サークル・オヴ・デス
Circle of Death/死の魔法円
系統:死霊術[即死];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(500GPの価値があるブラック・パール(黒真珠)1個を砕いた粉末)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:半径40フィートの爆発内にいる生きているクリーチャー数体
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・無効;
呪文抵抗:可
サークル・オヴ・デスは生きているクリーチャーの生命力を消し去り、即死させる。
この呪文は術者レベルごとに1d4HD(最大20d4)相当の生きているクリーチャーを抹殺する。最もHDの低いクリーチャーから順に作用していく;HDが同じクリーチャーについては、爆発の起点に近いものから作用する。HDが9以上のクリーチャーには作用せず、クリーチャー1体に作用するのに足りなかったぶんのヒット・ダイス数は無駄になってしまう。
サイレンス
Silence/静寂
系統:幻術(幻覚);
呪文レベル:クレリック2、バード2
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果範囲:クリーチャー、物体、空間の一点を中心とした半径20フィートの放射
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(本文参照)あるいは不可(物体);
呪文抵抗:可(本文参照)あるいは不可(物体)
この呪文を発動すると、完璧な静寂が作用範囲を包む。すべての音は消える。会話は不可能で、音声要素のある呪文は発動できず、いかなる音も範囲内から発生することも、範囲内に入ってくることも、範囲内を通り抜けることもない。この呪文は空間の一点にかけることができるが、動かせる物体にかけたのでなければ、効果範囲を動かすことはできない。呪文はクリーチャーを中心にかけることもでき、その場合、その効果はクリーチャーから発することとなり、クリーチャーが移動するのに伴って移動する。同意しないクリーチャーは呪文を無効化するために意志セーヴを試みたり、(あれば)呪文抵抗を使うことができる。魔法のアイテムやクリーチャーが所持しているアイテムのうち、音を発するものは、セーヴと呪文抵抗を行なうことができる。クリーチャーが所持していないアイテムと空間の一点は行なうことができない。
(サイレンス)呪文の効果範囲にいるクリーチャーは、[音波]や[言語依存]の攻撃、呪文、効果に完全耐性を得る。
サイレント・イメージ
Silent Image/音なき幻像
系統:幻術(虚像);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、バード1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(羊毛少し)
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果:一辺10フィートの立方体の区画4+1個/レベル分までしか広がれない視覚的な虚像(自在)
持続時間:精神集中
セーヴィング・スロー:意志・看破(やりとりがあった場合);
呪文抵抗:不可
この呪文は術者の思い描いた、物体、クリーチャー、力場の視覚的な幻影を作り出す。この幻術が音や匂い、手触りや温度感覚を作り出すことはない。術者は効果の大きさ制限内であれば、イメージを動かすことができる。
サウンド・バースト
Sound Burst/音響炸裂
系統:力術[音波];
呪文レベル:クレリック2、バード2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点/信仰(小さな楽器)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果範囲:半径10フィートの拡散
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・不完全;
呪文抵抗:可
術者は効果範囲に強烈かつ不快な音を炸裂させる。範囲内のクリーチャーは1d8ポイントの[音波]ダメージを被り、頑健セーヴに成功しなければ、1ラウンドの間、
朦朧状態となる。もともと
聴覚喪失状態のクリーチャーは
朦朧状態になることはないが、ダメージは受ける。
サジェスチョン
Suggestion/示唆
系統:心術(強制)[言語依存、精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、バード2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、物質(蛇の舌と、蜂の巣)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:生きているクリーチャー1体
持続時間:1時間/レベルあるいは完了するまで
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
術者は、どのように行動すべきかを(1、2文以内で)示唆することで、目標クリーチャーの行動に影響を与える。示唆する内容は、その行動がもっともらしく聞こえるような形で告げてやらねばならない。明らかに相手の害となる行動は、この呪文の効果を自動的に無効化する。
示唆した行動内容は、持続時間が終わるまで続くことがある。示唆した行動が短時間で完了してしまった場合、呪文は対象が要求されたことをやり終えた時点で終了する。術者は持続時間中に特殊な行動を喚起する条件を指定することもできる。呪文が切れるまでに条件が満たされなかった場合、その行動は行なわれない。
示唆内容が非常にもっともらしければ、GMの判断でセーヴに(-1、-2のような)ペナルティがつく。
マス・サジェスチョン
Suggestion, Mass/集団示唆
系統:心術(強制)[言語依存、精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、バード5
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:生きているクリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
この呪文は
(サジェスチョンと同様に機能するが、複数のクリーチャーに作用する。すべてのクリーチャーに同一の示唆がなされる。
サモン・インストゥルメント
Summon Instrument/楽器招来
系統:召喚術(招来);
呪文レベル:バード0
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作
距離:0フィート
効果:招来された手持ち式の楽器1つ
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
この呪文は術者の選んだ手持ち式の楽器を1つ招来する。楽器は術者の手の中か足元に出現する(どちらにするかは術者が選択)。楽器はその種類の典型的なものである。1回の呪文発動では1個の楽器だけが招来され、その楽器は術者にしか鳴らせない。両手で持ちきれない大きさの楽器を招来することはできない。招来した楽器は呪文の終了時に消えてなくなる。
サモン・スウォーム
Summon Swarm/群れの招来
系統:召喚術(招来);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、ドルイド2、バード2
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、物質/信仰(真四角の赤い布)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:バットかスパイダーかラットのスウォーム1つ
持続時間:精神集中+2ラウンド
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
術者は
バット・スウォーム、
スパイダー・スウォーム、
ラット・スウォームのいずれか(術者が選択)を招来する。スウォームはそのエリア内にいる他のすべてのクリーチャーを攻撃する。術者は、スウォームが他のクリーチャーと重なるようにスウォームを招来してもよい。もしスウォームのエリア内に生きているクリーチャーがいなければ、スウォームは一番近いクリーチャーを全力で攻撃し追跡する。術者がスウォームの目標や移動方向を決められるわけではない。
サモン・ネイチャーズ・アライI
Summon Nature's Ally I/自然の友招来I
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ドルイド1、レンジャー1
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、信仰
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:招来されたクリーチャー1体
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
この呪文は自然のクリーチャー(一般的に動物、フェイ、魔獣、エレメンタルの副種別の来訪者、巨人など)を一体招来する。そのクリーチャーは、術者のターンに術者の指定した場所に現れ、即座に行動する。このクリーチャーは術者の敵を最善を尽くして攻撃する。もし術者がこのクリーチャーと意思疎通できるなら、攻撃を控えさせたり、特定の敵を攻撃させたり、他の行動をとるよう指図することができる。
招来されたモンスターは、他のクリーチャーを招来したり、その他の手段で召喚したりすることはできない。また、瞬間移動や次元間移動の能力を用いることもできない。クリーチャーは、そのクリーチャーの生存できる環境にしか招来できない。この呪文で呼び出されたクリーチャーは高価な物質要素を必要とする呪文や擬似呪文能力(
(ウィッシュ)など)を使用することはできない。
招来されたクリーチャーが属性を持っていたりエレメンタルの副種別を持っているなら、招来する呪文もその種別であるとみなされる。この呪文で招来された、属性の副種別を持たない全てのクリーチャーは、本来の属性とは関わりなく術者と同じ属性を持っている。これらのクリーチャーを招来する呪文も、術者と同じ属性の呪文だとみなされる。
サモン・ネイチャーズ・アライII
サモン・ネイチャーズ・アライIII
サモン・ネイチャーズ・アライIV
サモン・ネイチャーズ・アライV
サモン・ネイチャーズ・アライVI
サモン・ネイチャーズ・アライVII
サモン・ネイチャーズ・アライVIII
サモン・ネイチャーズ・アライIX
サモン・モンスターI
Summon Monster I/怪物招来I
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、クレリック1、バード1
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、焦点/信仰(小さな鞄と小さなろうそく)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:招来されたクリーチャー1体
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
この呪文は他次元界クリーチャー(来訪者、エレメンタル、他の次元界出身の魔獣のいずれかであることが多い)を1体招来する。そのクリーチャーは、術者のターンに術者の指定した場所に現れ、即座に行動する。このクリーチャーは術者の敵を最善を尽くして攻撃する。もし術者がこの来訪者と意思疎通できるなら、攻撃を控えさせたり、特定の敵を攻撃させたり、他の行動をとるよう指図することができる。この呪文は表10‐1の1レベルのリストからクリーチャーを1体召喚する。どのクリーチャーを招来するかは術者が選び、この呪文を発動するたびに異なるものを選択することができる。
招来されたモンスターは、他のクリーチャーを招来したり、その他の手段で召喚したりすることはできない。また、瞬間移動や次元間移動の能力を用いることもできない。クリーチャーは、そのクリーチャーの生存できる環境にしか招来できない。この呪文で呼び出されたクリーチャーは高価な物質要素を必要とする呪文や擬似呪文能力(
(ウィッシュ)など)を使用することはできない。
招来されたクリーチャーが属性を持っていたりエレメンタルの副種別を持っているなら、招来する呪文もその種別であるとみなされる。表10-1で“*”でマークされたクリーチャーは、術者が善の属性ならば
セレスチャル・テンプレートを、術者が悪の属性なら
フィーンディッシュ・テンプレートが適用される。術者の属性が中立ならばどのテンプレートを適用するかを選択することができる。“*”でマークされたクリーチャーは、本来の属性とは関わりなく常に術者と同じ属性である。これらのクリーチャーを呼び出すとき、招来する呪文も術者と同じ属性の種別になる。
サモン・モンスターII
Summon Monster II/怪物招来II
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、クレリック2、バード2
サモン・モンスターIと同様だが、2レベルのリストから来訪者を1体招来するか、1レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来することができる。
サモン・モンスターIII
Summon Monster III/怪物招来III
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、クレリック3、バード3
サモン・モンスターIと同様だが、3レベルのリストから来訪者を1体招来するか、2レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来するか、1レベルのリストから同種の来訪者を1d4+1体招来することができる。
サモン・モンスターIV
Summon Monster IV/怪物招来IV
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、クレリック4、バード4
サモン・モンスターIと同様だが、4レベルのリストから来訪者を1体招来するか、3レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来するか、それより低いレベルのリストから同種の来訪者を1d4+1体招来することができる。
サモン・モンスターV
Summon Monster V/怪物招来V
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、クレリック5、バード5
サモン・モンスターIと同様だが、5レベルのリストから来訪者を1体招来するか、4レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来するか、それより低いレベルのリストから同種の来訪者を1d4+1体招来することができる。
サモン・モンスターVI
Summon Monster VI/怪物招来VI
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、クレリック6、バード6
サモン・モンスターIと同様だが、6レベルのリストから来訪者を1体招来するか、5レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来するか、それより低いレベルのリストから同種の来訪者を1d4+1体招来することができる。
サモン・モンスターVII
Summon Monster VII/怪物招来VII
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、クレリック7
サモン・モンスターIと同様だが、7レベルのリストから来訪者を1体招来するか、6レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来するか、それより低いレベルのリストから同種の来訪者を1d4+1体招来することができる。
サモン・モンスターVIII
Summon Monster VIII/怪物招来VIII
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8、クレリック8
