UM > 魔法を体得する > 来訪者の拘束

「UM/魔法を体得する/来訪者の拘束」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

UM/魔法を体得する/来訪者の拘束」(2015/07/07 (火) 00:00:40) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

*来訪者の拘束 [[Binding Outsiders>http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html]]  呪文の使い手が行使しうる最も強力な道具の1つが、招来されたクリーチャーへの命令であり、これらの呪文のうち最も強力なものは単なる肉体より力強い味方を招請し、ヘルの深層からヘヴンの頂点まで届き、不慣れな者にさえ限界を超えさせる。異なる次元界からの知識と力に触れるとき、呪文の使い手は目標の長所と短所を支配せねばならず、さもなくば物質界において遭遇しうるよりもはるかに悪質な破滅に直面することになる。招来され虜囚となったクリーチャーの欲望を満たすことができずにそのようなクリーチャーを拘束しようと願う呪文の使い手は、確実に制御を失うだろう。そして、多元宇宙の最も残酷な拷問者の玩具として苦しめられる現実を見出すことになるかもしれない。 **来訪者の招請 [[Calling Outsiders>http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#calling-outsiders]]  他次元界の助力者を招請する最初のステップは来訪者を物質界に連れてくる方法を決定することである。術者がクレリックであれば呪文の選択は&i(){[[プレイナー・アライ>http://www29.atwiki.jp/prdj/pages/173.html#Planar-Ally]]}となり、ウィザード、ソーサラー、そしてサモナーは主として&i(){[[プレイナー・バインディング>http://www29.atwiki.jp/prdj/pages/173.html#Planar-Binding]]}(あるいは拘束を必要とせずに制御する&i(){サモン・モンスター})を頼る。しかしながら、これらのいずれも術者の必要に応じて来訪者を必ず拘束できるわけではなく、賢明な呪文の使い手は通常は捧げものか契約の形の追加要素で招来を促進増大させる。 ***クレリックおよびオラクル [[Clerics and Oracles>http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#clerics-and-oracles]]  クレリックおよびオラクルは秘術呪文の使い手がそうするよりもはるかに簡単に来訪者を招来し拘束する手段を見出した。&i(){[[プレイナー・アライ>http://www29.atwiki.jp/prdj/pages/173.html#Planar-Ally]]} 呪文の1つを通じて気質の合うクリーチャーを送るよう自身の神格に要請する。来訪者は神に奉仕しているのであり、その願望はほとんど常にクレリックの目的と一致するか、最低でも並立する。  クレリックは来訪者が仕事を実行する前に、神格の奉仕者(訳注:来訪者のこと)と、黄金、魔法のアイテム、捧げ物、生贄、あるいは召喚した味方の個人的な目標を確実に達成するというクレリックの約束といった報酬について同意し契約せねばならない。より大きな仕事にはより大きな報酬が必要とされ、最低でも100gpの価値がある物品か奉仕だが、時には千に膨れ上がる──そして時に仕事が危険過ぎるか、自らの威厳や品位に関わる場合には、来訪者は単にクレリックの拘束を拒否する。 ***ウィザード、ソーサラー、およびサモナー [[Wizards, Sorcerers, and Summoners>http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#wizards,-sorcerers,-and-summoners]]  来訪者を拘束する秘術的な手法は、より難しい。第一に、拘束者は内向きに集中する魔法円で罠を構築せねばならない。典型的な魔法円は召喚しようと望む来訪者が嫌う物質で輪郭を描く。最も小さな変化ですら、そのエネルギーで魔法円をほころばせ、召喚したクリーチャーの脱出を許してしまうので、召喚者はこの魔法円をいかなる崩壊からも保護せねばならない。