錆色の肌と突き出た王冠の先のような角を持つ、この筋骨たくましいデヴィルは非常に長い契約書を巻いたものを持つ。
コントラクト・デヴィル 脅威度10 Contract Devil
防御
AC 25、接触18、立ちすくみ17(+1回避、+7外皮、+7【敏】)
hp 136(13d10+65)
頑健 +9、
反応 +15、
意志 +16
DR 10/善;
完全耐性 [火]、[精神作用]効果、
毒;
抵抗 [酸]10、[冷気]10;
SR 21
攻撃
移動速度 30フィート
近接 束縛する契約書(ウィップ)=+20/+15/+10(1d4+7、加えて“
出血”および“
つかみ”)、
突き刺し=+11(2d6+1)
接敵面 5フィート;
間合い 5フィート(束縛する契約は10フィート)
特殊攻撃 串刺し(2d8+4)、
出血(1d6)、束縛する契約書
擬似呪文能力 (術者レベル13;精神集中+19)
一般データ
言語 アクロ語、エルフ語、オーク語、火界語、共通語、巨人語、ゴブリン語、地獄語、水界語、地界語、地下共通語、天上語、ドワーフ語、奈落語、ノーム語、ノール語、ハーフリング語、風界語、森語、竜語;
テレパシー100フィート、
タンズ
その他の特殊能力 地獄の契約、地獄の包囲
生態
出現環境 気候問わず/地形問わず(地獄界ヘル)
編成 単体、2体、または宮廷(2~12)
宝物 標準
特殊能力
束縛する契約書(超常)/Binding Contract このデヴィルが運んでいる様々な契約書は、全てその角から垂れ下がっているか、キャリー・ケースに収められている。彼らはその契約書をウィップのように使用できる。このウィップは目標の鎧ボーナスに関係なく、致傷ダメージを与える。コントラクト・デヴィルは【筋力】修正値ではなく【知力】修正値により、束縛する契約書を使用した際の攻撃ロールとダメージ・ロールを計算する(ほとんどのコントラクト・デヴィルは+7ボーナスに等しい)。束縛する契約書による傷は紙で切った傷を恐ろしく深くしたものに似ており、1d6ポイントの
出血ダメージを及ぼす。コントラクト・デヴィルはこの契約書がウィップであるかのように、武器落としや
足払いを行うために束縛する契約書を使用することができる。束縛する契約書を武器落としされた場合、このデヴィルは1回の割り込みアクションとして、新しい契約書を装備し直すことができる。
串刺し(変則)/Impale 1回の即行アクションとして、コントラクト・デヴィルは束縛の契約書により組みつかれた目標を突き刺し、2d8+4ポイントの刺突ダメージを与えることができる。
地獄の契約(超常)/Infernal Contract 1回の全ラウンド・アクションとして、コントラクト・デヴィルは生きている定命のクリーチャー1体に地獄の契約を提示することができる。この契約は広範に渡る能力や効果に及ぶことができ、詳細は以降のページに記載されている。しかしこれらのボーナスを受け取るためには、定命のものは自分の自由意志でこの文書に真の名を署名しなければならない。そのようにすれば、その定命のものの魂はコントラクト・デヴィルに誓約され、どのような自然災害で定命のものが死んだとしても、ヘルでの永遠の奴隷生活を強いられることとなる。コントラクト・デヴィルとの契約を破ることは困難で危険である(次のページを参照)。地獄の契約が効果を示している限り、犠牲者は
ウィッシュや
ミラクルなどで死後に命を取り戻すことはできない。定命のものがこのようにして命を取り戻したなら、コントラクト・デヴィルは直ちにこのことに気付く――どの魂が命を取り戻したのかを知ることはないが、罵られた魂を取り戻して生を得たキャラクターやクリーチャーを目標とした
ディサーン・ロケーション呪文の利益を得ることでその場所を知る。
地獄の包囲(超常)/Infernal Investment 地獄の契約の従属節で、コントラクト・デヴィルは
グレーター・スクライングを契約したクリーチャーに対して、回数無制限で使用することができる。目標となったクリーチャーはこのデヴィルの念視に対して、自動的にセーヴに失敗する――その他については、この能力は術者レベル20として機能する。
