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アーケイン・アイ

Arcane Eye/秘術の眼
系統:占術(念視);呪文レベルウィザード/ソーサラー4
発動時間:10分
構成要素:音声、動作、物質(バット(コウモリ)の毛皮ひと切れ)
距離:無限
効果:魔法的感知器官
持続時間:1分/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 術者に視覚的情報を送る、不可視の魔法的感知器官を作り出す。術者は自分が見ることのできる地点ならどこにでもアーケイン・アイを作り出すことができるが、それ以降は、まったく不自由なく視線外へと移動させることができる。アーケイン・アイは、人間がするように前方(主に床)を見ながらなら1ラウンドに30フィート(1分に300フィート)、前方の床だけでなく壁と天井も調べながら移動するなら1ラウンドに10フィート(1分に100フィート)の速度で移動する。アーケイン・アイは、術者がその場所にいるのとまったく同じように物を見ることができる。アーケイン・アイは呪文が持続する限り、どんな方向にも移動させられる。アーケイン・アイの移動は固体障壁によって妨げられるが、直径1インチ以上の穴や空間があれば、そこを通り抜けることができる。アーケイン・アイゲートや同様の魔法のポータル(転移門)を使ったとしても、他の次元界に入ることはできない。
 アーケイン・アイを使うためには、術者は精神集中しなければならない。術者が精神集中しなければ、アーケイン・アイは再び精神集中するまで活動を停止してしまう。


アーケイン・サイト

Arcane Sight/秘術視覚
系統:占術;呪文レベルウィザード/ソーサラー3
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル(解除可)
 この呪文を使用すると、術者の目が青く輝き、120フィート以内の魔法のオーラを見ることができるようになる。この効果はディテクト・マジックの呪文のものと同様だが、アーケイン・サイトには精神集中が必要なく、オーラの位置や強度ももっと素早く認識できる。
 術者は自分の視界内のすべての魔法のオーラの位置と強度が判る。ディテクト・マジック呪文の解説にあるように、オーラの強度は呪文の機能するレベルやアイテムの術者レベルによって決まる。オーラをまとったアイテムやクリーチャーが視線の通るところにいた場合、術者は〈呪文学〉判定を行うことができ、成功すれば、それぞれの対象に働いている魔法の系統を知ることができる(オーラ1つにつき1回の判定;DC15+呪文レベル、あるいは15+呪文でない効果の術者レベルの半分)。
 術者が標準アクションとして120フィート以内の特定のクリーチャーに精神を集中した場合、そのクリーチャーが呪文発動能力や擬似呪文能力を持っているかどうか、それは秘術呪文か信仰呪文か(擬似呪文能力は秘術呪文として見なされる)、そして、そのクリーチャーが現時点で使用できるもっとも強力な呪文や擬似呪文能力の強さが判る。場合によっては、アーケイン・サイトが、術者を欺くような本来よりも低い数値を読み取ってしまうこともある。たとえば、1日に使用できる呪文のほとんどを使ってしまった呪文の使い手に対して使用した場合のように。
 ディテクト・マジックのように、術者は魔法のアイテムにかかっている魔法(呪文)の系統を判別できるが、アーティファクトは判別できない。
 アーケイン・サイトパーマネンシイ呪文で永続化させることができる。

グレーター・アーケイン・サイト

Arcane Sight, Greater/上級秘術視覚
系統:占術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー7
 この呪文はアーケイン・サイトと同様に働くが、術者は自動的に、目にした個体や物体にどの呪文や魔法効果が稼働しているかを知ることができる。
 アーケイン・サイトと異なり、この呪文はパーマネンシイ呪文で永続化させることができない。