こうした理由から、ほとんどの拘束者のねぐらは高い塔や奥深いダンジョンなど、風と害虫から縁遠いところにある。秘術の術者が&i(){[[プレイナー・バインディング>http://www29.atwiki.jp/prdj/pages/173.html#Planar-Binding]]} 呪文の言葉を紡ぐとき、来訪者は呪文抵抗の助けなしに、意志セーヴィング・スローにより抵抗できる。セーヴに失敗した場合、描かれた魔法円は冷酷に罠に捕らえる。一度捕らわれると、来訪者は次元間移動で脱出を試みて、術者レベル判定に対して呪文抵抗を争わせるか、あるいは【魅力】判定(DC15+術者レベルの1/2+術者の【魅力】修正値)によって堂々と霊的存在を課して呪文に打ち勝つことを試みることができる。これらの判定のいずれかに成功すると拘束は破壊され、幸運な拘束者はそのような不履行からいかなる追加の害も受けず、苛立った来訪者はただいなくなるだけである。しかしながら、いつでもそうであるとは限らない。  失敗した拘束者に襲いかかる来訪者も存在する。このため多くの拘束者は、彼らが立つことのできる2つ目の魔法円や、召喚された来訪者が直ちに脱出することを妨げるための魔法円内部への&i(){[[ディメンジョナル・アンカー>http://www29.atwiki.jp/prdj/pages/169.html#Dimensional-Anchor]]} の発動といった、追加の用心を行う。極めて強力なウィザードやソーサラーが&i(){[[トラップ・ザ・ソウル>http://www29.atwiki.jp/prdj/pages/170.html#Trap-the-Soul]]} を使用してさえ、拘束者の非難に同意するまでは準備された器を押し破ろうとする。  賢明な秘術の拘束者はしばしば招請したクリーチャーと取引を行う。クレリックのように&i(){[[プレイナー・アライ>http://www29.atwiki.jp/prdj/pages/173.html#Planar-Ally]]}を使用し、来訪者と契約して、その奉仕と引き換えに捧げ物を雨あられと浴びせる。秘術呪文の使い手が強い立場からこれらの取引を行うのが常に良いのだが、奉仕のための諸条件に互いに同意するためには、その本性や願望に対して行動を引き受けさせることを強要するよりはむしろ来訪者にも得させるのが良い。 **真名 [[True Names>http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#true-names]]  比較的安全な立場から拘束者が契約を行えることを保証する助けとなる、来訪者への強制の方法が1つある。 多くの呪文の使い手は、その名を呼ぶことはその存在を定義することですらある、完璧かつ完全にその存在を記述する秘密の言葉、真名があらゆるクリーチャーの本質を記述すると信じている。定命の者にとって、この名は魂に埋め込まれており、詮索好きで危険な目から隠されている。来訪者の真名は、まさにその本質を刻み込まれた印形の形を取る。ヘルにおいては、これらの印形はデヴィルが成長するにつれて変化し、いったんは特定のデヴィルへの支配力を保持するであろうが、旧式化してしまう。いくらかの来訪者は忌み名を持ち、愚かな定命の者が招来を行使するよう誘いこむのに偽名を使用すると言われている:来訪者は拘束者の制御下にあるふりをするが、実際には襲いかかる前に時期が来るのを待っている。  単一の来訪者の真名を暴くために、呪文の使い手は図書館の中、あるいは発見の探索において、古代の寺院に埋もれている、千年前に記された、書物のページ、巻物、そして浮き彫りに隠されたオカルトの神秘と謎掛けを暴くか、あるいは狂人の呪文書の狂乱の中に見出すために、最低1ヶ月を費やさねばならない。この月の終わりの時点で、GMはキャラクターの[[〈知識:次元界〉>技能の詳細/2#Knowledge]]判定を行う。そのDCは10+クリーチャーのヒット・ダイスである。GMは来訪者の力、あるいは真名の調査状況に基づいて、このDCを+2、+5、あるいは+10とさえ増加できる。5以上の失敗は調査者を思いがけない危険に晒すかもしれない偽情報に導く。  ほとんどの外次元の来訪者にとって、クリーチャーの真名の知識は強力な武器である。