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第三章 競技通則
第五条 基本用語と一般規定
一、巡
摸打が一周することを1巡という。
二、局
配牌から和了か荒牌までを一局という。
三、圏
4人が1回ずつ親を行うことを一圏という。
四、荘
4圏を終えるか規定の時間が経過するまでを一荘という。
五、圏風
各ゲームごとの圏数の標識。第1圏を東場、第2圏を南場、第3圏を西場、第4圏を北場という。
六、門風
競技者の各局での位置の標識。荘家を東家、その下家を南家、荘家の対面を西家、荘家の上家を北家という。
七、定位
競技者がくじを引き決定した卓および方位をいう。
八、荘家、散家
門風が東の者を荘家といい、それ以外を散家という。和了りの有無に関わらず、荘家は連荘しない。
九、輪転(席替え)
競技者が競技中に競技規定に従いその位置を変えること。
十、手牌
自分の手前に並べた牌を手牌といい、標準数は13枚である。競技中にさらした順子や刻子、槓を含み、槓や花牌に対する嶺上牌は数えず槓は3枚として標準数に数える。
十一、雀頭
基本形での和了りのときに必要な1組の対子。
十二、順子
3枚の色が同じで数字が連続した牌。
十三、刻子
3枚の同じ牌。ポンをして作った場合を明刻、手の内で作ったものを暗刻という。
十四、対子
2枚の同じ牌。
十五、字牌
風牌と三元牌を指す。風牌は東、南、西、北で、三元牌は中、發、白である。
十六、幺九牌
数牌の1と9、および字牌のこと。
十七、チー
上家が牌をきったあと、「チー」と発声した人は自分の2枚の牌を取り出し捨て牌に加え順子とし、規定に従ってこの鳴いた面子を手牌の前にさらす。
十八、ポン
誰かが牌を切ったあと、「ポン」と発声した人は自分の対子を取り出し、捨て牌に加え刻子とし、規定に従ってこの鳴いた面子を手牌の前にさらす。
十九、槓
カンを行うことを宣言した4枚の同じ牌。
二十、補花
花牌を引いたあと、自分の手牌の前にさらし、牌山の最後の牌を1枚引く。
二十一、聴牌
あと1枚あれば和了りになるような状態。
二十二、和了
既定の牌型の条件に合って、縛りと同じか縛りを超える点数があり、和了りの発声を行う行為。
二十三、自摸和
自分の引いた牌による和了、ならびにその発声。
二十四、栄和
他家の打ち出した牌で和了すること。
二十五、発声
競技者がチー、ポン、カン、花牌をさらすことあるいは和了りを宣言すること。
二十六、役
一定の点数をもつ各種の牌の組み合わせの形式、あるいは和了の方式の呼称。
二十七、ペナルティー牌
罰則を受けると判定された牌。
二十八、單放
ツモって和了りになる1枚の牌は、勝手に手牌の中に入れてはならず、単独で開示し、以って検証しやすくする。
二十九、多牌、少牌
和了りより前に、手牌の数が規定より多いまたは少ないこと。
三十、荒牌
局の144枚目の牌を引き終え、打牌したあとにも和了る人がいないこと。
三十一、錯和
《規則》に既定する条件を満たさないで和了を宣言すること。
三十二、牌山
4人が各自の手前に18幢の牌を並べ、これを壁牌と呼ぶ。4つの山は左右がそれぞれ接し、これを山牌と呼ぶ。
三十三、河
4つの山に囲まれた部分。
三十四、点数
競技の成績を具体化するのに用いられる計算単位。競技では以下の述語がそれぞれ点数計算に用いられる。
- (一)原点:競技開始前に競技者がそれぞれ持つ基礎点、並びに配られる点数カードの点数の総和。標準は500点である。点数カードの数量は次の通り:100点が1枚、50点が4枚、10点が10枚、8点が10枚、1点が20枚。
- (二)縛り:和了に必要な最低点数(8点)。花牌は縛りに数えない。
- (三)和了点:和了のあと、それぞれの役の点数の総和。
- (四)罰符:競技者が《規則》に違反したことによりその罰として支払うべき点数。
- (五)基本点:和了らなかった人が和了った人に支払わなければならない点数で、その点数は8点。
- (六)局の点数:競技者が毎局に獲得または支出する点数。
- (七)荘の点数:競技終了時の各局の点数と原点との総和。
三十五、指標点数
競技で成績を記録する単位として使われる。競技者が卓の中で獲得した点数で算出される順位を基に換算される点数。