サモン・モンスターIと同様だが、8レベルのリストから来訪者を1体招来するか、7レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来するか、それより低いレベルのリストから同種の来訪者を1d4+1体招来することができる。
サモン・モンスターIX
Summon Monster IX/怪物招来IX
系統:召喚術(招来)[本文参照];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9、クレリック9
サモン・モンスターIと同様だが、9レベルのリストから来訪者を1体招来するか、8レベルのリストから同種の来訪者を1d3体招来するか、それより低いレベルのリストから同種の来訪者を1d4+1体招来することができる。
サンクチュアリ
Sanctuary/聖域
系統:防御術;
呪文レベル:クレリック1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:不可
この呪文によって守られたクリーチャーに対して、目標型呪文も含め、直接攻撃しようとした敵は意志セーヴを行なわなければならない。このセーヴに成功すれば、その敵は通常通り攻撃することができ、その時かかっている
サンクチュアリの作用を受けない。セーヴに失敗した場合、敵はその攻撃をやり遂げることができず、その攻撃者のアクションのうちその部分は失われ、さらにその攻撃者は呪文の効果時間の間、この呪文によって守られたクリーチャーを直接攻撃することができなくなる。この呪文の対象を攻撃しようとしない者は作用を受けない。この呪文は、対象クリーチャーを効果型呪文の効果範囲による攻撃や作用から守るものではない。対象が攻撃すれば呪文の効果は切れてしまうが、攻撃的でない呪文を使ったり、その他の行動をとることはできる。
サンバースト
Sunburst/陽光爆発
系統:力術[光];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8、ドルイド8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(サンストーン(日長石)と火元)
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果範囲:半径80フィートの爆発
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:反応・不完全;本文参照;
呪文抵抗:可
サンバーストは術者の選んだ地点から音もなく炸裂する焼け付くような熱と輝きを待った光球を作り出す。この球体の中にいるすべてのクリーチャーは
盲目状態となり、6d6ポイントのダメージを被る。太陽光によって害を受けたり、太陽光になじみがないクリーチャーは、2倍のダメージを被る。反応セーヴに成功すれば
盲目状態を無効化し、ダメージを半減させることができる。
この光球に捕らえられたアンデッド・クリーチャーは術者レベルごとに1d6(最大25d6)ポイントのダメージを被る(反応セーヴに成功すれば半分のダメージ)。さらに、強い光によって特別な害を受けるようなアンデッド・クリーチャーは、セーヴに失敗すると、この爆発によって破壊されてしまう。
この呪文によって生み出される紫外線は粘体、スライム、ファンガス、モールド系のクリーチャーに、アンデッド・クリーチャーと同様のダメージを与える。
サンバーストは効果範囲内の9レベル未満の[闇]の呪文をすべて解呪する。
サンビーム
Sunbeam/太陽ビーム
系統:力術[光];
呪文レベル:ドルイド7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:60フィート
効果範囲:術者の手を起点とした直線
持続時間:1ラウンド/レベル、あるいはすべての光線を射ち尽くしてしまうまで
セーヴィング・スロー:反応・無効および半減;本文参照;
呪文抵抗:可
この呪文の持続時間の間、術者は毎ラウンド、標準アクションを使って目も眩むばかりの激しい光のビームを呼び出すことができる。術者は術者レベル3ごとに1本(18レベルで最大の6本)のビームを前方に射ち出すことができる。持続時間が切れるか、決められた本数のビームをすべて射ち尽くしてしまうと、呪文は終了する。
ビームの範囲内にいたすべてのクリーチャーは
盲目状態となり、4d6ポイントのダメージを被る。太陽光によって害を受けたり、太陽光になじみがないクリーチャーは、2倍のダメージを被る。反応セーヴに成功すれば
盲目状態を無効化し、ダメージを半減させることができる。
この光線に捕らえられたアンデッド・クリーチャーは術者レベルごとに1d6(最大20d6)ポイントのダメージを被る(反応セーヴに成功すれば半分のダメージ)。さらに、強い光によって特別な害を受けるようなアンデッド・クリーチャーは、セーヴに失敗すると、この光線によって破壊されてしまう。
この呪文によって生み出される紫外線は粘体、スライム、ファンガス、モールド系のクリーチャーに、アンデッド・クリーチャーと同様のダメージを与える。
シアリング・ライト
Searing Light/焼けつく光
系統:力術;
呪文レベル:クレリック3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:光線
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:可
聖なる力を太陽光線のように収束させることで、術者は開いた掌からきらめく光を撃ち出す。目標に当てるためには、術者は遠隔接触攻撃に成功しなければならない。この光線が当たったクリーチャーは術者レベル2レベルごとに1d8(最大5d8)ポイントのダメージを被る。アンデッド・クリーチャーは術者レベルごとに1d6(最大10d6)ポイントのダメージを被り、ヴァンパイアのように明るい光に特に弱いアンデッド・クリーチャーは術者レベルごとに1d8(最大10d8)ポイントのダメージを被る。人造クリーチャーや非自律行動物体は術者レベル2レベルごとに1d6(最大5d6)ポイントのダメージしか被らない。
シー・インヴィジビリティ
See Invisibility/不可視視認
系統:占術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、バード3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(滑石と銀粉)
距離:自身
目標:術者
持続時間:10分/レベル(解除可)
術者は自分の視覚範囲内にあるすべての
不可視状態の物体や存在を、エーテル状態のものも含めて、それらがあたかも通常通り可視状態であるかのように見ることができる。そうしたクリーチャーは、術者にとって半透明の姿として見え、可視状態のクリーチャー、
不可視状態のクリーチャー、エーテル状態のクリーチャーの違いは簡単に識別できる。
この呪文では、
不可視状態になるために用いた手段を知ることはできない。幻術を見破ったり、不透明な物体を透かして見ることはできない。単に隠れていたり、視認困難であったり、その他の理由で見るのが難しいクリーチャーを発見することもできない。
シー・インヴィジビリティは
パーマネンシイ呪文によって永続化できる。
シークレット・チェスト
Secret Chest/秘密の宝箱
系統:召喚術(招来);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、焦点(宝箱とそのレプリカ)
距離:本文参照
目標:宝箱1つと1立方フィート/術者レベルまでの品物
持続時間:60日あるいはチャージ消費する(呼び戻す)まで
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
術者は60日までの間、宝箱をエーテル界に隠し、好きな時にそれを取り戻すことができる。この宝箱の中には術者レベルごとに1立方フィートまでのものを入れることができるが、これは宝箱の大きさ(約3フィート×2フィート×2フィート)には関係ない。生きているクリーチャーが箱の中に入った場合、75%の確率で呪文は単に失敗する。一旦宝箱を隠した後では、術者は精神集中することでそれを取り戻すことができ(1標準アクション)、宝箱は術者のすぐ脇に現れる。
この宝箱は名工の手によって術者のために造られた、極めてできのよい高価なものでなければならない。主に木製のものであれば、黒檀、紫檀、白檀、チーク材などで造り、角の補強材や釘などの金物は白金製でなければならない。象牙製にするならば、金具は黄金でなければならない。青銅、銅、銀でこしらえるなら、蝶番などの付属品は銀かエレクトラム(高価な金属)製でなければならない。このような宝箱の価格は5,000GP未満であってはならない。宝箱を造ったら、術者は宝箱の完璧な複製となる、(まったく同じ材質で隅々までそっくりな)小さなレプリカを作らなければならない(このレプリカには50GPかかる)。この宝箱自身は魔法の力を持たず、通常の宝箱と同様に錠前や守りの魔法を付けることができる。
宝箱を隠す際には、術者は宝箱とレプリカの両方に触れながら呪文を発動する。すると、宝箱はエーテル界へと消え去る。術者が宝箱を呼び戻すにはレプリカが必要である。60日を超えると以後1日ごとに、宝箱が失われてしまい、取り戻すことのできなくなる可能性が5%ずつ累積していく。宝箱のレプリカをなくしたり壊してしまった場合、
ウィッシュ呪文を使っても、大きい方の宝箱を呼び戻す方法はない。ただし、それを探しに他の次元界へと探検に行くことはできる。
宝箱の中の生き物は通常通り食べ、眠り、歳をとる。従って、食糧や空気、水、その他生きるのに必要なものが尽きれば死んでしまう。
シークレット・ページ
Secret Page/秘密のページ
系統:変成術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、バード3
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質(鰊の鱗の粉末とウィル・オ・ウィスプのエキス)
距離:接触
目標:大きさ3平方フィートまでの、接触したページ
持続時間:永続
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
シークレット・ページは1ページの内容を変化させ、まったく別の内容に見せかける。呪文の文章を変化させて、それと同等以下のレベルの、術者の修得している呪文に見せても良い。巻物の呪文を別の呪文に変えるために使うことはできないが、巻物を隠すのには使える。
エクスプローシヴ・ルーンズや
セピア・スネーク・シジルを
シークレット・ページに仕掛けることもできる。
コンプリヘンド・ランゲージズ呪文だけでは、
シークレット・ページの内容を知ることはできない。術者は特別の言葉を口にすることで本来の内容を現すことができる。その後、術者は実際のページの内容を詳しく読み、再び
シークレット・ページ形態に戻すことができる。これは意図するだけで回数無制限に行なうことができる。また、術者は特別の言葉を2回繰り返すことでこの呪文を除去することもできる。
ディテクト・マジック呪文ではそのページに希薄な魔法がかかっていることが判るが、その真の内容は判らない。
トゥルー・シーイングでは隠されたものの存在は判るが、
コンプリヘンド・ランゲージズと組み合わせて発動するのでなければ、内容までは判らない。
シークレット・ページを解呪することはできるし、隠された文字や絵を
イレイズ呪文によって破壊することもできる。
シーミング
Seeming/見せかけの姿
系統:幻術(幻覚);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、バード5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体/2レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:12時間(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効あるいは意志・看破(やりとりがあった場合);
呪文抵抗:可あるいは不可;本文参照
ディスガイズ・セルフと同様だが、術者は他の人々の外見も変えることができる。作用を受けたクリーチャーは、殺されれば本来の姿を取り戻す。同意しない目標は意志セーヴに成功するか、呪文抵抗でこの呪文の効果を無効化できる。
シールド
Shield/盾
系統:防御術[力場];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル(解除可)
シールドは術者の正面を浮遊する、力場でできた不可視の盾を作り出す。この盾は術者に向けられた
マジック・ミサイルの攻撃を無効化し、また術者のACに+4の盾ボーナスを与える。この効果は[力場]効果であるので、ボーナスは非実体接触攻撃に対しても適用される。この
シールドは防具による判定ペナルティも秘術呪文失敗確率もない。
シールド・アザー
Shield Other/他者の守護
系統:防御術;
呪文レベル:クレリック2、パラディン2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(術者と対象がはめている合わせて50GPの価値のある白金製の指輪一対)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体
持続時間:1時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
この呪文は対象を守り、術者と対象の間に不思議なつながりを作り出すことで、対象の負傷の一部が術者に移されるようにする。対象はACに+1の反発ボーナスと、セーヴに+1の抵抗ボーナスを得る。さらに、対象はヒット・ポイントにダメージを与えるすべての負傷と攻撃(特殊能力によって与えられたものも含む)から半分のダメージしか被らない。この呪文によって守られたクリーチャーが被らなかったぶんのダメージは術者が被ることになる。チャーム効果や能力値ダメージ、生命力吸収、[即死]効果などのようなヒット・ポイントへのダメージに関係のない形態の害には作用しない。対象の【耐久力】が低下することでヒット・ポイントが減少した場合、これはヒット・ポイントへのダメージではないので、術者との間で分配されない。呪文の効果が終了した時点で、それ以降のダメージはもはや対象と術者の間で分配されないが、すでに分配されたダメージが対象に割り当て直されることはない。
術者と呪文の対象が互いに呪文の距離外へ移動した場合、呪文は終了する。
シールド・オヴ・フェイス
Shield of Faith/信仰の盾
系統:防御術;
呪文レベル:クレリック1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(聖句の一片が書かれた羊皮紙)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
この呪文は対象の周囲に、ちらちらと輝き攻撃を防いだり、そらしたりする魔法のフィールドを作り出す。この呪文は対象のACに+2反発ボーナスを与え、さらに術者レベル6レベルごとに+1がボーナスに追加される(18レベル時に、最大+5の反発ボーナス)。
シールド・オヴ・ロー
Shield of Law/秩序の盾
系統:防御術[秩序];
呪文レベル:クレリック8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(500GPの価値のある聖遺物入れ)
距離:20フィート
目標:術者を中心とした半径20フィートの爆発内にいるクリーチャー1体/レベル
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:本文参照;
呪文抵抗:可(無害)
おぼろげな青い輝きが対象を取り巻いて攻撃から守り、混沌の属性のクリーチャーの発動した呪文に対する抵抗力を与え、対象に攻撃を命中させた混沌の属性のクリーチャーを減速状態にする。この防御術呪文には4つの効果がある。
第一に、この呪文によって守られたクリーチャーはACに+4の反発ボーナスと、セーヴに+4の抵抗ボーナスを得る。
プロテクション・フロム・ケイオスの効果と異なり、この利益は混沌の属性のクリーチャーによる攻撃に対してだけではなく、すべての攻撃に対して適用される。
第二に、この呪文によって守られたクリーチャーは[混沌]の呪文や混沌の属性のクリーチャーの発動した呪文に対して呪文抵抗25を得る。
第三に、この防御術呪文は
プロテクション・フロム・ケイオスと同様に、憑依および精神的な影響から術者を保護する。