招来中、この名が正しく呼ばれたなら(最低1つの来訪者の言語の知識、あるいは10+クリーチャーのヒット・ダイスに等しいDCの[[〈言語学〉>技能の詳細/1#Linguistics]]技能判定を必要とする)、目標は召喚に抵抗するための意志セーヴに-5のペナルティを受け、さらにその名が防御の魔法円に記されている場合は、来訪者は脱出あるいは魔法円を破るためのすべての判定に-5のペナルティを受ける。  エレメンタル(ジンニー種を含む)にとって、このような真名は、フィーンドや他の来訪者のように拘束せず、クリーチャーに招来に抵抗するための意志セーヴへのペナルティを与えることもない。しかしながら、術者がエレメンタルの真名を唱えた場合、エレメンタルはおそらくそれを聞く程度には好奇心をそそられるだろう──エレメンタルの真名を発見するほどの力と狡さを備えたウィザードは、狡猾で強力なウィザードであり、そしてエレメンタルはこれらの資質を重んじる。  すべての来訪者が真名を持つわけではない。プロティアンの混沌と原生の性質は、クリフォトののたうつ混沌の性質のように真名の奇妙な論理を無視する。アイオーンが真名を持つかどうかは不明瞭である。アイオーンは各々が2つの真名を持ち、そして両方を発見することによってのみ、クリーチャーはアイオーンのなんらかの制御を獲得できると信じている賢者もいるが、これらは全くの推測である。 **来訪者との取引 [[Dealing with Outsiders>http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#dealing-with-outsiders]]  すべての来訪者は自身を強大にするものを愛している。彼らは自らの特性を増進する大いなる力の提供を求め、また自身の生存を切望している。思考、意志、そして力の存在──それを概念と呼ぶものさえいるだろうが──である来訪者は、自身の中心概念が不滅となるのを助ける者に報いる。  要約すると: -アイオーンは自身のしばしば不明瞭で矛盾した目的に献身する。 -アガシオンは秩序と混沌に構わずに、善を守ることを愛する。 -エンジェルは美と悪を滅却することを愛する。 -アルコンは純粋な魂と命令を愛する。 -アザータは美と自由を愛する。 -ダイモンは死と忘却を愛する。 -デーモンは苦しみを愛する。 -デヴィルはどんな種類の魂も愛する。 -エレメンタルは力を愛する。 -イネヴァタブルとアクシアマイトは混沌を憎み、自身の目的に集中させる。 -プロティアンは混沌を愛し、多元宇宙を原初の混沌の状態に還元することを望んでいる。 -クリフォトは罪の原動力たるすべての知性ある生命を憎み、滅却を望んでいる。  来訪者の提供する報酬は、実際の援助、不承不承の奉仕、あるいはただ、拘束者の魂を貪り食わないことに同意することでさえあるかもしれない。とにかく、拘束者に最も重要なことは常に──常に──目標を可能な限り苦痛なく招来し、さもなくば、招来したクリーチャーを完全な破壊か千年の耐えざる苦痛の脅迫で威圧することである。対等であるかのように来訪者を脅迫する試みと、単なる取り決めの道具としての契約はほとんど常に惨憺たる結果になる。それぞれの来訪者の種別のより多くの詳細は以下で説明する。  招来されたクリーチャーへの適切な捧物の提供は、術者がクリーチャーを物質界に留め置くための対抗【魅力】判定に+2のボーナスを提供する。本当に、捧物が十分に甘美であるなら、来訪者はそのような機会がある場合でさえ、招来の拘束を破らないことを選択するかもしれない。すべての捧物は、来訪者を喜ばせるほど良質でもそうでなくても、呪文の完成した時点で消滅する。最も悪い種類の捧物だけが拒絶される:そのような拒絶は、招来されたクリーチャーが深く侮辱されたと感じていることを示す。 ***忌避物質 [[Anathematic Substances>http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#anathematic-substances]]  あらゆる来訪者は脆弱性を持ち、これに対処する者はその脆弱性が何であるかを知らねばならない。忌避する物質で作られた武器を使ったり、魔法円を描いたり、あるいは魔法円を構築するための粉を作るためにそのような貴重な武器を砕く拘束者さえいる。  忌避物質に使用された 5,000 gp ごとに、術者は来訪者との契約に際し【魅力】の対抗判定に+1のボーナスを得る。これにより物質は破壊される。 &b(){&i(){アナーキック}}:混沌の力で満たされた&i(){[[アナーキック>魔法のアイテム/武器/1#Anarchic]]}武器は、多くの秩序の来訪者にとって、武器に対する特別な脆弱性を持たない者にとってさえ、呪いである。 &b(){&i(){アクシオマティック}}:秩序で強化されたこれらの武器は混沌の来訪者を害し、特定の脆弱性を持たない来訪者に対してさえ、その効果は追加のダメージを与える。 &b(){錬金術銀}:錬金術銀で作られた武器はダメージを1減少するとしても、最低1ポイントのダメージを伴い、いくらかの来訪者に対しては他の武器より効果的であるかもしれない。錬金術銀は厚さ1インチにつき10ヒット・ポイントと硬度8を持つ。 &b(){冷たい鉄}:ダイモン、デーモン、そしてフェイに対して効果的な冷たい鉄は、険しい山々の地下深くから採掘され、可能な最低の熱量で鍛造される。その繊細さと加工の難しさから、冷たい鉄で作られた武器は作成に2倍のコストがかかり、しかもあらゆる魔法的強化はその価格を著しく増加させる。冷たい鉄は厚さ1インチにつき30ヒット・ポイントと硬度10を持つ。 &b(){&i(){ホーリィ}}:&i(){[[ホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Holy]]}武器は、特定の悪のクリーチャーのダメージ減少を迂回し、それらの怪物に追加で2d6ポイントのダメージを与える聖なる力を吹きこまれた、いずれかの武器である。武器がクリーチャーのダメージ減少を突破した場合、特定の脆弱性を持たない悪の来訪者にも、依然として&i(){[[ホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Holy]]}武器は追加のダメージを与える。 &b(){ミスラル}:ほとんどの来訪者は実際の銀に対するのと同じようにミスラルに反応する。 &b(){銀}:その純粋さと、ライカンスロープおよびデヴィルを害する能力により長く崇められてきた銀はまた、ある種の善の来訪者を捕らえるのにも使用される。 &b(){&i(){アンホーリィ}}:&i(){[[ホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Holy]]}武器とは反対に&i(){[[アンホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Unholy]]}武器は善属性の来訪者にダメージを与えるが、その他の点では同じである。 #include(UM/魔法を体得する/来訪者の拘束/来訪者の分類1) #include(UM/魔法を体得する/来訪者の拘束/来訪者の分類2)
*来訪者の拘束 &link(Binding Outsiders){http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html}  呪文の使い手が行使しうる最も強力な道具の1つが、招来されたクリーチャーへの命令であり、これらの呪文のうち最も強力なものは単なる肉体より力強い味方を招請し、ヘルの深層からヘヴンの頂点まで届き、不慣れな者にさえ限界を超えさせる。異なる次元界からの知識と力に触れるとき、呪文の使い手は目標の長所と短所を支配せねばならず、さもなくば物質界において遭遇しうるよりもはるかに悪質な破滅に直面することになる。招来され虜囚となったクリーチャーの欲望を満たすことができずにそのようなクリーチャーを拘束しようと願う呪文の使い手は、確実に制御を失うだろう。そして、多元宇宙の最も残酷な拷問者の玩具として苦しめられる現実を見出すことになるかもしれない。 **来訪者の招請 &link(Calling Outsiders){http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#calling-outsiders}  他次元界の助力者を招請する最初のステップは来訪者を物質界に連れてくる方法を決定することである。術者がクレリックであれば呪文の選択は&i(){[[プレイナー・アライ>呪文/は行/ふり~ふれいみ#Planar-Ally]]}となり、ウィザード、ソーサラー、そしてサモナーは主として&i(){[[プレイナー・バインディング>呪文/は行/ふり~ふれいみ#Planar-Binding]]}(あるいは拘束を必要とせずに制御する&i(){サモン・モンスター})を頼る。しかしながら、これらのいずれも術者の必要に応じて来訪者を必ず拘束できるわけではなく、賢明な呪文の使い手は通常は捧げものか契約の形の追加要素で招来を促進増大させる。 ***クレリックおよびオラクル &link(Clerics and Oracles){http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#clerics-and-oracles}  クレリックおよびオラクルは秘術呪文の使い手がそうするよりもはるかに簡単に来訪者を招来し拘束する手段を見出した。&i(){[[プレイナー・アライ>呪文/は行/ふり~ふれいみ#Planar-Ally]]} 呪文の1つを通じて気質の合うクリーチャーを送るよう自身の神格に要請する。来訪者は神に奉仕しているのであり、その願望はほとんど常にクレリックの目的と一致するか、最低でも並立する。  クレリックは来訪者が仕事を実行する前に、神格の奉仕者(訳注:来訪者のこと)と、黄金、魔法のアイテム、捧げ物、生贄、あるいは召喚した味方の個人的な目標を確実に達成するというクレリックの約束といった報酬について同意し契約せねばならない。より大きな仕事にはより大きな報酬が必要とされ、最低でも100gpの価値がある物品か奉仕だが、時には千に膨れ上がる──そして時に仕事が危険過ぎるか、自らの威厳や品位に関わる場合には、来訪者は単にクレリックの拘束を拒否する。 ***ウィザード、ソーサラー、およびサモナー &link(Wizards, Sorcerers, and Summoners){http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#wizards,-sorcerers,-and-summoners}  来訪者を拘束する秘術的な手法は、より難しい。第一に、拘束者は内向きに集中する魔法円で罠を構築せねばならない。典型的な魔法円は召喚しようと望む来訪者が嫌う物質で輪郭を描く。最も小さな変化ですら、そのエネルギーで魔法円をほころばせ、召喚したクリーチャーの脱出を許してしまうので、召喚者はこの魔法円をいかなる崩壊からも保護せねばならない。こうした理由から、ほとんどの拘束者のねぐらは高い塔や奥深いダンジョンなど、風と害虫から縁遠いところにある。秘術の術者が&i(){[[プレイナー・バインディング>呪文/は行/ふり~ふれいみ#Planar-Binding]]} 呪文の言葉を紡ぐとき、来訪者は呪文抵抗の助けなしに、意志セーヴィング・スローにより抵抗できる。セーヴに失敗した場合、描かれた魔法円は冷酷に罠に捕らえる。一度捕らわれると、来訪者は次元間移動で脱出を試みて、術者レベル判定に対して呪文抵抗を争わせるか、あるいは【魅力】判定(DC15+術者レベルの1/2+術者の【魅力】修正値)によって堂々と霊的存在を課して呪文に打ち勝つことを試みることができる。これらの判定のいずれかに成功すると拘束は破壊され、幸運な拘束者はそのような不履行からいかなる追加の害も受けず、苛立った来訪者はただいなくなるだけである。しかしながら、いつでもそうであるとは限らない。  失敗した拘束者に襲いかかる来訪者も存在する。このため多くの拘束者は、彼らが立つことのできる2つ目の魔法円や、召喚された来訪者が直ちに脱出することを妨げるための魔法円内部への&i(){[[ディメンジョナル・アンカー>呪文/た行/ていみ~てん#Dimensional-Anchor]]} の発動といった、追加の用心を行う。極めて強力なウィザードやソーサラーが&i(){[[トラップ・ザ・ソウル>呪文/た行/と#Trap-the-Soul]]} を使用してさえ、拘束者の非難に同意するまでは準備された器を押し破ろうとする。  賢明な秘術の拘束者はしばしば招請したクリーチャーと取引を行う。クレリックのように&i(){[[プレイナー・アライ>呪文/は行/ふり~ふれいみ#Planar-Ally]]}を使用し、来訪者と契約して、その奉仕と引き換えに捧げ物を雨あられと浴びせる。秘術呪文の使い手が強い立場からこれらの取引を行うのが常に良いのだが、奉仕のための諸条件に互いに同意するためには、その本性や願望に対して行動を引き受けさせることを強要するよりはむしろ来訪者にも得させるのが良い。 **真名 &link(True Names){http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#true-names}  比較的安全な立場から拘束者が契約を行えることを保証する助けとなる、来訪者への強制の方法が1つある。 