第六条 競技手順の規定
一、参加チーム
チームごとにリーダー1人、競技者4人とし、補欠を1人置くことができる。
二、試合規定
試合は卓4人制を採用する。
三、競技方法
競技規則の規定するとおりに行う。
四、競技時間
一荘の競技時間は3時間で、途中に休憩を15分挟む。競技が規定時間内に終了すれば、その荘は終了する。各荘の最後の局が終わる前に残り15分になったら、審判長は時間を告げ、各チームに知らせる。競技が規定の時間を過ぎているなら、一局の競技が進行していても、審判長は時間を知らせ、その局の競技を直ちに終了させ、すでに取得した得点によって成績を計算する。
五、競技の進行
- (一)エントリーの確認 競技者は競技の規定時間に、指定の地点に出向き、エントリーする。
- (二)競技者入場着席 競技者は規定の時間までに入場し、抽選の結果に従い着席すること。審判員は正しい卓や座席についているか検査し、点数カードの数量と点数を配分、検査する。
- (三)洗牌の手順
- 競技者は全員で牌を裏返し、牌面が下になるようにする。
- 競技者は両手で牌を擦り動かし、牌が均等かつ無秩序に動くようにする。同じまたは連なった牌を一箇所に集めることの無い様に注意すること。洗牌時、主要なことは自分の目の前の牌を擦り動かし、自分の目の前の牌を中央に向かって押し、卓の中央で擦り動かすことである。
- 審判員は牌を十分均等に擦り動かしていないと認めたときは、競技者に洗牌を続ける事を要求するかあるいは洗牌を停止させ、審判員本人が洗牌を続けることができる(自動麻雀卓の使用は除く)。
- (四)砌牌審判員が砌牌を宣言したら、それぞれは36枚の牌を並べ、2枚の牌を上下ひとつに重ねたものを1幢とし、各自18幢を、自分の前の壁牌とし、4人の壁牌の左右がそれぞれ接し、正方形をなすようにする。
- (五)サイ振りと配牌
- サイコロは2階振る方法を採用する。サイコロを振る者は必ず手に2個のサイコロを持ち、卓の中央上空20~30センチメートルの高さに投げなければならない。1個のサイコロを別の1個にぶつけたり、あるいは牌山の上に吹き出すなどの方法をとってはいけない。
- 荘家が先ずサイコロを振り、その出目によって、開門の基準を決め、2回目のサイコロで数を決める。荘家のサイコロの出目は、荘家を1とし、反時計回りに数え、荘家を東とし、出目は5、9が該当する。荘家の下家を南とし、出目は2、6、10である。荘家の対面を西とし、出目は3、7、11である。荘家の上家を北とし、出目は4、8、12である。荘家の出目により、該当する者が2回目のサイコロを振る。
- 2回目のサイコロを振り、2回のサイコロの出目を加えた和を開門の場所とする。
- 配牌。2回目のサイコロを振った人の壁牌の、右から左に数えて出目と同じになる場所で、荘家から2幢引き始め、時計回りの順序で牌を取っていき、それぞれが3回ずつ合計12枚の牌を取ったら、荘家は1つ飛ばしに上段の牌を2枚取り、その他の人は順に1枚ずつ引く。荘家は全部で14枚の牌、ほかの人はそれぞれ13枚ずつの牌を持つ。
- (六)理牌、審牌、花牌の補充 手の内の牌を分類整理し、順番を整え、牌の様子を観察する。手の内に花牌があれば、まず荘家からさらし牌を補充する。続いて南家、西家、北家がそれぞれ補完するが、全体の時間が30秒を超えてはならず、そのあとに荘家が1枚目の牌を打牌する。
- (七)摸打摸打を行う過程。この過程には自摸、打牌、チー、ポン、カン(明槓、暗槓)、牌の補充が含まれ、和了りか荒牌まで続ける。
第七条 競技規定
一、言葉の規範
競技中は「チー」「ポン(カンに代えてはならない)」「カン(ポンに代えてはならない)」「和」「花」といった言葉だけを使うことができ、チー、ポン、カン、和了では以上に述べた規範の言葉で発声する必要がある。「等等」「稍等」「看看」といった言葉は使用してはならない。打牌は牌の名前を発声しない。
二、摸打の順序
席順の反時計回りに自摸、打牌、チー、ポン、カン、花牌の補充、和了を行う。
三、自摸
反時計回りに進行する。順序は親、南家、西家、北家の順である。上家が打牌した後に、牌を引くことができ、上家がまだ打牌していないときは、自摸牌に手を伸ばしてはならない。
四、捨て牌
