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トリアイ・クイーン Thriae Queen

この背が高く見栄えのよい、紫の肌をした女性は蟲のような下半身と眉の上の触覚、そして蜂のような羽根を持つ。

トリアイ・クイーン CR18 Thriae Queen

XP 153,600
秩序にして中立/超大型サイズの人型怪物
イニシアチブ +4;感覚 暗視60フィート、ディテクト・シークレット・ドアーズトゥルー・シーイング、夜目;〈知覚〉+37
防御
AC 33、接触8、立ちすくみ33(+25外皮、-2サイズ)
HP 312(25d10+175);高速治癒10
頑健 +15、反応 +14、意志 +21
防御能力 メロープの覆い;完全耐性 [音波]、抵抗 [強酸]20;SR 29
攻撃
移動速度 30フィート、飛行50フィート(良好)
近接 +2アクシオマティック・ライト・メイス=+35/+30/+25/+20(2d6+11/19~20)、=+27(2d8+4/19~20、加えて“”)
接敵面 15フィート;間合い 15フィート
特殊攻撃 ソルジャー産出、メロープ射出
擬似呪文能力 (術者レベル20;精神集中+29)
一般データ
言語 共通語、トリアイ語、森語;テレパシー300フィート
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず
編成 単体または共棲集団(クイーン1、シーア3、ソルジャー11~20、およびジャイアント・ビー3~30)
宝物 ×2(+2アクシオマティック・ライト・メイス、その他の宝物)
特殊能力
メロープ射出(超常)/Launch Merope トリアイ・クイーンは1回の標準アクションとして、下半身の分泌腺から60フィート直線状にメロープの激流を射出することができる。この能力を使用する際、トリアイ・クイーンは自らが放つメロープを制御することができ、これによってメロープに触れたものを傷つけるか治療するかを選択することができる。トリアイ・クイーンが傷つけるためにメロープを作ることにしたなら、この効果の範囲にいる全てのクリーチャーは20d8ポイントの[強酸]ダメージを受ける(反応セーヴDC29により半減)。加えて、この効果の範囲にいた全てのクリーチャーは1d4ラウンドの間よろめき状態となる(この反応セーヴに成功したものは1ラウンドで済む)。傷を癒やすために使用したなら、この範囲にいる全ての生きているクリーチャーは10d8ポイントのダメージを回復する。トリアイ・クイーンはこの能力を1d4ラウンドに1回使用することができる。セーヴDCは【耐久力】に基づいている。
メロープの覆い(超常)/Merope Coat トリアイ・クイーンは薄いメロープの層に覆われている。この覆いはトリアイ・クイーンに対して発動された呪文に対する魔法の障壁として機能し、彼女は常にスペル・ターニングの影響を受けているものとして扱う。この覆いは最大で8呪文レベル分まで機能する――呪文の効果が反射されたなら、この覆いは反射した呪文のレベルの合計だけ消費される。クイーンはこの覆いを1ラウンドに1呪文レベルの速度で再生させる。メロープの覆いが現在反射することのできるレベルを超えた呪文は反射されることはなく、メロープの覆いの値を0にまで減少させる。クイーンの呪文抵抗を通すことができなかった呪文は、この方法でメロープの覆いの性能を削減することはできない。
ソルジャー産出(超常)/Spawn Soldiers 1日に3回、1回の標準アクションとして、トリアイ・クイーンはワスプ(蜂)の大型のスウォームを産み落とすことができる。この能力は4つに分けられたワスプ・スウォーム(『Bestiary』275ページ)として働き、それぞれがトリアイ・クイーンに隣接したマスを全て占める。これらのスウォームはいかなるトリアイを傷つけることはなく、クイーンが移動するとともに移動し、彼女のそばから離れることはない。このスウォームは破壊されるか、スウォーム自身が自壊する1時間が経過するまで持続する。
毒(変則)/Poison ―致傷型;セーヴ 頑健・DC29;頻度 1回/ラウンド(6ラウンド間);効果 1d6【耐】、加えて1ラウンド間よろめき状態治癒 2回連続のセーヴ成功。

