Fickblix (詳細・ネタバレ編)


  • ゴブリン、通常配置無し
  • 家族構成:母(行方不明)
  • ジュノ下層にある「ジャンク屋マックビクス」のMuckvix(ゴブリン)に引き取られた。
  • 一人称・愛称は「フィック」


フィックの純粋な想い、悲しい物語は多くのプレイヤーの印象に残っているのではないだろうか。



獣人と人は共に生きる事は出来るのか?(三国共通ミッション)


  ジュノ上層で、土があらわになった一角を眺めるタルタルの少年とガルカの子供。そこに植わってる種の様子に興味津々のようだ。そこに植えた種の主・フィックと天晶堂の主Aldoの妹・Verenaが訪れる。まだ芽は生えてないとガッカリするタルタルPaya-sabyaと、「どうせ生えるわけがないから無駄」と憎まれ口を叩くガルカGeebeh。しかしフィックは、この種をきっかけに皆とこの様に楽しくお話が出来るから無駄じゃない、と言う。フィックは、獣人の心が分かるVerenaのお陰で人が大好きだった。そしていつか獣人と人が平和に暮らす日が来るのを夢見ていた。


  オズトロヤ城に向かう冒険者にMuckvixから「松明を分けてやれ」と言われるフィック。快く渡すフィックは、自分もこれからオズトロヤ城に向かうと言う。Verenaが最近元気が無いのは獣人が暴れているせいだから、自分が和平を訴えにオズトロヤ城に行くというのだ。快く見送るMuckvixだったが、フィックが出て行った直後に「わしらの代ではどうしてもかつての争いの記憶が、お前さんらとの間に溝を作ってしまう。」とつぶやく。


  慌てて駆けつけたVerenaに事情を話すMuckvix。更にフィックを追ってオズトロヤ城に向かうVerena

  Verena、そして冒険者が駆けつけた頃にはフィックは既に深手を負っていた。皮肉にも獣人狩りをしていた冒険者の手にかかり致命傷を受けていた。しかしフィックはフVerenaに誰も恨んではいけないと訴える。




フィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーック!!

  フィックの想いを冒険者に託して、Verenaはジュノに戻るしかなかった。
ジュノでは、この結末を予想していたMuckvixの言葉、そして何も知らずに種の世話をする子供たちの姿が見れる。

芽吹く想い(ジラートミッション)

  その後時は経ち、Verena自身も危険に晒されていた。そんなある日VerenaAldoの元に子供たちが駆け込んでくる。


慌てた様子で駆け込む子供たち。不在のVerenaに代わりAldoがついていく事に。

  フィックが植えた種がついに芽吹いたというのだ。
  上層の花壇で、一見ずっと変化の無かった種は、土の中で確実に成長し、とうとう双葉を出していた。


一瞬、花壇が輝く。命の息吹だろうか。

  大喜びするPaya-sabyaとGeebeh。獣人嫌いのAldoも、Verenaとフィックがやった事は無駄じゃなかったと声を掛ける。子供たちの話を天晶堂で聞いたのか、三人に追いついたVerenaは、最近自分の事に必死にせざるを得ない状況が続いていた為に、ここにくるのは久しぶりだと明かし、そっとフィックに謝りながら花壇を見つめていた。
  そんな皆を見守るように、背後にフィックの姿があった。皆が力を合わせて水と肥料を与えたから芽が出た。このままがんばればきっと花も咲く。もう、フィックは水も肥料も与えることは出来ないが…。


Fickblix:でもフィック信じてる。必ずみんな力あわせて、花咲かせてくれる。だから、フィック心配してない。

  そして「アリガト」を残し、安心したようにフィックは消えていった。フィックのように勇気があれば今の困難にも立ち向かえるのにと泣くVerenaを見て、代わりにAldoが心を揺さぶられた。


Aldo:今のオレにだってできることはあるはずだ。このまま大人しくしてたら、フィックに怒られちまうだろう?

  フィックの純粋な思いは、Aldoに届いたといえる。獣人へのトラウマにより毛嫌いしていたAldoは、これをきっかけに戦いに戻る事を決意する。

隠された物語・フィックの母の真実(シーフAF2)

  余談ではあるが、実はフィックを置いて失踪した母ゴブリンの話も出てくる。

Sniggnix : すこし、見こみ、ある。ダングルフの涸れ谷、行ってみろ。涸れ谷3兄弟、神のダイス、持ってる。

  アタルフォーネ盗賊団の情報を得るために訪れた下層のゴブリンは、ダイス勝負を制するとこの様な情報を残す。ダングルフに向かい、三匹のゴブリンと掛け勝負を繰り返し、最後には戦闘を行うことになる。その後、思わぬ事実が判明していく。


王のダイスをみつけた!
Saltvix : よくも、姐さんを!
Grasswix : オラ、おまえ、ゆるさない!
Eggblix : いや、これでよかったんや……。
Gambilox Wanderling : そう……、エグブリクスの言うとおりよ。
Saltvix : 姐さん!……よくぞ、ご無事で。

  三匹をを束ねて、最後に戦ったゴブリンは、メスだった…。戦闘により正気を取り戻した、何かに操られるように人を襲うのに快楽を感じていたと彼女、Gambilox Wanderlingはいう。

Eggblix : 姐さんはずっと前から獣人と人間が仲良う暮らせる世界を望んではったんや……。それがその王のダイスとやらを手にしてから、様子がおかしくなってしもてな。終いには住んでた街からも追い出される始末や。ワテはこれ以上、姐さんに罪を重ねてほしくなかった……。

  姐御を止めるために腕のたちそうな冒険者に挑んでいた、とゴブリン兄弟の長男は語る。実は、他の兄弟にこの思惑は伝えてなかったらしく、それに関して他の二匹に詫びる長男Eggblix。

Saltvix : ああ……。ここでの生活も悪かないが、あの街が懐かしくないと言えばウソになる……。
Grasswix : オラ、みんな、好き。楽しく暮らす、大好き。おまえも、少し……、好き。
Gambilox Wanderling : ありがとうおまえたち。ありがとう冒険者さん……。そのダイスを手放せて救われたわ、これでジュノに残してきたあの子にも顔向けできる。いつかきっと……

そうしてGambilox Wanderlingと三兄弟は共に去っていった。
(※ちなみに姐御の名前を訳すると「彷徨うガンビロックス」)

  下層には確かにゴブリンの店に数人のゴブリンがいるが、「子供」と名言されているのは、実はフィックだけである。王のダイスに魅入られてジュノを離れざるを得なかった母親ゴブリンの意思はしっかりと、残された子供にも受け継がれ、人々を動かしていた。


最終更新:2008年11月26日 03:55