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サーキル Sahkil

 サイコポンプは多元宇宙の最も根源的な機能の一つを監督する:定命の魂の進歩を。生、死、転生のこの無限のサイクルを通じて、次元界の力は校正され進化する。サイコポンプはこのプロセスの管理人として働くが、彼らの権力や影響力にもかかわらず、彼らはすべての自分の場所、義務、そして共有している秘密を知っている:諸次元界の摂理は完璧ではなく、そして遠い日にそれは終わるという秘密を。大部分のサイコポンプにとって、これらの厄介な真実は万物の腐敗を避けようとする彼らの努力への凄まじい必要性を補強する。他の者にとっては、この真実は突然の虚無的な運命である。
 そして最も図々しく利己的なサイコポンプにとって、これが反逆する理由である。
 これらの意見を異にするサイコポンプはサーキルとして知られている。無意味な命の終わりなく悪化する輪廻における事務員としての奉仕に甘んじなくなったこれらの元サイコポンプは自らの任務を放棄している。以前の同胞からの非難から逃れる彼らは現実の空っぽの場所へと逃げる――多くは霧深いエーテル界に集まる。新たに離れ去った魂の巨大な行列が無限に審判へと向かって行進するところであるそこで、死の反乱者たちは自身を作り直す。定命の者によるこれまでの彼らへの見方を備えた戦慄を擁する彼らは、恐怖の圧制者として自身のスタイルを変える。もはや魂の使用人ではなく、恐怖の主となる。現実の日数は数えられるかもしれないが、そうした有限の永劫の間サーキルは支配することを決意している。
 サーキルはかつてのサイコポンプとはほとんど似ていない。元同胞の病的状態を受け入れる者もいるが、大部分のサーキルの形態は一般的なあるいは特に強力な定命の恐怖の影響を受けている。不自然な融合、昆虫の四肢、血まみれの幻覚はサーキルの形態の中で多く、各々は恐れられるよう設計され運命付けられている。最弱のサーキルは最もはっきりした形状を持つ――想像も及ばない苦悩によってねじ曲がったように見える馴染み深い腕だ。しかし彼らの種で最強の者は、形状も均整も不愉快極まる、言語に絶するほどの恐怖である。しかしサーキルたちは恐れるべき理由を全てのクリーチャーに与えるという単一の運動を共有している。
 エーテル界からサーキルは監視している。彼らは恐ろしいものを日常に注入し、定命の想像力に牙をむき、世界の暗く放棄された場所に薄い巻きひげを滑り込ませる。彼らが物質界に侵入するとき、大部分のサーキルはベールをかぶったままであることを好み、自然を堕落させ、人々を怪物へと変える。彼らは恐怖に関連した物に畏敬の念を抱き、あらゆる悲鳴の中に賞賛を聞く。最終的に彼らの犠牲者が弱り、その希望し恐怖する為の能力が吸収されたとき、サーキルは食べる。自分の玩具が逃げて自分がかつて仕えていた循環に燃料をくべる事を望んでいないサーキルは、定命の者の魂を引き裂いたり、冒涜的なアンデッドを引き起こすことより喜ぶものはない。
 最も危険なサーキルたちは悪夢のウォーロードとして彼らの同胞を支配する。これらのサーキル・トーメンターは、拷問の音だけが逃れられる広大な正気を曲げる領地を形成する。唯一無二の形状と目的を持つこれらの亜神らはサーキルの従僕を集め、脆弱な魂、定命の世界全体、あるいはライバルのトーメンターでさえも対象としたキャンペーンで自分たちを結びつける。彼らの目的にかかわらず、サーキル・トーメンターはこの種族で最も秘密主義な者たちであり、彼らの本当の貌の恐怖を守るために、あるいは時に自分がかつてそうであった存在を隠すために、外套を着る。
 サーキルは多元宇宙の働きを意地悪く妨げているため、これらの恐怖の大食漢は幅広く嫌われている。ほぼすべてのセレスチャルと秩序の種族は彼らの利己的な欲求を邪魔し、危険な獣や形而上学的な略奪者として彼らを狩る。サイコポンプは魂の進歩へのサーキルの干渉に最も活発に反対するが、この反逆者に対する人種的な悪意をめったに示さない。さらにマナサプトラはサーキルの捕食が定命の魂の発達を積極的に妨げるのでサーキルの計画に激しく憤慨している。これはしばしば、脆弱な魂を守るあるいは壊される前に価値ある魂を解放する探求へと導く、忠実なマナサプトラあるいは彼らの使いの者を発生させる。
 しかしサーキルに味方がいないわけではない。定命の者の間で不幸と破滅を広げる運動におけるディヴはサーキルの動機を尊重し、時々恐怖を広めるために彼らとともに働く。同様に虚無主義な終焉を求めるダイモンはサーキルの定命の魂の破壊と終焉の時を急がせることを楽しむ。キュトンもサーキルが定命の魂へと作用させる狂気と恐怖の前衛的な傑作によそよそしい賞賛を持っている。

