念能 > 装備品 > サイクリスタル

サイクリスタル Psicrystals

 サイクリスタルは念能キャラクターの個性の断片であり、物理的な形状と生命の外見に至るものである(《サイクリスタルへの親和性》特技を経由して)。サイクリスタルは人間の手のひらサイズのクリスタルの人造として現れる。
 作成者の個性の延長線上であるため、キャラクターのサイクリスタルは何らの形で作成者の一部となっている。通常自身にのみへの念力を発現できたとしても、念能キャラクターはサイクリスタルから射程自身の念力を発言することができる。
 サイクリスタルは種別に依存するすべての効果の目的で人造として扱われる。
 サイクリスタルは以下のサイクリスタルの特殊能力の表に示すように所有者に特殊能力を与える。さらに、サイクリスタルは個性を持ち(所有者の個性の断片)、以下のサイクリスタルの個性の表に示される所有者に特定の種類の判定やセーヴィング・スローにボーナスを与える。これらの特殊能力とボーナスは所有者とサイクリスタルがお互い1マイル以内にいる場合にのみ適用される。
 サイクリスタルの能力は念能クラスの所有者のレベルに基づく。他のクラスのレベルは、サイクリスタルの能力の目的で所有者のレベルとはみなされない。
 サイクリスタルは所有者の選択する1つの言語を話すことができる(所有者が知っている言語でなければならない)。サイクリスタルは所有者が知っている他のすべての言語を理解することができるが、話すことはできない。これは超常能力である。

サイクリスタルの基本 Psicrystal Basics

 サイクリスタルのデータを使用場合、以下の点が異なる。

 セーヴィング・スロー:サイクリスタルは所有者が持つ他のボーナスを与えることはできないが(たとえば、魔法のアイテムや特技などから)、所有者の基本セーヴィング・スロー・ボーナスと能力修正地をセーヴに適用する。

 能力値:自走能力が起動されていない場合、サイクリスタルは【筋力】と【敏捷力】を持たない。

 技能:サイクリスタルは〈知覚〉〈隠密〉に最低4ランク持っている点を除き、所有者と同じ技能ランクを持つ(たとえ所有者が〈知覚〉〈隠密〉に技能ランクを持っていなくとも、サイクリスタルは4ランクを持つ)。サイクリスタルは技能ランクに自身の能力修正値を使用する。

表:サイクリスタルの特殊能力
所持者のレベル 外皮調整 【知力】調整 特殊
1~2 +0 +0 鋭敏感覚身かわし強化個性自走能力念力共有視覚テレパシー的なつながり
3~4 +1 +1 接触念力伝達
5~6 +2 +2 テレパシーによる会話
7~8 +3 +3
9~10 +4 +4 飛行能力
11~12 +5 +5 念力抵抗
13~14 +6 +6 視覚共有
15~16 +7 +7 念能放出
17~18 +8 +8
19~20 +9 +9

サイクリスタルの能力の詳細 Psicrystal Ability Descriptions

 上記の表に示されているように、すべてのサイクリスタルは所有者のレベルに応じて特殊能力を持つ(あるいは所有者に能力を与える)。表上の能力は計算済みのものである。

 外皮調整(変則)/Natural Armor Adj. この数字はサイクリスタルの外皮ボーナスを強化するものである(通常0)。これはサイクリスタルの超自然的な耐久性を表している。

 【知力】調整(特殊)/Intelligence Adj. この値をサイクリスタルの【知力】に加える。サイクリスタルは人と同じくらい賢い(必ずしも賢い人ほど賢いわけではない)。

 鋭敏感覚(変則)/Alertness サイクリスタルはの存在は主人の感覚を鋭くする。サイクリスタルが手の届くとこにいる間(所有者と隣接するか同じマスにいる間)、所有者は《鋭敏感覚》特技を得る。

 身かわし強化(変則)/Improved Evasion サイクリスタルが普通なら反応セーヴに成功することでダメージを半減できる攻撃の対象となった場合、セーヴィング・スローに成功すればダメージを全く受けずにすむ。

 個性(変則)/Personality すべてのサイクリスタルは個性を持つ。下記のサイクリスタルの個性を参照せよ。

 自走能力(超常)/Self-Propulsion 標準アクションとして、所有者はサイクリスタルに地上移動速度30フィート、登攀移動速度20フィートをサイクリスタルに与える蜘蛛のようなエクトプラズムの脚を形成することができる。脚は1日後に無くなる(あるいは所有者が望むのであればそのときに)。

 念力共有(超常)/Share Powers 所有者の選択肢として、自身に発現する念力をサイクリスタルにも影響を与えることができる(擬似念能力ではない)。利益を得るためには、所有者から5フィート以内にサイクリスタルはいなければならない。念力が瞬時の持続時間以外の場合、5フィートより遠くへ移動すると念力は影響を与えず、持続時間が経過する前に所有者のものとに戻ったとしてもサイクリスタルは再び影響を受けることはない。さらに、所有者は自身の代わりにサイクリスタルに対象が「自身」である念力を発現することができる(接触念力伝達として)。念力が通常サイクリスタルの種別のクリーチャー(人造)に影響を与えない場合、所有者とサイクリスタルは念力を共有することはできない。