自摸あるいはチー、ポン、カン、花牌の補充の後、和了らない場合は1枚の牌を打ち出さなければならない。荘家の1回目の自摸(花牌の補充牌を含む)を終え打牌するまでの制限時間は30秒とする。この後各家は全員、毎回上家が打牌してから、自分が打牌するまでの制限時間は15秒とする(チー、ポン、花牌の補充牌を含む)。チーを行った牌を同時に打ち出すことは許される。捨て牌は先ず自分の前に明示しなければならず、そのあと河に置く。河に置いた牌は順序良く左から右に並べなければならず、6枚目の牌が置かれたあとは、行を改めて行い、並びは整然としていることが必要で、以って観察しやすくする。
五、チー
上家が打牌し、自分の手の内にある牌と一組の順子を成すことができるときは、チーを宣言することができ、その順子を手牌の前にさらす。チー(ポン)した牌を同時に打ち出すことは許される。その打ち出した牌をチーポン(カン)またはロンすることは許される。チーの発声は一呼吸おいて行う。
六、ポン
ある人の打牌と自分の手の内にある対子が同じ場合は、ポンを宣言することができ、その刻子を手牌の前にさらす。ポンはチーに優先する。ポンはすばやく行う必要があり、3秒以内に宣言しなければならない。
七、カン
カンを宣言した後には牌山の最後にある牌を1枚自摸る。チーをしたときは、手の内にカンできる牌が有っても、カンすることはできない。次に自分が牌を自摸ったときにはじめてカンをすることができる。カンはチーに優先する。カンは以下の2種類がある。
- (一)明槓:別の人が打ち出した1枚が手の内の暗刻と同じ牌のとき、カンを宣言すること(暗刻はなくなる)。あるいは自摸った1枚がすでにポンした刻子と同じであるときもカンを宣言することができ、明槓は自分の手牌の前にさらさなければならない。明槓があると“門前清”ではなくなる。
- (二)暗槓:自分が引いた4枚の同じ牌は、カンを宣言することができる。暗槓は自分の手牌の前に伏せる。誰かの和了または荒牌のときにはこれを開示しなければならず、以って他の3人が確認しやすくし、嘘の槓を排除する。暗槓は“門前清”に影響しない。
八、牌のさらし方
上家の牌をチー、ポン、カンした場合はすべて、さらした牌の左端を横向けにしなければならない。対面の牌をポン、カンしたらさらした牌の2枚の間を横向けにしなければならない。下家の牌をポン、カンしたなら、さらした牌の右端を横向けにしなければならない。
第八条 和了の規定
一、和了の手順
和了するものは先ず必ず和了の発声をしなければならず、続けて手牌を整理してはっきりさせ、自分の和了の役と点数を宣言し、その後ほかの3人の確認と審判の裁定を経ること。他の3人が和了を確認する前に自分の手牌を崩してはならない。
二、和了の要件
- (一)和了を行う者の牌形は以下の牌形の一つを満たさなければならない。
- 和了の基本牌形
- (1) 11、123、123、123、123。
- (2) 11、123、123、123、111(1111、以下同様)。
- (3) 11、123、123、111、111。
- (4) 11、123、111、111、111。
- (5) 11、111、111、111、111。
- 和了の特殊牌形
- (1) 11、11、11、11、11、11、11(七対子)。
- (2) 1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、11(国士無双)。
- (3) 1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、1、(十三無靠)。
(注:1=孤立牌 11=雀頭、対子 111=刻子 1111=槓子 123=順子)
- (二)和了の方法
- 自摸和:自分の引いた牌で和了(槓子の嶺上開花、花牌の嶺上開花を含む)。
- 栄和:他の者が打ち出した牌で和了り(槍槓を含む)。
- (三)和了者
- 1局にはただ一人だけが和了者となることができる。もし二人以上が同時に和了の意思表示をしたときは、放銃者から反時計回りに数え、順序が先になる者が「和了者」とされる。
第九条 役の点数と得点計算