多くの呪文の使い手は、その名を呼ぶことはその存在を定義することですらある、完璧かつ完全にその存在を記述する秘密の言葉、真名があらゆるクリーチャーの本質を記述すると信じている。定命の者にとって、この名は魂に埋め込まれており、詮索好きで危険な目から隠されている。来訪者の真名は、まさにその本質を刻み込まれた印形の形を取る。ヘルにおいては、これらの印形はデヴィルが成長するにつれて変化し、いったんは特定のデヴィルへの支配力を保持するであろうが、旧式化してしまう。いくらかの来訪者は忌み名を持ち、愚かな定命の者が招来を行使するよう誘いこむのに偽名を使用すると言われている:来訪者は拘束者の制御下にあるふりをするが、実際には襲いかかる前に時期が来るのを待っている。  単一の来訪者の真名を暴くために、呪文の使い手は図書館の中、あるいは発見の探索において、古代の寺院に埋もれている、千年前に記された、書物のページ、巻物、そして浮き彫りに隠されたオカルトの神秘と謎掛けを暴くか、あるいは狂人の呪文書の狂乱の中に見出すために、最低1ヶ月を費やさねばならない。この月の終わりの時点で、GMはキャラクターの[[〈知識:次元界〉>技能の詳細/2#Knowledge]]判定を行う。そのDCは10+クリーチャーのヒット・ダイスである。GMは来訪者の力、あるいは真名の調査状況に基づいて、このDCを+2、+5、あるいは+10とさえ増加できる。5以上の失敗は調査者を思いがけない危険に晒すかもしれない偽情報に導く。  ほとんどの外次元の来訪者にとって、クリーチャーの真名の知識は強力な武器である。招来中、この名が正しく呼ばれたなら(最低1つの来訪者の言語の知識、あるいは10+クリーチャーのヒット・ダイスに等しいDCの[[〈言語学〉>技能の詳細/1#Linguistics]]技能判定を必要とする)、目標は召喚に抵抗するための意志セーヴに-5のペナルティを受け、さらにその名が防御の魔法円に記されている場合は、来訪者は脱出あるいは魔法円を破るためのすべての判定に-5のペナルティを受ける。  エレメンタル(ジンニー種を含む)にとって、このような真名は、フィーンドや他の来訪者のように拘束せず、クリーチャーに招来に抵抗するための意志セーヴへのペナルティを与えることもない。しかしながら、術者がエレメンタルの真名を唱えた場合、エレメンタルはおそらくそれを聞く程度には好奇心をそそられるだろう──エレメンタルの真名を発見するほどの力と狡さを備えたウィザードは、狡猾で強力なウィザードであり、そしてエレメンタルはこれらの資質を重んじる。  すべての来訪者が真名を持つわけではない。プロティアンの混沌と原生の性質は、クリフォトののたうつ混沌の性質のように真名の奇妙な論理を無視する。アイオーンが真名を持つかどうかは不明瞭である。アイオーンは各々が2つの真名を持ち、そして両方を発見することによってのみ、クリーチャーはアイオーンのなんらかの制御を獲得できると信じている賢者もいるが、これらは全くの推測である。 **来訪者との取引 &link(Dealing with Outsiders){http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#dealing-with-outsiders}  すべての来訪者は自身を強大にするものを愛している。彼らは自らの特性を増進する大いなる力の提供を求め、また自身の生存を切望している。思考、意志、そして力の存在──それを概念と呼ぶものさえいるだろうが──である来訪者は、自身の中心概念が不滅となるのを助ける者に報いる。  要約すると: -アイオーンは自身のしばしば不明瞭で矛盾した目的に献身する。 -アガシオンは秩序と混沌に構わずに、善を守ることを愛する。 -エンジェルは美と悪を滅却することを愛する。 -アルコンは純粋な魂と命令を愛する。 -アザータは美と自由を愛する。 -ダイモンは死と忘却を愛する。 -デーモンは苦しみを愛する。 -デヴィルはどんな種類の魂も愛する。 -エレメンタルは力を愛する。 -イネヴァタブルとアクシアマイトは混沌を憎み、自身の目的に集中させる。 -プロティアンは混沌を愛し、多元宇宙を原初の混沌の状態に還元することを望んでいる。 -クリフォトは罪の原動力たるすべての知性ある生命を憎み、滅却を望んでいる。  来訪者の提供する報酬は、実際の援助、不承不承の奉仕、あるいはただ、拘束者の魂を貪り食わないことに同意することでさえあるかもしれない。