闇百合の魔女

The Dark Lilies


関連イベント
  • ハロウィンイベント「闇百合の魔女」交霊祭

特記事項
  • 20数年前、三国を震え上がらせた伝説の魔女軍団。
  • リーダーはPretty Heart。ずば抜けた魔力を秘め、人間社会に馴染めずにいた少女達を集め「闇百合の魔女」を結成。彼女たちの最後の砦としての有り処を作りだす為に彼が匿う事で発足した。
  • 仲間と出会い、迫害された過去を共有できる、「存在が許される場所」として彼女達はひっそりと人里はなれた所でより魔力を高める研究を続けた。
  • しかし逆にその言い知れぬ力を持っている少女達が一箇所に集っている事実が、かつて彼女たちを追い詰めた人々に畏怖を抱かせた。
  • やがて「魔女狩り」をされそうになった彼女たちは人間社会に絶望し、悪魔に魂を売る決意を固め、ザルカバードに向かう……。
  • 現代(ハロウィンイベント時点)では全員が故人であり、それぞれが人の心を取り戻し、故郷に思いを馳せ、それぞれが故郷の街へと戻っている。
  • 街にオバケの格好をした店員や冒険者が溢れる三国の街を、彼女たちはひっそりと彷徨っている。
  • それぞれが自分の思い出を元に思い思いの場所を徘徊しているため、同じ場所に集う事は、ゲーム中には現在のところ無い。


闇に埋もれた悲劇・闇に堕ちた乙女達

  人は、時に恵まれすぎた才能に恐怖すら感じる時もある。クリスタル大戦前、類まれなる才能に祝福された乙女たちがいた。しかしその強大すぎる力ゆえに、彼女たちは故郷(三国)で疎まれ、苛められ、居場所を失っていった。そして逃げるように故郷を飛び出していった。そんな彼女たちと出会った流浪のガルカPretty Heartは、彼女たちの境遇に憂いた。偏見を持たれ理不尽に蔑まれる悲しみをガルカだからこそ知っていた。そんな彼女達を探し出し集め、「闇百合団」を結成した。
  それは本来、人の社会に馴染むには強大すぎる力を持っていた彼女達を集める事により、同じ境遇に追い遣られた仲間がいる事を認識させ、心の拠り所となるべくして作られたものだった。仲間の証として「コヴンハット」を頭に被り6人結集した彼女たちは、やがて共に流浪を繰り返しながら、自己防衛の為にも「古の秘術」の研究に励んだ。
  しかし力を持たぬ人々はその行為に恐怖した。街から追い出した自分達を棚に上げ、彼女たちが「古の秘術」で人間に復讐する、と思ったのだ。そして人里離れてひっそりと暮らしていた彼女達を捜索し抹殺しようと団結してしまった。まさに「魔女狩り」である。豊かな才能で「古の秘術」の復活までも成し遂げてしまった彼女たちは、とうとう人間社会の居場所を失ってしまった。
  絶望をした彼女達は世間から追われるようにして北の地へと逃れた。そして、やがて訪れる大戦を前に、闇の王の拠点、ズヴァール城の門を叩いた。その身を闇の王に捧げるとその場で誓った彼女たちは、人の姿と言葉をアーリマンに奪われ、人ならぬ魔物として生まれ変わった。程なくして、大戦が勃発。闇百合団は獣人軍の最前線に配置され、もてあます魔力をもってアルタナ連合軍を苦しめた。古の呪術を扱う姿なき魔女たちの噂は戦場を駆けめぐり、その襲来を耳にしただけで恐慌をきたす部隊もあったという。


クリスタル大戦時が舞台となっている「アルタナの神兵」の世界では、闇に魂を奪われたPoseaulloieShadowhandとして、圧倒的な力を振舞っているのを目の当たりにする。

  しかしクリスタル大戦は闇の王の敗北で終わった。またも行き場を失った彼女達。もはや人間ですらなく、シャドウとなった彼女たちの存在を保つ闇の王ももういない。彼女たちは魂だけの存在になり、世界を放浪し続けた。歳月の流れと共に、6人は、自分たちがどこでなにをしているのかさえ、わからなくなっていった。そして、それぞれはお互いとはぐれてしまい、最終的には魂のまま故郷の街へと戻っていった。
  そして長い年月が過ぎたそれぞれの故郷では「ハロウィン」という異国の祭で賑わっていた(余談だが、ハロウィンとは11月1日の「オールセインツ・デー」という、キリスト教の聖人達の加護が復活する前夜祭であり、その為に加護の力が最も弱く、死人の魂が自由に現世に戻れる日である。日本で言うお盆に近い扱いをする地域も、ヨーロッパにある)。
  獣人たちの仮装をした民衆の中に紛れた彼女達は、かつてそこで生活をしていた時代を思い出し、街をさまよい続けた。「闇百合団」とは全く知らず、この世ならざる者の気配を感じた西の国から訪れていたエクソシスト達は、冒険者達に彼女達の調査を依頼し、この世から解放する手伝いをするように頼む。