この《規則》で認められる役は全部で81種あり、9の系列に分かれる。系列には字牌系列、数牌系列、刻子系列、七対系列がある。点数は競技得点を単位とし、異なる難易度の組み合わせに対する量化された評価である。点数は12段階に分かれ、順に88点、64点、48点、32点、24点、16点、12点、8点、6点、4点、2点、1点である。
和了の条件を満たすとき、異なる系列の役は点数計算の原則に基づき、下表の点数によって相互に点数を組み合わせる。
第十条 競技成績の計算
一、局の得点
局ごとに和了を前提として点数を計算し、試合ポイントを基本計算単位とし、得点計算の原則に従い、得点表を参照し得点計算を行う。
- (一)和了の前提
- 規則の定める牌形になっていること。
- 役の点数の和が少なくとも8点になっていること。
- 規定の和了の方法に従っていること。
- (二)和了点数の構成要素
- 基本点:和了の後、和了らなかった人が和了った人に支払う点数を指し、その点数は8点である。
- 和了点:和了の後、それぞれの役の点数を合計した総和を指す。
- 罰符:審判員が競技者に対し競技中に行った反則に対する罰則として科した点数で、各局の終了時に減算される。
- (三)得点の計算
- 局ごとに和了った後以下の公式により点数を計算する。
- ツモ:(基本点+和了点)×3人(和了らなかった人)
- ロン:基本点×3人(和了らなかった人)+和了点×1人(振り込んだ人)
- (四)計算の手順
- 点数計算では自己申告、競技者の合意、審判員の認定の順序を採用する。和了った人が自分の得る点数を宣言した後、同卓の競技者の公認を経て、審判員の認定により、和了った牌のうちの1枚を裏返し、点数計算処理の終了を示す。和了った人もその他の人も、再審査や申告漏れの役の追加をすることはできない。審判員は規定の条件により、《試合成績記録表》に試合関連事項を記録し、競技者、審判員はそれに署名をしなければならない。
- (五)和了点の計算原則
- この《規則》の規定する《役の点数表》が和了り点計算の根拠である。和了ったら、先ず役の点数表にしたがって主体となる役を確定し、必然的ではない繋がりのあるそれぞれの役を組み合わせていき、点数を累計する。計算時には、以下の原則を遵守すること。
- 不重複原則
- ある役について、牌の組み合わせの条件において決定するところにより、その成立と同時に、必然にほかの役が並存するならば、それらの役は計算しない。
- 不拆移原則
- ある役が確定した後は、それ自身を分解し新たな組み合わせで役を計算し直してはならない。
- 不得相同的原則
- もしすでに組み合わせがある役を成しているなら、その同じ手の他の牌で同じ役の点数を再び構成することはできない。
- 就高不就低原則
- 2つ以上の牌が有り、可能な組み合わせが2個以上ある役は、その中の1種類だけを計算でき、点数が高いほうの役を計算することを選択すること。
- 套算一次原則
- まだ組み合わさっていない牌が有るようなときは、同じすでに組み合わさった牌に対応する面子はただ1つだけ計算することができる。
二、荘の点数
- (一)荘の点数1試合中の各局の特質点数と原点の総和を荘の点数とする。これは次の荘には持ち越さない。
- (二)指標点数競技者がその荘で取得した得点の多さで順位を計算し指標点数を算定していく換算方法は、同卓の第1位の得点は参加選手の人数に等しく、その他の人の得点は参加選手の数から本人の順位を引いたものとする。
第十一条 順位の評定
団体の順位は、そのチームの競技者が各荘の試合で獲得した指標点数の総和により決定される。個人の順位は、競技者が各荘の試合で獲得した指標点数の総和により決定される。順位を決めるとき、指標点数が同点になった場合は、次の原則の順によって順位を決定すること:
- 一、荘の点数の和が多いものを上位とする。
- 二、荘ごとの指標点数が最高の者を上位とする。
- 三、荘ごとの指標点数が高い試合の多い者を上位とする。
第十二条 競技欠席の処理の方法
- 一、競技を不戦勝として処理すること
- 二、新たに試合を組みなおすこと
- 三、競技進行中に「卓割れ」が発生したら
- (一)すでに取得した点数で成績を評定する。
- (二)審判の指定により補欠と交代し代走させ、参戦し点数を計算するが、成績や順位は計算しない。
最終更新:2010年01月12日 17:45