古来の伝統を受け継ぐ人々や隔絶した集落において、周りにいる霊から魔法を引き出すシャーマンは教師や魂の導き役、立法者として扱われる。霊と心を通わせるのみならず、その肉体に霊を住まわせもするシャーマンもいる。その時点で最高に仕えてくれる霊にならなんでも導きを求める者もいる。
神秘を実践する者の中においてさえ、精霊信仰者は奇妙な視点を持ち、さらに奇妙な魔法を用いる。精霊信仰者は万物に霊が宿ることに気付いている。それは物体や
人造、病気や建造物、環境も例外ではない。
不調折伏(超常)/Wrangle Condition:2レベルの時点で、精霊信仰者は自分や仲間に不利益をもたらす病気の霊と直接交流するようになる。精霊信仰者にとって、不利益を与える状態は擬人化された霊として姿を現すか、そのような霊によって影響を受けたものとなる(害をもたらす魔法によってクリーチャーが害を受けた場合)。いずれにせよ、精霊信仰者は被害を受けている人から離れるように、その霊の説得を試みることができる。成功すれば、超自然的な治癒をもたらすことになる。精霊信仰者がこの力を成長させると、そのような霊に単に「君たちは招かれざる客である」と告げ、退去を命じることができるようになる。
精霊信仰者は
〈交渉〉判定により、状態異常の霊を説得し追い払おうと試みることができる。精霊信仰者が効果を及ぼすことのできる状態異常は軽度から重篤まで段階分けされる。それぞれの段階は
〈交渉〉のDCに影響を与える(後述)。精霊信仰者はこの判定で出目10や出目20を選択することはできず、シャーマンでないクリーチャーから援護を受けることもできない。5以下の差で失敗すれば、状態異常の霊は目標から離れることに同意するが、持続時間が過ぎるか回復するまで、休息場所として精霊信仰者の身体に移る。ただしこのようなことが起きるのは、精霊信仰者が同意した場合のみである。10以上の差で失敗すると、目標がこの状態異常から回復しないばかりか、(同意しているかどうかにかかわらず)精霊信仰者もこの状態異常を受ける。この効果は持続時間が過ぎるか治療されるまで持続する。
軽度の状態異常(DC15):
怯え状態、
疲労状態、
不調状態。
中程度の状態異常(DC20):
幻惑状態と
よろめき状態。
重度の状態異常(DC 25):
恐れ状態、
過労状態、
吐き気がする状態。
重篤な状態異常(DC30):
聴覚喪失状態、
麻痺状態、
盲目状態、朦朧化状態。
精霊信仰者はこの能力を、1日にシャーマン・レベルの半分+【判断力】修正値に等しい回数だけ使用することができる。この能力は標準アクションで使用でき、目標に触れる必要もないし同じ言語で会話できる必要もない。ただし音声要素を必要とし、目標は30フィート以内にいなければならない。目標が複数の状態異常の効果を受けているならば、精霊信仰者は(精霊信仰者が選んだ)状態異常1つだけを目標とすることができる。精霊信仰者がこの能力を自分に使用することはできない。
5レベルの時点で、精霊信仰者はこの能力により、
〈交渉〉判定を試みることなく軽度の状態異常を取り除くことができるようになる。精霊信仰者は9レベルの時点で中程度の状態異常を、13レベルの時点で重度の状態異常を、17レベルの時点で重篤な状態異常を、判定の必要なく取り除くことができるようになる。依然として、状態異常を取り除く際、状態異常1つ毎にこの能力の使用回数を消費する必要がある。
この能力は2レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。(
更新)
悪魔払い(超常)/Exorcism:8レベルの時点で、精霊信仰者は
マジック・ジャー、
ポゼス・オブジェクト、
ドミネイト・パースン、
ドミネイト・モンスター、
ゴーストのような憑依する存在などによる、クリーチャーや物体を操る効果を終了させようと試みることができるようになる。これは全ラウンド・アクションであり、精霊信仰者は目標に接触する必要がある。憑依もしくは支配しているクリーチャーは10+シャーマン・レベルの半分+【判断力】修正値に等しいDCに対して意志セーヴを試みなければならない。失敗すると、操る効果が終了するか憑依している存在が目標から直ちに追い出されるか、適切なものとなる。憑依している存在が追い出された場合、以後24時間の間この存在は同じ目標を再び支配したり憑依したりしようと試みることができなくなる。精霊信仰者は同じ存在を異なる目標から追い出すことができる。しかしその存在が精霊信仰者の悪魔払いに対するセーヴに成功した場合、以後24時間の間この能力の効果を受けることは無くなる。この能力は8レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。