サーキル・トーメンター Sahkil Tormentors

 神じみた大将軍の気難しいグループが膨大な数のサーキルを支配している。彼らはこの種族の目的において最も効果的な存在であり、恐怖を通して力と崇拝を集めている。エーテル界にある冥府の領界から、これらのサーキル・トーメンターは定命の世界と精神へと新しい恐怖を蒔く。最も恐ろしいトーメンターの一部が以下にある。

  • “歯の上を歩む皮膚”アナンシャ Ananshea, The Skin That Walks on Teeth
  • “髑髏の杖”チャーミアホロム Chamiaholom, Skull Staff
  • “台風の車輪”チャーグ Charg, The Typhon Wheel
  • “御身の背後の闇”ダチゼウル Dachzerul, The Darkness Behind You
  • “失われた彼女”イグレット Iggeret, She Who Was Lost
  • “川喰らい”ハターム Hataam, River Eater
  • “空の王座に”ネームレス Nameless, Upon an Empty Throne
  • “絶望微笑”オズランヴァイル Ozranvial, Despair's Smile
  • “不適当なるもの”ショーナリ Shawnari, The One Out of Place
  • “闇の精神”ヴェルガース Velgaas, Minds in the Dark
  • 辰砂の母 The Vermillion Mother
  • “飛行する痂皮”シクィリパット Xiquiripat, Flying Scab
  • “山脈の下部”ジパクナ Zipacna, The Mountain Below

サーキル:エシピル Sahkil, Esipil

このクリーチャーの頑丈な犬の胴体は、ミミズに似ている粘り気のある大きな塊を先頭に持つ。気持ちが悪い血管がその顔からぶら下がっている。

エシピル 脅威度2 Esipil CR 2

経験点600
NE/超小型サイズの来訪者サーキル他次元界
イニシアチブ +7; 感覚 暗視60フィート、夜目〈知覚〉+7
防御
AC 16、接触15、立ちすくみ13(+1外皮、+2サイズ、+3【敏】)
hp 19(3d10+3)
頑健 +4、反応 +4、意志 +4
DR 5/善; 完全耐性 [恐怖]効果、[即死]効果、[毒]、[病気]; 抵抗 [音波]10、[電気]10、[冷気]10
攻撃
移動速度 30フィート
近接 噛みつき=+4(1d4-1、加えて“つかみ”)、爪(×2)=+4(1d3-1)
特殊攻撃 当惑強襲、魂への接触恐怖の風貌(30フィート、DC14)、つかみ(小型)
擬似呪文能力 (術者レベル3;精神集中+4)
一般データ
【筋】8、【敏】16、【耐】13、【知】9、【判】12、【魅】12
基本攻撃 +3; CMB +4; CMD 13
特技 《イニシアチブ強化》《技能熟練:威圧》
技能 〈威圧〉+10、〈隠密〉+17、〈軽業〉+9、〈知覚〉+7、〈知識:次元界〉+5
言語 共通語、地獄語、天上語、奈落語;テレパシー(接触)
その他の特殊能力 感情熟練、変身(超小型のキャットまたはドッグ;ビースト・シェイプII)、 容易なる招請
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず(エーテル界)
編成 単体または小さな群れ(2~12)
宝物 標準
特殊能力
当惑強襲(超常)/Bewildering Assault エシピルが1体のクリーチャーに肉体攻撃でクリティカル・ヒットを成功させると、目標は1ラウンドの間混乱状態となる。
恐怖の風貌(超常)/Look of Fear エシピルの凝視の影響を受けたクリーチャーは1ラウンドの間怯え状態となる。