とにかく、拘束者に最も重要なことは常に──常に──目標を可能な限り苦痛なく招来し、さもなくば、招来したクリーチャーを完全な破壊か千年の耐えざる苦痛の脅迫で威圧することである。対等であるかのように来訪者を脅迫する試みと、単なる取り決めの道具としての契約はほとんど常に惨憺たる結果になる。それぞれの来訪者の種別のより多くの詳細は以下で説明する。  招来されたクリーチャーへの適切な捧物の提供は、術者がクリーチャーを物質界に留め置くための対抗【魅力】判定に+2のボーナスを提供する。本当に、捧物が十分に甘美であるなら、来訪者はそのような機会がある場合でさえ、招来の拘束を破らないことを選択するかもしれない。すべての捧物は、来訪者を喜ばせるほど良質でもそうでなくても、呪文の完成した時点で消滅する。最も悪い種類の捧物だけが拒絶される:そのような拒絶は、招来されたクリーチャーが深く侮辱されたと感じていることを示す。 ***忌避物質 &link(Anathematic Substances){http://paizo.com/pathfinderRPG/prd/ultimateMagic/magic/bindingOutsiders.html#anathematic-substances}  あらゆる来訪者は脆弱性を持ち、これに対処する者はその脆弱性が何であるかを知らねばならない。忌避する物質で作られた武器を使ったり、魔法円を描いたり、あるいは魔法円を構築するための粉を作るためにそのような貴重な武器を砕く拘束者さえいる。  忌避物質に使用された 5,000 gp ごとに、術者は来訪者との契約に際し【魅力】の対抗判定に+1のボーナスを得る。これにより物質は破壊される。 &b(){&i(){アナーキック}}:混沌の力で満たされた&i(){[[アナーキック>魔法のアイテム/武器/1#Anarchic]]}武器は、多くの秩序の来訪者にとって、武器に対する特別な脆弱性を持たない者にとってさえ、呪いである。 &b(){&i(){アクシオマティック}}:秩序で強化されたこれらの武器は混沌の来訪者を害し、特定の脆弱性を持たない来訪者に対してさえ、その効果は追加のダメージを与える。 &b(){錬金術銀}:錬金術銀で作られた武器はダメージを1減少するとしても、最低1ポイントのダメージを伴い、いくらかの来訪者に対しては他の武器より効果的であるかもしれない。錬金術銀は厚さ1インチにつき10ヒット・ポイントと硬度8を持つ。 &b(){冷たい鉄}:ダイモン、デーモン、そしてフェイに対して効果的な冷たい鉄は、険しい山々の地下深くから採掘され、可能な最低の熱量で鍛造される。その繊細さと加工の難しさから、冷たい鉄で作られた武器は作成に2倍のコストがかかり、しかもあらゆる魔法的強化はその価格を著しく増加させる。冷たい鉄は厚さ1インチにつき30ヒット・ポイントと硬度10を持つ。 &b(){&i(){ホーリィ}}:&i(){[[ホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Holy]]}武器は、特定の悪のクリーチャーのダメージ減少を迂回し、それらの怪物に追加で2d6ポイントのダメージを与える聖なる力を吹きこまれた、いずれかの武器である。武器がクリーチャーのダメージ減少を突破した場合、特定の脆弱性を持たない悪の来訪者にも、依然として&i(){[[ホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Holy]]}武器は追加のダメージを与える。 &b(){ミスラル}:ほとんどの来訪者は実際の銀に対するのと同じようにミスラルに反応する。 &b(){銀}:その純粋さと、ライカンスロープおよびデヴィルを害する能力により長く崇められてきた銀はまた、ある種の善の来訪者を捕らえるのにも使用される。 &b(){&i(){アンホーリィ}}:&i(){[[ホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Holy]]}武器とは反対に&i(){[[アンホーリィ>魔法のアイテム/武器/1#Unholy]]}武器は善属性の来訪者にダメージを与えるが、その他の点では同じである。 #include(UM/魔法を体得する/来訪者の拘束/来訪者の分類1) #include(UM/魔法を体得する/来訪者の拘束/来訪者の分類2)

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: