社会の縁に住むもの、ラットフォークは生き馬の目を抜くような取引で自分の居場所を作る。彼ら一人一人は強力ではないが、その巨大な共同体は数による力を与え、家族や恋人に定常的な支援を与えてくれる。ラットフォークは集団戦闘で敵を制圧することができるが、より強力な脅威は彼らが持つ危険な策動に対する想像力と収集癖によってもたらされる。
通常のラットフォークは何世代もの共同生活や鋭い知性、多人数が住む環境に合わせた生活から生じる欲望と、ぶつかりたいという衝動を抑えなければならない。ラットフォークの寿命は短いが人口は多い。多くのラットフォークは妊娠すると双子か三つ子を生む。そのため食料や経済的機会が安定的に与えられれば、群れはあっという間に成長する。しかし人口が増えても、ラットフォークの群れは比較的まとまる傾向がある。これは選択というよりも必要性によるものだ。このクリーチャーは生来社交的で他者(ラットや同種のげっ歯類を含む――ラットフォークは彼らと共感能力を持ち、容易に指示を下すことができる)と協力することを好む。ラットフォークは個人の場所という他の文化の概念を尊重する。しかし危険さえなければ、彼らは互いに押し込められて、小さい場所で集団生活し、家族の上によじ登って過ごすことをなんとも思わない。
ラットフォークは非常に発達した頭脳を持ち、新しい情報を素早く計算し、記憶し、解析する。特に、ラットフォークは類まれな空間認識能力を持ち、因果関係の理解に優れ、なにより生まれつき好奇心にあふれている。この特性により、彼らは特定の方法で操作した際に素材や装置がどのように変わるか予測することができるだけでなく、不幸なときも豊かなときも絶え間なく経験をするよう努力する。ラットフォークは人間に比べるとごくわずかな時間しか生きないが、短い人生を思い煩うものはほとんどいない。代わりに彼らは自分の“暇な”時間の殆どを人生が齎すものの探索、実験、経験に費やす事で短命を埋め合わせる。
この探索好きの性向のため、ラットフォークは互いに関係を構築しようとし、各々の者が共同体に価値を見出していてさえ自身の成果を通して自分を際立たせようと努力もする。ラットフォークはいつも自分の計画を達成しようと努めるため、彼らは混沌とした環境を生み出す。自己陶酔的に見える動機ではあるが、ラットフォークは自分の発明が共同体に力を与え、生き残るための武器になることを願って調査し装置をいじる。彼らは個々人の成果を賞賛し、目標達成に協力した多くの他者を認識して共同体の絆を強くする事は、祝われる者にとって良い手法だと考えている。
ラットフォークの名前は短いことが多い――家族が大きく、大人が一度に多くの名前を呼ばなければならないという必要性故だ。共同体の複数のラットフォークが同じ名前を持つことは珍しいことではなく、その場合はニックネームをつけて区別される。より良く自分達を見分けるために、ラットフォークは固有の装飾品や独自の刺繍のついた服を身につけたり、それとわかる香水を控えめにつけたりする。
住み処の外では、ラットフォークは交易で生計を立て、その振る舞いも変化する:その遊び心はなりを潜め、その代わりに現れるのはてきぱきしたプロ意識だ。好奇心と観察眼は交易する相手に向けられる。向かう場所がどこであれ、文化的な禁忌や伝統の観察に注意し、ときに頑なな顧客を失望させることがないようにごまかす。住処に帰るまでに、交易隊商は一年以上も旅をすることがある。交易の任務に参加することは若いラットフォークにとってわくわくする可能性である。彼らはこの経験を非公式な通過儀礼として、また同時に他の種族の技術を学ぶ機会として用いる。少数のラットフォークがその地域での機会を求めて道中で隊商を抜けるのは珍しい事ではない。
この人口密度の高い巣のほぼ理解できないほどの忙しなさはこの種族の組織化されたやり方で動くことができる能力を見損なわせる。外からの脅威に晒されると、住み処を守るためラットフォークがすぐに動員される。住み処は細いトンネルが入り乱れ、大きい居住空間をつないでいることが多い。そのため防衛時には、戦術的な難所で侵略者の大多数を妨げることができる。何年もぎゅうぎゅう詰めで生活したことで、ラットフォークは互いに邪魔にならずに密接して戦うことができる。実際侵入者は、この小さい人型生物の群れが放つ予測できない攻撃から身を守ることは困難だと知ることも多い。巣の近くのトンネルは簡単に取り除くことができるため、ラットフォークは攻撃する際に入り口をいくつか破壊することもできる。大人の多くが侵略者を撃退している間に、他のものは脱出経路を開いて若い者、病人、弱者を安全に導く。