アーケイン・マーク

Arcane Mark/秘術印
系統:総合術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー0
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:接触
効果:自分のルーンや印を1つ、そのすべてが1平方フィート内に収まっていなければならない
持続時間:永続
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 術者はこの呪文で自分のルーンや印を刻むことができる。ルーンや印は6文字以内でなければならない。書いた文字は可視状態にも不可視状態にもできる。アーケイン・マーク呪文を使えば、印をつける素材に傷をつけることなく、どんな物質にも(石や金属にでも)ルーンを刻むことができる。不可視の印にした場合、ディテクト・マジックの呪文を使うと光って可視状態になる(必ずしも理解できるわけではないが)。
 シー・インヴィジビリティトゥルー・シーイングジェム・オヴ・シーイングローブ・オヴ・アイズやそれに類するものを使えば、不可視のアーケイン・マークを見ることができる。リード・マジック呪文は、文字が単語を成していれば、それを明らかにする。印を解呪することはできないが、術者によって、あるいはイレイズの呪文によって除去できる。
 アーケイン・マークを生きている存在に記した場合、その効果はゆっくりとかすれてゆき、約1ヶ月で消えてしまう。
 インスタント・サモンズをかける場合、同じ物体にあらかじめアーケイン・マークをかけておかねばならない(詳細はこの呪文の解説を参照)。


アーケイン・ロック

Arcane Lock/秘術錠
系統:防御術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(25GPの価値がある金粉)
距離:接触
目標:接触した、30平方フィート/レベルまでのサイズの扉、箱、戸口
持続時間:永続
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 この呪文は扉、箱、あるいは門1つに対して発動し、それを魔法によって施錠する。術者は呪文に作用を及ぼすことなく、自分のかけたアーケイン・ロックを自由に通行できる。 鍵に呪文がかかっている間、その鍵の開錠(〈装置無力化〉で判定)DCは10増加する。 鍵を持たない対象には、この呪文は〈装置無力化〉DC20の技能判定でしか開かない鍵を創り出す。この呪文で保護された扉や物体を開くには、それを破壊するか、ディスペル・マジックないしノックの呪文を成功させるしかない。この呪文の作用している扉や門を破壊して開ける場合、通常のDCに+10すること。ノック呪文はアーケイン・ロックを除去するのではなく、10分間抑止するだけである。


アースクウェイク

Earthquake/地震
系統:力術[地];呪文レベル:クレリック8、ドルイド8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、信仰
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果範囲:半径80フィートの拡散(自在)
持続時間:1ラウンド
セーヴィング・スロー:本文参照;呪文抵抗:不可
 アースクウェイクを発動すると、激しいが極めて局所的な地震が大地を引き裂く。この呪文により作りだされた強力な衝撃波はクリーチャーを打ち倒し、建造物を崩壊させ、地面に地割れを作るが、それだけではない。この効果は1ラウンド持続し、その間、その地面の上にいたクリーチャーは移動することも攻撃することもできない。その地面の上にいた呪文の使い手は精神集中判定(DC20+呪文レベル)を行なわなければならず、失敗すると発動しようとしていた呪文を失う。地震は効果範囲内の地形、植物、建造物、クリーチャーのすべてに作用する。アースクウェイク呪文の個々の効果は呪文が発動された地形の性質によって異なる。
 洞窟、洞穴、トンネル:天井が崩れ、落盤に巻き込まれたクリーチャーは8d6ポイントのダメージを被り(反応・半減、DC15)、瓦礫の下に押さえ込まれる(後述)。非常に大きな空洞の天井にアースクウェイクをかけた場合、実際の効果範囲の真下以外にいる者にも破片や瓦礫が落ちてくる危険がある。
 :崖は崩落して、土砂崩れが起こり、土石流は垂直方向の落下と同じ距離を水平方向にも移動する。高さ100フィートの崖の天辺にアースクウェイクをかけた場合、崖の真下から100フィート離れた位置まで土砂が流れ、その経路にいたすべてのクリーチャーは8d6ポイントの殴打ダメージを被り(反応・半減、DC15)、瓦礫の下に押さえ込まれる(後述)。
 平地:効果範囲内に立っていたすべてのクリーチャーは反応セーヴ(DC15)を行なわなければならず、失敗すると倒れてしまう。地面には地割れが生じ、その地面の上にいたクリーチャーはそれぞれ25%の確率で地割れの1つに落ち込んでしまう(地割れを避けるには反応セーヴ、DC20)。地割れは40フィートの深さで、呪文が終了するときに全て閉じられる。捕まったクリーチャーは雪崩の埋没域に空気なしで閉じ込められたかのように扱う(環境/野外参照)。
 建造物:開けた地面の上に建っていた建造物はすべて100ポイントのダメージを受ける。これは一般的な木造や石造の建造物を倒壊させてしまうに充分なダメージではあるものの、切り出した石材や強化した石造りの建造物を倒壊させてしまうほどではない。このダメージを硬度によって減らすことはできず、通常の物体へのダメージのように半減することもない。倒壊した建造物の中にいたすべてのクリーチャーは8d6ポイントの殴打ダメージを被り(反応・半減、DC15)、瓦礫の下に押さえ込まれる(後述)。
 川、湖、沼:水底に地割れが開き、水を吸い込んで、効果範囲内をぬかるみとしてしまう。沼地や湿地は呪文の持続時間の間、クリーチャーや建造物を吸い込む流砂のごときものとなる。効果範囲内のクリーチャーはそれぞれ反応セーヴ(DC15)を行なわなければならず、失敗すると泥と流砂に呑み込まれてしまう。呪文の終了時に周囲の水が押し寄せ、泥にはまった者は溺れてしまうだろう。
 瓦礫の下に押さえ込まれる:瓦礫の下に押さえ込まれたクリーチャーは、押さえ込まれている間、毎分1d6ポイントの非致傷ダメージを受ける。押さえ込まれたクリーチャーが気絶状態となったなら、それ以降、解放されるか死ぬまで毎分、DC15の【耐久力】判定を行なわなければならず、失敗すると1d6ポイントの致傷ダメージを受ける。