最後に、混沌の属性のクリーチャーがこの呪文によって守られたクリーチャーに対する近接攻撃に成功した場合、その攻撃者は減速状態になる(
スロー呪文と同様に意志セーヴに成功すれば無効化できるが、
シールド・オヴ・ローのセーヴDCに対して行なうこと)。
シェイズ
Shades/高位影の召喚術
系統:幻術(操影);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9
シャドウ・カンジュレーションと同様だが、8レベル以下の召喚呪文を真似ることができる。この幻の召喚術は、信じない者に対しては4/5(80%)のダメージを与え、ダメージを与えない効果であれば信じない者に対して80%の確率で効果を及ぼす。
シェイプチェンジ
ジェントル・リポウズ
Gentle Repose/安らかな眠り
系統:死霊術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、クレリック2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(塩と、死体の有する(有していた)目1つにつき銅貨1つ)
距離:接触
目標:接触した死体
持続時間:1日/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);
呪文抵抗:可(物体)
クリーチャー1体の死体を腐敗しないように保存する。これにより、そのクリーチャーを死から生き返らせる際の時間制限を延長できる(
レイズ・デッド参照)。この呪文の影響下にあった時間は、生き返りの時間制限に数えない。余談ながら、この呪文をかけておけば、死んだ友の(腐敗していく)死骸を運ぶことの不快感も軽減される。
この呪文は、切り離された手足などに対しても効く。
シクウェスター
Sequester/隔離
系統:防御術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(バジリスクのまつ毛とゴム)
距離:接触
目標:接触した同意するクリーチャー1体あるいは(一辺2フィートの立方体の区画1個ぶん/レベルまでの)物体1つ
持続時間:1日/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可あるいは意志・無効(物体);
呪文抵抗:不可あるいは可(物体)
発動されたとき、この呪文は対象を見たり場所を調べたりする占術呪文を妨害し、さらに対象を
不可視状態にする(
インヴィジビリティ呪文と同様)。この呪文は対象が触知的な方法や特定の装置を使うことで発見されるのを防ぐものではない。
シクウェスターが作用しているクリーチャーは、呪文が終わるまで昏睡し、実質的に活動停止状態となる。
注:意志セーヴに成功すれば、装備中の物体や魔法の力を有する物体は
隔離されずにすむ。
隔離されたクリーチャーや物体を見たり、占術呪文で探知しようとする時にはセーヴは行なわない。
シミュレイクラム
Simulacrum/似姿
系統:幻術(操影);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:12時間
構成要素:音声、動作、物質(氷でできた対象の彫像と、似姿のHDごとに500GPの価値のあるルビーの粉末)
距離:0フィート
効果:複製クリーチャー1体
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
シミュレイクラムはどんなクリーチャーであれ、そのクリーチャーにそっくりな幻を作り出す。複製されたクリーチャーは半ば実在のものであり、氷と雪から作り出される。複製はオリジナルとまったく同じように見えるが、この似姿は、本来のクリーチャーの持つレベルもしくはヒット・ダイスの半分しか持たない(そしてそのレベルもしくはヒット・ダイスに対応するヒット・ポイント、特技、技能ランク、クリーチャーの特殊能力を持つ)。術者は自分の術者レベルの2倍より高いレベルもしくはヒット・ダイスを持つクリーチャーの似姿を作り出すことはできない。術者は似姿がとれくらい似ているか決めるため、呪文発動時に
〈変装〉判定を行なわなければならない。オリジナルのことをよく知っているクリーチャーは
〈知覚〉判定(術者の
〈変装〉技能との対抗判定)、もしくはDC20の
〈真意看破〉判定に成功すれば偽物であることが分かる。
この似姿は常に術者の完全な命令下にある。テレパシー的なつながりは存在しないので、その他の何らかの方法で命令しなければならない。似姿はそれ以上強力になる能力を持たない。レベルや能力を成長させることはできないのだ。ヒット・ポイントが0になったり、破壊されたりすれば似姿は雪に戻り、即座に融けて無に帰す。複雑な工程に少なくとも24時間かけ、ヒット・ポイント1点につき100GPを費やし、完全に装備の調った魔法の研究室があれば、似姿へのダメージを修復できる。
ジャイアント・ヴァーミン
Giant Vermin/蟲類巨大化
系統:変成術;
呪文レベル:クレリック4、ドルイド4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:1体以上の蟲、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:可
いくつもの通常サイズのセンチピード(ムカデ)、スパイダー(蜘蛛)、スコーピオン(サソリ)のいずれかをジャイアント版〔giant counterpart〕に変化させる。1種類の蟲のみが変化させられる(従って呪文を1回発動することでセンチピードとスパイダーの両方に作用を及ぼすことはできない)。この呪文の影響を受ける蟲の数は、後述の表の通り、術者レベルに依存する。
この呪文で作り出された巨大蟲は術者を傷つけようとはしないが、この種のクリーチャーを術者がどの程度制御しているかというと、ごく簡単な命令を出せる程度である(「攻撃しろ」「止まれ」「防御しろ」など)。特定のクリーチャーがやって来たら攻撃しろとか、特定の事態に備えろといった命令は、蟲には複雑すぎて理解できない。巨大蟲は手近のものを何でも攻撃する(そうするなという命令を与えない限り)。
術者レベル |
センチピード(ムカデ) |
スコーピオン(サソリ) |
スパイダー(蜘蛛) |
9以下 |
3 |
1 |
2 |
10~13 |
4 |
2 |
3 |
14~17 |
6 |
3 |
4 |
18~19 |
8 |
4 |
5 |
20以上 |
12 |
6 |
8 |
ジャイアント・フォームI
Giant Form I/巨人変化I
系統:変成術(ポリモーフ);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(取ろうとする形態のクリーチャーの一部)
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル(解除可)
この呪文をかけたとき、術者はあらゆる巨人の副種別を持つ大型の人型生物クリーチャーの姿を取ることができる。いったん術者が変身したなら、以下の能力を得る:【筋力】に+6、【耐久力】に+4のサイズ・ボーナス、【敏捷力】に-2のペナルティ、+4の外皮ボーナス、夜目。
また、変身した姿に以下の能力があるならば、術者も同様に得る:暗視60フィート、かきむしり(2d6ダメージ)、再生5、岩つかみと岩投げ(距離60フィート、2d6ダメージ)。そのクリーチャーが元素に対する完全耐性か抵抗をもつならば、術者はそれに対する抵抗20を得る。同様に元素への脆弱性を持つなら、その脆弱性を得る。
ジャイアント・フォームII
Giant Form II/巨人変化II
系統:変成術(ポリモーフ);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8
この呪文は
ジャイアント・フォームIと同様に働くが、あらゆる巨人の副種別を持つ超大型クリーチャーの姿を取れる。術者は以下の能力を得る:【筋力】に+8、【耐久力】に+6のサイズ・ボーナス、【敏捷力】に-2のペナルティ、+6の外皮ボーナス、夜目、移動速度に+10フィートの強化ボーナス。
また、変身した姿に以下の能力があるならば、術者も同様に得る:水泳移動速度60フィート、暗視60フィート、かきむしり(2d8ダメージ)、再生5、岩つかみと岩投げ(距離120フィート、2d10ダメージ)。そのクリーチャーが元素に対する完全耐性か抵抗をもつならば、術者はその完全耐性や抵抗を得る。同様に元素への脆弱性を持つなら、その脆弱性を得る。
シャウト
Shout/絶叫
系統:力術[音波];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、バード4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声
距離:30フィート
効果範囲:円錐形の爆発
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・不完全または反応・無効(物体);本文参照;
呪文抵抗:可(物体)
術者は耳をつんざくような叫びをあげ、効果範囲内にいるクリーチャーを
聴覚喪失状態にし、ダメージを与える。範囲内のすべてのクリーチャーは2d6ラウンドの間、
聴覚喪失状態となり、5d6ポイントの[音波]ダメージを被る。セーヴに成功すれば
聴覚喪失状態になるのを無効化し、ダメージを半減させることができる。この音にさらされた脆い物体や結晶質の物体、結晶質のクリーチャーは術者レベルごとに1d6(最大15d6)ポイントの[音波]ダメージを被る。作用を受けたクリーチャーは頑健セーヴを行なうことができ、成功すればダメージを半減する。また、脆い物体を待ったクリーチャーは反応セーヴに成功すればその物体へのダメージを無効化できる。
シャウト呪文の効果は
サイレンス呪文の範囲内に入ったり、通り抜けたりすることはできない。
グレーター・シャウト
Shout, Greater/上級絶叫
系統:力術[音波];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8、バード6
構成要素:音声、動作、焦点(金属、もしくは象牙で作られた角笛)
距離:60フィート
セーヴィング・スロー:頑健・不完全または反応・無効(物体);本文参照
この呪文は
シャウト呪文と同様だが、その円錐形の爆発は10d6ポイントの[音波]ダメージを与える(もしくは、脆い物体や結晶質の物体、結晶質のクリーチャーに対して術者レベルごとに1d6(最大20d6)ポイントの[音波]ダメージ)。さらに、クリーチャーは1ラウンド
朦朧状態、4d6ラウンド
聴覚喪失状態となる。円錐形の効果範囲内にいるクリーチャーは皆、頑健セーヴに成功することで朦朧効果を無効化し、ダメージと
聴覚喪失状態の持続時間を半減できる。また、脆い物体を手に持っているクリーチャーは反応セーヴに成功すればその物体へのダメージを無効化できる。
シャター
Shatter/破砕
系統:力術[音波];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、クレリック2、バード2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(雲母のかけら)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)効果範囲あるいは
目標:半径5フィートの拡散;あるいは固体の物体1つ、あるいは結晶質のクリーチャー1体
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);意志・無効(物体)あるいは頑健・半減;本文参照;
呪文抵抗:可
シャターは大きな騒音を鳴り響かせ、もろくて魔法の力を持たない複数の物体を砕くか、魔法の力を持たない固体の物体を1つ壊すか、結晶質のクリーチャーにダメージを与える。
範囲攻撃として使用した場合、
シャターは水晶やガラスや陶器や磁器でできた魔法の力を持たない物体を破壊する(小ビン、ビン、陶器のつぼ、窓、鏡など)。起点から半径5フィート以内にあるその種の装備中でない物体はすべてこの呪文によってバラバラに砕かれてしまう。術者のレベルごとに1ポンドまでの重量の物体にしか作用しないが、それより軽くてその種の材質でできた物体はすべて破砕されてしまう。
また、術者は固体の魔法的ではない物体1つを目標として
シャターをかけることができる。この場合、目標の材質は関係なく、術者レベルごとに10ポンドの重量のものまで破砕できる。結晶質のクリーチャー(重量制限はなし)を目標とした場合、
シャターは術者レベルごとに1d6(最大10d6)ポイントの[音波]ダメージを与える。このダメージは頑健セーヴで半減させることができる。
シャドウ・ウォーク
Shadow Walk/影界旅行
系統:幻術(操影);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、バード5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触したクリーチャー1体/レベルまで
持続時間:1時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
シャドウ・ウォーク呪文を使うためには、術者は薄明かりの範囲にいなければならない。術者と術者が接触したクリーチャーは影界と境を接する物質界の縁へと、渦巻く影の道を通って運ばれる。この呪文の効果はおおむね幻に属するものだが、影の道そのものは半ば実体である。術者は自分と一緒に1体以上のクリーチャーを(レベルによる上限に従って)連れて行くことができるが、その全員が互いに接触していなければならない。
影の世界では、術者は1時間に50マイルの速度で移動することができ、影界との境では通常通り移動していながら、物質界では相対的にもっと速く移動することになる。従って、術者は影界に入り込み、望むだけの距離を移動し、その後、物質界に戻ることで、素早く旅をすることができる。
影界と物質界の間では現実がぼやけているため、術者はこの移動の間に通り過ぎる地形や地域について詳しいことを知ることも、自分の旅がどこで終わるのかを正確に予知することもできない。距離を正確に判断することは不可能であり、この呪文は事実上、偵察やスパイに対しては役に立たない。さらに、この呪文の効果が終了した時点で、術者は意図した終点から水平方向にランダムな方角に1d10×100フィート放り出される。これによって固体の中に入ってしまうような場合、術者は同じ方向に1d10×1,000フィート放り出される。それでも固体の中に入ってしまう場合、術者(と術者と一緒にいるすべてのクリーチャー)は最寄りの開けた空間に放り出されるが、こうした活動による無理がたたって
疲労状態となってしまう(セーヴ不可)。
シャドウ・ウォークを使って、影界と境を接する他の次元界へと旅をすることもできるが、そうするためには影界の中を移動して他の次元界との境界へと向かわねばならない。影界の中を移動するには1d4時間かかる。
シャドウ・ウォークが発動された時に術者が接触していたクリーチャーも影界との境へ移される。
彼らは術者について行くか、影界へとさまよい出るか、物質界へとよろめき出るかを選ぶことができる(彼らが迷子になったり、術者に捨てられた場合、後者の2つのどちらかが起こる可能性が50%ずつある)。術者に従って影界に行くことに同意しないクリーチャーは意志セーヴィング・スローをすることができ、成功すればこの効果を無効化することができる。
シャドウ・エヴォケーション
Shadow Evocation/影の力術
系統:幻術(操影);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、バード5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:本文参照
効果:本文参照
持続時間:本文参照
セーヴィング・スロー:意志・看破(やりとりがあった場合);
呪文抵抗:可
術者は影界からエネルギーを引き出し、ウィザードとソーサラーの4レベル以下の力術呪文の半ば実在する幻術版を発動する。
ライトニング・ボルトのようなダメージを与える呪文は、作用を受けたクリーチャーが意志セーヴに成功しない限り通常の効果がある。看破したクリーチャーはその攻撃からそれぞれ1/5のダメージしか受けない。看破された攻撃にダメージ以外の特殊な効果がある場合、その効果は(そうすることが適切なら)1/5の強度であるか、20%の確率でしか発生しないかである。