高い人口密度にもかかわらず、ラットフォークの居住地は驚くほど清潔に保たれている。きれい好きと科学的理解のいずれが先かははっきりしないが、ラットフォークのアルケミストは病気とその蔓延に対する素晴らしい知見を持つ。それ故に彼らは、密集して生活する人々の間で病気が広がる危険を抑える、複雑な公衆衛生の手段を発展させてきた。しかしこの緻密さが常に整然とした形へと向かうわけではない。塵一つ無い清潔な工房では、依然として道具や作りかけの薬品、難解な数式が入り乱れているかもしれないのだ。
ラットフォークは安物の宝石や装置、その他の小さいがわくわくする財宝を非常に好む。彼らは輝く物――特に指輪のような装飾品――や解体して調査でき、元に戻すことのできる精密な機構に高い価値を見出す。ラットフォークは、返却を頼まれた時かつ戻しても持ち主を危険に晒さない場合に返すまで他人の持ち物を借りて良いという緩い所有ルールを実践している。この浮世離れさにより、ラットフォークはより良い物が手に入るのであれば、価値ある所有物でさえ望んで交易することができる。ラットフォークが輝く物を愛することは、もう一つの矛盾を説明してくれる――彼らは光を愛するが、暗いところで生活する。きらきらするアクセサリーはラットフォークを魅了するが、強い光や予期せぬ光は彼らを不安にさせるのだ。
ラットフォークの完全なデータは
Bestiary の該当する項目に掲載されている。
以下の項では代替種族特性、特技、装備品、ラットフォークが好む魔法のアイテムを説明している。
ラットフォークは以下の種族特性を、既存の種族特性の代わりに選択することができる。
きれい好き/Cleanliness:病気の蔓延を避けるため、ラットフォークは自分と周りの者を清潔に保つ。この種族特性を持つラットフォークは、病気に対するセーヴィング・スローに+2のボーナスを得る。加えて、病気効果から回復するためのセーヴDCを5以上上回ったなら、セーヴィング・スローに2回連続して成功したかのように扱う。この種族特性は
げっ歯類との共感を置き換える。
実験ネズミ/Lab Rat:独創性のあるラットフォークの発明家それぞれには、発明品を必ずテストする別の人がいる。十分な実験を生き残った者に、時々奇妙な代謝のねじれが生じることがある。彼らは回復力を高め、錬金術薬や魔法薬を飲んだ際に幸運な副作用を得られることがある。その結果、彼らは毒、錬金術武器、ポーションやエリクサーを飲んだときに受ける有害な効果に対するセーヴィング・スローに+1の種族ボーナスを得る。加えて、このようなラットフォークは、1日1回、飲んだポーションの術者レベルを1だけ上昇させるか、飲んだり塗布されたりした錬金術薬の持続時間を2倍(最大4時間)にするかのいずれかを選択することができる。この種族特性は
鋳掛け屋を置き換える。
地上暮らし/Surface Sprinter:地上で多くの時間を過ごし、素早く移動できるようになったラットフォークもいる。太陽に何年も晒された結果、光に鈍感になり、夜の視界を失うことになった。このようなラットフォークは
夜目を得ると共に、基本移動速度が30フィートになる。この種族特性は
暗視と
遅い移動速度を置き換える。
頬袋/Cheek Pouches:伸び縮みする頬袋を発達させたラットフォークもいる。この頬袋には体積1立方フィート、重量10ポンドまでの小さな物(軽い武器、ポーション、巻物、その他同様の物体)を入れておくことができる。このようなラットフォークは即行アクションとして、頬袋に入ったアイテム1つを手にしたものと交換したり、頬袋から物体を取り出したりすることができる。機会攻撃を誘発する移動アクションとして、ラットフォークは頬袋に収めた全てのアイテムを、自分が占めているマスの地面に吐き出すことができる。ラットフォークが頬袋に1つ以上の物体を入れている限り、その言葉は理解しにくくなり、音声要素を持つ呪文を発動する際に20%の失敗確率を被る。この種族特性は