アイアンウッド

Ironwood/鉄木
系統:変成術;呪文レベル:ドルイド6
発動時間:1分/生成するアイアンウッド1ポンド
構成要素:音声、動作、焦点(変質させる木材)
距離:0フィート
効果:5ポンド/レベルまでのアイアンウッド製の物体
持続時間:1日/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 アイアンウッドとは、ドルイドが通常の木材をもとに作り出す魔法の物質である。ほとんどすべての点で自然の木材と変りないが、ただ強靭なること、重いこと、火に耐えることは鋼にひとしい。アイアンウッドには金属や鉄に作用する呪文(ヒート・メタルなど)は効かない。木材に作用する呪文(ウッド・シェイプなど)は作用するが、アイアンウッドが燃えることはない。この呪文をウッド・シェイプや、木材を使う〈製作〉判定と組み合わせて使えば、鋼鉄製のアイテムと同様に機能する木製のアイテムを作り出せる。これにより、通常の鋼鉄製のプレート・アーマーやソード(剣)と同様に強靭な木製のプレート・アーマーや木製のソードを作れる。これらのアイテムはドルイドでも自由に使える。
 さらに、この呪文で通常生成できる半分の量のアイアンウッドしか生成しないなら、その際に作る武器、盾、鎧は+1の強化ボーナスを持つ魔法のアイテムとして扱われる。


アイアン・ボディ

Iron Body/鋼鉄の体
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー8
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(アイアン・ゴーレムか英雄の鎧か戦争機械に由来する、小さな鉄のかけら)
距離:自身
目標:術者
持続時間:1分/レベル(解除可)
 術者の体は命ある鋼鉄に変じ、さまざまの強い抵抗力と能力を得る。術者は“ダメージ減少15/アダマンティン”を得る。また、溺れ、クリティカル・ヒット、聴覚喪失状態、[雷撃]、毒、能力値ダメージ、病気、盲目状態朦朧状態、その他術者の生理機能や呼吸作用に作用する呪文や攻撃すべてに完全耐性を得る。というのも、呪文の持続時間中、術者には生理機能も呼吸作用もないからである。また、[強酸]や[火炎]からは半分のダメージしか受けない。ただし、アイアン・ゴーレムに作用するすべての特殊攻撃は効くようになる。
 術者は【筋力】に+6の強化ボーナスを得、【敏捷力】に-6のペナルティを受ける(ただし【敏捷力】は1までしか下がらない)。移動速度は通常の半分になる。また、フル・プレート・アーマーを着ているかのように、秘術呪文失敗確率35%、防具による判定ペナルティ-6を被る。物を飲むことはできず(従ってポーションも使えず)、管楽器を吹くこともできない。
 術者の素手攻撃は術者のサイズ分類に合ったクラブと同様のダメージを与える(小型サイズのキャラクターなら1d4ポイント、中型なら1d6ポイントのダメージ)。また、素手攻撃を行なう際にも武装しているものと見なされる。
 術者の体重は10倍になり、水に沈むこと石のごとくである。とはいえ術者は深海の空気の欠如にも耐えうる――少なくとも呪文が切れるまでは。


アイス・ストーム

Ice Storm/氷の嵐
系統:力術[氷雪];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー4、ドルイド4
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(塵と水)
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果範囲:円筒形(半径20フィート、高さ40フィート)
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 呪文の発動時にすさまじい魔法によるひょうが降り注ぎ、効果範囲内のクリーチャーに3d6の殴打ダメージ、2d6の[氷雪]ダメージを与える。このダメージは発動時の1回のみである。この呪文の残りの持続時間は、激しい雪とみぞれが範囲内に降りそそぐ。範囲内のクリーチャーは〈知覚〉判定に-4のペナルティを受け、また移動困難な地形と見なされる。持続時間が終了すると、雪とひょうは消えうせ、(与えたダメージを除いて)後には何の影響も残さない。


アイデンティファイ

Identify/識別
系統:占術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー1、バード1
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(アウル(フクロウ)の羽根でかき混ぜた葡萄酒)
距離:60フィート
効果範囲:円錐形の放射
持続時間:3ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 この呪文はディテクト・マジックと同様に働くが、術者が持つ魔法のアイテムの性能と起動語を識別するための〈呪文学〉判定に+10の強化ボーナスを得る。この呪文はアーティファクトを識別できない。


アイバイト

Eyebite/魔眼
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、バード6
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:生きているクリーチャー1体
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:頑健・無効;呪文抵抗:
 毎ラウンド、術者は生きているクリーチャー1体を目標とし、力の波動で撃つことができる。目標のHDによって、この攻撃は最大3つの効果を及ぼす。
HD 効果
10以上 不調状態
5~9 恐慌状態不調状態
4以下 昏睡状態、恐慌状態不調状態
 これらの効果は累積し、同時に発生する。
 不調状態:突然の苦痛と発熱が対象の肉体を襲う。この呪文が作用したクリーチャーは術者レベルごとに10分の間、不調状態となる。この効果はリムーヴ・ディジーズヒールの呪文で取り除くことはできないが、リムーヴ・カースは有効である。
 恐慌状態:対象は1d4ラウンドの間、恐慌状態となる。恐慌状態でなくなった後も、そのクリーチャーは術者レベルごとに10分の間、怯え状態となり、その間に術者と対面するようなことがあれば再び自動的に恐慌状態となる。これは[恐怖]効果である。
 昏睡状態:対象は術者レベルごとに10分の間、昏睡する。この間、この効果を解呪する以外の手段では目覚めさせることはできない。この効果はスリープ効果ではなく、従って、エルフはこれに対して完全耐性を持たない。
 術者は2ラウンド目以降毎ラウンド、即行アクションを費やして1体の敵を目標とすることができる。