シャドウ・エヴォケーションであると気付かれた場合、ダメージ呪文は1/5(20%)のダメージしか与えない。看破するためのセーヴの結果いかんに拘らず、作用を受けたクリーチャーは模擬した呪文が本来セーヴ(あるいは呪文抵抗)可能なものであればそのセーヴ(あるいは呪文抵抗)を行なうことができるが、セーヴDCはその呪文の本来のレベルではなく、
シャドウ・エヴォケーションのレベル(5レベル)によって決まる。
ガスト・オヴ・ウィンドのようなダメージを与えない効果は、看破した者以外に対しては通常の効果がある。看破した者に対しては、効果はない。
物体はこの呪文に対して、自動的に意志セーヴに成功する。
グレーター・シャドウ・エヴォケーション
シャドウ・カンジュレーション
Shadow Conjuration/影の召喚術
系統:幻術(操影);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、バード4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:本文参照
効果:本文参照
持続時間:本文参照
セーヴィング・スロー:意志・看破(やりとりがあった場合);さまざま;本文参照;
呪文抵抗:可;本文参照
術者は影界の物質を用いて、1体以上のクリーチャー、物体、力場の半ば実在する幻を作り出す。
シャドウ・カンジュレーションはウィザードとソーサラーの3レベル以下の召喚術(招来)あるいは召喚術(創造)呪文を真似る。
シャドウ・カンジュレーションは実際には本物の1/5(20%)の強度しかないが、
シャドウ・カンジュレーションが本物であると信じたクリーチャーは完全な強度の作用を受ける。呪文とやりとりのあったクリーチャーはすべて、その正体に気付くために意志セーヴを行なうことができる。
ダメージを与える呪文は、作用を受けたクリーチャーが意志セーヴに成功しない限り通常の効果がある。看破したクリーチャーはその攻撃からそれぞれ1/5(20%)のダメージしか受けない。看破された攻撃にダメージ以外の特殊な効果がある場合、その効果は20%の確率でしか発生しない。看破するためのセーヴの結果いかんに拘らず、作用を受けたクリーチャーは模凝した呪文が本来セーヴ可能なものであればそのセーヴを行なうことができるが、セーヴDCはその呪文の本来のレベルではなく、
シャドウ・カンジュレーションのレベル(4レベル)によって決まる。さらに、
シャドウ・カンジュレーションの模凝した呪文が本来呪文抵抗可能なものであるか否かに拘らず、
シャドウ・カンジュレーションによって生み出された効果に対しては呪文抵抗が可能である。看破した者に対しては20%の確率で効果を及ぼす。
影のクリーチャーは(正体が影だと気付かれたかどうかに拘らず)同種の通常のクリーチャーの1/5しかヒット・ポイントを持たない。それらは通常通りのダメージを与え、通常の能力と弱点のすべてを備えている。しかし、その正体が影だと気付いたクリーチャーに対しては、影のクリーチャーのダメージは通常の1/5(20%)となり、致傷ダメージを与えないすべての特殊能力は20%の確率でしか効果がない(使うたびに、そして作用を及ぼすクリーチャー1体ごとに別々にロールすること)。さらに、影のクリーチャーのACボーナスは1/5しかない。
セーヴに成功したクリーチャーには、
シャドウ・カンジュレーションはぼんやりとした影のようなかたちの上に透き通ったイメージが重ねあわせられているかのように見える。物体はこの呪文に対して、自動的に意志セーヴに成功する。
グレーター・シャドウ・カンジュレーション
シャレイリ
Shillelagh/梶棒
系統:変成術;
呪文レベル:ドルイド1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触した、魔法の力を持たないオーク製のクラブかクオータースタッフ1本
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);
呪文抵抗:可(物体)
術者の持つ魔法の力を持たないクラブやクオータースタッフは、攻撃とダメージのロールに+1の強化ボーナスを持つ武器となる。クオータースタッフでは武器の両端にこの強化ボーナスが与えられる。これらの武器のダメージは、武器本来のサイズ分類よりも2段階大きなもの(小型サイズのクラブまたはクオータースタッフは1d8ポイント、中型サイズなら2d6、大型サイズなら3d6のダメージを与えるように変化する)に強化ボーナスの+1を加えたものとしてダメージを与える。この呪文の効果は、その武器が術者によって用いられている際にのみ働く。術者が振るわない場合、この武器はシャレイリが作用していないかのように扱われる。
ジャンプ
Jump/跳躍
系統:変成術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、ドルイド1、レンジャー1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(バッタの後ろ脚)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可
対象は高跳び、または幅跳びを行なう際の
〈軽業〉判定に+10の強化ボーナスを得る。この強化ボーナスは術者レベルが5レベルに達すると+20へ、9レベルに達すると+30(最大値)に上昇する。
シャンブラー
Shambler/よろめき歩くもの
系統:召喚術(創造);
呪文レベル:ドルイド9
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:シャンブリング・マウンド3体以上、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない;本文参照
持続時間:7日あるいは7ヶ月(解除可);本文参照
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
シャンブラー呪文はそれぞれ
アドヴァンスト・テンプレートを適用した
シャンブリング・マウンドを1d4+2体作り出す。シャンブラーたちは自発的に戦闘で術者を助けたり、特定の使命を果たしたり、番人を務めたりする。シャンブラーたちは術者が解除しない限り、7日の間、術者のそばに付き従う。ただし、シャンブラーたちが警備任務のためにだけ作り出された場合、呪文の持続時間は7ヶ月となる。この場合、シャンブラーたちには特定の敷地や場所を守るよう命じることしかできない。警備任務のために呼び出されたシャンブラーたちは、最初に現れた地点から測って呪文の“距離”より外へと移動することはできない。術者は一度に
シャンブラー呪文の効果を1つだけ発揮することができる。前の呪文の効果が残っている間に新しく発動したなら、前の呪文は解呪される。シャンブラーによって招来された場所の地形が雨の多い土地や沼地や湿気の多い土地である場合にのみ、
シャンブリング・マウンドは通常と同様に[火炎]への抵抗力を持つ。
シュリンク・アイテム
Shrink Item/アイテム縮小
系統:変成術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触した、2立方フィート/レベルまでの物体1つ
持続時間:1日/レベル;本文参照
セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);
呪文抵抗:可(物体)
術者は魔法の力を持たないアイテム1つを(それが大きさ制限内のものであれば)高さ・幅・奥行きともに本来の大きさの1/16に縮小できる(体積や重量は本来の約1/4,000となる)。この変化は実質的には物体のサイズ分類を4段階小さくする(訳注:3.5版ではここに(たとえば、大型サイズから微小サイズへと)という括弧書きが入った)。あるいは、術者の選択で、縮小後の材質を布のようなものに変えることもできる。
シュリンク・アイテムの呪文によって変化した物体は、固い表面に投げつけるか、この呪文をかけたものが言葉を唱えるかするだけで本来の材質と大きさを取り戻す。燃えている火とその燃料でさえ、この呪文で縮小できる。縮小された物体を本来の大きさと材質に戻せば、呪文は終了する。
シュリンク・アイテムは
パーマネンシイの呪文によって、効果を永続化させることができる。
シュリンク・アイテムを永続化した場合、作用を受けた物体は回数無制限に縮小したり元に戻したりすることができるようになるが、そうできるのは本来呪文を発動した術者たけである。
ショッキング・グラスプ
Shocking Grasp/電撃の手
系統:力術[雷撃];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触したクリーチャーあるいは物体
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:可
術者は近接接触攻撃が成功すると、術者レベルごとに1d6(最大5d6)ポイントの[雷撃]ダメージを与えることができる。敵が金属製の鎧をまとっている(あるいは、金属製の武器を運搬したり、敵自体が金属製であったりなどの)場合、電撃を与える時に術者は攻撃ロールに+3のボーナスを得る。
シンティレイティング・パターン
Scintillating Pattern/きらめく色彩の紋様
系統:幻術(紋様)[精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(水晶のプリズム)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:半径20フィートに拡散する色とりどりの光
持続時間:精神集中+2ラウンド
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:可
ぴかぴか光る色の捻れた紋様が空中を漂い、中にいるクリーチャーに作用を及ぼす。この呪文は、合計で術者レベル(最大で20)に等しいヒット・ダイス分のクリーチャーに作用する。最初に最もヒット・ダイスの低いクリーチャーに作用し、同じヒット・ダイスのクリーチャーの中では、まず呪文の起点に最も近いものに作用する。1体のクリーチャーに作用を及ぼすのに充分でなかったヒット・ダイス分は無駄になってしまう。この呪文は各対象に、ヒット・ダイスに従って作用する。
6以下:1d4ラウンドの間、
気絶状態となり、その後さらに1d4ラウンドの間、
朦朧状態となり、その後さらに1d4ラウンドの間、
混乱状態となる(アンデッド・クリーチャーの場合、
気絶状態は
朦朧状態として扱うこと)。
7~12:1d4ラウンドの間、
朦朧状態となり、その後さらに1d4ラウンドの間、
混乱状態となる。
13以上:1d4ラウンドの間、
混乱状態となる。
シンティレイティング・パターンは視覚を持たない(または失っている)クリーチャーには作用しない。
シンパシー
Sympathy/共感
系統:心術(強制)[精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8、ドルイド9
発動時間:1時間
構成要素:音声、動作、物質(磨り潰した真珠1,500GPぶんと蜂蜜一滴)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:場所(10立方フィート/レベルまで)1つあるいは物体1つ
持続時間:2時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;
呪文抵抗:可
術者は、1つの物体か場所から、術者が定義した特定の種類の知的クリーチャーか、特定の属性のクリーチャーを惹きつける魔法的な波動を放射させる。作用を及ぼす特定の種類のクリーチャーは、具体的に名称を指定しなければならない――たとえば、ヴァンパイア、ヒル・ジャイアント、ラマッス、レッド・ドラゴン、ワーラットなどのように。“ゴブリン類”のような副種別では具体的とは言えない。同様に、属性の場合も具体的に指定しなければならない。
指定された種類あるいは属性のクリーチャーは、この呪文の作用が及ぶ場所を気に入って入りたくなったり、物体に触れたり手に入れたくなったりする。その場所に留まったり、その物体に触れたいという衝動は圧倒的なものである。セーヴィング・スローに成功したクリーチャーは、この心術効果から解放されるが、1d6×10分後にさらにもう1度セーヴを行なわなければならない。このセーヴに失敗すれば、影響を受けたクリーチャーはその場所や物体のところへ戻ろうとする。
シンパシーは
アンティパシーを相殺し、解呪する。
シンパセティック・ヴァイブレーション
Sympathetic Vibration/共振
系統:力術[音波];
呪文レベル:バード6
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、焦点(音叉1つ)
距離:接触
目標:支えなしで立っている構造物1つ
持続時間:最大1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:不可;本文参照;
呪文抵抗:可
術者は支えなしで立っている構造物に同調し、その構造物の内部に、ダメージを与える振動を発生させることができる。一旦振動が始まると、それは目標の構造物に対して、1ラウンドあたり2d10ポイントのダメージを与える。このダメージは高度を無視する。術者は発動の時点で呪文の持続時間を制限できる。制限しなかった場合、呪文は術者レベルごとに1ラウンド持続する。呪文を“支えなしで立っている構造物”でないものに対して発動した場合、周囲の石が効果を拡散させてしまいダメージは生じない。
シンパセティック・ヴァイブレーションは(人造を含む)クリーチャーには作用しない。構造物は“装備中の物体”ではないので、セーヴィング・スローを行なって呪文の効果に抵抗することはできない。
シンボル・オヴ・インサニティ
Symbol of Insanity/狂気の印形
系統:心術(強制)[精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8、クレリック8
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて5,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
セーヴィング・スロー:意志・無効
この呪文は
シンボル・オヴ・デスと同様に作用するが、ただ
シンボル・オヴ・インサニティの60フィート以内の全クリーチャーは(死亡するのではなく)恒久的な狂気に陥る(
インサニティ呪文と同様)。
シンボル・オヴ・デスと違って、
シンボル・オヴ・インサニティにはヒット・ポイント上限はない。一旦作動したなら、単に術者レベル×10分間稼動しつづける。
注:
シンボル・オヴ・インサニティのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・インサニティの場合は33である。
シンボル・オヴ・ウィークネス
Symbol of Weakness/弱体の印形
系統:死霊術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7、クレリック7
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて5,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
セーヴィング・スロー:頑健・無効
この呪文は
シンボル・オヴ・デスと同様に作用するが、ただ
シンボル・オヴ・ウィークネスの60フィート以内の全クリーチャーは(死亡するのではなく)体から力が抜けてゆき、3d6ポイントの【筋力】ダメージを被る。
シンボル・オヴ・デスと違って、
シンボル・オヴ・ウィークネスにはhp上限はない。一旦作動したなら、単に術者レベル×10分間稼動しつづける。クリーチャーはこのシンボル1つにつき一度しか影響を受けない。
注:
シンボル・オヴ・ウィークネスのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・ウィークネスの場合は32である。
シンボル・オヴ・スタニング
Symbol of Stunning/朦朧の印形
系統:心術(強制)[精神作用];
呪文レベル: ウィザード/ソーサラー7、クレリック7
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて5,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
セーヴィング・スロー:意志・無効
この呪文は