群がりを置き換える。
ラットフォークは以下の特技を修得することができる。
歯が頑丈で素早く伸びるため、君は十分な間、障害物をほとんど何でもかじることができる。
前提条件:
《鋭い歯》*、ラットフォーク。
利益:君の
噛みつき攻撃は3+君のキャラクター・レベルの半分に等しい硬度を無視する。君は全ラウンド・アクションを費やすことで、誰も所有していない、自律していない物体に与える
噛みつきダメージを2倍にすることができる。
特殊:君が
《歯による穴掘り》特技を修得しているならば、君は石塊を10分に5フィートの速度で穴を掘って通過することができる。
君は何でも集める。そして手に入れた物をしばしばなくし、また見つける。
前提条件:ラットフォーク。
利益:1日1回、特定の一般的なアイテムが必要な状況に遭遇したなら、君は偶然そのアイテムを身につけている。そのアイテムは25gp+レベル毎に5gpまでの市価のものでなければならず、それを“見つけた”際にその市価を支払わなければならない(言い換えれば、君が身につけていたと思っていたアイテムを、そのお金で実際に買っていたのだ)。そのアイテムは簡単に持ち運ぶことのできるものでなければならない――例えば、君が徒歩で背負い袋しか持っていない場合、君は大きい鉄製の鍋を持つことはできない。君はこの特技で魔法のアイテムを見つけることはできないし、特定のアイテム、例えば特定の扉の鍵を持っていることもない。装備品や所持品を剥ぎ取られたならば、君は新しいアイテムを確保し補給するまで、この特技の利益を失う。
君の歯はとりわけ鋭く頑丈だ。
前提条件:ラットフォーク。
利益:君は1回の
噛みつき攻撃を得る。これは主要肉体攻撃であり、1d3ポイントのダメージを与える。
君は戦闘中でさえ、仲間から者を借りることに慣れ親しんでいる。
前提条件:
《早抜き》、基本攻撃ボーナス+1、
〈手先の早業〉1ランク、“
群がり”の種族特性。
利益:君がこの特技を持ち同意する仲間と同じマスを占めている間、君はフリー・アクションとしてその仲間の武器を引き抜いたり、移動アクションとして隠された武器やそれ以外の物体を手にすることができる。君はフリー・アクションとして、同じマスにいる同意する仲間から手にした物体を受け取ることもできる。物体(武器を除く)を引き抜いたり受け取ったりすると、機会攻撃を誘発する。
ラットフォークは以下の装備を使用することができる。
市価 75gp; 重量 1/2ポンド
標準アクションとして鼻に塗布すると、この錬金術性のペーストは空中の微粒子を捕らえ、使用者の嗅覚受容体を鋭くして嗅覚を高める。使用者は
鋭敏嗅覚能力を得るが、クリーチャーや臭いを識別することができる距離は通常の半分しかない。使用者が既に
鋭敏嗅覚を持つなら、鼻頭剤はクリーチャーを識別する距離を50%だけ伸ばす。鼻頭剤の効果は1時間持続する。このアイテムを作成するには、DC20の
〈製作:錬金術〉判定に成功しなければならない。
通常:市価 50gp; 重量 50ポンド
戦闘訓練済み:市価 75gp; 重量 50ポンド
ホース、ポニー、その他の役畜は、細長い地下での生活に適していない。そのためラットフォークは
ダイア・ラットの特に強力な種を育て、荷車を引いたり隊商の斥候が駆る乗騎として適するように品種改良した。げっ歯類であるために、ライディング・ラットはラットフォークの指示に喜んで従う。この動物は頑丈かつ雑食性であるため、荒れ果てた土地での長期間の旅でもたやすく飼うことができる。
ジャイアント単純テンプレートを付与した
ダイア・ラットのデータを用いること。動物の相棒、乗騎、同様のクラス特徴を持つラットフォークは、ライディング・ラットを乗騎として選択することができる。
開始時のデータ:
サイズ 中型;
移動速度 40フィート、登攀20フィート、水泳20フィート;
AC +1外皮;
攻撃 噛みつき(1d6);
能力値 【筋】14、【敏】15、【耐】17、【知】2、【判】13、【魅】4;
その他の特殊能力 鋭敏嗅覚、
夜目。
4レベルでの成長:
AC +2外皮;
能力値 【筋】+2、【敏】+2;