 エシピルは獣の中に住む不安を食い物にしている。文明化した世界は家畜化された動物を有しているが、そうしたクリーチャーは野生動物からほんの一歩離れており、エシピルはその周囲に住む人型生物の記憶にその事実を刻みつける。彼らは愛らしいペットのように振る舞うことで人型生物(特に使い魔として自分を取得してくれそうな中立にして悪の術者)に取り入る。その後攻撃的なエピソードを楽しみ、彼らの主人にしかりつけられるまで、吠え噛みつく。彼らはしばらくの間は偽りの服従に戻る――次の回避不能な爆発までは。
 エシピルの噛みつきは、食い千切るあぎとでなく、相手をつかむことができる肉質の血管と内臓の打ち据える肉塊を含んでいる。エシピルはこの攻撃を用いて、敵の気をそらし、彼らの主人が引き離すまで猛烈な爪攻撃で絡みついた敵を執拗に攻撃する。
 その犠牲者を怖がらせるエシピルの能力は強力であるが、著しく数が減ったり、不利な状況になったり、重大な負傷を負ったときのみコーズ・フィアーの擬似呪文能力に頼る。エシピルはほぼあらゆるものと戦い、解体することを好き、恐怖を味わいたがるがために犠牲者が単に恐怖したまま逃げたりはしないことを好む。エシピルはまず彼らのテレパシーの能力を使って自称敵を悩ませて自分たちへと攻撃させ、低俗で当惑させるような精神的な嘲笑を浴びせる。ひと度交戦するなら、彼らは活力があり屈しないファイターとなる。
 エシピルは肩までの高さ1フィートで、その細く長い虫状の身体を伸ばすと体長ほぼ3フィート(約90cm) である。エシピルは体重およそ13ポンド(約5.9kg)である。
 彼らは手に負えない相棒となるが、エシピルは自身より強力な者に貢献するのを楽しみ、命令を与えられた時に噛み千切り唸り続けるとしてさえ自分の主の力を誇りにする。《上級使い魔》特技を修得した中立にして悪の少なくとも7レベルの呪文の使い手は、使い魔としてエシピルを選択することができる。

