Shihu-Danhu (詳細・ネタバレ編)


  • タルタル♂、8a(金髪)、アルザビJ-10
  • 家族構成:兄(Kaduru-Haiduru
  • 通称「デジョン樽」兄弟の弱気な弟。


アトルガン実装初期のアイドル「デジョンタル」

  ヴァナ・ディールを更に広げ、新しい世界への路への扉を開いたといえる「アトルガンの秘宝」。実装・初アトルガン渡航を果たす冒険者(プレイy-)の誰もが、どうやってジュノに戻るか、当時は危惧したと思われる。というのも、ジュノは各種野良シャウト(ミッション、クエスト、BC、ネタ他)、パーティ編成、買い物等、ヴァナ・ディールを冒険する者にとっては実質中心部とも言える「首都」だったからだ。その不安を解消するかのように登場したのがこのシフゥ・ダンフゥだった。
  まず注目を集めたのが、その利便性だった。兄Kaduru-Haiduru(アトルガンの「ハイソ区域」とされる白門に居る)に比べて物騒なアルザビに佇む彼は、【魔法の実験】と称してプレイヤーに移動魔法の実験台になってくれないかと頼む。その目的地こそがジュノだった。兄に比べて未熟な彼は、ランダムで(失敗し)冒険者を別のフィールドへと飛ばしてしまう事もあったが、魔笛がアトルガン皇国に安置されている場合だと、それがジュノに極めて近い位置に飛ばされたのだ。これで「ホームポイントをアトルガンにし、呼ばれたらジュノに飛ばして貰う」構図が成立し、兄弟は「デジョンタル」という愛称でほぼ全サーバーで親しまれるようになった。
  逆に魔笛が獣人の手に回った場合、隣接エリアに飛ばされる事がある事実に変化は無かったが、これがジュノからかなり遠く離れた位置になってしまう。更に獣人軍が捕虜をアルザビから拉致し連れ去った場合、そのキャラクターの受け持つ施設(店やチョコボ使用も含む)も使用が不可能になってしまう事も発覚。ビシージのシステムとその恩恵・ペナルティについての情報が出回るに従って「デジョンタル死守」が各サーバーで積極的に行われたようだ。ビシージ終了後に彼の定位置を確認し安否をシャウトする者、拉致されてしまった場合は迅速に救助に向かう部隊もプレイヤー達が独自に展開していたようだ。
  また「デジョンタル」の弟の人気に拍車を掛けたのが、その可愛らしい仕草や性格もあったようだ。高圧的な兄Kaduru-Haiduruに対し、シフゥ・ダンフゥは極めて臆病で気弱な印象を受ける。話しかけた冒険者にモジモジと実験台をお願いしたり(下写真参照)、断られた時にガッカリしたり、結果に関係なく魔法が発動する直前(プレイヤーの画面がエリア移動のために暗転する直前)に口を手に当て「あ!」と言う仕草やドジっ子属性の為か萌えキャラとしても人気が高い。ある意味初期のアトルガンでは聖皇をも凌ぐ人気と支持を博していた。
  現在では兄のデジョン性能の向上、他のキャラクターの性格の強化(追加クエスト等)、冒険者の拠点がジュノからアトルガンに移動した時代背景を受け、シフゥ・ダンフゥの活躍の場は減ったといえる。しかし現在でも「デジョンタル弟」と言ったら、本名よりも早く彼を想像する冒険者は多いのではないだろうか。

実は凄い!?シフゥ・ダンフゥの裏設定

  オフラインイベント「FanFestival 2007」(アメリカで開催)にて、誰もが予想出来ない形でシフゥ・ダンフゥのエピソードが世に知られることになった。それはプレイヤー達がスタッフ陣に直接質問をぶつけるQ&Aコーナーでの事だった。

Q:五蛇将にタルタルがいないのはなぜ?

  これはビシージに参加したプレイヤーなら誰もが抱いたことがある疑問かもしれない。実際五蛇将にはタルタルは所属しておらず、代わりにヒュームが二人いる。単純にシステム的に、ビシージのような乱戦状態でNPCを見つけるのにタルタルだと小さいから、という単純なものを大半の人が理由として考えたのではないだろうか。しかし現実は違った。なんと、そこにこそシフゥ・ダンフゥの裏設定が隠されていたのだ。

A:アルザビのデジョン樽(弟)は知ってますよね?ある日、彼にビッグチャンスが到来しました。
  五蛇将とマムークまで同行し、任務完了後にアルザビまで送り戻す任務が与えられたのです。 これに成功すれば、6人目の将軍に昇格できるかもしれない大チャンス! マムークでの任務を随行する5人を、外で待っていたデジョン樽。 待ってるうちにお腹がすいて、5人がエスケプで戻ってきたころには腹ペコ。集中力が持続するわけもなく、デジョン樽は5人をアルザビでなく翡翠廟へと飛ばしてしまう… そのヘマのせいで、タルタルが将軍になる夢は消えちゃったのでした。

  なんと、シフゥ・ダンフゥこそが「タルタルの五蛇将」になりえたのかもしれない人物だったのである。それが失敗し、結局現在も修行の身なわけであり、これもスタッフが後付として考え出したエピソードかもしれない。しかしその可能性があったというのは興味深い。
  なお、兄Kaduru-Haiduru五蛇将に就任する前のZazarg に集団デジョンを依頼されたり、かなり前から「デジョンタル」として活躍していた事をうかがわせるエピソードが実装されたが、弟に訪れた程のチャンスは無かったのかもしれない。そう思うと、兄が弟を「未熟な魔力」と読んでいるのは当時の嫉妬を今も抱いてる、とも取れて面白い。


最終更新:2008年06月21日 07:26