Shadowhandだった彼女の魂も開放され、懐かしい故郷に戻ってきていた。

  彼女たちがこの世で残した未練、人間として三国の街で暮らしていた記憶。その頃の思い出を誰かに伝えたいのかもしれない。


主要人物

  主要人物、といっても実際の「闇百合の魔女」の関係者は本人達しか現在は明かされていない。少なくとも一部の関係者は彼女たちが街を離れてから現代までで、既に亡くなったと思われる者もいる。ここではかつて「悪魔に魂を売った者達」と噂された彼ら6人をまとめる。


リーダー:Pretty Heart
故郷バストゥークにてその類稀なる才能を恐れられ、迫害されている少女の姿に心を痛め、匿ったガルカ。荒んだ彼女の心を癒し拠り所となるべく、バストゥークを飛び出した。やがて似たような境遇の少女達と出会い、同様に保護下に置き、「闇百合の魔女」を結成することになる。


闇百合の乙女:Selma
故郷バストゥークで迫害を受けていた少女。それに反発するかのように街を破壊していたところ、Pretty Heartと出会う。故郷を捨て、共に仲間を捜し求めに旅立った。


闇百合の乙女:Maryse
サンドリアで魔力を恐れられ、噂になっていた少女。理解があり、優しく見守ってくれていた兄がいたが、彼も同様に噂の的になっていると知り、ショックのあまりMaryseは街を飛び出した。公式記事では彼女が「闇百合の魔女」の真実を明かし、人の心を取り戻していく様が描かれている。


闇百合の乙女:Poseaulloie
サンドリアで、片思いを打ち明けられず、更に魔女であることで悩んでいた引っ込み思案な少女だった。種族の壁で叶わぬ恋に苦悩し、自分の魔力にも苦しんでいた彼女は、すべてから逃げ出す為に街を飛び出したものと思われる。カンパニエでShadowhandとして猛威を振るっている闇の王親衛隊の一人の正体。


闇百合の乙女:Bikho Ronpotteh
母子家庭で育ち、貧しい環境下で暮らしていた少女。餓えを凌ぐ為にウィンダスのミスラ達からは禁止されていた魔法漁法に手を出してしまい、母に叱られ、もうしないと約束したもののやはり餓えに耐え切れずその約束までも破ってしまった。その罪悪感と貧乏な生活から逃げる為に家出をしたところ、「闇百合の魔女」達と出会ったと思われる。


闇百合の乙女:Guwanana
魔法が盛んなウィンダスの中で、独りで「おさかなさん」の群れを見守り続けていた少女。唯一の心の拠り所だった魚達がある日忽然と姿を消したショックで彷徨っていたところを「闇百合の魔女」達と出会ったと思われる。6人の中で唯一、生前の暮らしぶりが見えてこない存在でもある。

異国から訪れた聖職者・エクソシストの存在

  静かにそれぞれの故郷に戻ってきた「闇百合の魔女」だった彼女たちの魂だが、その姿は「幽霊」として街を徘徊している目撃談は噂として瞬く間に広まったようだ。依然とは全く違う意味で恐れられる存在になってしまった彼女たち。そんな彼女達を「除霊」する為に、三国それぞれが、その道のスペシャリストを招待していた。
  はるか西の大陸にある神聖アドゥリン。古式アイメルト派のアルタナ信仰を頑なに守っているかの都市では、今も秘術「除霊術」が受け継がれている。かつて世間を震撼させた魔女の集団「闇百合団」の幽霊達が各地に出没したとの報を受け、3人のエクソシストが三国へと派遣されたのは、丁度ハロウィンと呼ばれる祭典の期間だった。
  除霊を行う為に冒険者(プレイヤー)の力を借りた彼らは、無事に任務を全うし、祭典後は祖国へと戻る。そしてその除霊の儀式「交霊祭」が初めて登場した2006年以来、毎年ハロウィンの季節に幽霊達と共に三国の街にやっていくる。
  三国にそれぞれ一人ずつ配置されている。それぞれが各国から個別に任務を受けている事が公式記事で明らかになっているが、実は先輩後輩の関係に当たる三人組であり、三国を訪れている間もリンクパールを使い、情報交換を行っている。


先輩エクソシスト:Roger
ウィンダス担当として派遣されたエクソシスト。元々はバストゥーク出身。3人の中で最も経験が豊富で、リーダー的な存在として三国滞在中は仕切っているようだ。


マイペースな若手エクソシスト:Brian
3人の中では一番おっとりした性格。交霊祭にあたって、三国に訪れる前に大量のお菓子を用意して持ってきているようだ(公式読み物より)。「闇百合の魔女」を除霊した経験が大きな自信に繋がってきているようだ。


将来有望の天才肌エクソシスト:Gertrude
若干19歳にして異国の除霊を依頼される才能に満ちた少女。公式読み物ではヒロイン的なポジションであり、「前編」「後編」では彼女とMaryseとの出会いから除霊までを描いている。


最終更新:2008年10月24日 17:38