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ボディ・スナッチャー Body Snatcher

 ボディ・スナッチャーは技能が決して少なくはないテレパスであり、演者が役割の間を簡単に移動できるように身体から体にジャンプする。分野は他人の心を本当に知る方法として発展したが、急速に他人の身体を「借りる」手段へと発展し、最終的には永続的な手段となった。ほとんどのボディ・スナッチャーはテレパスであるが、時折他の発現者がボディ・スナッチャーとなるためのテクニックを学ぶために時間を費やすこともある。

 役割:他の人と身体を入れ替える能力により、ボディ・スナッチャーは難しい相手を倒すことができる。ボディ・スナッチャーに対する最大の脅威は精神作用念力に完全耐性を持つ相手である。そのため、人造、アンデッドや同様の敵は特に難しい相手となりえる。

属性:身体を盗む行為は悪意が含まれるが、ボディ・スナッチャーは任意の属性である。

ヒット・ダイス:d6

必要条件

 ボディ・スナッチャーになるためには、キャラクターは以下の基準すべてを満たさなければならない。

 技能〈はったり〉10ランク、〈芸能:演劇〉3ランク、〈真意看破〉3ランク

 特技《念力拡張化》(念力修正)、その他の念能修正特技

 念能:発現者レベル10、ブレイン・ロックおよびコンシール・ソウツの発現能力

クラス技能

 ボディ・スナッチャーのクラス技能(と各技能の主要能力値)は次の通り:〈自己催眠〉【判】、〈はったり〉【魅】、〈交渉〉【魅】、〈芸能〉【魅】、〈真意看破〉【判】、〈呪文学〉【知】。
レベル毎の技能ランク:2+【知】修正値。

表:ボディ・スナッチャー
レベル 基本攻撃ボーナス 頑健セーヴ 反応セーヴ 意志セーヴ 特殊 念能
1 +0 +0 +0 +1 身体盗み転送拡張交換先との混合
2 +1 +0 +0 +1 肉体の記憶トラウマな転送 既存のクラスに+1レベル
3 +1 +1 +1 +2 精神真似 既存のクラスに+1レベル
4 +2 +1 +1 +2 急速転送宿主封印 既存のクラスに+1レベル
5 +2 +1 +1 +3 不慮の精神跳躍化上級交換先との混合 既存のクラスに+1レベル
6 +3 +2 +2 +3 死は始まりに過ぎないトゥルー・マインド・スイッチ

クラス特徴

 ボディ・スナッチャーのクラスの特徴は以下の通り。

 武器と防具の習熟 ボディ・スナッチャーは追加の武器や鎧への習熟を得ない。

 発現能力/Manifesting キャラクターはそのキャラクターはこの上級クラスに就く前に属していた念力発現クラスのレベルが上がったかのように、新しい念力の使用権と1日毎の追加の念力ポイントを得る。しかし、そのクラスのキャラクターが得たであろう他の利益(ボーナス特技、念能修正特技、アイテム作成特技など)を得ることはできない。これは本質的に、キャラクターが持っている念力発現クラスを表現するレベルにボディ・スナッチャーを加え、それに応じて、1日ごとの念力ポイント、修得済み念力、発現者レベルを決定することを意味する。
 キャラクターがボディ・スナッチャーになる前に複数の念力発現クラスをとっていたなら、レベルの上昇があるたび、その新たなレベルをどのクラスに、1日ごとの念力ポイント、修得済み念力、発現者レベルを決定するために適用するか決めなければならない。

 身体盗み(変則)/Body Thief 1レベルの時点で、ボディ・スナッチャーは自身の修得済み念力にマインド・スイッチを加える。マインド・スイッチのためのボディ・スナッチャーの発現者レベル、自身の通常の発現者レベルにクラス・レベルを加えたものに等しく、通常発現することができなくても。発現することができる。これは、影響を及ぼすことができるヒット・ダイスの制限や発現するために費やすことのできる念力ポイントの量を含むレベルに依存するパラメータを改善する。例えば、ヴェイルはテレパス11/ボディ・スナッチャー4であり、通常は発現者レベル14であるが、あらゆる方法でマインド・スイッチを発現者レベル18で発現する。