霊支配(擬呪)/Dominate Spirit:10レベルの時点で、精霊信仰者は
マジック・ジャーや
ポゼス・オブジェクトのようにクリーチャーや物体に憑依しようと試みることができるようになる。精霊信仰者がクリーチャーに憑依を試みる際、使い魔を壺と見なし、クリーチャーに憑依する際に10フィート以内にいなければならない。精霊信仰者の魂は使い魔の感覚を通して周りを知覚し、憑依に適した目標をはっきりと評価し、使い魔と
テレパシーで意志を通わせることができる。使い魔は壺として機能する間その自律性を保ち、精霊信仰者の魂の器として使われている存在によって傷つけられることは無い。精霊信仰者は10レベルの時点で1日に1回この能力を使用することができ、以後4レベルごとに1日の使用回数が1回ずつ増加する。この能力は10レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。
霊界への接触(超常)/Contact with the Spirit World:12レベルの時点で、精霊信仰者は
非実体の存在に触れることができるようになる。これはちょうど、素手打撃や近接武器が
ゴースト・タッチ武器特殊能力を持つかのように扱われる。この能力を使用している間、近くにいるエーテル体の存在に対しても、見て攻撃を行うことができる。精霊信仰者はこの能力を1日にシャーマン・レベル毎に1ラウンドだけ使用することができる。ラウンドは連続している必要はない。この能力は12レベルの時点で得られる
呪術と置き換える。
霊媒にとって、単なる霊界との交信は十分とは言えない。その代わり、霊媒は霊を招いてその身体を分かち合う。これにより、霊は実体のある存在としての経験を得る機会を与えられる。その見返りに、霊媒は彼らから技能を受け取り、異世界の影響から霊媒を守る。
技能共有(超常)/Shared Skill:1レベルの時点で、霊媒は2つの技能を選択する。これらの技能は両方とも、同じ能力値を使用するものでなければならない。霊媒はこれらの技能にシャーマン・レベルに等しいランクを割り振っているかのように扱い、その技能が通常使用する能力修正値の代わりに【判断力】修正値を用いる。その技能がクラス技能であれば、技能にランクを割り振っているものとして、技能判定に通常通り+3のボーナスを得る。このランクは他の技能ランクとは累積しない(単により高いランクが適用される)。この能力は
霊魔法と置き換える。
満ちた器(超常)/Crowded Vessel:2レベルの時点で、霊媒が(魅惑)もしくは(強制)の呪文ないし効果に対するセーヴィング・スローに失敗したなら、霊媒は(元のDCを用いた)新しいセーヴィング・スローを次のターンの終了時に試みることができる。これは、霊が内側から霊媒の制御を取り戻そうと試みることで生じる。このセーヴィング・スローに成功すれば、(魅惑)もしくは(強制)効果は終了する。セーヴィング・スローに失敗したなら、霊媒は通常通り、残りの持続時間の間効果を受け続ける。この能力は2レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。
浮遊霊技能(超常)/Wandering Skills:6レベルの時点で、霊媒は追加の霊のために隙間を作ることができるようになる。毎日
浮遊霊を選択する際、霊媒は技能を1つ選択する。霊媒はこの技能にシャーマン・レベルに等しいランクを割り振っているかのように扱い、その技能で通常用いる能力修正値の代わりに、【判断力】修正値を用いる。その技能がクラス技能であれば、ランクを割り振っているものとして、技能判定に通常通り+3のボーナスを得る。霊媒は
浮遊霊を選択するたびにこの能力で得られる技能を変更することができる。このランクは別の手段で得た技能ランクとは累積せず、より高いランクのみが適用される。この能力は6レベルの時点で得られる
浮遊呪術と置き換える。
過去の代弁者は、特に人々の歴史からの霊の声として振る舞う。過去の代弁者はある集団の祖霊や経験者の声、今という時代を救うことを許された過去の強力な力であると主張することも多い。
過去の神秘/Mysteries of the Past:過去の代弁者は
〈言語学〉、
〈知識:地域〉、
〈知識:歴史〉、
〈知覚〉、
〈魔法装置使用〉をクラス技能として得る。過去の代弁者は
祖霊及び
時の
オラクルの
神秘から得られる呪文を、(クレリック呪文における呪文レベルの呪文として)自身のクラス呪文リストに加える。
この能力は
シャーマンの使い魔(訳注:
霊獣の誤記?)と置き換える。過去の代弁者は1日の呪文を回復するために、静かな精神集中の時間を毎日1時間過ごさなければならない。しかし、その際使い魔と心を通わす必要はない。過去の代弁者は使い魔を持たないため、絆を結んだ
