第107回例会記録

2011年5月8日に開催された第107回例会の様子を報告します。

今回は総勢7人での開催となりました。
ゴールデンウィーク最終日にも関わらず参加頂いた皆さん、ありがとうございました。


・「モスクワ冬将軍 / Operation Barbarossa - Moscow Winter General」 4人


戦争は、始めたいときに始められるが、止めたいときには止められない。
 ―― ニッコロ・マキャベリ(Niccolò Machiavelli, 1469 - 1527)...イタリアの外交官;作家

第二次大戦におけるソビエト侵攻をテーマにした古いカードゲーム。
テーマを楽しむゲームなので競技プレイ的な何かを求めるのは野暮というものです。



・「ブルゴーニュ / Burgen von Burgund, Die」 3人


支配することの習得はやさしく、統治することの習得は難しい。
 ―― ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe, 1749 - 1832)...ドイツの作家;詩人;哲学者;科学者;政治家

フランスのブルゴーニュ地方はワインの産地として有名ですが、このゲームはワインとは関係ありません。
プレイヤーはこの地を統治する貴族となり、自分の領地を発展させることを目的とします。


上のボードが各プレイヤーが統治する領地で、ここに様々なタイルを並べていくことになります。
見た目とは裏腹に拡大再生産、リソースマネジメント的な要素は殆どなく、タイルを並べた分だけ得点になります。
様々な機能を持つタイルを色々やりくりするのが面白い、なかなか魅力的なタイトルです。



・「クレムリン / Kremlin」 4人

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   1980年代初頭、ブレジネフ書記長時代のソ連でのこと。
   モスクワの赤の広場で酔っ払いが喚き散らしていた。
   「ブレジネフは馬鹿だ!ブレジネフは馬鹿だ!」
   すると、すぐさまKGBがやってきて酔っ払いを逮捕してしまった。
   罪状は「国家重要機密漏洩罪」だった。


ソ連での権力闘争をテーマにした正体隠蔽系のマルチ。今は亡きAvalon Hill製の古いゲームです。
「粛清」「シベリア送り」といった単語が毎ラウンド飛び交う、何から何まで真っ赤なゲームです。


上の写真はゲーム終了時のもの。死亡したりシベリア送りになった同志党員が山になっています。
システムもなかなか面白く、非常に「らしさ」が出ていますが、KGB長官か国防相を支配できないとゲーム中殆どやることがない。
あらゆる判定に20面体サイコロ1個を使うので結果が予測できない。等、最近のユーロスタイルのゲームに慣れると面食らうことが結構あります。



・「フィギュアGP / Figure Grand Prix」 3人


スポーツは人格を作らない。人格を照らし出す。
 ―― ヘイウッド・ブルーン(Heywood Broun, 1888 - 1939)...アメリカのスポーツライター

発売当初はちょっとした話題になったという、フィギュアスケートがテーマのゲーム。韓国製。
白状すると個人的に全く興味のないテーマなので、どこらへんが話題になる要素なのかも分からないです。
ゲーム自体の出来は「なかなか面白い」そうです。



・「ゲオス / Gheos」 3人


   第一日目:神は生き物を創り休息した。
   第二日目:神は男を創り休息した。
   第三日目:神は女を創った。
        その時以来神と男は休息をとる暇はない。


「ポピュラス」のようなパッケージと三角形のタイルが印象的なタイル配置ゲーム。
プレイヤーは神となり、大地を創り、文明を勃興させ、信者を獲得します。
メカニズム的には株式ゲーム(アクワイアに近い)のような動きをします。信者=株です。
悪くないと思いますが、少々平坦な印象を受けました。展開によって変わるのかもしれませんが。



・「エンデバー / Endeavor」 3人


政府は帆であり、国民は風であり、国家は船であり、時代は海である。
 ―― カール・ルートヴィヒ・ベルネ(Karl Ludwig Börne, 1786 - 1837)...ドイツの作家

近世のヨーロッパ列強による海外進出をテーマにしたゲーム。
パラメータ上昇、ネットワーク構築、エリアマジョリティ等の要素をうまく90分にまとめた傑作です。
でも3人はあまり適正人数でないような・・・人数によってセットアップを変えるルールがあっても良いと思います。


上の写真は各プレイヤーの国力を表すボード。
自国の国力を高めつつ海外に進出していく様子が良く表現されています。



・「イントリーゴ / Intrigo」 3人


自分の内にいかなる音楽も持たず、甘美な音の調和に心を少しも動かされぬ人間こそ、謀反と謀略と略奪に適した人間だ。
 ―― ウィリアム・シェイクスピア(William Shakespeare, 1564 - 1616)...イギリスの劇作家

陰謀をめぐらし各派閥と関係を強化し、ヴェニスの総督になることを目指すゲーム。
ラウンドの前半はカードドラフト、後半はドラフトしたカードを使っての数比べで、勝敗が決まるまでラウンドを繰り返します。
やっていることは単純ですが、プレイヤー間のやりとりで全てが決まるインタラクション濃厚なゲームです。
まさに名前に恥じない内容です。(Intrigoは陰謀、謀略、策謀を意味する)



・「コード777 / Code 777」 5人


不可能な物を除外していって残ったものが、例えどんなにありそうになくても、それが真実である。
 ―― シャーロック・ホームズ(Sherlock Holmes , 1854 - 1957頃)...イギリスの探偵

「ドメモ」のようなタイルを「クルー」のように推理するゲーム。
両者とも異なるのは、質問があらかじめカードになっており、手番プレイヤーが山札から引いて質問に答えるという点です。

そしてこの質問カード、非常に重大な問題を孕んでいるように感じました。

そもそも「クルー」方式の推理では、質問の答えから答えを絞り込むのは比較的容易であり、慣れればほぼ機械的に出来てしまうのである。
そのため、慣れたプレイヤー同士では「いかに答えを絞り込むか」ではなく「いかに上手く質問するか」に重点が置かれたプレイになります。
質問カードはその「いかに上手く質問するか」の部分をごっそりと取り払っているのです。

単に「いかに答えを絞り込むか」に重点を置いたデザインにしたかったのかもしれませんが、そのためのルールが
「答えを言った人だけタイル入れ替え」「伏せタイルがなくなったらオープンされたタイルも混ぜて再シャッフル」と、
プレイヤー側に制約を持たせる方向でバランス調整されており、どうも気持ちよくプレイさせてくれません。
さらに言うと質問カードの引き運が正直無視できないほど大きいです。

推理ゲームは個人的に好きで、ちょっと期待していただけに残念です。



・「ごいた」 4人


我々が古来からの伝統と思いこんでいる事柄とて、それが成された当初はすべてが新しかったのだ。
 ―― クラウディウス(Tiberius Claudius Nero Caesar Drusus , BC10 - 54)...古代ローマの皇帝

石川県に伝わる伝統ゲーム。そんなに時間がかからないので都合3回プレイ。
コントラクトブリッジのように2対2でのチーム戦を行います。
パートナーとの連携が大事です。



以上、例会報告でした。

次回は6月12日(日)となります。皆様の参加をお待ちしております。


写真・文 : 池田@代表補佐見習い?
最終更新:2011年05月13日 06:23
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