ボーナス特技 《持久力》。
ラットフォークのアイテム制作者は、しばしば以下の武器特殊能力を持つ魔法の武器を作成する。
ヴィルレント
(
Virulent/毒性)
市価 +1ボーナス;
オーラ 微弱・死霊術;
術者レベル 5;
重量 ―
ヴィルレント武器は伝達させる毒を魔法的に強める。ヴィルレント武器もしくはこの武器から射出される矢弾に塗布された毒のセーヴィング・スローDCは、武器の強化ボーナスに等しい値だけ増加する。加えて、毒の持続時間もヴィルレント武器の強化ボーナスに等しいラウンドだけ増加する。
キャタリティック
(
Catalytic/触媒)
市価 +1ボーナス;
オーラ 強力・力術;
術者レベル 12;
重量 ―
この能力は
コローシヴ武器あるいは
コローシヴ・バースト武器にのみ付与することができる。使用者が
キャタリティック武器をクリーチャーに命中させた際、この武器は爆発的な化学反応を引き起こし、攻撃が命中したクリーチャーを焼く。命中したクリーチャーはDC15の頑健セーヴを行わなければならず、失敗すると1d4ラウンドの間、自分のターンの開始時に1d6ポイントの[酸]ダメージを受ける。
キャタリティック武器による攻撃が連続して命中すると持続時間は増えるが、ダメージは累積しない。クリーチャーは着火したかのように、全ラウンド・アクションとしてこの反応を中和しようと試みることができる(倒れて地面を転がったり、水に飛び込むことでボーナスが得られる点も同様)。化学反応の効果を受けているクリーチャーに肉体攻撃や素手打撃を命中させた者は、1d6ポイントの[酸]ダメージを受ける。
ラットフォークの探索員 Ratfolk Scroungers
ラットフォークは罠を見つけ、解除することに優れている。彼らは住み処の防備を高めるために掃除する。
防御
AC 16、接触14、立ちすくみ13(+1サイズ、+3【敏】、+2鎧)
hp 16(2d8+4)
頑健 +1、
反応 +6、
意志 -1
防御能力 身かわし
攻撃
移動速度 20フィート
近接 高品質のダガー=+6(1d3/19~20)
遠隔 ライト・クロスボウ=+5(1d6/19~20)
特殊攻撃 急所攻撃+1d6、
群がり
戦術
戦闘前 可能なら、修理屋は複数の出入り口がある場所で待ち伏せする。
戦闘中 修理屋は急所攻撃を行うために仲間とマスを共有する。逃亡する必要がある場合、修理屋は
ポーション・オヴ・パス・ウィズアウト・トレイスを使用する。
一般データ
防御
AC 19、接触15、立ちすくみ15(+1サイズ、+4【敏】、+4鎧)
hp 42(6d8+12)
頑健 +5、
反応 +10、
意志 +4
防御能力 直感回避、
身かわし、
罠感知+2
攻撃
移動速度 20フィート
近接 高品質のレイピア=+10(1d4/18~20)
遠隔 ハンド・クロスボウ=+9(1d3/19~20)
特殊攻撃 急所攻撃+3d6、
群がり
戦術
戦闘中 ポーション・オヴ・インヴィジビリティを飲んだ後、障害対策員は最も弱い敵に対して急所攻撃を行う。敵が金属鎧を身につけている場合、代わりにその敵に対して
ワンド・オヴ・ショッキング・グラスプを使用する。
一般データ
ラットフォークの武器達人 Ratfolk Weapon Masters
彼らは手広く交易をするため、ラットフォークは興味深い装備を手に入れる――そこには黒色火薬や貴金属もある。
防御
AC 18、接触15、立ちすくみ14(+1回避、+1サイズ、+3【敏】、+3鎧)
hp 24(3d10+3)
頑健 +4、
反応 +6、
意志 +3
防御能力 軽快+1
攻撃
移動速度 20フィート
近接 高品質のハンドアックス=+5(1d4/×3)
遠隔 高品質のマスケット=+8(1d10/×4)
特殊攻撃 気概(2)、
群がり
一般データ
防御
AC 21、接触13、立ちすくみ19(+1サイズ、+1盾、+2【敏】、+7鎧)
hp 42(5d10+10)
頑健 +7、
反応 +4、
意志 +2([恐怖]に対して+1)
防御能力 武勇+1
攻撃
移動速度 20フィート
近接 高品質の冷たい鉄製フレイル=+11(1d6+5)、
噛みつき=+2(1d3+1)またはショート・ソード=+8(1d4+2/19~20)、