シンボル・オヴ・デスと同様に作用するが、ただ
シンボル・オヴ・スタニングの60フィート以内の全クリーチャーは(死亡するのではなく)1d6ラウンド
朦朧状態になる。
注:
シンボル・オヴ・スタニングのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・スタニングの場合は32である。
シンボル・オヴ・スリープ
Symbol of Sleep/睡眠の印形
系統:心術(強制)[精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、クレリック5
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて1,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
セーヴィング・スロー:意志・無効
この呪文は
シンボル・オヴ・デスと同様に作用するが、ただ
シンボル・オヴ・スリープの60フィート以内にいるHDが10以下の全てのクリーチャーは3d6×10分間、深い眠りにおちる。
スリープ呪文の場合と違って、眠っているクリーチャーはこの期間が終わるまでは魔法以外の手段では目覚めることがない。
シンボル・オヴ・デスと違って、
シンボル・オヴ・スリープにはhp上限はない。一旦作動したなら、単に術者レベル×10分間稼動しつづける。
注:
シンボル・オヴ・スリープのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・スリープの場合は30である。
シンボル・オヴ・デス
Symbol of Death/即死の印形
系統:死霊術[即死];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8、クレリック8
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて5,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
距離:0フィート;本文参照
効果:印形1つ
持続時間:本文参照
セーヴィング・スロー:頑健・無効;
呪文抵抗:可
この呪文によって、術者は強力なルーンを何らかの表面の上に描くことができる。
シンボル・オヴ・デスは作動したなら半径60フィートの爆発内の(ヒット・ポイントの合計が150点までの)1体以上のクリーチャーを殺す。
シンボル・オヴ・デスはまず最も近くにいるクリーチャーに作用し、作用を及ぼすにはヒット・ポイントの多すぎるクリーチャーがいれば無視して次に進む。作動すると、このシンボルは稼動状態となって輝き、術者レベル×10分間または150ヒット・ポイントぶんのクリーチャーに作用するまで(どちらか早いほう)持続する。
シンボル・オヴ・デスが稼動している間に効果範囲に入ったクリーチャーは、
シンボルの作動開始時点で効果範囲内にいたかどうかに関係なく、
シンボルの効果にさらされる。クリーチャーは、効果範囲内に留まっている限り、この
シンボルに対して1回セーヴを行なうだけでよい。ただし1度効果範囲から出て、稼動中にまた戻ってきた場合、再度セーヴを行なわねばならない。
作動するまでは、
シンボル・オヴ・デスは非稼動状態である(それでも60フィートの距離では見えるし読める)。効果を現すためには、
シンボル・オヴ・デスは常に目立つ場所にはっきりと見えるように設置しておかなければならない。ルーンを覆ったり隠したりすれば、
シンボルは効果がなくなってしまう(ただし、クリーチャーが覆いを取った時には、
シンボルは通常に機能する)。
普通、
シンボルはクリーチャーが以下のいずれか1つ以上のこと(術者が選ぶ)を行なった場合に作動する。すなわち、ルーンを読む、ルーンに触れる、ルーンの上を通り過ぎる、ルーンを描いた戸口を通り抜ける、である。いずれの場合にも、
シンボルを作動させるためには、クリーチャーはルーンから60フィート以内にいなければならない(たとえ1つ以上の条件に合致していようと、である。たとえば60フィートよりも遠くからルーンを読んでも
シンボルは作動しない)。一旦呪文を発動してしまったなら、その
シンボル・オヴ・デスの作動条件を変更することはできない。
なお、ここでルーンを“読む”というのは、ルーンを調べたり、正体を見極めようとしたり、意味を推測しようとするすべての試みを指す。触れると作動するルーンの場合、
シンボルの効き目をなくそうとして覆いになるものを投げかけると作動してしまう。
シンボル・オヴ・デスを攻撃に使うことはできない。たとえば、ルーンに触れると作動する
シンボル・オヴ・デスをアイテムに描き、そのアイテムでクリーチャーに接触しても、
シンボルが作動することはない。これと同様、
シンボル・オヴ・デスを武器に描き、武器が敵に命中を与えた際に作動するようにしておくなどということはできない。
術者は独自の特殊な作動条件を設定することもできる。これは術者の望みしだいで、どれだけ単純にも複雑にもできる。
シンボルを作動させる特殊な条件はクリーチャーの名前、身元、属性に基づいて設定できるが、それ以外は識別可能な行動や特性に基づいたものでなければならない。レベルやクラス、HD、ヒット・ポイントなどのつかみどころのないものは不適当である。
シンボル・オヴ・デスを描く際に、術者は合言葉を指定し、それを使ったクリーチャーは
シンボルを作動させないようにすることができる。合言葉を使った者は、ルーンから60フィート以内に留まっている限り、そのルーンの効果に対する完全耐性を有する。1度効果範囲から出て、作動中にまた戻ってくる場合には、再び合言葉を使わねばならない。
術者はまた、
シンボル・オヴ・デスにクリーチャーを何体でも同調させることができるが、そうすると発動時間が延びてしまう。1~2体のクリーチャーを同調させるのにかかる時間は無視できるほどだが、小さな集団(10体まで)を同調させるには1時間かかり、大きな集団(25体まで)を同調させるには1日かかる。これより大人数の集団を同調させるには、25体ごとに24時間ずつ必要になる。特定の
シンボル・オヴ・デスに同調したクリーチャーは、そのシンボルを作動させることはなく、その
シンボルの効果に対する完全耐性を有する(たとえ作動開始時点で効果範囲内にいても)。術者は自分の描いた
シンボル・オヴ・デスには自動的に同調したものと見なされるので、常にその
シンボルの効果を無視でき、うっかり作動させてしまうこともない。
リード・マジックを使えば、
〈呪文学〉判定(DC10+シンボルの呪文レベル)に成功することで
シンボル・オヴ・デスを識別できる。むろん、その
シンボルが“ルーンを読む”ことで作動するようになっていた場合、この作業によって
シンボルが起動する。
シンボル・オヴ・デスは、そのルーン単体を目標とした
ディスペル・マジックに成功すれば取り除くことができる。
イレイズ呪文は
シンボル・オヴ・デスには効果がない。
シンボルが刻み込まれた表面を破壊すれば、
シンボルを破壊できるが、その効果も作動させてしまう。
シンボル・オヴ・デスは
パーマネンシイ呪文で永続化できる。永続化した
シンボル・オヴ・デスが、
〈装置無力化〉等によって無力化されるか、影響を及ぼせるヒット・ポイント上限まで作用を及ぼしてしまったなら、そのシンボルは10分間非稼動状態となるが、その後は元通り、普通に作動するようになる。
注:
シンボル・オヴ・デスのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・デスの場合は33である。
シンボル・オヴ・パースウェイジョン
Symbol of Persuasion/説得の印形
系統:心術(魅惑)[精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、クレリック6
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて5,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
セーヴィング・スロー:意志・無効
この呪文は
シンボル・オヴ・デスと同様に作用するが、ただ
シンボル・オヴ・パースウェイジョンの60フィート以内の全クリーチャーは(死亡するのではなく)術者レベル×1時間の間、(
チャーム・パースンの呪文のように)術者に魅惑される。
シンボル・オヴ・デスと違って、
シンボル・オヴ・パースウェイジョンにはhp上限はない。一旦作動したなら、単に術者レベル×10分間作動しつづける。
注:
シンボル・オヴ・パースウェイジョンのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・パースウェイジョンの場合は31である。
シンボル・オヴ・フィアー
Symbol of Fear/恐怖の印形
系統:死霊術[恐怖、精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、クレリック6
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて1,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
セーヴィング・スロー:意志・無効
この呪文は
シンボル・オヴ・デスと同様に作用するが、ただ
シンボル・オヴ・フィアーの60フィート以内の全クリーチャーは(死亡するのではなく)術者レベルに等しいラウンド数だけ
恐慌状態になる。
注:
シンボル・オヴ・フィアーのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・フィアーの場合は31である。
シンボル・オヴ・ペイン
Symbol of Pain/苦痛の印形
系統:死霊術[悪];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー5、クレリック5
構成要素:音声、動作、物質(水銀、燐、加えて1,000GPの価値があるダイアモンドとオパールの粉末)
セーヴィング・スロー:頑健・無効
この呪文は
シンボル・オヴ・デスと同様に作用するが、ただ
シンボル・オヴ・ペインの60フィート以内の全クリーチャーは(死亡するのではなく)すさまじい苦痛に襲われ、攻撃ロール、技能判定、能力値判定に-4のペナルティを被る。この効果は、クリーチャーがシンボルの60フィート以内から出た後も1時間にわたって持続する。
シンボル・オヴ・デスと違って、
シンボル・オヴ・ペインにはhp上限はない。一旦作動したなら、単に術者レベル×10分間稼動しつづける。
注:
シンボル・オヴ・ペインのような魔法の罠を発見し、無力化するのは困難である。いかなるキャラクターも
〈知覚〉を用いて
シンボルを見つけることができるが、罠探しのクラス特徴を有するキャラクターだけが
〈装置無力化〉を用いて
シンボルを解除できる。どちらの場合もDCは25+呪文レベルであり、
シンボル・オヴ・ペインの場合は30である。
スカルプト・サウンド
Sculpt Sound/音声変調
系統:変成術;
呪文レベルバード3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャーか物体1体(1つ)/レベル、ただしそのうちのどの2つをとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);
呪文抵抗:可(物体)
術者はクリーチャーや物体の立てる音を変化させることができる。術者は音のないところに音を生み出したり、音を消したり、音を他の音に変えたりできる。作用を受けるクリーチャーや物体には、すべて同じ変化を与えるのでなければならない。一度変化させてしまったら、その内容を変更することはできない。術者は音質を変化させることができるが、自分のよく知らない言葉を作り出すことはできない。
声をひどく変化させられてしまった呪文の使い手は、音声要素のある呪文を発動することができない。
スクライング
Scrying/念視
系統:占術(念視);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、クレリック5、ドルイド4、バード3
発動時間:1時間
構成要素:音声、動作、物質/信仰(水たまり)、焦点(1,000GPの価値のある銀の鏡)
距離:本文参照
効果:魔法的感知器官
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
術者は、どんなに離れたところからでも、クリーチャーのことを観察することができる。対象が意志セーヴに成功すれば、呪文は失敗する。このセーヴのDCは、術者の対象に対する知識と、術者がそのクリーチャーに対してどんな種類の物理的なつながりを持っているか(そもそもそんなものがあるのか)による。さらに、対象が他の次元界にいれば、対象は意志セーヴに+5のボーナスを得る。
知識 |
意志セーヴ修正値 |
なし * |
+10 |
間接(対象について間いたことがある) |
+5 |
直接(対象に会ったことがある) |
±0 |
親密(対象のことをよく知っている) |
-5 |
つながり |
意志セーヴ修正値 |
似顔絵や肖像 |
-2 |
所有物や衣服 |
-4 |
肉体の一部、髪の毛、爪など |
-10 |
* 術者は自分の知らないクリーチャーに対しては何らかのつながり(下記参照)を持っていなければならない。 |
このセーヴが失敗であれば、術者は対象とその周囲(対象からすべての方向におよそ10フィート)を見聞きすることができる。対象が移動すれば、感知器官は150フィートまでの移動速度でそれについて行く。
すべての占術(念視)呪文と同様、この感知器官は魔法効果も含め、術者の視覚能力をすべて備えている。さらに、以下の呪文は術者レベルごとに5%の確率で、この感知器官を通じてうまく働く可能性がある:
ディテクト・イーヴル、
ディテクト・グッド、
ディテクト・ケイオス、
ディテクト・マジック、
ディテクト・ロー、
メッセージ。
セーヴが成功であれば、少なくとも24時間の間、術者が同じ対象を再び念視しようとすることはできない。
グレーター・スクライング
スクリーン
Screen/銀幕
系統:幻術(幻覚);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8
発動時間:10分
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果範囲:一辺30フィートの立方体の区画1個ぶん/レベル(自在)
持続時間:24時間
セーヴィング・スロー:不可あるいは意志・看破(やりとりがあった場合);本文参照;
呪文抵抗:不可
この呪文は念視や観察に対する強力な防御を作り出す。呪文の発動時に、術者は呪文の効果範囲内で何が観察され、何が観察されないかを指定する。作り出される幻については漠然としか指示することはできない。一度条件を設定したら、変更することはできない。効果範囲を念視しようとする試みは、セーヴの余地なく自動的に術者の指定したイメージを検知する。映像と音は作り出された幻に合致している。直接観察した場合、看破する原因となるようなものがその光景にあれば、(通常の幻術と同様に)セーヴを行なうことができる。幻術の影響を受けている者たちが効果範囲内に入った場合でも、幻によって隠されている者たちが彼らの通り道から離れるようにしていれば、幻が打ち消されることもないし、必ずしもセーヴができるとも限らない。
スケアー
Scare/畏怖
系統:死霊術[恐怖、精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、バード2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(アンデッド・クリーチャーからとった骨)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:生きているクリーチャー1体/3レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1ラウンド/レベルあるいは1ラウンド;
コーズ・フィアーの本文参照
セーヴィング・スロー:意志・不完全;
呪文抵抗:可
コーズ・フィアーと同様だが、この呪文は目標となった6HD未満のすべてのクリーチャーを
恐れ状態にすることができる。
スコーチング・レイ
Scorching Ray/灼熱の光線
系統:力術[火炎];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:光線1本以上