 転送拡張(変則)/Extended Transfer ボディ・スナッチャーは追加の念力ポイントを費やすことなくマインド・スイッチ念力に《念力拡張化》を適用させることができる。ボディ・スナッチャーは依然としてこの能力を使用する際に念能収束を拡張する必要がある。

 交換先との混合(超常)/Melding Exchange マインド・スイッチの間、ボディ・スナッチャーは目標と簡単に結びつき、一方的な情報交換をもたらす。念力の通常のように、対象の初歩的または本当的な知識に加えて、対象の名前、住んでいる場所、基本的な仲間と敵が誰であるかを学ぶ。ボディ・スナッチャーが対象の身体に留まっている間、対象のすべての言語(読み書きと会話)の知識を得、対象が修得済みとしてランクを得た技能で〈知識〉判定を扱い、対象に成りすますために使用する任意の技能判定にクラス・レベル毎に+2の技量ボーナスを得る。

 肉体の記憶(変則)/The Flesh Remembers 2レベルの時点で、ボディ・スナッチャーは宿主の運動感覚の記憶(「筋肉の記憶」)に接続し、学習した身体能力を利用できる。マインド・スイッチの効果下にある間、ボディ・スナッチャーは宿主の身体の武器と鎧への習熟を得る。加えて、自身の代わりに【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】に合わせた技能で宿主のランクを使用することを選択できる。しかしボディ・スナッチャーの訓練は宿主を完全に引きつけることができる方法を制限する――クラス・レベル+【知力】修正値よりも高いランクを模倣することはできない。例えば、ヴェイル(【知力】修正値が+6の4レベル・ボディ・スナッチャー)は〈登攀〉などの物理的な技能に宿主のランクを使用できるが、〈登攀〉に10ランク以上持つ宿主の場合、宿主が10ランクしか持っていないかのように機能する。

 トラウマな転送(変則)/Traumatic Transfer 2レベルの時点で、ボディ・スナッチャーがマインド・スイッチを発現するとき、他の精神にトラウマを与え方向感覚を失わせるプロセスを選択できる。対象はボディ・スナッチャーの身体に到着すると1ラウンドの間朦朧状態になり、その後1d4ラウンドの間幻惑状態になる。

 精神真似(超常)/Mimic Mind 3レベルの時点で、ボディ・スナッチャーはコンシール・ソウツを使用して、今占有している身体に適した表面的思考の誤ったセットを作成することができる。ボディ・スナッチャーがコンシール・ソウツ下である間に、心を読む試み対してセーヴィング・スローに成功した場合、対象は囮の思考を読み取る。ボディ・スナッチャーはこれらの思考の性質を指定する必要はないが(そうすることを選択する場合もある)、詮索好きのパーティが宿っている身体の通常の精神が思うことを反映する。さらに、コンシール・ソウツの効果下の間、ボディ・スナッチャーは属性を検知する能力を騙すために、対象の属性をエミュレートすることができる。5レベルの時点でこの能力は拡張され、マインド・プローブなどの効果を騙すような誤った記憶も含むようになる。

 急速転送(変則)/Rapid Transfer 4レベルの時点で、ボディ・スナッチャーはマインド・スイッチを全ラウンド・アクションではなく標準アクションとして発現する。

 宿主封印/Seal the Host 4レベルの時点で、ボディ・スナッチャーは自身のマインド・スイッチ念力を独自の方法で増強することを学び、体を制御することから潜在的に対象の高い精神を封じる。マインド・スイッチに以下の増強を加える。
 追加の2ポイントの念力を費やすならば、対象の高い精神が君の体に到達するとき、対象のより高い精神は離れたところに封ぜられる。君のマインド・スイッチが成功すると、対象は2つめの意志セーヴに成功するか君の体の中にいる間、幻惑状態となる。これはブレイン・ロック念力と類似のものである。これに加えて君はトラウマな転送能力を使用することができる。