霊から霊の使い魔特徴を得ることは無い。
過去の啓示/Revelations of the Past:4レベル、6レベル、12レベル、14レベル、20レベルの時点で、過去の代弁者は
祖霊もしくは
時の
オラクルの
神秘から、
啓示を1つ選択することができる。これらの
啓示の効果を決定する際、過去の代弁者は自身のオラクル・レベルとしてシャーマン・レベルを、【魅力】修正値の代わりに【判断力】修正値を用いる。この能力は
浮遊霊及び
浮遊呪術と置き換える。
全ての霊が畏敬や尊敬に値するわけではない。心が捻れ卑劣なものもいる。その霊の存在に終わりを与えることこそ、悪霊からの守り手の使命である。
異様な振る舞い(変則)/Unnatural Mien:1レベルの時点で、悪霊からの守り手は霊界と取引したことにより、奇異な振る舞いをするようになる。
〈交渉〉と
〈動物使い〉は悪霊からの守り手のクラス技能ではなくなる。
〈威圧〉をクラス技能に加え、敵の士気をくじくために行う
〈威圧〉判定に+2のボーナスを得る。
霊への叱責(超常)/Rebuke Spirits:2レベルの時点で、悪霊からの守り手は自身のレベルと等しいレベルのクレリックとして、
正のエネルギー放出の能力を得る。属性に拘らず、悪霊からの守り手は
アンデッド・クリーチャーに害を及ぼすためにのみ、この能力を使用することができる。悪霊からの守り手はこの能力を1日に3+【魅力】修正値に等しい回数だけ使用できる。この能力は2レベルの時点で得られる
呪術と置き換える。
死を笑う(超常)/Laugh at Death:10レベルの時点で、悪霊からの守り手は死を熟知するようになり、死というものを軽視する心で満たされる。悪霊からの守り手は[即死]効果に対するセーヴィング・スローと、負のレベルを避けたり取り除いたりするために行うセーヴィング・スローに+4の洞察ボーナスを得る。この能力は10レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。
霊線細き者は特定の霊と絆を結ばず、直面した状況に適していると判断したときに新しい契約を結ぶ。霊1つから得られる力は弱くなってしまうが、広く多様な能力を使用することができる。
下級霊(超常)/Minor Spirit:1レベルの時点で、霊線細き者は毎日下級霊と一時的な絆を結ぶ。これにより霊線細き者は選択したウィッチもしくはシャーマンの呪術を1つ使用できるようになるが、上級呪術と大いなる呪術を使用することはできない。霊線細き者は毎日、1日の呪文を準備する際に下級霊を選択しなければならない。下級霊を変更するまでは、このウィッチもしくはシャーマンの呪術を使用することができる。2レベルの時点で、霊線細き者は、その日に選択した
浮遊霊の1つから呪術を選択することができるようになる。
ウィッチの呪術を選択した場合、霊線細き者は自分のシャーマン・レベルをウィッチ・レベルとして扱い、この呪術の効果を決定する際に【知力】の代わりに【判断力】を用いる。
霊線細き者は4レベルの時点で下級霊2つと一時的な絆を結ぶことができ(それにより呪術2つを得る)、以後4レベルごとに追加で下級霊1つ(と呪術1つ)を得られるようになる。この能力は
霊を置き換え、
呪術を変更する。(
更新)
霊獣/Spirit Animal:2レベルの時点で、霊線細き者の霊獣は、
浮遊霊の1つ(後述)から霊獣のボーナスを得る。このボーナスは毎日呪文を準備する際に変更することができるが、霊線細き者の
浮遊霊の1つと一致したものでなければならない。この能力は
霊獣を変更する。
浮遊霊(超常)/Wandering Spirit:2レベルの時点で、霊線細き者は
浮遊霊クラス特徴を使用できるようになる。10レベルの時点で、霊線細き者は
浮遊霊の上位霊版に掲載された能力を得る。18レベルの時点で、霊線細き者は
浮遊霊の真霊版に掲載された能力を得る。
加えて、6レベルの時点で、霊線細き者は2つ目の
浮遊霊を得る。14レベルの時点で、霊線細き者は2つ目の
浮遊霊の上位霊版に掲載された能力を得る。20レベルの時点で、霊線細き者は2つ目の
浮遊霊の真霊版に掲載された能力を得る。この能力は
浮遊霊を変更し、
浮遊呪術を置き換える。
霊魔法(擬呪)/Spirit Magic:霊線細き者はこの能力を1レベルではなく2レベルの時点で得る。この能力は
霊魔法を変更する。
幻視者は占術の達人である。霊界との緊密なつながりが、世界とその向こうにある、ありとあらゆる秘密と閃きをもたらすのだ。
ボーナス特技/Bonus Feats:4レベルの時点で、幻視者は
《占者の探求》を得る。前提条件を満たしている必要はない。
魔法の才能判別(変則)/Discern Magical Expertise:4レベルの時点で、幻視者は
