遠隔武器の達人であるマークスマン、射撃、発砲、投擲するあらゆる武器の有能な使い手である。選択した敵に集中し追跡するレンジャーとは違い、マークスマンは遠隔戦闘能力を活用し、他の者が夢見るしかない方法で武器を用いる方法を学ぶ。彼らの念能能力は攻撃を改善し、それ以外は限られた防御能力を増強させる。
役割:軽装鎧の常用者であるマークスマンは最前線での戦闘要員であることを意図していない。彼らは致命的な攻撃を行うために安全な距離を保っているときに優れている。
属性:どれでも
ヒット・ダイス:d10
開始時の所持金:5d6 × 10 gp(平均175 gp)。加えて各キャラクターは10gp以下の価値のある衣装を得てゲームを開始する。
開始時の年齢:中年 (ファイターの場合)
クラス技能
レベル毎の技能ランク:4+【知】修正値。
表:マークスマン
クラス特徴
君はまず戦士であり一流である――君の精度と才能は戦いにおいて頻繁に試される。しかしながら、君は単純な射手以上の戦士である。君の直感、念能能力、念力は、賢く使われるならば、戦闘の成否を握る。
武器と防具の習熟 マークスマンは、すべての単純武器、すべての軽い軍用武器、射出軍用武器、投擲軍用武器、軽装鎧、バックラーに習熟している。鎧は念力の発現を妨げない。
1日毎の念力ポイント/Powers Points/Day 念力を発動するためのマークスマンの能力は利用可能な念力ポイントで制限を受けている。マークスマンの念力ポイントの基本的な日割りは表:マークスマンに示されている。加えて、高い【判断力】修正値を持っている場合1日当たりのボーナス念力ポイントを得るかもしれない。種族は特定の特技やアイテムと同様に1日毎のボーナス念力ポイントを与えることもある。
修得済み念力/Powers Known マークスマンは選択した1つのマークスマンの念力を修得した状態でゲームを開始する(念力完成型と念力解放型のアイテムは通常通り発現できる)。表:マークスマンで示されている各レベルで、マークスマンは新しい念力を修得する能力を解放する。
マークスマンの念力リストから修得済み念力を選択する(例外:
《知識拡大》特技は他のクラスのリストから念力を習得することができる)。マークスマンは念力ポイントのコストが、発現者レベル以下の念力を発現できる。
マークスマンが1日に念力を発現できる回数は1日毎の念力ポイントで制限されている。
マークスマンは単に念力を習得しているだけである;必要な時に自身の精神から引き出すのである。マークスマンは事前に念力を準備しておく必要はない(呪文を準備しておく一部の術者と同様である)が、全ての消費した念力ポイントを回復させるために各日夜に睡眠をとらなければならない。
マークスマンの念力に対するセーヴィング・スローのDCは10+マークスマンのレベル+マークスマンの【判断力】修正値である。
修得済み念力/Powers Known マークスマンは1レベル念力を学んだ能力を得てゲームを開始する。高レベルになるとより複雑な念力を習得する能力を得る。
念力を学ぶか発現するためにサイキック・ウォーリアは少なくとも10+念力レベルの【判断力】値を持っていなければならない。
戦闘スタイル/Combat Style 1レベルの時点で、マークスマンは自分の好みのスタイルである遠隔戦闘の種類を選択する。このスタイルは様々なスタイルで詳述されているように、特定のクラス特徴、技能、能力を決定する。
選択できるリストは
戦闘スタイルを参照せよ。
《近距離射撃》/Point-Blank Shot 1レベルの時点で、マークスマンはボーナス特技として
《近距離射撃》特技を得る。
風読み(超常)/Wind Reader マークスマンは高めた周囲の間隔や意識を利用して風や環境を読みとり、自身の正確さを大幅に向上させることができる。念能収束を維持している間、ラウンドの終了時まで遠隔攻撃に自身の【判断力】修正値に等しい技量ボーナスを得るために即行アクションを費やすことができる。マークスマンは1日に3+クラス・レベルに等しい回数だけ使用することができる。
