって決定される。中型、あるいはより小型の幻獣は良好な機動性を持つ。大型サイズの幻獣は標準の機動性を、超大型の幻獣は貧弱な機動性を持つ。追加で2の進化ポイントを消費することで、幻獣の飛行は魔法的なものとなる。幻獣は翼を失い、機動性は完璧となる。魔法的な飛行は超常能力である。追加で進化ポイントを消費することで幻獣の飛行移動速度は上昇し、追加で消費したポイントそれぞれにつき20フィートずつ上昇する。サモナーは最低5レベルなければこの進化を選択できない。

 ひっかき(変則)/Rake:幻獣はその足に危険な爪を持ち、組みついた状態の敵に対して2回のひっかき攻撃ができる。これらの攻撃は主要攻撃である。目標への組みつき判定に成功する度、幻獣はその目標に対して追加でこれらの攻撃ができる。これらのひっかき攻撃は1d4(大型の場合1d6、超大型の場合1d8)ポイントのダメージを与える。この進化は基本形態が四足獣の幻獣しか選択できない。この進化は幻獣の最大攻撃回数に関しては1個の肉体武器とみなす。サモナーは最低4レベルなければこの進化を選択できない。

 武器鍛錬(変則)/Weapon Training:幻獣は武器の使い方を学び、ボーナス特技として《単純武器習熟》を得る。追加で進化ポイントを2消費した場合、幻獣は同様にすべての軍用武器に習熟する。

3ポイント進化

 ここに記された進化は幻獣の進化プールから3ポイントを費やす。

 穴掘り(変則)/Burrow:幻獣には厚く節くれ立った爪が生え、地中を移動できるようになる。幻獣は基本移動速度の半分の穴掘り移動の能力を得る。この移動能力は、土、粘土、砂、大地を通過する移動に使用できる。この移動によって穴が残ることはなく、地表に痕跡も残さない。サモナーは最低9レベルなければこの進化を選択できない。

 畏怖すべき存在(変則)/Frightful Presence:幻獣は敵を動揺させるようになり、畏怖すべき存在の能力を得る。幻獣は突撃や攻撃などの攻撃的なアクションの一部としてこの能力を起動できる。幻獣から30フィート以内に存在する敵は意志セーヴに成功しない限り、3d6ラウンドの間怯え状態となる。このセーヴのDCは10+幻獣のHDの1/2+幻獣の【魅力】修正値に等しい。幻獣が相手よりHDが4以上多かった場合、その相手は怯え状態ではなく恐慌状態となる。幻獣よりHDの多い敵はこの能力に完全耐性を持つ。サモナーは最低11レベルなければこの進化を選択できない。

 蜘蛛の糸(変則)/Web:幻獣は一組の紡績突起を手に入れ、糸を紡げるようになる。幻獣はこうした蜘蛛の糸を使うことで、自分自身に加え自分と同じサイズ以下の1体のクリーチャーまでを支えられる。幻獣は1日に8回まで遠隔接触攻撃として網を張れ、幻獣より1段階大きいサイズまでのクリーチャーに絡みつかせることができる。糸は50フィートの距離と10フィートの射程単位を持つ。糸によって絡みつかれた状態のクリーチャーは〈脱出術〉か(-4のペナルティを受け)【筋力】判定に成功することで脱出できる。その判定のDCは10+幻獣のHDの1/2+幻獣の【耐】修正値に等しい。糸は硬度0と幻獣の総ヒット・ダイスに等しいヒット・ポイントを持つ。幻獣は登攀速度で自身の糸を登ることができ、糸に触れているクリーチャーの位置も特定できる。幻獣は登攀の進化を持っていなければこの進化を選択できない。サモナーは最低7レベルなければこの進化を選択できない。

 ダメージ減少(超常)/Damage Reduction:幻獣の肉体は傷に耐性を持ち、ダメージ減少の能力を得る。秩序、混沌、善、悪のうちから1つの属性を選択する。幻獣は選択した属性を持つ武器であれば無視できるダメージ減少5を得る。この属性は、幻獣の持つ属性の1つと対立していなければならない。12レベルの時点で、追加で進化ポイントを2消費することでこの守りはダメージ減少10に上昇する。サモナーは最低9レベルなければこの進化を選択できない。

 飲み込み(変則)/Swallow Whole:幻獣は飲み込みの能力を得、敵を食べられるようになる。幻獣が自身の噛みつき攻撃を使用して組みつき状態であるクリーチャーがいるとき(つかみの進化参照)に自身のターンを開始する場合、そのクリーチャーを飲み込むために戦技判定を行なえる。そのクリーチャーは幻獣より1段階以上小さくなければならない。飲み込まれたクリーチャーはラウンド毎に1d6ポイントの[強酸]ダメージと、幻獣の噛みつき攻撃に等しいダメージを受ける。飲み込まれたクリーチャーは組みつき状態として扱われるが、軽い斬撃武器あるいは軽い刺突武器で切り裂いて脱出を試みることができる。切り開いて自由になるのに必要なダメージ量は幻獣のヒット・ポイント総量の1/10に等しい。切り開くための攻撃に対する幻獣のACは10+幻獣の外皮ボーナスの1/2に等しい。飲み込まれたクリーチャーが切り開いて脱出した場合、幻獣はそのダメージが治るまでこの能力を失う。また、飲み込まれたクリーチャーは通常通りの方法で組みつきから逃れることを試みることもできる。成功すれば幻獣の口元に戻るが、そこで再び逃れる試みをする必要があり、再び飲み込まれる可能性もある。幻獣は噛みつき攻撃を起点としたつかみの進化を持っていなければこの進化を選択できない。サモナーは最低9レベルなければこの進化を選択できない。