サーキル:キメンフル Sahkil, Kimenhul

3つの奇妙な奇形の頭は骨と肉の3つの脚のような破片でバランスをとっているねじれた胴体の上にある。

キメンフル 脅威度20 Kimenhul CR 20

経験点307,200
NE/超大型サイズの来訪者サーキル他次元界
イニシアチブ +9; 感覚 暗視60フィート、トゥルー・シーイング夜目〈知覚〉+37
防御
AC 37、接触17、立ちすくみ28(+20外皮、-2サイズ、+9【敏】)
hp 362(25d10+225);高速治癒20
頑健 +23、反応 +17、意志 +23;[精神作用]効果に対して+8
防御能力 全周囲視覚マインド・ブランク完全耐性 [恐怖]効果、[即死]効果、[毒]、[病気]; DR 15/善; 抵抗 [音波]20、[電気]20、[冷気]20; SR 31
攻撃
移動速度 50フィート、登攀 50フィート
近接 噛みつき(×3)=+35(2d8+11、加えて“つかみ”)、爪(×4)=+35(1d8+11/19~20、加えて1d3【魅力】“出血”)
接敵面 15フィート; 間合い 15フィート
特殊攻撃 永遠の恐怖、恐怖の風貌(120フィート、DC32)、ひっつかみ空間跳躍、魂への接触、未定の精神、蹂躙(2d8+16、DC33)、出血攻撃(1d3【魅力】)
擬似呪文能力 (術者レベル20;精神集中+28)
常時―ディテクト・ソウツ(DC20)、トゥルー・シーイングマインド・ブランク
回数無制限―エア・ウォークエナヴェイションタンズグレーター・テレポート(自身と50ポンドの物体のみ)、マジック・サークル・アゲンスト・グッド
3回/日―クラッシング・ディスペア(DC24)、サジェスチョン(DC21)、ディスペル・マジックフィアー(DC24)、ブラスフェミイ(DC25)、マリシャス・スパイト(DC24)
1回/日―アイバイト(DC26)、アンティパシー(DC28)、ウィアード(DC29)、招来(9レベル、1体の脅威度19以下のサーキルいずれか[100%])、シンボル・オヴ・フィアー(DC26)
一般データ
【筋】33、【敏】29、【耐】29、【知】22、【判】28、【魅】26
基本攻撃 +25; CMB +38(+42足払い); CMD 57(対足払い61)
特技 《足払い強化》《威圧演舞》《強打》《クリティカル強化:爪》《クリティカル熟練》《幻惑強襲》《攻防一体》《上級足払い》《武器熟練:噛みつき》《武器熟練:爪》《迎え討ち》《朦朧化クリティカル》《よろめき化クリティカル》
技能 〈威圧〉+36、〈隠密〉+29、〈軽業〉+26、〈交渉〉+36、〈呪文学〉+31、〈真意看破〉+37、〈知覚〉+37、〈知識:神秘学、宗教〉+20、〈知識:ダンジョン探検、自然、貴族〉+10、〈知識:地域、次元界〉+23、〈登攀〉+37、〈はったり〉+36、〈魔法装置使用〉+33
言語 地獄語、天上語、奈落語;テレパシー300フィート
その他の特殊能力 感情熟練空間飛躍容易なる招請
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず(エーテル界)
編成 単体
宝物 標準
特殊能力
永遠の恐怖(超常)/Eternal Fear 標準アクションとして、キメンフルは自身を知覚できる300フィート以内のすべてのクリーチャーに恐ろしい方法で自己顕示できる。他のサーキルはこの効果に完全耐性を持つ。範囲内の全てのクリーチャーはDC32の意志セーヴに成功するか彼らの精神の最も暗い隅にキメンフルを永遠に抱かなければならない。1日1回フリー・アクションとしてキメンフルは、この能力の影響を受けたクリーチャーと、両方のクリーチャーが同じ次元界にいる限り、1分間テレパシーで会話をすることができる。クリーチャーがキメンフルの永遠の恐怖の影響を受けている間は、影響を受けたクリーチャーはストレスの多い状況(例えば戦闘)にいるのに気が付くたびに、キメンフルとの遭遇の恐怖を思い出し、1分間怯え状態となる可能性が50%ある。たとえクリーチャーがキメンフルを破ったか、殺したとしてもこの長引いている恐怖は持続する。この効果は瞬時の持続時間で、ウィッシュあるいはミラクルによってのみ取り除くことができる。これは[精神作用]、[恐怖]効果である。セーヴDCは【魅力】に基づき、サーキルの感情熟練による+2のボーナスを含む。
恐怖の風貌(超常)/Look of Fear キメンフルの凝視の影響を受けるクリーチャーは、犠牲者がねじ曲がり変形する身体を想像して1d4ラウンドの間恐怖で麻痺状態となる。セーヴに成功すると、クリーチャーは1分間怯え状態となり、麻痺状態に対して完全耐性を持つクリーチャーがセーヴに失敗すると代わりに1d4ラウンドの間戦慄状態となる。麻痺状態の間、見る者にとってその犠牲者は恐ろしいクリーチャーへと変形し、骨と血糊の幽き付属器官がその体から無作為に生え始める。犠牲者に隣接しているクリーチャーはDC32の意志セーヴに成功するか1分間怯え状態にならなければならない。気味の悪い付属器官は幻術(幻覚)効果である。グレーター・ヒロイズムのような[恐怖]に対して完全耐性を提供する呪文はキメンフルの 恐怖の風貌の範囲内に入ると自動的に解呪される。セーヴDCは【魅力】に基づいている。
ひっつかみ空間跳躍(超常)/Snatch Between 空間飛躍を使用するとき、キメンフルは組みついているか組みつき状態のクリーチャーをセーヴィング・スローなく持ち運ぶことができる。キメンフルは即行アクションあるいは移動アクションとして空間飛躍を使用できる。
未定の精神(超常)/Unsettled Mind [感情]あるいは[恐怖]の補足説明を持つキメンフルの呪文、擬似呪文能力あるいはその他の効果(セーヴに成功するとより弱い効果を持つものでさえ)から影響を受けたクリーチャーは、効果から影響を受けている限りか、その後1d4ラウンドの間、術者レベル判定、精神集中判定、意志セーヴ、【知力】【判断力】【魅力】に基づく技能判定と能力値判定に-4の判定を受ける。