噛みつき=+2(1d3+1)
遠隔 ライト・クロスボウ=+8(1d6/19~20)
特殊攻撃 武器修練(フレイル+1)、
群がり
戦術
戦闘中 用心棒は仲間を攻撃から守ることに注力するため、敵の脅威が和らぐように敵に武器落としを試みる。
一般データ
ラットフォークの旅行者 Ratfolk Travelers
放浪癖のあるラットフォークの多くは、旅が必要な仕事に就く。
防御
AC 17、接触14、立ちすくみ14(+1サイズ、+3【敏】、+3鎧)
hp 30(4d10+4)
頑健 +5、反応 +7、意志 +3
攻撃
移動速度 30フィート
近接 高品質のシミター=+7(1d4+1/18~20)
遠隔 高品質のコンポジット・ロングボウ=+9(1d6+1/×3)
特殊攻撃 戦闘スタイル(“弓術”)、
得意な敵(魔獣+2)、
群がり
準備済みのレンジャー呪文 (術者レベル1;精神集中+3)
一般データ
防御
AC 20、接触15、立ちすくみ16(+1回避、+1サイズ、+1盾、+3【敏】、+4鎧)
hp 72(8d10+24)
頑健 +9、反応 +10、意志 +4
攻撃
移動速度 30フィート
近接 +1ツー・ブレーデッド・ソード=+9/+4(1d3+4/19~20)、高品質のツー・ブレーデッド・ソード=+9/+4(1d6+1/19~20)
遠隔 +1コンポジット・ロングボウ=+13/+8(1d6+3/×3)
特殊攻撃 戦闘スタイル(“二刀流”)、
得意な敵(動物+2、人間+4)、
群がり
準備済みのレンジャー呪文 (術者レベル5;精神集中+6)
一般データ
住み処において、閃きを得る際に魔法は最も有益である。そのため神の声を聞くものは高い地位に就く。しかし攻撃に備えて、ラットフォークの賢者は――錬金術と武器の複製に使える――攻撃的な呪文をいくつか準備する――これは危機に対処するには常に役に立つ。
ラットフォークの賢者 脅威度6 Ratfolk Sage
防御
AC 17、接触13、立ちすくみ15(+1サイズ、+2【敏】、+4鎧)
hp 48(7d6+21)
頑健 +6、反応 +5、意志 +8
攻撃
移動速度 20フィート、登攀20フィート
近接 高品質のクオータースタッフ=+3(1d4-2)
遠隔 ライト・クロスボウ=+6(1d6/19~20)
特殊攻撃 群がり
秘術系統の擬似呪文能力 (術者レベル7;精神集中+12)
準備済みの占術士呪文 (術者レベル7;精神集中+12)
戦術
戦闘前 ラットフォークの賢者は毎朝
メイジ・アーマーを自分に発動する。直接戦闘に入らないようにするため、戦闘が差し迫ると、ラットフォークの賢者は
スパイダー・クライムを自分に発動し、防御的な位置まで登る。複数の仲間がいる場合、賢者は戦闘に突入する前に
ワンド・オヴ・ブラーと
スクロール・オヴ・マジック・ウェポンを仲間とその武器に発動する。
戦闘中 ラットフォークの賢者は戦場を分断し、ラットフォークの敵を捕らえるために
ウォール・オヴ・ファイアーを発動する。逃亡するまで賢者は攻撃的な呪文を発動し、攻撃を行う前に自分のライト・クロスボウに
スクロール・オヴ・マジック・ウェポンを使用する。追い詰められると、賢者は自分が逃げるために
ディメンジョン・ドアを使用する。
基本データ スパイダー・クライムと
メイジ・アーマーがない場合、ラットフォークの賢者のデータは以下の通り。
AC 13、接触13、立ちすくみ11;
移動速度 20フィート;
技能 〈登攀〉-2。
一般データ
多くのラットフォークに呪文発動より優れていると考えられている錬金術は販売用のアイテムをより多く生産し、住み処の利益となる医薬品を作成する。
ラットフォークの錬金屋 脅威度7 Ratfolk Chemist
防御
AC 26、接触17、立ちすくみ21(+5外皮、+1サイズ、+1反発、+5【敏】、+4鎧)
hp 63(8d8+24)
頑健 +9、反応 +14、意志 +3;毒に対して+6
攻撃
移動速度 20フィート
近接 ダガー=+6/+1(1d3-1/19~20)
遠隔 ライト・クロスボウ=+12(1d6/19~20)または爆弾=+12/+7(4d6+4[火]または[冷気])