 不慮の精神跳躍化(超常)/Mindleap Contingency 5レベルの時点で、ボディ・スナッチャーは不慮の精神跳躍化として知られる独自の念能修正効果を使用する能力を解き放つ。1体の目標を指定し、ボディ・スナッチャーの現在の形状に影響を与えることができる念力は不慮の精神跳躍化念力にすることができる。不慮の精神跳躍化念力は一度発現されると、最大5分間(その後は無害に消える)、あるいはボディ・スナッチャーがマインド・スイッチを介して現在の身体を離れるまで(元の身体に戻るか別の物を所有するか)、休眠状態となり、検知できず、解除されることがない。スイッチが発生した直後に、不慮の精神跳躍化が起動され、リンクしている念力は不測の事態を確立した時にボディ・スナッチャーがいた念力に影響を及ぼす。効果について行われる選択は、念力がトリガーされたときではなく、念力が発現された時に行わなければならない。不慮の精神跳躍化念力に対して行われたセーヴィング・スローは突然の体の変化のために-5のペナルティを受ける。
 例えばテレパス/ボディ・スナッチャーのヴェイルは既に対象とマインド・スイッチしており、精神を自身の身体に戻そうとしている。ヴェイルは現在の(ホストの)メモリー・モディフィケーションを不慮の精神跳躍化として発現し(身体のその時間内の記憶を消すことを選択する)、その後、自身の精神を元の体に戻す。対象は、身体に戻ると不慮の精神跳躍化念力の影響を受け、-5のペナルティで意志セーヴを行うか、経験を忘れなければならない。
この能力の使用は念能修正特技と似ている――ボディ・スナッチャーは不慮の精神跳躍化を確立するために、自身の念能収束を拡張し、念力ポイントのコストを4増加させなければならない。

 上級交換先との混合(超常)/Greater Melding Exchange 5レベルの時点で、ボディ・スナッチャーが交換先との混合能力を使用すると、通常よりもはるかに多くの知識を目標から引き出す。〈知識〉技能を自分の代わりに対象のランクを使用することができ、対象が持っているアイテムの合言葉や思考合言葉を学ぶ(対象が既に修得している場合)。さらに標準アクションとして、主に対象の過去や人格についての質問1つを精神的に「質問する」ために念能収束を確証することができる。対象の知識の及ぶ限りでは、その質問に対する答えを得る。〈知識〉ランクの付与により、多くの場合詳細な事実について尋ねる必要はない――この能力は〈知識〉技能を超えるものである。

 死は始まりに過ぎない(超常)/Death is Only the Beginning 一般的な民間伝承によると多くの人は死ぬ直前に自分の人生が目の前で繰り広げられる走馬灯を見る。いくつかの点で、ボディ・スナッチャーはにとっては文字通りの真実であるが、機会しか見ない傾向がある。6レベルの時点で、-1ヒット・ポイント以下に減少するか、ボディ・スナッチャーを殺す効果に対してセーヴィング・スローに失敗すると即座に、ボディ・スナッチャーは割り込みアクションとしてマインド・スイッチを発現するのと同じ発現者レベルでトゥルー・マインド・スイッチを発現するために念能収束を拡張することができる。ボディ・スナッチャーはこの効果で殺害者のみを目標とすることができるが(従って殺害者が範囲外にいる場合、この能力は効果がない)、このテクニックの必死の性質のためにセーヴDCは4減少する。成功すれば、ボディ・スナッチャーの精神は死ぬ直前に殺害者と入れ替わる。ボディ・スナッチャーはトゥルー・マインド・スイッチのあと、以前の身体を失うことで、通常通りレベルの低下を受ける。

 トゥルー・マインド・スイッチ/True Mind Switch 6レベルの時点で、ボディ・スナッチャーは9レベル念力を発現できない場合でも、6レベルで修得している念力にトゥルー・マインド・スイッチを加える。ボディ・スナッチャーは(急速転送宿主封印を除く)全てのボディ・スナッチャーのクラス特徴をトゥルー・マインド・スイッチの発現に適用することができ、死は始まりに過ぎないの使用を通じた死の瞬間でさえ適用できる。

Section 15: Copyright Notice
Psionics Expanded: Advanced Psionics Guide. Copyright 2011, Dreamscarred Press; Authors: Jeremy Smith and Andreas Rönnqvist.
最終更新:2022年05月12日 21:40