 キメンフルは失敗の恐れを餌にし、自己嫌悪を促す。全てのサーキルが恐怖を広めることを楽しみにしている一方で、少数しかキメンフルのように被害者へ恐怖の消えない印を残すことができない。最強のサーキルの1つであるキメンフルは、エーテル界を去ることはめったにない。サーキル・トーメンターを除いて、キメンフルは全てのサーキルの中で最も年長のものであり、特に強力なキメンフルはエーテル界で領土を分割し、ほぼ同じ方法で他のサーキルの軍団を支配する。しかし、長期間の制御を成し遂げているキメンフルはサーキル種の間でも異端である、サーキルの階級はデヴィルやキュトンの厳密な規律よりも、あるいはサイコポンプたちによるかの次元への実直な固守よりも移ろいやすく変動するものなのだから。
 キメンフルは、遷移し続ける四肢と顔の塊の上に坐す、鋭い牙でいっぱいの口を持つ融合した3つの巨大な人型生物の頭蓋骨のように見える。これらの下半身の発現は絶えずキメンフルの巨体から逃れようとしており、恐怖に震え泣き叫んでいる。時々、この変化している恐怖を注視するクリーチャーはあまりにも見慣れた顔を見る――叱っている親、老いたいじめっ子、失った恋人など。キメンフルの身体から延びる恐ろしい形状は、見る者の心による想像とキメンフルの永遠の恐怖の能力の犠牲となったクリーチャーによる想像の両方を結合するため、これは現実のものかもしれないしそうでないかもしれない。典型的なキメンフルは身長25フィート(約7.6m)、体重約10,000ポンド(約4.5t)。
 キメンフルは永遠の恐怖で印をつけた者とテレパシーで交流するとき、付けられた者が十分な善になることは決してないこと、そして為す行為において付けられた者は完全に失敗であることを絶えず思い出させる。これらのサーキルはそうした束の間の精神的な感嘆から奇妙な喜びを得ており、多数の存在に彼らの恐ろしい印象を与えているそうしたキメンフルは毎日何時間もかけてこの長距離からの虐待に従事している。
 サーキルの影響力と強奪を排除しようとますます思い切った手段を試みるため、この長引く苦痛はしばしばキメンフルの犠牲者を狂気に陥らせるか、自暴自棄を強いる。その偏執病は自身を労わる能力を超過し、何でも自分だけで実際に成し遂げることができるかについて常に心配するようになるため、これらの犠牲者の多くは他人を労わることをやめる。疑念と不信はあらゆる考えに浸透していく。犠牲者は中傷の声を頭の中から取り除けず、自己破壊はそれを寄せ付けなくする為の唯一の方法であると思えてくる。
 キメンフルは、彼らが「下級」の精神と考える者の意図が大混乱や激しい暴力を引き起こす事でない限り、その者たちのことを気にしない。彼らは代わりに見つけることのできる者の中で最高で一番輝いている存在に恐怖を植えつけることに焦点を合わせる。キメンフルは困難をありがたがり、[恐怖]効果に完全耐性を持つようなクリーチャーを壊すことにさえ専念する。キメンフルは勇敢なものと自信を持つものを苦しめることを楽しむ。これらの残忍な来訪者は偉大な英雄や有名な将軍――勇気と正義で知られている女性や男性――を追跡し、不変の恒常的な恐怖を彼らのそれ以外では強い心に与える。キメンフルはお互いや他の味方のサーキルと彼らの征服した物語を共有し、かつては誇り高かった戦士たちをほんのわずかな雑音にも飛び上がる神経質な怯える子供にしたことを自慢する。
 戦闘において、キメンフルは彼らの擬似呪文能力と物理的な力を組み合わせて使う。間合い外にいる敵は怯えさせるあるいは弱体化させる大量の効果の犠牲となり、一方で近くにいる者は蹂躙あるいはキメンフルの牙のある口の1つにひっつかまれる危険性がある。キメンフルは時々噛みつき攻撃で敵をつかみ、犠牲者をエーテル界へと連れていくためにひっつかみ空間跳躍の能力を使用する。
 ひとたびエーテル界に戻ると、キメンフルは彼らの隠れ家に拐した犠牲者を運び、そこで彼らと仲間のサーキルは犠牲者を狂気に陥らせることを願い恐怖の刺激を与える。これらの犠牲者の一部は数十年この恐怖の刑務所にとどまる一方で、他の者は恐怖で死ぬ――あるいは恒常的な恐怖の拷問から逃れるために自害する。そうならないのであればキメンフルは犠牲者を生かしておくために最善を尽くす。
 キメンフルは一般的にエーテル界上のそのような場所の近くにとどまり、その領界を覗く定命の者は彼らの恐ろしい姿を垣間見るかもしれない。ほとんどの目撃者はこのサーキルのうっすらと覚えている恐ろしい瞥見を垣間見て、怯えるが無傷のまま思い通りに行動する。それでもなお、観察する者があまりにも長くその霞がかった領域を見つめる場合、キメンフルはそのクリーチャーを恐怖の風貌や永遠の恐怖の能力に晒すか、適量の恐怖の為にその犠牲者を自分の隠れ家に引きずり入れようとする事に躊躇しない。

