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悪霊祓い(アーキタイプ) Exorcist

 憑依の脅威と次元界の陰謀について学んだインクィジターのいくらかは、取り憑いた悪霊と黙認されている来訪者を、可能ならいつでも世界から放逐することを自らに課す。やがて彼らは悪霊祓い、追放、そして破門の評決の秘密を学ぶ。

 悪霊祓いの評決/Verdict of Exorcism(超常):8レベルの時点で、インクィジターは審判を用い、悪魔祓いの評決をクリーチャーに放つことができる。インクィジターの審判は終了するが、クリーチャーは1ラウンドの間幻惑状態になる(意志・無効)。クリーチャーが憑依されているなら、憑依している本体は意志セーヴィング・スロー(DC10+インクィジター・レベルの1/2+【判断力】ボーナス)に失敗すると祓われ、二度と同じ肉体に取り付くことができない。この能力は二度目の審判と置き換える。

 追放の評決/Verdict of Exile(超常):16レベルの時点で、インクィジターは審判を用い、追放の評決をクリーチャーに放つことができる。審判は終了するが、目標のクリーチャーは1ラウンド幻惑状態になる(意志・無効、DC10+インクィジター・レベルの1/2+【判断力】ボーナス)。クリーチャーが憑依されているか来訪者であれば、憑依している本体か来訪者はディスミサル の効果を受ける(意志・無効)。この能力は三度目の審判と置き換える。

 精神閉鎖/Closed Mind(超常):悪霊祓いは敵に付け入る隙を与えぬよう精神を閉ざさねばならない。17レベルの時点で、インクィジターは(強制)効果と憑依の試み(マジック・ジャー を含む)に完全耐性を得る。この能力は討伐者と置き換える。

 破門の評決/Verdict of Anathema(超常):20レベルの時点で、インクィジターは審判を用いて破門の評決を敵に放つことができる。審判は終了するが、10フィート以内のすべての敵クリーチャーは悪魔祓いの評決の効果を受ける。この能力は真実の審判と置き換える。

異端者(アーキタイプ) Hereric

 すべてのインクィジターは信仰の敵を狩るが、時に、敵による政治的駆け引きや、断固たる執念が信仰の基本的な教義を破ってしまうことで、インクィジターは自身の内に異端を見出してしまう。未だその信念は固く、こうした異端者はその敵を追い続ける間、彼ら自身とその活動を隠す狡智と詐術に長けている。

 審判/Judgment(超常):異端者の審判は、インクィジターの審判の通常のリストに以下を加える。

 逃亡 / Escape(超常):インクィジターがこの審判を使用して、敵に近接または遠隔攻撃を命中させる度に、移動アクションを使用して隠れ身のための隙を作ることを試みることができる(〈隠密〉技能を参照)。

 逃亡の知識/Lore of Escape(変則):1レベルにおいて、異端者は追跡者から逃れるため、自身の知るあらゆるトリックを駆使する。異端者の〈はったり〉〈隠密〉判定に通常の能力修正値に加えて【判断力】修正値を加える。この能力は魔物の知識と置き換える。

 足跡隠し/Hide Tracks(変則):1レベルにおいて、異端者は足跡隠しの達人である。異端者の追跡を試みるクリーチャーは、異端者の足跡を見つけようとする判定に-5のペナルティを受ける。

元インクィジター
 GMが許可するなら元インクィジターは異端者アーキタイプを取ることができる。インクィジターのクラス能力は適切に置き換える。キャラクターが贖罪をするか他の信仰に加わったなら、インクィジターは異端者の能力を失い、以前のインクィジターのクラス能力を取り戻す。

潜入者(アーキタイプ) Infiltrator

 このインクィジターは信仰の敵に正面から立ち向かうのではなく、その中に潜むために狡智と詐術を用いる。

 ミスディレクション/Misdirection(擬呪):1レベルにおいて、インクィジターは毎日呪文を準備するときに属性を選択する。インクィジターはミスディレクション を使用して、その属性のクリーチャーを選択したかのように、その属性であるかのように探知される(インクィジターの属性について以外の占術の結果は変更しない)。この能力は断固とした凝視と置き換える。

 狡猾な知識/Guileful Lore(変則):1レベルの時点で、潜入者の意思はごまかしと欺きへと偏向する。潜入者は〈はったり〉〈交渉〉の判定に通常の能力修正値に加え【判断力】修正値を加える。この能力は魔物の知識と置き換える。

 禁断の知識/Forbidden Lore(変則):他のインクィジターが不信心者の追跡術を学んでいる間に、潜入者は呪文の発動の仕方を学ぶ。潜入者は神格と対立する属性の呪文を発動できる(このクラス能力は混沌、悪、善、秩序の制限を無視する)。この能力は追跡と置き換える。

 必要な嘘/Necessary Lies(超常):潜入者はディテクト・ライズ (訳注:ディサーン・ライズ ?)やゾーン・オヴ・トゥルース のような、嘘を探知し、明らかにし、真実を強要することに対するセーヴィング・スローにクラス・レベルを加える。この能力はディサーン・ライズと置き換える。


罪喰い人(アーキタイプ) Sin Eater

 いくつかの宗教には教会の敵を捕らえるだけでは十分ではない──敵の罪をも喰らわねばならないと信じるインクィジターの部署が存在する。多くのより温厚な方法を実践する者たちは、罪を喰らうことで敵の魂に敵の神を拒絶させ、世界の穢れを浄化し、罪か悪を世界から取り除けると信じている。悪意ある教会の追従者たちは、善良な人々の罪を食べることは敵の魂をセレスチャルの次元界から隠して堕落させるのみならず、罪喰いの目撃者や犠牲者の死体の魂をも穢すと信じている。罪喰いは罪喰い人を一定の時間強化する。

 罪喰い/Eat Sin(擬呪):1レベルの時点で、罪喰い人のインクィジターは敵を殺したとき、フリー・アクションによりその敵の死体に隣接して1分を過ごすことで罪を食べることができる。これは機会攻撃を誘発する。インクィジターはこの儀式を急ぎ、機会攻撃を誘発する1回の全ラウンド・アクションとして実行することができるが、通常の半分しか利益を得られない(以下参照)。

 敵の罪を喰らうことは、インクィジターのヒット・ポイントへのダメージを1d8+インクィジター・レベル(最大+5)に等しいポイント癒す。この敵は罪喰い人によって殺されなければならず、少なくともインクィジター・レベルの半分のヒット・ダイスを有していなければならない。インクィジターはこの能力を殺した敵に対してそれぞれ一度だけ使用することができる。この能力は精神をもたないか【知力】が2以下のクリーチャーには何の効果もない。

 回復量は5レベルの時点で2d8+インクィジター・レベル(最大+10)に、9レベルの時点で3d8+インクィジター・レベル(最大+15)に、13レベルの時点で4d8+インクィジター・レベル(最大+20)に増加する。

 いくつかの信仰においてはこの“食事”を象徴的な行為とし、インクィジターは儀式の一部として少量の食料と水を食べなければならない。いくつかの極端な信仰では、インクィジターは実際に殺された敵の肉体を食べることを要求される。

 8レベルの時点で、罪喰い人が(シャドウ、スペクター、もしくはヴァンパイアに殺されたもののような)アンデッドのような昇天すべきクリーチャーの罪を食べるとき、罪喰い人は1ポイントの一時的な負のレベルを受け入れて死体から穢れを吸収し、それらがアンデッドとして昇天することを防ぐことを選択してよい。この負のレベルは適切な魔法で取り除くことができるが、24時間が経過すると自動的に消え、恒久的な負のレベルになることは決してない。GMの裁量により、この能力はゴーストの黄泉がえり能力の使用を妨げてもよい。

 この能力は領域と置き換える。

 スピーク・ウィズ・デッド/Speak With Dead(擬呪):6レベルの時点で、インクィジターは敵の罪を食べるとき、10分以内であれば、インクィジター・レベルを術者レベルとしてスピーク・ウィズ・デッド を使用したかのように、敵の魂の残りに質問ができる。この能力を使用するのに敵の死体は必要ないが(罪を食べた後、死体から移動してもスピーク・ウィズ・デッド を使用できる)、魂は死体のすべきセーヴィング・スローを行う。この能力は6レベルのボーナスチームワーク特技と置き換える。

 罪の重荷/Burden of Sin(擬呪):14レベルの時点で、罪喰い人は全ラウンド・アクションを費やし、 1つの有害な災厄、状態、または呪文の効果を他のクリーチャーから自分に移すことができる(これには呪い、憑依、石化のような恒久的な効果、またはブレイク・エンチャントメント が終了か反転させることのできる多くの状態が含まれる)。どの効果を移すかは罪喰い人が選び、本来の目標であるかのように持続時間(あれば)を継続し、その他の効果も元のまま保って影響を受ける。例えば、インクィジターは致命的な病気を自分に移したり、石化した同志をもとに戻すため自分に石化を移すことができる。罪喰い人はこの能力を同じクリーチャーに対して望む限り何回でも使用できる。この能力は弱点の利用と置き換える。

伝道者(アーキタイプ) Preacher

 幾人かのインクィジターは信仰の真言を広めるために地上を放浪する。彼らはしばしば彼らの教えの敵対者や自らを助けられない人を助ける伝道者の必要と衝突する。悪や積極的な宗教の指導者は、転向者と有望な味方を得るため、彼らの伝道者を新たな領地へと送り込む。彼らはしばしば彼らの宗教に敵対的な権力への暴動を始めるか、信頼できる信奉者の集団を不信心者の略奪から守る。

 決断/Determination(変則):伝道者は戦場においては口数の少ない人物だが、その言語には強い力と権威が宿っている。3レベルの時点で、1日に1回、インクィジターはこの能力を使用し、以下の効果のうち1つを発生させることができる。使用はいずれもフリー・アクションである。

 攻撃/Aggression:伝道者はロールの結果が明かされる前であれば、自身が行った攻撃ロールを再ロールしてもよい。元の目より悪い結果であっても、再ロールの結果を使用しなければならない。

 防御/Defense:インクィジターが近接あるいは遠隔攻撃で命中を受けたとき、割り込みアクションとして、その攻撃に対するACに+4洞察ボーナスを加えることができ、その結果敵の攻撃ロールよりもACが大きくなれば、攻撃は失敗したことになる。

 警告/Warning:伝道者の視線の通る味方が近接あるいは遠隔攻撃の命中を受けたとき、味方に警告を発することで、攻撃者に再ロールをして2度目のロールを使用することを強いることができる。味方は無防備状態ではなく、伝道者の声を聞くことができなければ、この能力から効果を得ることはできない。

 伝道者はボーナス・チームワーク特技を選ぶことができるとき(3、6、9、12、15および18レベル時点)、代わりにこの能力の1日に使用できる回数を1回増加することを選んでもよい。この能力は単独戦術と置き換える。
最終更新:2015年03月10日 04:14