ディテクト・マジックで2ラウンドクリーチャーを調査するか、以下の呪文のいずれかを使用することで、クリーチャーが持つ呪文発動能力の種別を識別することができるようになる:
ディテクト・イーヴル、
ディテクト・グッド、
ディテクト・ケイオス、
ディテクト・ロー(ただし、クリーチャーが識別できる属性である場合に限る)。この能力は、そのクリーチャーが持つ
血脈、
領域、
呪術、
系統、
神秘の種類を(もしあれば)教えてくれる。意志セーヴィング・スローに成功すれば、この効果を無効化できる(DC=10+幻視者のレベルの半分+【判断力】修正値)。この能力の効果を受けたクリーチャーは、以後24時間の間この効果を受けることはない。この能力は
クレアオーディエンス/クレアヴォイアンスや
スクライングのような魔法の感覚器官を通して効果を及ぼすことができる。この能力は4レベルの時点で得られる
浮遊霊を置き換える。
占術強化(超常)/Improved Divination:6レベルの時点で、幻視者は占術魔法により卓越する。幻視者が
オーギュリイ呪文を発動する際、正確な回答が得られる確率は自動的に最大の90%となる。同様に、
ディヴィネーションを発動する際、正確な回答が得られる確率は最大の90%となる。
最後に、幻視者は4レベル呪文として
スクライングを準備できるようになる。この呪文の発動時刊は1分間で済む。幻視者は
スクライングの説明に記載されている呪文をこの呪文で作られた感覚器官を通して発動する際、術者レベルごとに5%ではなく術者レベルごとに10%の確率(最大100%)でうまく機能する。
幻視者がこれらの利益を得るためには、これらの呪文を準備していなければならない。この能力は6レベルの時点で得られる
浮遊呪術と置き換える。
浮遊霊(超常)/Wandering Spirit:12レベルの時点で、幻視者は(
霊クラス特徴で選択したもの以外の)別の霊1体と一時的な絆を結ぶ。これは4レベルのシャーマンのクラス特徴として扱われる。これにより
霊魔法を使用して発動できる呪文の一覧に
浮遊霊の
霊魔法を、
幻視霊魔法と元々の
霊による
霊魔法に加える。20レベルの時点で、幻視者は
浮遊霊の強化霊版に記載された能力を得る。この能力は12レベルの時点で得られる
浮遊霊の強化霊版と、20レベルの時点で得られる
浮遊霊の真霊版を置き換える。
呪術医は魂の苦悩に特化した癒やし手である。しばしば誤解されるのだが、呪術医は癒やしの力と強力な防御魔法、そして自分の聖なる“魔女術”を用いて部族を守護する。
属性/Alignment:呪術医は悪属性であってはならない。
エネルギー放出(超常)/Channel Energy:4レベルの時点で、呪術医はその場の超自然的なエネルギーを引き出し、クレリックのクラス特徴と同様の
正のエネルギー放出を解き放つことができるようになる。呪術医はシャーマン・レベル-3を有効クレリック・レベルとして使用する。呪術医は1日に3+【魅力】修正値に等しい回数だけエネルギー放出を行うことができる。これは
生命の霊による放出霊能力とは累積せず、異なるエネルギー放出として扱う。この能力は4レベルと12レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。(
更新)
呪い対処(超常)/Counter Curse:8レベルの時点で、呪術医は準備している3レベル以上の
霊魔法の呪文を消費することで、
ディスペル・マジックもしくは
リムーヴ・カースを任意発動することができるようになる。この能力は仲間(自分自身を含む)に効果を及ぼす呪文の効果のみを目標とすることができる。3レベルを超える
霊魔法の呪文を消費するならば、呪文の解呪を行うためもしくは呪いを取り除くために行う術者レベル判定に、3レベルを超える消費した呪文の呪文レベル毎に+2の清浄ボーナスを得る。この能力は8レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。
相殺呪術(超常)/Countering Hex:10レベルの時点で、呪術医は
ディスペル・マジックを用いた待機アクションによる相殺を、代わりに呪術を使用して行うことができるようになる。呪術医は11+呪文の術者レベルに等しいDCに対して、解呪判定(1d20+シャーマン・レベル)を行い、成功しなければならない。相殺呪術が成功したなら、呪文は徐々に消えて失われる。失敗すれば呪文は相殺されない。いずれにせよ、呪術医はその術者の呪文に対して、以後24時間の間この呪術を使用することはできない。呪術医は相殺呪術を持続している効果、魔法のアイテム、呪術に使用することはできない。この能力は10レベルの時点で得られる
呪術を置き換える。
最終更新:2021年11月10日 19:57