 トリアイのコロニーの中で最も強力な個体であるクイーンは聖なる予言者であり、生命の生産者であり、コロニーの秩序を乱そうとするものを破壊するものである。彼女の子らから見れば、彼女は母と言うよりも親切な女族長のような存在である。トリアイ・クイーンはコロニーで唯一繁殖能力を持つ存在であり、それゆえにこの唯一の繁殖者が病気や飢え、戦争などの破壊的な打撃を受けて人口が激減することに対応することになる。クイーンはその肉体的な力と信仰の力の両方でシーアやソルジャーから崇拝されており、彼女はそのトリアイ社会の力、見識、魅力の最高の体現者となる。クイーンはあまりにも忙しく、トリアイの巣にきた客をもてなすこともできないことが多い。彼女の顔を垣間見たものは彼女の美しさと優美さに心を奪われてしまい、彼女のそばにいることができるだけで多くのものが彼女に付き従うだろう。しかしクイーンとの親交を楽しむことのできるものはほとんどおらず、そのわずかなものは巣の最高の戦士と神官(ソルジャーとシーアの中で卓越した技量を持ち高い、忠誠心を示すもの)から熟慮の上で選ばれる。
 トリアイのコロニーは1体のクイーンしかいないものがほとんどだが、極端に大規模であったり広範囲に及ぶ巣に同時に3体までのクイーンがいることが知られている。トリアイ・クイーンは巣の中の最大権力者であり、コロニーの発展に関する主要な決定のほとんどを行う。最も裕福でもっとも尊敬された来訪者だけがこのいつも忙しいクイーンに謁見することができる。このような来訪者が巣の周りで行う職務は、小さな王国の他の支配者に似ている。彼らはその最大の関心事についてのみ謁見することができる。それにはトリアイ・クイーンの興味を刺激しシーアの不可解な予見がほぼ必要となるが、クイーンのみが執り行うことのできる真なる占術が必要となることなのだ。
 信仰に関する仕事や組織を運営する仕事を行っていないとき、トリアイ・クイーンは個人的な部屋の中にしばしばこもり、男性の配偶者と横になり、卵を温め、その子らを心配し、毎日巣の中で使用するメロープを大量に作り出す。配偶者はほとんど常にクイーンのすぐ近くにいるため、彼らは注意深く選択される。配偶者はその資格を得るために脆弱なものであってはならず、にもかかわらず暗殺者や強盗との衝突を回避することを好むことが多い。
 トリアイ・クイーンは産み落とした卵を、蝋でできた彼女の部屋の壁にある黄金の小部屋に横たえておく。トリアイの卵は完全なトリアイの形になる前にいくつかの成長段階を通っていく――その成長の最も長い段階は幼体段階である。これはトリアイの形質を決める最も重要な段階となる。ほとんどの幼体は成長の間メロープを受け取るが、彼女の力が高みにあるときには、トリアイ・クイーンは1体の幼体をその後継者に選び、ロイヤル・メロープと呼ばれる、秘密のメロープ腺からしみ出た特別なものをその個体に食べさせる。このどろりとしたゼリーのような物体は幼体の力を強めその体躯を大きく育てることになる。そしてさなぎになりそこから出てきたときには、そのものは完全なトリアイ・クイーンとなる。
 母なるクイーンはその後継者に、コロニーを支配する方法と共に探し当てる方法を授ける。後継者はここで選択肢を与えられる――自分が生まれたコロニーに止まりこの巣を将来発展させていくのか、友好的なコロニーを樹立するために自らここを出て行くのか。後者を選んだなら、残されたクイーンは他の後継者を生まねばならない。避けられない状況によって余計に手間がかかると考えることはない。クイーンは出て行った後継者を自らを見捨てた娘と考えることはなく、このコロニーから道のつながった将来の仲間と捉える。

トリアイの幼体 Thriae Larvae

 通常のメロープを食べて育った幼体はソルジャーかシーア、もしくはトリアイ社会の他の補助メンバーとなる。幼体段階ではより傷つき影響を受けやすいが、トリアイの幼体はいくつかのまだ孵化していないトリアイの小部屋を見つける軽率な侵入者に脅威を与える。DC15の〈知覚〉判定か〈知識:自然〉判定に成功したクリーチャーは、巣の蝋壁に埋め込まれた幼体に気付く。孵化していないトリアイの幼体は小部屋の壁の外側で起きる騒ぎに気付くことができ、この滋養のある侵入者を捕食するために小部屋から飛び出してくる。幼体の小部屋の5フィート以内に入った全てのクリーチャーはDC15の反応セーヴに成功すれば、この幼体の体内への侵入を避けることができる。体内に侵入されたクリーチャーは毎ラウンドDC15の頑健セーヴを行い、失敗すると1d2ポイントの【耐久力】ダメージを受け眠りに落ちる――幼体が捕食することによる追加の【耐久力】ダメージは、犠牲者を目覚めさせることはない。捕食を続けそのクリーチャーにくっついたままの幼体は、斬撃武器で切り取る(この行為は付着した幼体1体ごとに1d4ポイントのダメージを与え、DC20の〈治療〉判定が必要となる)か幼体に[氷雪]ダメージを与える(幼体に覆われたクリーチャーも半分のダメージを受ける)ことで取り除くことができる。リムーヴ・ディジーズや同種の効果によって、宿主からトリアイの幼体を殺すことができる。
最終更新:2020年09月08日 06:15