得意な武器/Favored Weapon 2レベルの時点で、マークスマンは以下のリストから遠隔武器のグループを得意な武器として選択し、そのグループの武器を用いて行った遠隔攻撃ロールに+1の技量ボーナスを得る。以降4レベルごとにこのボーナスは1ずつ増加する。
弓:コンポジット・ロングボウ、コンポジット・ショートボウ、orc hornbow、ロング・ボウ、ショートボウ
弩:ダブル・クロスボウ、ハンド・クロスボウ、ヘヴィ・クロスボウ、ライト・クロスボウ、リピーティング・ヘヴィ・クロスボウ、リピーティング・ヘヴィ・クロスボウ
槍:ジャヴェリン、ランス、ピルム、ショートスピア、スピア、トライデント
投擲武器:ブロウガン、ボーラ、ブーメラン、チャクラム、クラブ、ダガー、ダート、ハーフリング・スリング・スタッフ、ジャヴェリン、ライト・ハンマー、ネット、ショートスピア、シュリケン、スリング、スピア、スターナイフ、スローイング・アックス、トライデント、ウッデン・ステーク
注:追加の武器をこれらのグループに追加したり、追加の武器グループを作成することはGMの裁量である。一部の武器は君のGMの判断で複数の武器グループに属しているかもしれない。
矢回避(変則)/Evade Arrows 2レベルの時点で、マークスマンの遠隔武器と自然の直観力への精通はありふれた遠隔攻撃からの危険を警告する。マークスマンは遠隔攻撃に対するACに+1の回避ボーナスを得る(ただし遠隔接触攻撃ではない)。6レベルの時点と以降4レベルごとに、この回避ボーナスは1ずつ増加する。
スタイル技術(超常)/Style Technique 全てのマークスマンは、選択した戦闘スタイルによらず、2レベルで念能収束を拡張することによって使用できる特殊な技術を得る。この特殊技術はマークスマンが選択したスタイルによって決定される。
スタイル技能(変則)/Style Skill 3レベルの時点で、マークスマンは自身の戦闘スタイルに関連した技能に+1のボーナスを得る。以降3レベルごとに(6、9レベルなど)、このボーナスは1ずつ増加する。
スタイル真言(超常)/Style Mantra 3レベルの時点で、マークスマンは念能収束を維持している限り起動できる戦闘スタイルに関連した真言を得る。マークスマンは
風読みを使用するときに同時にスタイル真言を使用することはできない;マークスマンはどちらか一方の利益のみを得ることができ、両方から得ることはできない。
援護射撃(変則)/Cover Fire 4レベルの時点で、マークスマンは敵と直接接近する方法だけなく、味方を守る方法も知る。攻撃アクションとして、30フィート以内の相手に遠隔武器や投擲武器を発射し、ダメージを与えるのではなく相手の気を逸らせることができる。目標が占めるマスに対して攻撃ロールを行う(AC 10)。成功すると、目標となった敵は反応セーヴを行うか(DC 10+マークスマンのクラス・レベルの半分+マークスマンの【敏捷力】修正値)1ラウンドの間
よろめき状態とならなければならない。マークスマンは依然としてこの攻撃に通常通り矢弾を消費する。
攻撃ロールがクリティカル・ヒット可能域となり、その結果相手のACに対してヒットした場合、確定ロールを行う:相手のACに対してクリティカルヒットが確定した場合、攻撃は通常通りのダメージを与える。マークスマンは相手や目標のいるマスが失敗確率の対象となっている場合(視認困難となっているなど)、援護射撃を使用することはできない。
スタイル能力/Style Ability 4レベルの時点で、マークスマンは自身の戦闘スタイルに関連した能力を得る。以降4レベルごとに(8、12、16、20レベル)、新しいスタイル能力を得る。
離脱行動(変則)/Disengage 7レベルの時点で、マークスマンは敵から効果的な距離を保つ方法を学ぶ。マークスマンが機会攻撃範囲のマスから移動することで機会攻撃を誘発するとき、このラウンドの間機会攻撃を誘発することを避けるための
〈軽業〉ロールに【判断力】修正値を加えるために念能収束を拡張することができ、