特殊攻撃 爆弾12回/日(4d6+4[冷気]または[火]、DC18)、
群がり
準備しているアルケミストのエキス (術者レベル8)
戦術
戦闘前 錬金屋は
変異薬に加え、
バークスキンと
フライのエキスを飲む。錬金屋は
ヒロイズムと
ブルズ・ストレンクスを仲間に与える。
戦闘中 錬金屋は騒乱の上から爆弾を落とす。
基本データ 変異薬と
バークスキンがない場合、錬金屋のデータは以下の通り。
イニシアチブ +7;
感覚 〈知覚〉+14;
AC 19、接触15、立ちすくみ16;
反応 +12;
遠隔 ライト・クロスボウ=+10(1d6/19~20)または爆弾=+10/+5(4d6+4[冷気]または[火]);
【敏】 16、
【判】 12;
CMD 18;
技能 〈治療〉+8、
〈知覚〉+14、
〈職能:薬草商〉+12、
〈生存〉+8。
一般データ
ラットフォークの錬金屋はラットフォークの共同体の価値ある存在である。集落に素晴らしい防御力を提供してくれるだけでなく、錬金術により作られるものは商売や交易において価値ある商品となるためだ。
ラットフォークの人生は短いため、彼らは老齢に至った者の知恵に耳を傾ける。多くのラットフォークは非常に若い頃から長老になりたいと考え、交易に行くときには本や歴史を手に入れ、後でそれらを勉強しようとする。しばしば、指導者になろうとする者は癒やしの技を会得し、住み処の健康を保とうとする――そして自分の知識を可能な限り長く保とうとする。
ラットフォークの長老 脅威度8 Ratfolk Elder
防御
AC 19、接触11、立ちすくみ19(+1サイズ、+1盾、+7鎧)
hp 80(9d8+36)
頑健 +12、反応 +5、意志 +12
攻撃
移動速度 40フィート
近接 高品質のライト・メイス=+8/+3(1d4)
遠隔 ライト・クロスボウ=+7(1d6/19~20)
特殊攻撃 正のエネルギー放出7回/日(DC16、5d6)、
群がり
領域の擬似呪文能力 (術者レベル9;精神集中+13)
7回/日:抵抗の手+2
回数無制限:次元渡り(90フィート/日)
準備済みのクレリック呪文 (術者レベル9;精神集中+13)
戦術
一般データ
このすらりとしたウィーゼル(イタチ)に似たげっ歯類は、目立つ髭と6本の短くがっしりとした脚を持つ。
キリックス 脅威度3 Kirrix
防御
AC 14、接触11、立ちすくみ12(+3外皮、-1サイズ、+2【敏】)
hp 34(4d10+12)
頑健 +7、反応 +6、意志 +2
完全耐性 病気
攻撃
移動速度 30フィート、穴掘り10フィート、登攀20フィート
近接 噛みつき=+7(1d8+6)
接敵面 10フィート;
間合い 5フィート
特殊攻撃 病気吐瀉
一般データ
生態
出現環境 気候問わず/地下
編成 単体、2体、または小さな群れ(3~6)
宝物 なし
特殊能力
病気吐瀉(変則)/Expel Pathogens 噛みつき攻撃を命中させた際、キリックスは病気の巣能力を用いて、保有する病気を1つ(もしあれば)目標に感染させることができる。この病気は、本来ならば傷から伝搬しないものであってもよい。1日にこの能力を使用者の【耐久力】修正値に等しい回数だけ使用することができる。また、キリックスはこの能力の使用回数を2回分消費することで、15フィート円錐形に病気1つを噴霧することができる。この円錐形の範囲内にいる全てのクリーチャーは病気に感染する。この病気は、本来ならば接触しただけで感染しないものであってもよい。このようにするならば、キリックスの病気の蓄積は消費される。
病気の巣(変則)/Harbor Pathogens キリックスの肉体には、ラットフォークの住み処にある病気をきれいにして保有する先天的な特徴がある。キリックスは物体や空気に存在する病原を摂取したり(通常は接触感染、摂取感染、吸引感染の病気)、病気になったクリーチャーを世話したり(通常は摂取感染か致傷感染)、病気を撒き散らすクリーチャーと戦って標的になったりする事で病気を集める。キリックスは喉の近くにある器官に、一度に2種類までの病気を貯めておくことができる(通常のキリックスは
汚濁熱と