フィストフェレスとも呼ばれるコントラクト・デヴィル(契約のデヴィル)は常にハンサムで自信に溢れており、絶え間なく気取った笑みを浮かべた彫りの深い容貌をしている。コントラクト・デヴィルは赤い肌と黒い髪を持ち、立つと全長6と1/2フィート(約2m、これには角は含まれない)。コントラクト・デヴィルの身体を覆う無数の角により、その身長は7フィート(約2.1m)にまで増え、その重量は350ポンド(約159kg)である。
彼らは地獄に落とされたものの記録をつけるため、ヘルの終わりない命令をこなすため、そして時と状況が許す場合に定命のものを地獄に落とすために存在している。ほとんどのフィストフィレスはその永遠の時をヘルにある九つの層の様々な法廷で過ごす。中でも地獄の法と制約のすべてが記録された、迷路のような要塞図書館にいることが多い。自暴自棄であったり尊大であったり愚かであったりする定命のものに召喚されることで、彼らは時々物質界でも似たような役割をこなす。
コントラクト・デヴィルによって地獄に落とされた魂が(
ウィッシュや
ミラクルのような強力な呪文によって)命を取り戻すと、フィストフィレスはただちにその違反に気付く。通常、コントラクト・デヴィルはそのような違反者を追跡し罰を与え、可能なかぎり逃亡した魂を回収するために、より強力な仲間に依頼をすることが多い。
地獄の契約 Infernal Contracts
地獄の契約にはさまざまなものがあるが、以下に述べる2つをコントラクト・デヴィルが定命のものに与えることが最も頻度が高い。
悪の願い/Evil Wishes:この契約書に署名すると、定命のものは呪文として3回の
ウィッシュを与えられる。これらの
ウィッシュは契約書に署名してから24時間以内に使用されなければならない――そうしなければ
ウィッシュは無駄になるが、いずれにせよ契約には縛られたままである。定命のものは
ウィッシュの目的を選択するが、コントラクト・デヴィルがその詳細を決める。定命のものが
ウィッシュの文言を不正確に言ったのであれば、その結果は曲解されたものとなる。
地獄の奴隷/Infernal Slave:定命のものはコントラクト・デヴィルに生涯に渡る従者を求めることができる。定命のものは契約時点のキャラクター・レベル以下のCRまでのデヴィルの種類を選ぶ(コントラクト・デヴィルは除く)。契約書に署名すると、定命のものの地獄の奴隷が現れ、生きている限り定命のものを傷つけること無くその命令に従う。このデヴィルは主人の命令に従わねばならないものの、多くのデヴィルは残酷であったり質の悪い方向にその命令の意図を間違えることを好む。
地獄の契約を破る Breaking an Infernal Contract
コントラクト・デヴィルとの同意は2つの方法でのみ打ち破ることができる。契約書に署名されると、2つ目の写しが現れる。一方はこのデヴィルが持ち、もう一方は定命のものに与えられる。定命のものはこの長く明らかに邪悪な文書をどのように扱っても構わないが、コントラクト・デヴィルは一般的にいつでもすぐそばに有効な契約書を持ち続けている。契約書の写しを両方とも破壊することができれば、契約により引き起こされた効果はすべて打ち消されるか逆転し、定命のものの魂は死後通常の場所に戻り、通常通り復活できるようになる。単に両方の契約書を持って逃げるだけでは、契約を破るには十分ではない――両方の写しが存在している限り、署名したものの魂は永遠に地獄に落ちたままである。
もう一つの方法は、第二の定命のものを契約書の文言に借用することだ――元々契約した署名者の死後、その魂と置き換えるのだ。他のものの負債を負おうとする定命のものは、関係する契約を保持するコントラクト・デヴィルと契約しなければならない。コントラクト・デヴィルには定命のものが他の人の負債を負うことを認めるかどうかという選択肢があるが、敬虔で善属性の魂は他のものより価値がある。賢明な操縦者であるコントラクト・デヴィルは時に、定命の者が何らかの奉仕や自身の価値の証明をする事への見返りとして、他者の負債の支払いを認める同意のみをする。コントラクト・デヴィルが支払いとして他人の魂を受け取ることに同意するなら、元々の契約書に署名した人はこの契約による利益を全て保ったまま、地獄に落ちることから解放され通常通り蘇生できるようになる。しかし新しく署名した人は一切の利益を得ず、死んで命を戻すこともなく、死後はヘルで永遠の時を過ごすことになる。
最終更新:2017年06月18日 00:04