 非視覚的感知(変則)/Blindsense:幻獣の感覚は驚異的なほど鋭くなり、距離30フィートの非視覚的感知を手に入れる。この能力によって幻獣は〈知覚〉判定を行わなければ見ることができないクリーチャーの居場所を特定できるが、そのようなクリーチャーは依然として幻獣に対して完全視認困難を持っている。視覚は幻獣の移動速度と、依然として見えないクリーチャーからの攻撃に対するアーマー・クラスへの【敏捷力】ボーナスが失われることに影響を与える。サモナーは最低9レベルなければこの進化を選択できない。

4ポイント進化

 ここに記された進化は幻獣の進化プールから4ポイントを費やす。

 大型(変則)/Large:幻獣は大きくなり、大型になる。幻獣は【筋力】に+8、【耐久力】に+4、外皮に+2のボーナスを得る。【敏捷力】に-2のペナルティを受ける。このサイズ変化は、幻獣にACと攻撃ロールに-1のサイズ・ペナルティを、CMBとCMDに+1のボーナスを、〈飛行〉技能判定に-2の、〈隠密〉技能判定に-4のペナルティを与える。幻獣が人型の基本形態である場合、間合い10フィートを得る。幻獣が中型でなければこの進化を取得できない。サモナーは最低8レベルなければこの進化を選択できない。
 追加で6進化ポイントを費やす場合、幻獣は代わりに超大型となる。幻獣は【筋力】に+16のボーナスを、【耐久力】に+8のボーナスを、外皮に+5のボーナスを得る。【敏捷力】に-4のペナルティを受ける。このサイズ変更はまたクリーチャーにACと攻撃ロールに-2のサイズ・ペナルティを、CMBとCMDに+2のボーナスを、間合い10フィートを、〈飛行〉技能判定に-4のペナルティを、〈隠密〉技能判定に-8のペナルティを与える。幻獣が人型の基本形態を持つ場合、間合いは上昇し15フィート(他の全ての基本形態に関しては10フィート)になる。間合いの進化を持つ幻獣はこの合計にそれを足す。これらのボーナスとペナルティは大型になったときに得たものと累積せず、入れ替えられる。サモナーは最低13レベルなければこの進化を選択できない。
 大型か超大型の幻獣の【筋力】や【耐久力】能力値に能力上昇の進化を与えるとき、その進化は通常の倍のコストがかかる。

 擬似視覚(変則)/Blindsight:幻獣の感覚はより鋭くなり、距離30フィートの擬似視覚を得る。幻獣は目標への効果線がある限り、暗闇、透明、ほとんどの視認困難を無視して、通常通りに行動や攻撃ができる。幻獣は非視覚的感知の進化を持っていなければこの進化を選択できない。サモナーは最低11レベルなければこの進化を選択できない。

 高速治癒(超常)/Fast Healing:幻獣の肉体は傷を迅速に癒す能力、高速治癒1を得る。幻獣は自然治癒と同じように、1ラウンドに1ポイントのダメージを回復する。高速治癒は飢餓、渇き、窒息により失われたヒット・ポイントを回復せず、失われた肉体の一部を生やすこともない(し、切断された部位を癒着させることもない)。高速治癒は幻獣が生存している間だけ効果を発揮する。追加で2進化ポイントを消費する毎に、1ラウンド毎の回復量は1ずつ上昇する(最大で5まで)。サモナーは最低11レベルなければこの進化を選択できない。

 呪文抵抗(変則)/Spell Resistance:幻獣は魔法から護られ、呪文抵抗を得る。幻獣の呪文抵抗は11+サモナーのレベルに等しい。この呪文抵抗はサモナーに発動された呪文には適用されない。サモナーは最低9レベルなければこの進化を選択できない。

 ブレス攻撃(超常)/Breath Weapon:幻獣は円錐形か直線に魔法的なエネルギーを吐き出す術を学び、ブレス攻撃を得る。[強酸]、[氷雪]、[雷撃]、[火炎]から1つ選択する。幻獣は30フィートの円錐形(か、あるいは60フィートの直線)に、自身が持つHD毎に1d6ポイントの、選択した種類のダメージを与えるブレスを吐ける。ブレス攻撃を受けたクリーチャーは、ダメージを半減するための反応セーヴを試みることができる。DCは10+幻獣のHDの1/2+幻獣の【耐久力】修正値に等しい。幻獣はこの能力を1日に1回使用できる。更に追加で1進化ポイントを費やす毎に、1日に追加で1回ずつ(最大で1日に3回まで)使用できる。サモナーは最低9レベルなければこの進化を選択できない。
最終更新:2023年05月03日 02:54