 視覚(変則)/Sighted  サイクリスタルは物理的な感覚器官をもたないが、通常の資格と聴覚を持つクリーチャーと同様に、その環境をテレパシー的に感知することができる。暗闇(超常的な暗闇でさえ)は無関係である。サイクリスタルの視覚の範囲は40フィートである。

 テレパシー的なつながり(超常)/Telepathic Link 所有者は最大1マイルまでの自身のサイクリスタルとのテレパシー的なつながりを持つ。所有者はサイクリスタルの感覚を通じて見ることはできないが、その2体はあたかもサイクリスタルが所有者によって発現されたマインドリンクの念力の目標であるかのように、テレパシーで会話することができる。たとえば、離れた部屋に置かれたサイクリスタルはその部屋で起こっている活動を中継することができる。サイクリスタルとその所有者との間のテレパシー的なつながりのために、所有者はサイクリスタルがある場所あるいはアイテムとのつながりを持っている。たとえば、サイクリスタルが部屋を見ているとき、あたかも所有者が見ているかのようにその部屋に瞬間移動することができる。

 接触念力伝達(超常)/Deliver Touch Powers 所有者が3レベルの時点で、所有者のサイクリスタルは所有者のために接触念力伝達を使用することができる。所有者が接触念力を発現したときに所有者とサイクリスタルが接触している場合、所有者はサイクリスタルを「接触者/toucher」と指定することができる。サイクリスタルは所有者ができるのと同じように接触念力を発現することができる。通常通り、接触念力が伝達される前に所有者がほかの念力を発現した場合、接触念力は消える。

 テレパシーによる会話(変則)/Telepathic Speech 所有者が5レベルの段階で、サイクリスタルは所有者から1マイル以内にいる間、サイクリスタルから30フィート以内にいる言語をもつクリーチャーとテレパシーによる会話を行える。

 飛行能力(超常)/Flight 所有者が9レベルの時点で、標準アクションとして、サイクリスタルに50フィートの飛行移動速度(貧弱)を与えることができる。サイクリスタルは1日後に地面にやさしく流される(あるいは所有者が望むのであればそのときに)。

 念力抵抗/Power Resistance 所有者が11レベルの時点で、サイクリスタルは所有者のレベル+5に等しい念能抵抗を得る。サイクリスタルに念力で影響を与えるためには、別の発現者は発現者レベル判定の結果がサイクリスタルの念力抵抗以上でなければならない。

 視覚共有(擬呪)/Sight Link 所持者が13レベル以上の時点で、1日1回、クリーチャーはサイクリスタルを遠隔からの観察を行うことができる(リモート・ビューイングの念力を発現したかのように)。

 念能放出(擬呪)/Channel Power 所有者が15レベルの時点で、所有者は最大1マイルまでサイクリスタを通じて念力を発現することができる。サイクリスタルは念力の発現元として扱われ、すべての距離はその地点から計算される。サイクリスタルを通じてパワーを放出するとき、所有者は念力ポイントのコストを費やすことによってその念力を発現することができる。所有者は依然として、機会攻撃や念力を発現することによるその他の危険を伴う必要がある(例えば、不可視状態である場合に敵対的な念力を発現するときに仮死状態となる、サイクリスタルもである)。

 サイクリスタルの個性(変則)/Psicrystal Personality 各々のサイクリスタルには、作成時に所有者がサイクリスタルの個性の表から与えられたものの中から選択された個性を持つ。1レベルの時点で、時折の衝動によってのみ、サイクリスタルの個性の感情を得るが、所有者のレベルが上がるにつれ、サイクリスタルの個性はより顕著なものとなる。高レベルでは、サイクリスタルが所有者に絶えず監視とアドバイスを与えてくれることは珍しいものではない。しばしばサイクリスタルは特定の世界観へとひどく傾いてる。たとえ拡大されたりゆがめられたとしても、所有者は常に自分のサイクリスタルの中で自分を見る。

表:サイクリスタルの個性 Table: Psicrystal Personalities
個性 所有者の利益
芸能人 〈製作〉判定に+3のボーナス
暴漢 〈威圧〉判定に+3のボーナス
注目の的 〈自己催眠〉判定に+3のボーナス
友好的 〈交渉〉判定に+3のボーナス
英雄 頑健セーヴに+2のボーナス
うそつき 〈はったり〉判定に+3のボーナス
用心深い 〈知覚〉判定に+3のボーナス
軽快 イニシアチヴ判定に+2のボーナス
冷静沈着 〈軽業〉判定に+3のボーナス
決然 意志セーヴに+2のボーナス
賢明 すでに修得済みのいずれかの〈知識:貴族〉技能1つに+3のボーナス。1度選択すると変化しない。
ひたむき 精神集中判定に+3のボーナス
卑劣 〈隠密〉判定に+3のボーナス
同情的 〈真意看破〉判定に+3のボーナス

サイクリスタルと上級クラス Psicrystals and Prestige Classes
 サイオニクスの以前の版では、サイクリスタルの能力を成長させることとなったとき、特に上級クラスを得たとき、混乱するルールがあった。《サイクリスタルへの親和性》特技で指定されているように、すべての上級クラスを含む念能クラスのすべてのレベルはサイクリスタル能力を成長させる。

Section 15: Copyright Notice – Psionics Unleashed
Psionics Unleashed. Copyright 2010, Dreamscarred Press.
最終更新:2018年10月16日 22:17