サーキル:パカルキ Sahkil, Pakalchi

小さな赤い花のついた棘の多い蔓がやせ衰えた女性から生えており、彼女の背中で垂れ尾のように流れている。

パカルキ 脅威度9 Pakalchi CR 9

経験点6,400
NE/中型サイズの来訪者サーキル他次元界
イニシアチブ +10; 感覚 暗視60フィート、トゥルー・シーイング夜目〈知覚〉+13
防御
AC 22、接触16、立ちすくみ16(+6外皮、+6【敏】)
hp 115(11d10+55)
頑健 +10、反応 +13、意志 +10
DR 10/善; 完全耐性 [恐怖]効果、[即死]効果、[毒]、[病気]; 抵抗 [音波]10、[電気]10、[冷気]10; SR 20
攻撃
移動速度 30フィート
近接 爪(×2)=+17(1d6+6/19~20)、蔦(×4)=+15(1d4+3、加えて1d4“出血”および“毒”)
遠隔 棘(×4)=+17(1d4、加えて“出血”および“毒”)
特殊攻撃 絡みつく従者、恐怖の風貌(30フィート、DC22)、魂への接触、棘、奇襲攻撃、出血攻撃(1d4)
擬似呪文能力 (術者レベル12;精神集中+17)
常時―トゥルー・シーイング
回数無制限―チャーム・パースン(DC16)、ディテクト・グッドディテクト・マジックグレーター・テレポート(自身と50ポンドの物体のみ)、プロテクション・フロム・グッド
3回/日―カーム・エモーションズ(DC19)、フライブリンク
1回/日―招来(6レベル、1体のウィーサーク[40%])、ドミネイト・パースン(DC20)
一般データ
【筋】22、【敏】23、【耐】20、【知】15、【判】16、【魅】21
基本攻撃 +11; CMB +17; CMD 33
特技 《イニシアチブ強化》《頑健無比》《クリティカル強化:爪》《複数回攻撃》《迎え討ち》《無視界戦闘》
技能 〈威圧〉+15、〈隠密〉+20、〈軽業〉+15、〈交渉〉+15、〈呪文学〉+10、〈真意看破〉+15、〈知覚〉+13、〈知識:次元界、宗教〉+13、〈登攀〉+16、〈はったり〉+15
言語 共通語、地獄語、天上語、奈落語;テレパシー100フィート
その他の特殊能力 感情熟練空間飛躍容易なる招請
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず(エーテル界)
編成 単体、2体、または陰謀集団(3~7)
宝物 標準
特殊能力
絡みつく従者(超常)/Entangling Train パカルキに隣接したクリーチャーはDC20の反応セーヴに成功するか1ラウンドの間その蔓によって絡みつかれた状態となり、繋がれているものとして扱われる。絡みつかれた状態のクリーチャーは絡みつかれた状態である毎ラウンド自動的に蔓のダメージを受ける。パカルキが移動するならば、クリーチャーは絡みつかれた状態でなくなる。セーヴDCは【耐久力】に基づいている。
恐怖の風貌(超常)/Look of Fear サーキルの凝視に影響を受けたクリーチャーは1ラウンドの間恐慌状態となり、その後1d4ラウンドの間怯え状態となる。この効果に対するセーヴに成功したクリーチャーは1ラウンドの間怯え状態となるだけである。セーヴDCは【魅力】に基づいている。
毒(変則)/Poison 棘―致傷型; セーヴ 頑健・DC22; 頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間); 効果 1d3【判】ダメージ; 治癒 2 回連続のセーヴ成功。パカルキの毒からの【判断力】ダメージを受けたクリーチャーは、裏切りを警告する狂気的な囁きを聞く。毒を受けている者は他のクリーチャーを味方として扱うことができず、呪文や効果において同意する目標となることができない。これは[感情]効果である。
奇襲攻撃(変則)/Sudden Strike 1ラウンドに1回、パカルキは1回の攻撃の一部として1つの爪か棘の間合いを5フィート伸ばすことができる。機会攻撃を誘発させた敵への機会攻撃の間合いの追加のマスのためにこの能力を使うことができる。
棘(変則)/Thorns 標準アクションとして、パカルキは有毒な棘を一斉に射撃することができる(各棘ごとに攻撃ロールを行う)。この効果は射程単位を持たず100フィートの有効距離を持つ。