腺ペストを保持している)。キリックスは全ラウンド・アクションとして不要な病気を、害を受けることなく消化することができる。キリックスが病気をもたらす苔や他の素材を摂取すると、その病気の表面はきれいになる。病気のクリーチャーの血を摂取した場合(開いた傷から流れる場合でもクリーチャーを噛みついた場合でもよい)、キリックスは病気に耐性を与える分泌物を作り出すことができる。この分泌物は自分も他人にも使用することができる。これはキリックスが病気に対して、+12のボーナスで
〈治療〉技能を使用するかのように扱う。
ラットフォークは錬金術に対するように、げっ歯類にも強い興味を抱く。彼らはキリックスを生み出すために2つの興味を組み合わせた――キリックスは、ライディング・ラットを何世代も牧畜の中で交配させた結果である。錬金術による改良により、キリックスは6本脚を持ち、自分に悪い影響を与えることなく病気を消化し伝播させることができる。
多くのラットフォークの居住区では、この群居性クリーチャーが育てられている。ラットフォークは共生関係を持って住み処を共にしている。キリックスはラットフォークのトンネルをうろつき、清掃動物として振る舞う――ラットフォークの居住地の中で、好ましくない臭いがするものを探し、残り屑を消化し、そして有害な病気を取り除く。住み処が攻撃を受けると、キリックスは護衛として行動し、ラットフォークの仲間が逃げられるよう時間を稼ぐために必要とあらばトンネルを這い進み、破壊する。
通常のキリックスの成体は全長9フィートで、通常の重量は500ポンドほど。
ラットフォークは新しい発見や経済的な機会を探して、遠く広く旅をする。その結果、冒険者は様々な環境や構成で彼らと出会う可能性がある。
ラットフォークの先行偵察隊(脅威度6) Ratfolk Advance Scouts
ラットフォークの隊商はわずかな斥候部隊を数マイル先に送る。隊商全体が危険にさらされる前にその地にあるものを調査し、危険なクリーチャーを調べる。
ラットフォークの隊商護衛(3) 脅威度3 Ratfolk Caravan Guards
経験点 各800
hp 各30
防御
AC 13、接触12、立ちすくみ11(+2【敏】、+1外皮)
hp 18(2d8+9)
頑健 +6、反応 +5、意志 +1
攻撃
移動速度 40フィート、登攀20フィート、水泳20フィート
近接 噛みつき=+3(1d6+3)
一般データ
【筋】14、
【敏】15、
【耐】17、
【知】2、
【判】13、
【魅】4
基本攻撃 +1;
CMB +3;
CMD 15(対足払い19)
特技 《追加hp》
技能 〈隠密〉+6、
〈水泳〉+10、
〈知覚〉+5、
〈登攀〉+10
その他の特殊能力 芸(「攻撃しろ」[全てのクリーチャー]、「守れ」、「取ってこい」、「後に続け」、「追跡しろ」、「働け」)
ラットフォークの隊商(脅威度9) Ratfolk Caravan
貿易中継地から別のところへ移動する際、ラットフォークは大きな隊商を作ることが多い。通常の隊商には12体のラットフォークの交易商がライディング・ラットにひかれた四輪馬車に乗っており、経験豊かな探索者によって導かれ護衛されている。
ラットフォーク(12) 脅威度1/3 Ratfolk
経験点 各135
hp 各8
ラットフォークの隊商護衛(4) 脅威度3 Ratfolk Caravan Guards
経験点 各800
hp 各30
ラットフォークの遠征隊長 脅威度7 Ratfolk Expedition Leader
経験点3,200
hp 72
経験点 ―
hp 各18(上記参照)
開拓者(脅威度10) Colonists
住み処の人口密度が高くなりすぎると、数十人のラットフォークが新しい住み処を探すために結束する。通常、賢者がこの一団を率いており、有益な文書や知識を肌身離さず持ち運んでいる。
ラットフォーク(18) 脅威度1/3 Ratfolk
経験点 各135
hp 各8
経験点2,400
hp 48
ラットフォークの修理屋(4) 脅威度1 Ratfolk Tinkerers
経験点 各400
hp 各16
ラットフォークの用心棒(2) 脅威度4 Ratfolk Wardens
経験点 各1,200
hp 各42
最終更新:2017年05月17日 18:19