アウェイクン

Awaken/覚醒
系統:変成術;呪文レベル:ドルイド5
発動時間:24時間
構成要素:音声、動作、物質(2,000GP以上の価値あるハーブとオイル)、信仰
距離:接触
目標:接触した動物あるいは樹木
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:意志・無効;呪文抵抗:
 術者は樹木や動物に人間のような自我を覚醒させる。覚醒させるために術者は意志セーヴ(DC10+その動物の現時点でのHDあるいは覚醒後に樹木が持つことになるHD)に成功しなければならない。
 アウェイクンをかけられた動物や樹木は術者に友好的に接する。術者は覚醒させたクリーチャーとの間に特別な共感や関係を持つわけではないが、術者が望みを伝えれば、彼らは特定の作業や尽力をしてくれる。
 アウェイクンをかけられた樹木は、種別が植物で、【知力】、【判断力】、【魅力】をすべて3d6で決めることを除けば、アニメイテッド・オブジェクトと同じデータを有する。アウェイクンをかけられた植物は枝や根や茎や蔓などを動かす能力と、人間と同様の感覚機能を獲得する。
 アウェイクンをかけられた動物は、3d6の【知力】と+1d3の【魅力】、+2HDを獲得する。種別は“魔獣(変性種動物)”となる。アウェイクンをかけられた動物は、動物の相棒、使い魔、特別な乗騎となることはできない。
 アウェイクンをかけられた樹木や動物は、術者が知っている言語1つを話せる。加えて、(もしあれば)【知力】ボーナス1ポイントごとに術者の知っている言語1つを追加で話せるようになる。
 この呪文は【知力】2を超える動物や植物には効果がない。


アウルズ・ウィズダム

Owl's Wisdom/フクロウの判断力
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2、クレリック2、ドルイド2、パラディン2、レンジャー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質/信仰(アウル(フクロウ)の羽根複数か糞1つまみ)
距離:接触
目標:接触したクリーチャー
持続時間:1分/レベル
セーヴィング・スロー:意志・無効(無害);呪文抵抗:
 この変成術の影響を受けたクリーチャーはより賢明となる。この呪文は【判断力】に+4の強化ボーナスを与え、それによって通常通り、【判断力】に関連する技能判定に利益を与える。クレリック、ドルイド、レンジャー(およびその他の【判断力】に基づいて呪文を使用する呪文の使い手)がアウルズ・ウィズダムの影響を受けても、高い【判断力】を持つことによるボーナス呪文数が増えることはないが、彼らが発動する呪文のセーヴDCは上昇する。

マス・アウルズ・ウィズダム

Owl's Wisdom, Mass/集団フクロウの判断力
系統:変成術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、クレリック6、ドルイド6
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:クリーチャー1体/レベル、ただしそのうちのどの2体をとっても30フィート以内の距離に収まっていなければならない
 マス・アウルズ・ウィズダムアウルズ・ウィズダムと同様に機能するが、複数のクリーチャーに作用する。


アシッド・アロー

Acid Arrow/酸の矢
系統: 召喚術(創造)[強酸];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー2
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(ルバーブ(ダイオウ)の葉の粉末と、アダー(クサリヘビ)の胃袋)、焦点(ダーツ1本)
距離:長距離(400フィート+40フィート/レベル)
効果:酸の矢1本
持続時間:1ラウンド+1ラウンド/3レベル
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 酸の矢が術者の手から飛び出し、目標に向かって飛ぶ。目標に命中させるためには、術者が遠隔接触攻撃に成功しなければならない。この矢は2d4ポイントの[強酸]ダメージを与える。飛散ダメージはない。術者が持つ術者レベル3毎に、この酸は、中和されないかぎり、その後のラウンドも持続し(最大で18レベル時における6追加ラウンド)、ラウンド毎にさらなる2d4ポイントのダメージを与える。

アシッド・スプラッシュ

Acid Splash/酸の飛沫
系統:召喚術(創造)[強酸];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー0
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
効果:酸の矢1本
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 術者は目標に、小さな[強酸]の球体を撃ちだす。目標に命中させるためには、術者が遠隔接触攻撃に成功しなければならない。この球体は1d3ポイントの[強酸]ダメージを与える。酸は1ラウンド後に消失する。
 訳注:この「1R後の消失」が継続ダメージを意味するかどうかは不明。0レベル呪文だから無いような気がするが。