〈軽業〉のDCを増加させることなく、最大数の移動速度で移動することができる。
防衛的射撃(変則)/Defensive Shot 13レベルの時点で、マークスマンは遠隔武器あるいは投擲武器を用いて遠隔攻撃を行うとき機会攻撃を誘発しない。
遠隔攻撃の達人(超常)/Ranged Specialist 19レベルの時点で、マークスマンの遠隔攻撃あるいは投擲攻撃はクリティカル倍率が1増加し(例えば×2は×3となる)、射程増加によるペナルティは半分となる。マークスマンが
《遠射》特技を持っているならば、射程増加によるペナルティを受けない。
適正クラス・ボーナス
適性クラスでレベルを得るたびに追加の技能ランクやヒット・ポイントを得る代わりに、適性クラス応じて、他の多くのボーナスを得ることができる。以下のオプションはマークスマンに対して適性クラスを有するリストにある種族に適用可能である。特に断りのない限り、ボーナスは適性クラスの特典を選択するたびに適用される。
種族 |
ボーナス |
出典 |
Dreamscarred Press |
ブルー |
マークスマンが使用できる風読みの1日のクラス特徴の使用回数に1を加える。 |
Psionics Expanded: Advanced Psionics Guide |
エルフ |
マークスマンは1つの才能を得る。 |
Psionics Expanded: Advanced Psionics Guide |
人間 |
《念能射撃》において念能収束を拡張したとき、遠隔武器あるいは投擲武器のダメージ・ロールに+1/3を加える。 |
Psionics Expanded: Advanced Psionics Guide |
アーキタイプと代替クラス特徴
キャラクターがクラスを選択するとき、標準的なクラス能力を使用するか、ここに示されているアーキタイプの1つのリストにある特徴を使用するかを選択するしなければならない。各々代替クラス特徴は、その元のクラスの特定のクラス特徴を置き換える。例えば、四象拳士のモンクのエレメンタルの拳のクラス特徴は、モンクの朦朧化打撃のクラス特徴と入れ替える。アーキタイプに複数の代替クラス特徴が存在する場合、キャラクターはそれらの全てを修得し、それらを別の選択肢に置き換えることになる――標準のクラス特徴をえることさえできなくなることもしばしばだが、同等に強力なオプションと置き換えることができる。基本クラスの全てのクラス特徴がアーキタイプの代替クラス特徴で言及されていない他の全てのクラス特徴は変更されず、キャラクターが適切なレベルに達すると通常通り取得できる(特に指定がない限り)。代替クラス特徴を使用するキャラクターは必要時条件あるいは前提条件を満たした時に置き換えられるクラス特徴を持つ者として数えられない。
キャラクターは複数のアーキタイプを保持することができるが、代替クラス特徴のどれ一つとして、基本クラスの同じクラス特徴を置き換えたり変更することはできない。 例えば、パラディンの救護騎士と不死者懲罰官の両方となることはできない。なぜならば、両方とも悪を討つ一撃のクラス特徴を修正し、両方とも正義のオーラを置き換えるからである。しかしながら、パラディンが不死者懲罰官と聖光の戦士の両方を得ることはでき、これは新しいクラス特徴が同じ基本クラス特徴を置き換えるものがないからである。
アーキタイプはあるクラスのキャラクターの専門分野を特化させる手早く簡単な方法であり、既に確立されている冒険者に楽しく豊かな新しい能力を追加する。キャラクターが必要条件を満たす場合、キャラクターは複数のアーキタイプを得ることもできる。
表:マークスマンのアーキタイプ/代替クラス特徴
Section 15: Copyright Notice
Psionics Expanded: Advanced Psionics Guide. Copyright 2011, Dreamscarred Press; Authors: Jeremy Smith and Andreas Rönnqvist.
最終更新:2021年07月31日 11:53