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:可
術者は敵を火の灼熱ビームで撃つ。術者は光線1本に加え、3レベルを超える4レベルごとに追加で1本の光線(11レベルで最大3本の光線となる)を撃ち出すことができる。光線はそれぞれ、命中させるために遠隔接触攻撃を行なう必要があり、当たれば4d6ポイントの[火炎]ダメージを与える。光線を複数本撃ち出せる場合、同一の目標に対して使用することも、別々の目標に対して使用することもできるが、すべての光線は互いに30フィート以内の距離に収まっている目標に対して使用しなければならず、同時に撃ち出さねばならない。
スタチュー
Statue/石像変化
系統:変成術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、物質(石灰、砂、そして一滴の水を、鉄の釘でかき混ぜる)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
スタチュー呪文は対象を、着用していたり運搬しているすべての衣類や装備とともに、頑丈な石に変える。石像の姿では、対象は8の硬度を得る。対象のヒット・ポイントは元の値のままである。対象は通常通り見、聞き、匂いを嗅ぐことができるが、飲み食いしたり息をしたりする必要はない。触覚で感じ取れるのは、その肉体を構成する花尚岩のように硬い物質に作用を及ぼせるような感覚に制限される。ちょっと欠けたくらいならスリ傷ができたようなものだが、像の腕の1本が折れて取れてしまったなら深刻なダメージとして感じられる。
スタチュー呪文の影響下にあるものは、呪文の持続時間内なら、望めば本来の姿に戻り、行動し、さらに(フリー・アクションで)即座に像の姿に戻ることができる。
ステイタス
Status/状態確認
系統:占術;
呪文レベル:クレリック2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
目標:接触した生きているクリーチャー1体/3レベル
持続時間:1時間/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
術者がこれから仲間と別行動するかもしれず、そうなっても仲間を見失わぬようにする必要があれば、
ステイタスによって、その仲間の相対的な位置とだいたいの状態を精神的に把握しておくことができる。術者はそのクリーチャーへの方向と距離、そのクリーチャーに作用している状態(まったく傷を負っていない、負傷状態、
満身創痍状態、
よろめき状態、
気絶状態、
瀕死状態、
吐き気がする状態、
恐慌状態、
朦朧状態、毒に冒されている、病気にかかっている、
混乱状態など)を知る。一度呪文が対象に対して発動されると、対象と術者の間の距離は、全員が同じ次元界にいる限り影響しない。対象がその次元界を離れるか死亡したなら、その対象に対しては呪文は機能を停止する。
ステイビライズ
Stabilize/安定化
系統:召喚術(治癒);
呪文レベル:クレリック0、ドルイド0
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:生きているクリーチャー1体
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
ヒット・ポイントが-1以下の生きているクリーチャーを対象として発動する。そのクリーチャーは自動的に容態安定化に成功し、それ以上ヒット・ポイントが減ることはない。そのクリーチャーが後でダメージを加えられたなら、通常通りに
瀕死状態になる。
スティンキング・クラウド
Stinking Cloud/悪臭の雲
系統:召喚術(創造);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(腐った卵か、ザゼンソウの葉)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:半径20フィートに拡散する雲、高さ20フィート
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:頑健・無効;本文参照;
呪文抵抗:不可
スティンキング・クラウドが作り出す霧の塊は、
フォッグ・クラウドのものに似ているが、その蒸気が吐き気を催させる点が異なる。この雲の中にいる生きているクリーチャーは“
吐き気がする状態”になる。この状態はクリーチャーが雲の中にいる間と、雲から離れた後1d4+1ラウンド(
吐き気がする状態のクリーチャー1体1体に対して別々にロールすること)の間持続する。セーヴに成功したが、雲の中に留まったクリーチャーは、毎ラウンド、術者のターンにセーヴし続けなければならない。これは[毒]効果である。
スティンキング・クラウドは
パーマネンシイ呪文で永続化できる。永続化された
スティンキング・クラウドは、風で吹き払われても、10分後には元通りになる。
ストーム・オヴ・ヴェンジャンス
Storm of Vengeance/天罰の嵐
系統:召喚術(招来);
呪文レベル:クレリック9、ドルイド9
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果:半径360フィートの嵐雲
持続時間:精神集中(最大10ラウンド)(解除可)
セーヴィング・スロー:本文参照;
呪文抵抗:可
術者は巨大な嵐の黒雲を空に作り出す。その雲の下にいるすべてのクリーチャーは頑健セーヴを行ない、失敗したならば1d4×10分の間
聴覚喪失状態になる。術者が精神集中を続けるラウンドごとに、呪文は以下のような追加効果を生み出す。それぞれの効果は術者のターンの間に発生する。
2ラウンド目:範囲内に酸の雨が降り、1d6ポイントの[強酸]ダメージを与える。セーヴ不可。
3ラウンド目:術者は雲から6本の稲妻を呼び降ろす。術者はこれらの稲妻がどこに当たるか決定する。1つの目標に対しては1本の稲妻しか向けられない。それぞれの稲妻は10d6ポイントの[雷撃]ダメージを与える。稲妻に打たれたクリーチャーはダメージを半減させるために反応セーヴを試みることができる。
4ラウンド目:範囲内にひょうが降り、5d6ポイントのダメージを与える(セーヴ不可)。
5~10ラウンド目:豪雨と荒れ狂う風が視界を低下させる。この雨は暗視能力も含め、5フィートを超えるすべての視界を曇らせる。5フィート離れたクリーチャーは視認困難(攻撃に20%の失敗確率がつく)。それより離れたクリーチャーは完全視認困難(攻撃に50%の失敗確率がつき、攻撃者は視覚で目標の位置をつきとめることができない)。移動速度は3/4に下がる。
嵐の範囲内での遠隔攻撃は不可能である。範囲内で発動される呪文は術者が(
ストーム・オヴ・ヴェンジャンスのセーヴDC+術者が発動しようとしている呪文のレベル)に等しいDCの精神集中判定に成功しない限り、中断される。
ストーン・シェイプ
Stone Shape/石材形成
系統:変成術[地];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、クレリック3、ドルイド3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(柔らかい粘土)
距離:接触
目標:10立方フィート+1立方フィート/レベルまでの接触した石および石製の物体
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
術者はすでにある石の塊を、自分の目的にかなう好きな形に変えることができる。
ストーン・シェイプによって粗雑な箱や扉などを作れはするものの、細かな細工を行なうことはできない。動く部分のあるすべての仕掛けは、30%の確率で実際には機能しない。
ストーンスキン
Stoneskin/石の皮膚
系統:防御術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、ドルイド5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(花崗岩と、250GPの価値のあるダイアモンドの粉末)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:10分/レベル、あるいはチャージ消費まで
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
この呪文によって守られたクリーチャーは打ち身、切り傷、剌し傷、ひっかき傷に対する抵抗力を得る。対象はダメージ減少10/アダマンティンを得る。ダメージを受けるたびに最初の10ポイントのダメージを無視する。ただしアダマンティン製の武器はこのダメージ減少を無視する。合計で術者レベル×10ポイント(最大150ポイント)のダメージを防いでしまうと、この呪文はチャージ消費される。
ストーン・テル
Stone Tell/石の語り
系統:占術;
呪文レベル:ドルイド6
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、信仰
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル
術者は石と会話する能力を得る。石は誰が、あるいは何が自分に触れたかを術者に語り、また、自分の後ろや下に何が潜んでいるか、隠されているかを明かしてくれる。石は尋ねられればすべてを包み隠さず説明してくれる。ただし、石のものの見方、知覚力、知識のため、術者が求めているような詳細情報が得られないこともある。術者は自然石とも加工された石とも話すことができる。
ストーン・トゥ・フレッシュ
Stone to Flesh/石を肉に
系統:変成術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(土を混ぜた血一滴)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
目標:石化されたクリーチャー1体、あるいは、直径1~3フィートで長さ10フィートまでの円柱内の石
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・無効(物体);本文参照;
呪文抵抗:可
この呪文は石化されたクリーチャーを通常の状態へと戻し、生命と装備を元通りにする。この変化の過程を生き延びるため、そのクリーチャーは頑健セーヴ(DC15)に成功しなければならない。石化されたクリーチャーであれば、サイズに関係なくどんなクリーチャーでも回復させることができる。また、この呪文は石の塊を肉のような物質に変えることもできる。そうした肉塊は、生命力や魔法エネルギーが得られない限り、自力で動くこともなく、生きるに必要な生命力も持たない。たとえば、動く石の像(animated stone statue)にこの呪文をかければ生きた像(animated flesh statue)になるが、普通の像は同じ形の肉の塊になるだけである。術者は、直径が1フィートから3フィートで長さが10フィートまでの円柱内に収まる物体や、より大きな石塊のうちその大きさまでの部分に作用を及ぼすことができる。
スネア
Snare/輪縄
系統:変成術;
呪文レベル:ドルイド3、レンジャー2
発動時間:3ラウンド
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触した、魔法の力を持たないつるやロープ、紐でできた直径2フィート+2フィート/レベルの輪
持続時間:作動するか破壊されるまで
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
この呪文を使えば、術者は魔法の罠として働く輪縄を作ることができる。輪縄はしなやかなつるや紐、ロープなどから作ることができる。術者がそれに
スネアをかけると、紐状の物体は周りの風景に溶け込んでしまう(“罠探し”能力を待ったキャラクターは発見するのにDC23で
〈知覚〉判定を行なうことができる)。輪縄の一方の端は輪になっていて、その中に足を踏み入れたクリーチャーの1本かそれ以上の足のまわりを縛る。
強靫でしなやかな木が近くにあれば、この罠をそれに結びつけることができる。呪文の効果により、輪が作動する時にその木は一旦曲がって再び真っ直ぐとなり、罠にかかったクリーチャーに1d6ポイントのダメージを与え、縛った手足でそのクリーチャーを地面から引き上げる。そのような木がない場合、紐状の物体はクリーチャーのまわりにからみつき、ダメージを与えずに、そのクリーチャーを
絡みつかれた状態にする。
この罠は魔法の罠である。これから脱出するためには、罠にかかったクリーチャーは、全ラウンド・アクションである
〈脱出術〉判定(DC23)か【筋力】判定(DC23)に成功しなければならない。この輪縄は5ヒット・ポイントあり、ACは7である。この罠から脱出するのに成功すれば、輪は壊れ、呪文は終了する。
スパイク・グロウス
Spike Growth/トゲある植物
系統:変成術;
呪文レベル:ドルイド3、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:一辺20フィートの正方形の範囲1個ぶん/レベル
持続時間:1時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:反応・不完全;
呪文抵抗:可
呪文の効果範囲内の地面を覆う植物はすべて、その姿を変えることなく非常に硬くなり、鋭い先端を持つようになる。
剥き出しの土ばかりの場所では、根や支根が同じようにふるまう。一般的に、
スパイク・グロウスは、水面、氷、積雪、砂砂漠、剥き出しの岩を除くありとあらゆる屋外の場所で発動させることができる。呪文の効果範囲の中に足を踏み入れたり、そこを通って移動しようとするクリーチャーは、トゲの生えた範囲を移動する5フィートごとに1d4ポイントのダメージを被る。
この呪文によってダメージを受けたクリーチャーは反応セーヴにも成功しなければならず、失敗すれば足や脚部にけがを負い、移動速度が1/2だけ低下する。この移動速度ペナルティは24時間経つか、けがをしたクリーチャーがキュア系呪文を受ける(同時に失ったヒット・ポイントも回復する)まで持続する。他のキャラクターが10分かけて傷の手当てをし、呪文のセーヴDCに対して
〈治療〉判定に成功すればこのペナルティを取り除くことができる。
魔法の罠を発見するのは困難である。ローグ(だけ)は
スパイク・グロウスを発見するのに
〈知覚〉技能を使うことができる。DCは25+呪文レベルであり、
スパイク・グロウスの場合は28(レンジャーにより発動された場合は27)である。
スパイク・グロウスは
〈装置無力化〉技能では無力化することはできない。
スパイク・ストーンズ
Spike Stones/トゲある岩石
系統:変成術[地];
呪文レベル:ドルイド4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:一辺20フィートの正方形の範囲1個ぶん/レベル
持続時間:1時問/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:反応・不完全;
呪文抵抗:可
岩だらけの地面や石の床、その他それに類する表面に長く鋭いトゲが生える。このトゲは背景に溶け込んでおり、見つけにくい。
スパイク・ストーンズは範囲内での移動を妨げ、ダメージを与える。呪文の効果範囲の中に足を踏み入れたり、そこを通って徒歩で移動しようとするクリーチャーは、半分の移動速度で移動する。さらに、トゲの生えた範囲を移動する5フィートごとに1d8ポイントのダメージを被る。
この呪文によってダメージを受けたクリーチャーは反応セーヴにも成功しなければならず、失敗すれば足や脚部にけがを負い、移動速度が24時間の間1/2に低下する。この移動ペナルティは、けがをしたクリーチャーがキュア系呪文を受けるまで持続する(同時に失ったヒット・ポイントも回復する)。他のキャラクターが10分かけて傷の手当てをし、呪文のセーヴDCに対して
〈治療〉判定に成功した場合もこのペナルティを取り除くことができる。
スパイク・ストーンズのような魔法の罠を発見するのは困難である。ローグ(だけ)は
スパイク・ストーンズを発見するのに
〈知覚〉技能を使うことができる。DCは25+呪文レベルであり、
スパイク・ストーンズの場合は29である。
スパイク・ストーンズは
〈装置無力化〉技能では無力化することのできない魔法の罠である。
スパイダー・クライム
Spider Climb/クモ渡り