アシッド・フォッグ

Acid Fog/酸の霧
系統:召喚術(創造)[強酸];呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、物質(エンドウ豆の粉末と、動物の蹄)
距離:中距離(100フィート+10フィート/レベル)
効果:半径20フィート、高さ20フィートに拡散する霧
持続時間:1ラウンド/レベル
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:不可
 この呪文はソリッド・フォッグ呪文によるものに似た渦巻く濃密な蒸気を作り出す。クリーチャーの移動速度を低下させ、視覚を妨げる効果に加えて、この呪文の蒸気は強酸になっている。呪文を発動した時点から毎ラウンド、術者のターンに、この霧はその中のクリーチャーと物体それぞれに、2d6ポイントの[強酸]ダメージを与える。


アストラル・プロジェクション

Astral Projection/アストラル投射
系統:死霊術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー9、クレリック9
発動時間:30分
構成要素:音声、動作、物質(1,000GP以上のヒヤシンス(赤褐色のジルコン))
距離:接触
目標:術者に加えて、接触した同意するクリーチャーを術者レベル2レベルごとに1体
持続時間:本文参照
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 この呪文を用いれば、術者は自分の物質的肉体から霊体を解き放ち、アストラル体を他の次元界に完全に投射してしまうことができる。術者は他の同意するクリーチャーのアストラル形態を一緒に連れていくことができる。ただし、そうした対象は、呪文の発動時点で術者と円を描くようにつながっていなければならない。このような同行者たちは術者に従属した存在であり、常に術者と一緒に行勤しなければならない。旅の途中で術者に何かが起これば、それがどこであれ、同行者たちは術者が置き去りにした場所で立ち往生してしまう。
 術者は物質的肉体を活動停止状態で物質界に残し、自分のアストラル体をアストラル界に投射する。この呪文は、術者自身と術者が着用あるいは運搬しているすべてのもののアストラル的複製をアストラル界に投射する。アストラル界は他の諸次元界と接しているため、術者はアストラル状態で思いのままにそれらの次元界へと旅することができる。そうした次元界の1つに入るために術者がアストラル界を離れると、入ることにした次元界に新たな肉体(と装備)が形成される。
 アストラル界にいる間、術者のアストラル体は物質界の肉体と1本の銀色の紐のような非実体のシルヴァー・コード(魂の緒)で常につながっている。シルヴァー・コードが切れると術者はアストラル界的にも物質界的にも死んでしまう。幸いにも、シルヴァー・コードを破壊できるものは滅多に存在しない。別の次元界に第2の肉体が形成されている間も、新たな肉体には不可視状態のシルヴァー・コードが付いたままになっている。第2の肉体やアストラル形態が殺されたとしても、コードが物質界で休眠している術者の肉体に戻り、活動停止状態から醒めるだけである。しかし、術者の第2の肉体またはアストラル形態が殺されるという衝撃的な出来事によって、術者は恒久的に負のレベルを2レベル得る。 アストラル投射された者たちはアストラル界で活動できるものの、その行動はアストラル界に存在するクリーチャーにしか作用しない。他の次元の存在に作用を及ぼすには、その次元界に肉体を物質化せねばならないのだ。
 術者とその同行者たちがアストラル界を旅していられる時間に制限はない。術者が自分と同行者の霊体を肉体に戻すことを選択するまで、肉体は活動停止状態で待ち続ける。呪文は術者が終了を望むか、何らかの外部的要因―肉体かアストラル形態のどちらかにディスペル・マジックをかけられたり、シルヴァー・コードを破壊されたり、物質界で術者の肉体が破壊されたり(この場合、術者は死亡する)など―で終了させられるまで続く。
 呪文の終了時、術者のアストラル体とその装備品は消えうせる。


