この幽霊のようなスケルトンのクリーチャーはかつてはドラゴンであったように見えるが、現在はそれほど崇高なものではない。
ワームレイス 脅威度17 Wyrmwraith CR 17
防御
攻撃
移動速度 飛行80フィート(完璧)
近接 非実体の噛みつき=+27(4d6、加えて“生命力吸収”)、非実体の爪(×2)=+27(2d8、加えて“信仰解呪”)、非実体の翼(×2)=+24(2d6)、非実体の尾の打撃=+24(2d8)
接敵面 20フィート;
間合い 15フィート(非実体の噛みつきは20フィート)
特殊攻撃 心霊体遷移、生命力吸収(2レベル、DC28)、同族作り、ブレス攻撃(60フィートの円錐形、20d6負のエネルギーおよび1負のレベル、反応・DC22・半減ダメージ、1d4ラウンド毎に使用可能)
擬似呪文能力 (術者レベル24;精神集中+30)
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体または幹部団(1、加えてドレッド・レイス2~4)
宝物 ×2
特殊能力
同族作り(超常)/Create Spawn ワームレイスに殺害された人型生物は1d4ラウンド後にドレッド・レイスとなる。スポーンはドレッド・レイスを作ったワームレイスの指揮下にあり死ぬまで隷属するが、そうなった時点で意思を持つドレッド・レイスとなる。彼らは生きているときに持っていた能力を備えていない。
信仰解呪(超常)/Divine Dispelling ワームレイスがその爪の1つでクリーチャーを打つと、クリーチャーは
グレーター・ディスペル・マジックの影響を受けたかのように、信仰呪文のみを解呪される(術者レベル20)。
心霊体遷移(超常)/Ectoplasmic Shift ワームレイスは心霊体の外套を押し退ける事で、一時的に心霊体でできた物理的な形態になれる。即行アクションとしてワームレイスは1d4ラウンドの間実体を持つ。フリー・アクションとして再び
非実体に戻る。一度その心霊体形態が終わるならば、ワームレイスは1d4ラウンドの間再びその形態となることができない。心霊体形態である間、ワームレイスは
非実体の能力を失い(ACへの反発ボーナスも含む)、ACへの+16の外皮ボーナス、DR 15/-、【敏捷力】に等しい【筋力】、位相傾斜の能力を得る。典型的な心霊体形態のワームレイスのACは41である。心霊体形態の時、攻撃は
近接 噛みつき+27(4d6+18、加えて“
生命力吸収”)、爪(×2)=+27(2d8+12、加えて“信仰解呪“)、翼(×2)=+24(2d6+6)、尾の打撃=+24(2d8+18)。
位相傾斜(超常)/Phase Lurch 心霊体形態のワームレイスは壁あるいは材質的な障害を通り抜けることができる。たとえどのような壁あるいは障害の中を移動していたとしても、外でターンを開始し、終了しなければならない。この能力で実体のあるクリーチャーの中を移動することはできず、壁あるいは障害の中を移動している間移動速度は半減する。移動した表面は1分間残り続ける薄い銀色の粘液に塗れる。
正のエネルギー給与(超常)/Positive Energy Transference ワームレイスが正のエネルギーのダメージに抵抗するためにセーヴィング・スローに成功したが依然としてダメージを受けるとき、ワームレイスは120フィート以内の自分が制御するドレッド・レイス・スポーンにダメージを即座に移し替えることができる。ワームレイスはスポーンのヒット・ポイントを上回った分のダメージを受ける。ワームレイスが正のエネルギー効果に対するセーヴに成功したとき制御下にあるスポーンを持たない場合、セーヴに成功したときの通常の半減ダメージの代わりに、4分の1のダメージを受ける。
ワームレイスは死を受け入れる事を拒んだか、来世に移ることに不合理な恐怖を持っている強力なドラゴンから生まれる。もはや富と権力をためることに関心がなくなっているワームレイスは、代わりに全ての生きとし生けるものに対する尽きせぬ憎しみを抱えている。彼らは何よりも他のドラゴンを嫌い、生きているクリーチャーの存在を自身の嘲りの的と見なしている。
ワームレイスは典型的に、以前の隠れ家あるいは彼らが日光から隠れることができるその他の場所に出没する。彼らは古代の遺跡、忘れられたカタコンベ、その他の死に関連する場所の方へ惹かれる。ワームレイスによって統治される場所にはコインや宝石の代わりに砂利、破片、骨などが積もっている。ワームレイスがその巣から離れているという珍しい事態において、その存在の悪意は依然として冷たい空気の中明白に残留する。彼らの家を泥棒候補から守る竜の本能を未だ示すワームレイスは時にアンデッドの守り手を作り、残す。
ワームレイスは彼らの隠れ家の近くで冒険をする者を殺害し、自分の周りを新しく作られたドレッド・レイスあるいはその他の彼らの作成したまたは制御しているアンデッドで囲み、アンデッドの従者が住まう自身の小さな領土を築き上げる。ワームレイスは、自身の暗い努力の助けになると信じる知識または力を持つ何かあるいは誰かを収集するために手下を送る。ワームレイスを喜ばせる者を捕まえた者は強力なアンデッドとして復活することを期待できる一方で、失敗した者はドレッド・レイスとして永遠の苦悩に耽る。
歴史を通しても稀な事態において、強力な死霊術師や闇の教団がワームレイスを味方へと誘ったり強制することにどうにか成功している。ワームレイスはまだドラゴンの誇りの捻じれた影を保持し、他の全てのクリーチャーを見下しているため、これらの協調はつかの間のものでしかない。他のものと仕事をすることを強要されない限り、ワームレイスは彼らがもはや役に立たなくなると、味方と敵対する。
ワームレイスはもはや富や他の一般的な物資の財産には興味がないので、ワームレイスの注意を引きつける方法を見つけることは難しい。その代わり、ワームレイスは彼らのアンデッドの状態を元に戻したり強化するために知識やアイテムを探す。自分がなったものという彼らの嫌悪は、生者への憎悪と同じ程に強い唯一のものである。それでも、彼らの苦境にも拘らず未だ最終的な死を恐れている。
ワームレイスはその存在で土地を荒廃させ、接触する者を汚しゆっくりシミを広がらせる。ワームレイスが棲息する地域は必然的にアンデッドの活動が増大する。ワームレイスが破壊されない限り、その地域は数マイルに渡り生命のない荒廃した地へとなる。
ワームレイスは戦闘では非常に危険な相手である。彼らは近接戦になる前に、ブレス攻撃と呪文を使用し敵を弱めることを好む。信仰の魔法が最も大きな脅威を持っていると知っていて、自分たちの呪われた状態にとってこれを神々に対し反撃する機会であると見なすので、ワームレイスはクレリック、パラディン、その他の信仰呪文を振るう術者を目標とする。ワームレイスは戦闘でアンデッドの手下がどれくらい破壊されたかをほとんど気にしない。手下は、単により多くの手下を作り出すことのできる手段を持つワームレイスの駒に過ぎない。
ワームレイスは、彼らの以前の自身の骸骨の幽きバージョンとして現れ、彼らの特徴は悪意によって歪められている。彼らがかつてあったサイズがどれ程あろうと、ワームレイスは鼻から尾までおおよそ50フィートを測る。肉体という拘束を受けていない彼らは、静かで、無造作で、致命的な優美さを以て動く。ワームレイスの心さえもアンデッドに変わっている。彼らがドラゴンであった時点で既に長く生きていたワームレイスの一部は、アンデッドとしてでさえより長い時間を過ごしている。余りに長きにわたる生存の間残忍な憎悪を暖め育てたことによって、これらのワームレイスは狂気に駆り立てられ、無謀に――あるいは自滅的に――なっており、最終的に彼らが追いつめられ破壊されることを知りながら近くの居住地や王国全土にさえ破壊を降らせるために夜間に乗り込む。
最終更新:2017年04月22日 12:15