系統:変成術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、ドルイド2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(生きているクモ)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:10分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
対象はクモのように垂直な面を登ったり、さらには天井をつたって移動することすらできる。この呪文が作用しているクリーチャーがこの方法で登攀するには、両手に何も持っていない状況でなければならない。対象は20フィートの登攀移動速度と、
〈登攀〉技能判定に+8の種族ボーナスを得る。さらに、垂直な面や水平な面(たとえ逆さまにであろうと)を渡るのに
〈登攀〉判定を行なう必要がない。
スパイダー・クライムを行なっているクリーチャーは登攀中でもアーマー・クラスへの【敏捷力】ボーナスを(もしもあるのならば)失わない。さらに、攻撃を行なう相手は攻撃する対象が登攀していることに関して得られる特別なボーナスを何も得られない。対象は登攀中は疾走アクションを取れない。
スピーク・ウィズ・アニマルズ
Speak with Animals/動物との会話
系統:占術;
呪文レベル:ドルイド1、バード3、レンジャー1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル
術者は動物に質問をし、その動物から答えを得ることができるが、この呪文によって動物が通常より友好的になることはない。用心深くてずる賢い動物は簡潔にしか答えなかったり、言い抜けようとしたりし、頭の悪い動物は意味のないコメントしかしないこともある。動物が友好的ならば、その動物は術者のために何かしてくれるかもしれない(GMが決定する)。
スピーク・ウィズ・デッド
Speak with Dead/死者との会話
系統:死霊術[言語依存];
呪文レベル:クレリック3
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、信仰
距離:10フィート
目標:死んでいるクリーチャー1体
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;本文参照;
呪文抵抗:不可
術者は1つの死体に生命のようなものを与え、質問に答えさせることができる。術者は術者レベル2レベルごとに1つまでの質問をすることができる。死体の知識は生前知っていたことに限定されるが、これには話す言語も含まれる。そのクリーチャーが特に術者と対立する立場だったなら、答えは短く、不可解だったり似たことを繰り返したりする。
死んだクリーチャーの属性が術者と異なっていたなら、死体は生きているかのように意志セーヴで抵抗できる。成功したならば、死体は術者の質問に答えることを拒否するか、
〈はったり〉を用いてだまそうとすることができる。魂は生きているときに知っていたことを話せるだけである。その死の後に起こったいかなることに対する質問にも答えることができない。
その死体が1週間以内に
スピーク・ウィズ・デッドの対象となったことがあるなら、新たな呪文は失敗する。術者はこの呪文をどれだけ長い間死んでいた死体に対して使用することもできるが、回答を得るためには、その死体はほとんど損なわれていないものでなければならない。損傷を受けた死体は部分的な答えや、部分的に正しい答えを返してくるかもしれないが、そもそも話すためには少なくとも口がなくてはならない。アンデッド・クリーチャーに変えられたことのある死体に対しては、
スピーク・ウィズ・デッドは作用しない。
スピーク・ウィズ・プランツ
Speak with Plants/植物との会話
系統:占術;
呪文レベル:ドルイド3、バード4、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル
術者は、普通の植物と植物クリーチャーと意志の疎通を行ない、質間をして、答えを得ることができる。普通の植物の周囲に対する知覚力は限られたものであるため、クリーチャーについて詳しく描写したり(そもそも知覚したり)、自分のごく近辺以外で起こった事件についての質問に答えることはできないだろう。
この呪文によって植物が通常より友好的になったり協力的になったりすることはない。そのうえ、用心深くてずる賢い植物クリーチャーは簡潔にしか答えなかったり、言い抜けようとしたりし、頭の悪いものは意味のないコメントしかしないこともある。植物クリーチャーが友好的ならば、その植物クリーチャーは術者のために何かしてくれるかもしれない。
スピリチュアル・ウェポン
Spiritual Weapon/心霊武器
系統:力術[力場];
呪文レベル:クレリック2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:力場でできた魔法の武器
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:可
力場でできた武器が出現し、術者の指示に従って遠くの敵を攻撃し、命中するたびに1d8+(術者レベル3ごとに+1、15レベル時の+5が最大)ポイントの[力場]ダメージを与える。この武器は、術者の信じる神格の好む武器や、術者にとって霊的に重要であったり象徴的な意義のある武器(下記参照)の形をとり、形をとった実際の武器と同じクリティカル可能域とクリティカル倍率を持つ。この武器は術者の指定した敵を攻撃する。呪文の発動したラウンドにまず1回攻撃し、その後も毎ラウンド、術者のターンに、指定した敵を攻撃する。攻撃ボーナスには術者の基本攻撃ボーナスを使用し(そのため2ラウンド目以降は毎ラウンド、複数回攻撃ができる可能性がある)、加えて術者の【判断力】修正値を攻撃ボーナスとして加えることができる。この武器は武器としてではなく呪文として攻撃するため、たとえばダメージ減少能力を有するクリーチャーをも傷つけることができる。また、[力場]効果なので、非実体クリーチャーを攻撃する際、相手が非実体であることによるダメージの減少を無視できる。この武器は常に術者のいる方向から攻撃する。この武器が挟撃ボーナスを得ることはなく、他の戦闘参加者に挟撃ボーナスを与えることもない。術者の特技や、戦闘時の特殊なアクションはこの武器に作用しない。この武器が呪文の距離外に行ってしまったり、術者の視界の外へ出たり、術者が指示を出さない場合、武器は術者の元へ戻り、その場に浮遊する。
2ラウンド目以降、術者は移動アクションを用いて、この武器を新しい目標に“向け直す”ことができる。そうしない場合、武器は以前のラウンドの目標を攻撃し続ける。武器の目標を変更したラウンドには、武器は1回の攻撃しか行なうことができない。以後のラウンドでその目標を攻撃する場合、術者の基本攻撃ボーナスが複数回攻撃可能なものであるなら、この武器は複数回攻撃を行なうことができる。
スピリチュアル・ウェポンが遠隔武器の場合も、その武器の通常の射程単位ではなく、この呪文の距離を用いること。
スピリチュアル・ウェポンが遠隔武器の場合も、目標の変更はやはり移動アクションである。
スピリチュアル・ウェポンを物理的な手段で攻撃したり、ダメージを与えることはできない。ただし
ディスペル・マジック、
ディスインテグレイト、
スフィアー・オヴ・アニヒレイション、
ロッド・オヴ・キャンセレイションは
スピリチュアル・ウェポンに作用を及ぼすことができる。接触攻撃に対する
スピリチュアル・ウェポンのACは12(10+超小型の物体であることによる+2のサイズ・ボーナス)である。
攻撃されたクリーチャーが呪文抵抗を持っているなら、術者は
スピリチュアル・ウェポンが初めて敵に打撃を与えた時点で、呪文抵抗に対する術者レベル判定(1d20+術者レベル)を行なう。呪文抵抗を破ることができなかったなら、呪文は解呪される。そうでない場合、武器はそのクリーチャーに対して、呪文の持続時間の間、通常の完全な効果を発揮する。
術者の得る武器は、しばしば術者の信ずる神格が個人的に帯びている武器(たいていは独自の名前がある)の力場による複製である。信ずる神格のいないクレリックはその属性に基づいた武器を得る。信ずる神格のいない真なる中立のクレリックは、少なくともその時点でだいたいどの属性に従って行動しているかによって、いずれかの属性のスピリチュアル・ウェポンを作り出すことができる。それぞれの属性の武器は以下の通りである:善(ウォーハンマー)、悪(ライト・フレイル)、秩序(ロングソード)、混沌(バトルアックス)。
スペクトラル・ハンド
Spectral Hand/霊体の手
系統:死霊術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:霊体の手1つ
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
術者の生命力で作られた亡霊のような手が現れ、術者の望むように移動するため、術者は低レベルの接触距離呪文を遠くへ送り出すことができる。呪文を発動した時点で、術者は1d4ポイントのヒット・ポイントを失うが、これは呪文の終了時に(解呪された場合でも)戻ってくる。ただし、手が破壊された場合は戻ってこない(このヒット・ポイントは通常通り回復させることができる)。呪文が持続する限り、術者が発動した4レベル以下の接触距離呪文ならどれでも、
スペクトラル・ハンドによって送り出すことができる。この呪文によって、術者には近接接触攻撃ロールに+2のボーナスが与えられ、この手による攻撃は通常通り、1回の攻撃に数えられる。手は常に術者のいる方向から攻撃する。手はクリーチャーと違って、目標を挟撃することができない。呪文を送り出すのを済ませたり、手が呪文の距離外へと行ってしまったり、術者の視界の外へ出たりした場合、手は術者の元へ戻り、その場に浮遊する。
手は非実体であり、従って、通常の武器ではダメージを与えられない。手は身かわし強化の能力(反応セーヴに失敗すると半分のダメージ、成功するとダメージない、術者と同じセーヴ・ボーナス、少なくとも22のAC(+8サイズ、+4外皮)を持っている。術者の【知力】修正値が、それがあたかも手の【敏捷力】修正値であるかのように、手のACに適用される。手は1~4のヒット・ポイントを持っており、これは作成時に術者の失ったポイント数と同じである。
スペル・イミュニティ
Spell Immunity/呪文に対する完全耐性
系統:防御術;
呪文レベル:クレリック4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:10分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
この呪文によって守られたクリーチャーは、術者の術者レベル4レベルごとに特定の呪文1つに対する完全耐性を得る。これらの呪文は4レベル以下のものでなければならない。この呪文によって守られたクリーチャーは実質的に、特定の呪文に対して絶対に失敗することのない呪文抵抗を持っているようなものである。当然のことながら、この呪文に対する完全耐性は、呪文抵抗の適用されない呪文からクリーチャーを守ってはくれない。
スペル・イミュニティは呪文、魔法のアイテムの擬似呪文効果、クリーチャーの生得の擬似呪文能力から対象を守る。ブレス攻撃や凝視攻撃のような超常能力や変則的能力からは守ってくれない。
特定の呪文から守るだけであって、呪文の特定領域や特定系統、効果の似通った呪文のグループから守ってくれるわけではない。従って、
ライトニング・ボルトに対する完全耐性を得たクリーチャーでも、
ショッキング・グラスプや
チェイン・ライトニングの影響は受けてしまう。
1体のクリーチャーに対しては、同時に1つの
スペル・イミュニティまたは
グレーター・スペル・イミュニティしか効果を現さない。
グレーター・スペル・イミュニティ
スペルスタッフ
Spellstaff/呪文杖
系統:変成術;
呪文レベル:ドルイド6
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、焦点(呪文を蓄える杖)
距離:接触
目標:接触した木製のクオータースタッフ
持続時間:チャージ消費(効果発揮)するまで永続(解除可)
セーヴィング・スロー:意志・無効(物体);
呪文抵抗:可(物体)
術者は自分が普通に発動できる呪文を1つ、木製のクオータースタッフに蓄えることができる。杖にはそうした呪文を同時に1つしか蓄えておくことはできず、また、同時に2本以上の
スペルスタッフを持つこともできない。術者は杖に蓄えた呪文を、あたかも自分が準備しておいた呪文であるかのように発動することができるが、それは術者が1日に使える通常の呪文数には数えられない。呪文を発動するのに必要な物質要素があれば、術者はその呪文を
スペルスタッフに蓄える時に、それを消費する。
スペル・ターニング
Spell Turning/呪文反射
系統:防御術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(小さな銀の鏡)
距離:自身
目標:術者
持続時間:消費されるまで、あるいは10分/レベル
術者を目標とした呪文(および擬似呪文効果)はその呪文を本来発動した者へと跳ね返る。この防御術は術者を目標とした呪文のみを跳ね返す。効果型呪文や効果範囲型呪文には作用しない。
スペル・ターニングは接触距離呪文に影響を及ぼすこともない。
スペル・ターニングは呪文レベル7~10(1d4+6)レベルぶんに作用することができる。正確なレベル数は密かにロールする。
跳ね返せる残りレベル数が少なければ、呪文が部分的にしか跳ね返されないこともある。術者に向けてやって来る呪文の呪文レベルから、残りレベル数を引く。その差をその呪文本来の呪文レベルで割り、効果のうちどれだけの割合が防御を通り抜けたか調べること。ダメージを与える呪文の場合、術者とやって来る呪文の使い手がそれぞれの割合でダメージを被る。ダメージを与える呪文でない場合、術者とやって来る呪文の使い手がそれぞれの割合に応じた確率で呪文の作用を受ける。
術者と呪文を使ってくる攻撃者の両方が作動中の
スペル・ターニング効果で守られている場合、共鳴場が発生してしまう。結果を決めるため、ランダムにロールすること。
d% |
効果 |
01~70 |
呪文は効果を現さずに消えてしまう。 |
71~80 |
呪文は両者に等しく、完全な作用を発揮する。 |
81~97 |
どちらの反射効果も1d4分の間、機能しなくなってしまう。 |
98~100 |
両者とも他の次元界への裂け目に落ちてしまう。 |
スペル・レジスタンス
Spell Resistance/呪文抵抗
系統:防御術;
呪文レベル:クレリック5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);
呪文抵抗:可(無害)
対象は12+術者レベルに等しい呪文抵抗を得る。
スリート・ストーム
Sleet Storm/みぞれ混じりの嵐
系統:召喚術(創造)[氷雪];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、ドルイド3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(塵と水)
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果範囲:円筒形(半径40フィート、高さ20フィート)
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
激しいみぞれが内部でのすべての視覚を(暗視すら)妨げ、範囲内の地面を凍り付かせる。範囲内を歩いて通り抜けようとしたり、移動するクリーチャーはDC10の
〈軽業〉判定に成功することで通常の移動速度の半分の移動速度で移動できる。失敗したならそのラウンドに移動することはできず、5以上の差で失敗したなら転んでしまう(詳細は
〈軽業〉技能の項を参照)。
このみぞれは松明や小さな炎を消してしまう。
スリープ
Sleep/睡眠
系統:心術(強制)[精神作用];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、バード1
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作、物質(細かい砂、バラの花びら、あるいは生きているコオロギ)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:半径10フィート爆発内の1体以上の生きているクリーチャー