アトーンメント

Atonement/贖罪
系統:防御術;呪文レベル:クレリック5、ドルイド5
発動時間:1時間
構成要素:音声、動作、物質(焼香)、焦点(500GP以上の価値がある数珠か祈祷用具1セット) 、信仰
距離:接触
目標:接触した生きているクリーチャー
持続時間:瞬間
セーヴィング・スロー:不可;呪文抵抗:
 この呪文は対象から悪しき行いや犯罪による良心の呵責を取り除く。贖罪を求めるクリーチャーは心から悔い改め、自分の犯した罪を償うことを望んでいなければならない。贖罪を求めるクリーチャーが過失や、何らかの形で強制されて悪事を犯したのなら、術者が代償を支払わずともアトーンメントは通常通り効果を発揮する。しかしながら、贖罪による救済を求めるクリーチャーが、それと知りつつ故意に悪事や犯罪に手を染めていた場合、良心の呵責を取り除くには、術者が対象のことを神格にとりなさなければならない(これには術者が2,500GPを消費する必要がある)。 アトーンメントは選択したバージョンによって、いくつかの用法から1つを目的に発動する事ができる。
 魔法による属性変化を戻す:クリーチャーの属性が魔法によって変化させられていた場合、アトーンメントによって属性を本来の状態に戻せる。これには追加のコストは必要ない。
 クラスを復帰させる:属性制限を破ることによりクラスの特徴を失ったパラディンまたはその他のクラスは、この呪文でクラス特徴を復帰できる。
 クレリックあるいはドルイドの呪文行使能力を回復する:神格の怒りを買って呪文発動能力を失ったクレリックやドルイドは、同じ神格に使えるほかのクレリックや他のドルイドにアトーンメントをかけてもらうことで能力を回復できる。その罪が故意によるものだった場合、この呪文を発動するクレリックは神格へのとりなしの為に2,500GPを失う。
 救済あるいは誘惑:術者はこの呪文を対立する属性のクリーチャーにかけ、術者と同じ属性に変わる機会を提供できる(訳注:ここでいう“対立する属性”とは、善-悪の軸と秩序-混沌の軸の片方あるいは両方が自分と正反対の属性を指す)。呪文の対象となる者は、呪文の発動の最初から最後までその場にいなければならない。呪文の発動が完了した時点で、対象者は本来の属性のままでいるか、術者の申し出でを受け入れ術者と同じ属性になるかを、自由意志で選択する。これまでの属性を捨てることに同意していない対象に、脅迫や強要、魔法的影響力を用いて、申し出を受け入れさせることはできない。この用途で使われた場合、来訪者や、本質的に属性変更が起こり得ないクリーチャーには効果がない。
 上記では“邪悪な行ない”について記述されているが、アトーンメント呪文は悪、善、混沌、秩序のいずれであれ、属性に反する行為を行ったクリーチャーならばどんなものにでも使用することができる。
 :通常、属性の変更はPCならプレイヤー、NPCならGMに委ねられている。アトーンメントを使えば、キャラクターの属性が突然かつ徹底的に、心の底から変わってしまう現象に妥当な説明をつけることができる。


アナライズ・ドゥウェオマー

Analyze Dweomer/魔力分析
系統:占術;呪文レベル:ウィザード/ソーサラー6、バード6
発動時間:1標準アクション
構成要素:音声、動作、焦点(1,500GPの価値のある、ルビーと金のレンズ)
距離:近距離(25フィート+5フィート/2レベル)
目標:術者レベルごとに物体1つあるいはクリーチャー1体
持続時間:1ラウンド/レベル(解除可)
セーヴィング・スロー:不可あるいは意志・無効、本文参照;呪文抵抗:不可
 術者は魔法的なオーラを観察することができる。毎ラウンド、術者は自分が見ることのできる1体のクリーチャーか1個の物体を調べることができる。この行為はフリー・アクションである。魔法のアイテムの場合、その機能(呪いの効果を含む)、(必要なら)起動方法、(チャージのあるものなら)残りチャージ数が判る。稼動中の呪文がかかっている物体やクリーチャーの場合、各呪文とその効果、術者レベルが判る。
 装備中の物体は、装備しているものがそう望めば、この効果に抵抗するために意志セーヴを試みることができる。このセーヴが成功であれば、術者はその物体に関して、見た目で判る以上の情報は一切得られない。セーヴに成功した物体に対しては、24時間の間、他のいかなるアナライズ・ドゥウェオマー呪文も作用しない。
 アーティファクトに対して使用された場合、アナライズ・ドゥウェオマーは機能しない。
最終更新:2023年05月01日 16:41