 パカルキは失敗した関係性への恐怖と不安を餌にする。彼らは争いによって彷徨ったり壊れたりした定命の者は悪影響を受けやすくなる事を知っているため、社会的なつながりが壊れるところを見るのを好む。完璧な人形遣いであるパカルキは、友人や恋人にお互いに対して敵意を抱かせる為に彼らの支配の力を使用し、うろたえる犠牲者たちが自分たちの状況を悪化させる事によってほんの一言さえもが破壊の雪崩を引き起こす様を味わう。彼らはそれからその消沈した定命の者を自分の側に引き寄せ、鼬ごっこの遊びをし、その獲物が壊れるまでゆっくりと身体的、心理的に重圧を与える。
 これらのクリーチャーは時に仲介人として働くかもしれないが、自身が引き起こす不安を私的に観察することを好む。パカルキは身長7フィート(約2.1m)、体重160ポンド(約72.6kg)。

サーキル:クォロック Sahkil, Qolok

爪のついた何本もの腕に円形に囲われたぞっとする顎がこのそびえたつ肉の塊の上で開いている。膨れている舌がもう一つの開口部から揺れている。

クォロック 脅威度16 Qolok CR 16

経験点76,800
NE/大型サイズの来訪者サーキル他次元界
イニシアチブ +8; 感覚 暗視60フィート、トゥルー・シーイング夜目〈知覚〉+27
防御
AC 31、接触13、立ちすくみ27(+18外皮、-1サイズ、+4【敏】)
hp 243(18d10+144);高速治癒5
頑健 +16、反応 +17、意志 +17;[精神作用]効果に対して+8
DR 10/善; 完全耐性 [恐怖]効果、占術、[即死]効果、[毒]、[病気]; 抵抗 [音波]10、[電気]10、[冷気]10; SR 27
攻撃
移動速度 40フィート
近接 叩きつけ(×2)=+26(1d8+9)、舌=+26(2d6+9、加えて“つかみ”)、噛みつき=+26(1d8+9)、爪(×2)=+26(1d6+9)
接敵面 10フィート; 間合い 10フィート(舌は15フィート、噛みつきは5フィート)
特殊攻撃 恐怖症の植付、恐怖の風貌(30フィート、DC26)、舌、魂への接触飲み込み(16d6殴打ダメージおよび恐れ状態、AC19、24hp)
擬似呪文能力 (術者レベル18;精神集中+23)
一般データ
【筋】28、【敏】19、【耐】27、【知】16、【判】22、【魅】21
基本攻撃 +18; CMB +28(+32足払い); CMD 42(対足払い44)
特技 《足払い強化》《イニシアチブ強化》《頑健無比》《強打》《攻防一体》《上級足払い》《神速の反応》《迎え討ち》《腕力による威圧》
技能 〈威圧〉+35、〈隠密〉+21、〈交渉〉+26、〈呪文学〉+15、〈真意看破〉+27、〈知覚〉+27、〈知識:次元界〉+24、〈知識:宗教〉+15、〈知識:神秘学〉+12、〈はったり〉+26、〈魔法装置使用〉+17
言語 地獄語、天上語、奈落語;テレパシー100フィート
その他の特殊能力 感情熟練空間飛躍容易なる招請
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず(エーテル界)
編成 単体またはテロ集団(2~6)
宝物 標準
特殊能力
恐怖症の植付(超常)/Instill Phobia 2ラウンド以上クォロックに飲み込まれたクリーチャーはDC26の意志セーヴに成功するか恐怖症を得なければならない。影響を受けたクリーチャーの恐怖症の対象は、24時間以内の目標が遭遇した一般的な物体、状況である(GMが決定する)。セーヴDCは【魅力】に基づき、サーキルの感情熟練による+2のボーナスを含む。
恐怖の風貌(超常)/Look of Fear クォロックの凝視の影響を受けたクリーチャーは1d6ラウンドの間恐慌状態となり、その後1分間怯え状態となるか、セーヴに成功すると、1分間怯え状態となる、クォロックは目標が怯え状態となったラウンド数に等しい一時的ヒット・ポイントを得、クォロックのヒット・ダイスの2倍に等しい一時的ヒット・ポイントまで累積する。
舌(変則)/Tongue クォロックの舌攻撃は斬撃かつ殴打ダメージを与える主要肉体攻撃である。