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
スリープの呪文は4ヒット・ダイス分のクリーチャーを魔法による深い睡眠に陥らせる。まず最もHDの低いクリーチャーに作用する。同じヒット・ダイスのクリーチャーの中では、まず呪文の起点に最も近いものに作用する。1体のクリーチャーに作用を及ぼすのに充分でないヒット・ダイスは失われる。眠っているクリーチャーは
無防備状態である。頬を叩いたり、傷つけたりすれば、この呪文が作用しているクリーチャーを目覚めさせることができるが、普通の雑音では目覚めさせることはできない。クリーチャーを目覚めさせるのは標準アクションである(援護アクションの応用である)。
気絶状態のクリーチャーや、人造クリーチャー、アンデッド・クリーチャーはスリープの目標とはならない。
スレイ・リヴィング
Slay Living/生者抹殺
系統:死霊術[即死];
呪文レベル:クレリック5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
効果:接触した生きているクリーチャー
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:頑健・不完全;
呪文抵抗:可
術者は生きているクリーチャー一体を殺そうと試みることができる。この呪文を発動したとき、術者の手は不気味な暗い炎に包まれる。目標に近接接触攻撃を行ない、成功したならば12d6+1/術者レベルのダメージを与える。目標が頑健セーヴィング・スローに成功したなら、代わりに3d6+1/術者レベルのダメージを与える。このセーヴに成功してもダメージにより死ぬ可能性がある。
スロー
Slow/減速
系統:変成術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、バード3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(糖蜜一滴)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
この呪文が作用したクリーチャーはきわめてゆっくりとした速度で移動し、攻撃する。この呪文の影響を受けたクリーチャーは
よろめき状態となり、毎ターン、1回の移動アクションか標準アクションのみしか行なえず、両方を行なうことができなくなる(全ラウンド・アクションを取ることもできなくなる)。さらに、そのクリーチャーはAC、近接攻撃ロール、反応セーヴに-1のペナルティを被る。減速状態のクリーチャーは通常の移動速度の半分の移動速度(端数は5フィート単位に切り下げ)で移動する。これは通常の移動速度の減少と同様に、クリーチャーの跳躍できる距離に作用する。
複数の
スロー呪文の効果は累積しない。
スローは
ヘイストを相殺し解呪する。
セキュアー・シェルター
Secure Shelter/安全な宿
系統:召喚術(創造);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、バード4
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質(石の破片、砂、水一滴、および木片)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:一辺20フィートの正方形の建造物
持続時間:2時間/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
術者は、この呪文を発動したあたり一帯でありふれた材料――石や材木、(最悪でも)土――でできた頑丈なコテージかロッジを召喚する。床は平坦できれいに仕上げられており、乾燥している。この宿は頑丈な扉が1つ、よろい戸のついた窓が2つ、小さな暖炉が1つついた普通のコテージにそっくりである。
この宿は普通の住まいと同じように暖める必要があり、あまりにも暑ければ宿と宿泊客に悪影響が及ぶ。しかし、それ以外ではこの宿はかなりの安全を提供する――この宿はどんな材料でできているかに関わらず、通常の石造りの建物と同じくらい頑丈である。石造りであるかのように炎と火に耐える。普通の矢弾は通さない(ただし、攻城兵器や巨人が投げたものは別である)。
扉とよろい戸、煙突は侵入対策ができている。扉とよろい戸には
アーケイン・ロックがかかっており、煙突のてっぺんには鉄格子がはまっている上に煙道は狭く作られている。さらに、この3つのエリアはアラーム呪文によって守られる。最後に、この宿の持続時間の問、
アンシーン・サーヴァントが召喚され、術者の世話をしてくれる。
セキュアー・シェルターには粗雑な家具が備え付けられている――8人ぶんの寝台、架台式テーブル1台、背もたれも肘掛もない椅子が8脚、書き物机が1つである。
セピア・スネーク・シジル
Sepia Snake Sigil/セピア色の蛇の印
系統:召喚術(創造)[力場];
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー3、バード3
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質(500GPの価値のあるアンバー(琥珀)の粉末、スネーク(蛇)の鱗1枚)
距離:接触
目標:接触した本あるいは書き物1部
持続時間:永続あるいはチャージ消費(作動)するまで;解放されるまであるいは1d4日+1日/レベル;本文参照
セーヴィング・スロー:反応・無効;
呪文抵抗:不可
術者は書き物1つの文章の中に小さな印を現すことができる。この印を含む文章は少なくとも日本語にして75文字程度の長さがなくてはならない。誰かが印を含む文章を読むと、セピア色の蛇の印が現れ、大型のセピア・サーペントに変化し、印と読んだ者の間に効果線が通っていれば読んだ者に打ちかかる。
この呪文が作動するには、呪文のかかった文章を目にしただけでは充分ではない。対象が意図的に文章を読まなくてはならないのである。目標は蛇の攻撃をよけるためにセーヴを行なうことができる。それに成功すれば、セピア色の蛇は焦げ茶色の煙と大きな音と共に茶色の閃光を放って消滅する。セーヴに失敗すると、目標は揺らめく琥珀色の力場に呑み込まれ、術者の命令によるか、あるいは(1d4+術者レベルごとに1)日が経過するかして解き放たれるまで身動きできなくなる。
琥珀色の力場に捕らわれている間、対象は歳をとらず、息もせず、空腹になることも、眠ることも、呪文を回復することもない。対象は外界を知覚することなく、活動停止状態で保存される。この力場は肉体的な怪我に対する防御を提供しないため、対象は外力によってダメージを負うことが(そして恐らくは殺されることすら)ある。しかし、呪文が切れるまで、
瀕死状態の対象がヒット・ポイントを失ったり
容態安定状態になったりすることはない。
隠された印が通常の観察によって見つけ出されることはなく、
ディテクト・マジックでは文章全体が魔法の力を帯びていると判るだけである。
ディスペル・マジックは印を取り除くことができる。
イレイズ呪文はそのページの文章を丸ごと破壊する。
セピア・スネーク・シジルは、
シークレット・ページのような文章を隠したり内容を変えてしまう呪文と組み合わせて発動することができる。
センディング
Sending/送信
系統:力術;
呪文レベルウィザード/ソーサラー5、クレリック4
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質/信仰(良質の銅線)
距離:本文参照
目標:クリーチャー1体
持続時間:1ラウンド;本文参照
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
術者は自分のよく知っている特定のクリーチャーとコンタクトを取り、その対象に日本語にして75文字以内の伝言を送る。対象も術者を知っていれば、誰が伝言を送ってきたのか気付く。対象は即座に同様の方法で回答することができる。たとえ対象が【知力】が1しかないクリーチャーでも
センディングを理解することはできるが、対象が伝言に対応する能力は、通常通りその【知力】によって制限される。
センディングを受け取ったからといって、対象がどのようなかたちであれ、それに従う義務はない。
対象のクリーチャーが術者と同じ次元界にいない場合、
センディングが届かない可能性が5%ある(他の次元界の局地的な状況によって、この可能性がかなり悪化することもある)。
ソウル・バインド
Soul Bind/霊魂捕縛
系統:死霊術;
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9、クレリック9
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(本文参照)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:死体
持続時間:永続
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:不可
術者は最近死んだばかりの死体から魂を引き出し、黒いサファイアの中に閉じこめる。対象は術者レベルごとに1ラウンド以内に死んだものでなければならない。一度宝石の中に捕らわれてしまうと、魂は
クローン、
リインカーネイト、
レイズ・デッド、
リザレクション、
トゥルー・リザレクションどころか
ウィッシュや
ミラクルですら生き返らせることはできない。宝石を破壊するか、宝石にかけられた呪文を解呪することによってのみ、魂を解放できる(そうしたとしてもやはり死んだままではあるが)。
この呪文の焦点具は、少なくとも、魂を捕らえようとするクリーチャーの持つヒット・ダイスごとに1,000GPの価値のある黒いサファイアである。宝石が充分な価値のないものであれば、捕縛を試みた時に砕け散ってしまう。(キャラクターはレベルやヒット・ダイスといった考え方はしないが、特定の個人や個体を捕らえるために必要な宝石の価値については調査できる。キャラクターが成長しより多くのヒット・ダイスを得ればこの価値も変わることがあるので注意すること)。
ゾーン・オヴ・サイレンス
Zone of Silence/沈黙の場
系統:幻術(幻覚);
呪文レベル:バード4
発動時間:1ラウンド
構成要素:音声、動作
距離:自身
効果範囲:術者を中心とした半径5フィートの放射
持続時間:1時間/レベル(解除可)
術者はこの呪文で自分の間近の音波を操作し、自分と効果範囲内の者たちは普通に会話できるが、外の者には中の話し声も物音も聞こえないようにしてしまう。これにより、[言語依存]や[音波]の呪文効果(
コマンドや
シャウトなど)も外には及ばなくなる。この効果は術者を中心としてあらわれ、術者が移動すると一緒に移動する。効果範囲の中に入った者は、即座に呪文の効果を受ける。効果範囲から出たものは、もはや作用を受けなくなる。なお、外の者がDC20の
〈言語学〉判定に成功して唇を読めば、中で何を言っているかは読み取れるので注意されたい。
ゾーン・オヴ・トゥルース
Zone of Truth/真実の場
系統:心術(強制)[精神作用];
呪文レベル:クレリック2、パラディン2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果範囲:半径20フィートの放射
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
放射範囲内のクリーチャー(あるいはそこに入ったクリーチャー)は意図的かつ故意の嘘を一切つくことができない。呪文発動時、あるいは初めて効果範囲内に入った時に、呪文の作用対象となる可能性のあるクリーチャーは効果を受けないためのセーヴを行うことができる。作用を受けたクリーチャーは自分がそうした心術効果の影響下にあることに気付く。したがって、彼らは普段なら嘘を答えるような質問には答えないようにしたり、あるいは、真実すれすれに留まれる限り、のらりくらりと受け答えしたりするかもしれない。効果範囲を離れたクリーチャーは、好きなように自由に話すことができる。
ソフン・アース・アンド・ストーン
Soften Earth and Stone/土石軟化
系統:変成術[地];
呪文レベル:ドルイド2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果範囲:一辺10フィートの正方形の範囲1個ぶん/レベル;本文参照
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;
呪文抵抗:不可
この呪文が発動すると、呪文の範囲内にある天然の剥き出しの土や石はすべて柔らかくなる。湿った土は泥に、乾いた土はゆるい砂や土に、石は簡単に形を変えたり引きちぎったりできる柔らかい粘土となる。その場所での地面の堅さや弾性にもよるが、術者は一辺10フィートの正方形の範囲の深さ1~4フィートまでに影響を及ぼすことができる。魔法の力があったり、魔法がかけられていたり、化粧板で覆われていたり、加工されている石には影響を及ぼすことはできない。土や石でできたクリーチャーは影響を受けない。
泥の中のクリーチャーは反応セーヴを行わねばならず、失敗すると1d2ラウンドの間、足をとられ、移動したり、攻撃したり、呪文を発動することができない。セーヴに成功したクリーチャーは泥の中を半分の移動速度で移動できるが、走ったり突撃したりすることはできない。
ゆるくなった土は泥と同じくらい厄介だが、その範囲内のすべてのクリーチャーは移動速度が通常の半分に落ち、その表面上を走ったり突撃したりすることはできない。
粘土になった石は移動を妨げないが、キャラクターはそれ以前作用を及ぼせなかった石を切ったり形を変えたり、掘ったりすることができるようになる。
この呪文は加工した石に作用を及ぼすことはできないが、洞窟の天井や、崖などの垂直の表面に影響を及ぼすことはできる。普通、そんなことをすればゆるんだ物質が壁面や天井からはげ落ち、中規模な崩落や地すべりが発生する。(埋没域を伴わない落盤として扱う。『環境』を参照)。
建造物(城壁や塔など)の立っている下の地面を柔らかくすることで地盤沈下を引き起こし、そうした建造物にある程度のダメージを与えることができる。しかし、この呪文ではちゃんと建設された建造物にはダメージを与えられるくらいで、破壊することまではできないだろう。
ソリッド・フォッグ
Solid Fog/粘霧
系統:召喚術(創造);
呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4
構成要素:音声、動作、物質(乾燥させた豆と動物の蹄)
持続時間:1分/レベル
呪文抵抗:不可
この呪文は
フォッグ・クラウドと同様に働くが、視界をさえぎることに加えて移動を妨げるほどに濃い。
ソリッド・フォッグの中にいるクリーチャーは半分の移動速度でしか動けず、全ての近接攻撃ロールとダメージに-2のペナルティを受ける。この霧は遠隔武器攻撃を事実上役立たずにする(ただし、魔法の光線やそれに類するものは除く)。
ソリッド・フォッグの中に落下したクリーチャーや物体は落下速度が低下するため、そのクリーチャーや物体が通過する霧の10フィートごとに落下ダメージが1d6ずつ低下する。クリーチャーは
ソリッド・フォッグの中にいる間は5フィート・ステップを行なえない。移動速度を遅くしたり攻撃ペナルティを与える同様の効果と
ソリッド・フォッグは互いに累積しない。
通常の霧とは異なり、強風(風速31マイル/時以上)のみがこの霧を吹き払うことができ、それには1ラウンドかかる。
ソング・オヴ・ディスコード
Song of Discord/不和の歌
系統:心術(強制)[精神作用、音波];
呪文レベル:バード5
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果範囲:半径20フィートの拡散内のクリーチャー
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効;
呪文抵抗:可
この呪文は効果範囲内のクリーチャーを自分の敵ではなくお互いを攻撃しあうようにしむける。作用を受けたクリーチャーは毎ラウンド50%の確率で最も近くにいる目標を攻撃する(作用を受けたクリーチャーの行動を、おのおの、毎ラウンド自分のターンのはじめに決定すること)。自分に最も近い目標を攻撃せずにすんだクリーチャーはそのラウンドは自由に行動できる。
ソング・オヴ・ディスコードによって仲間を攻撃することを強いられたクリーチャーは自分が行なえる手段すべてを用いる。最も致命的な呪文を選び、最も危険な戦術を取る。しかし、すでに
気絶状態になって倒れた対象を傷つけようとはしない。