 クォロックは飽きることなく恐怖を食し、定命の者に可能な限りあらゆる方法で耽溺するように促す。

サーキル:ウィーサーク Sahkil, Wihsaak

羽ばたく翼はこのやせ衰えたクリーチャーを地面の上へと保持している。バッタがクリーチャーの頭部の役目を果たしている。

ウィーサーク 脅威度6 Wihsaak CR 6

経験点2,400
NE/中型サイズの来訪者サーキル他次元界
イニシアチブ +7; 感覚 暗視60フィート、夜目〈知覚〉+12
防御
AC 20、接触14、立ちすくみ16(+1回避、+6外皮、+3【敏】)
hp 68(8d10+24)
頑健 +5、反応 +9、意志 +7
DR 10/善; 完全耐性 [恐怖]効果、[即死]効果、[毒]、[病気]; 抵抗 [音波]10、[電気]10、[冷気]10; SR 17
攻撃
移動速度 50フィート、飛行80フィート(完璧)
近接 爪(×4)=+12(1d6+3)
特殊攻撃 呻る狂気、恐怖の風貌(30フィート、DC18)、魂への接触
擬似呪文能力 (術者レベル8;精神集中+10)
一般データ
【筋】16、【敏】17、【耐】16、【知】11、【判】12、【魅】14
基本攻撃 +8; CMB +11; CMD 25
特技 《イニシアチブ強化》《回避》《武器熟練:爪》《迎え討ち》
技能 〈威圧〉+11、〈隠密〉+14、〈軽業〉+10、〈真意看破〉+12、〈知覚〉+12、〈知識:次元界〉+7、〈知識:地域〉+7、〈はったり〉+10、〈飛行〉+15
言語 地獄語、天上語、奈落語;テレパシー100フィート
その他の特殊能力 感情熟練空間飛躍スピリットの接触、スウォームと歩むもの、 容易なる招請
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず(エーテル界)
編成 単体または群れ(2~12)
宝物 標準
特殊能力
呻る狂気(変則)/Droning Madness 標準アクションとして、ウィーサークは100フィート以内の全ての知的なクリーチャーの精神を凍えさせる、腹立たしく呻る音を作る為にその翼を羽ばたかせることができる。範囲内のクリーチャーはDC16の意志セーヴに成功するか1ラウンドの間混乱状態とならなければならない。ウィーサークは移動アクションとして、以後のラウンドこの効果を維持することができる。これは[音波、精神作用]効果であり、セーヴDCは【魅力】に基づいている。
恐怖の風貌(超常)/Look of Fear サーキルの凝視によって影響を受けたクリーチャーは1d4ラウンドの間怯え状態となる。
スウォームと歩むもの(超常)/Swarmwalking ウィーサークはスウォームによるダメージとわずらわすの効果に対する完全耐性を持つ。

 ウィーサークは忍び寄り、這う、騒がしい昆虫の恐怖を餌食にする。陰から囁く代わりに、ウィーサークは人型生物の定命の者を脅かし士気をくじくために昆虫の形態を露骨に示す。ウィーサークはサジェスチョン の擬似呪文能力を使用して犠牲者に状況を恐れるよう強制させ、彼らに自分の恐ろしい行動は彼ら自身の考えによるものだと信じさせる。ウィーサークは目標の恐れを味わい、可能な場合はいつでもそれを引き出す。敵の一団に直面する時、ウィーサークは自らの恐怖効果の影響を受けている敵を即座に攻撃する事はなく、その代わりに全ての恐れる可能性のある敵を恐れさせてから恐怖の中にいる獲物に適切に味付けをする為に殺害の一撃を加えようとする。これらのサーキルが最終的に攻撃するとき、爪は紙のように簡単に肉を裂く。
 ウィーサークは身長7フィート(約2.1m)、翼幅5フィート(約1.5m)、体重170ポンド(約77.1kg)前後。