Luzaf (詳細・ネタバレ編)


  • エルヴァーン♂、独自グラフィック、通常配置無し
  • 200年前にエラジア大陸西部に存在したイフラマド王国の王子。
  • 母国イフラマド王国を滅ぼされ、ブラックコフィン号を駆りアトルガン皇国に抗った。
  • 現代では故人であるはずが、「漆黒のルザフ」「腹黒ドゥザフ」等としてアトルガン白門で噂になっている…。


  アトルガンミッションの重要人物の一人であるルザフ。その名前は最初アトルガン皇国に流れる都市伝説的な目撃の噂である。かつて滅んだ筈のイフラマド王国の船と噂される幽霊船、そしてその提督と言われるルザフ。その噂の真相を突き止めるべく皇国はサラヒム・センチネル社に調査を依頼するのをきっかけに、その仕事を任された冒険者はルザフを追う事になる。その噂の真相、そして現代に現れた200年前の「伝説のコルセア」が意味する事とは?ここではミッション等で語られるルザフの物語をまとめてみた。

歴史に埋もれた伝説のコルセア・ルザフ

  まずルザフを語る上で一番大切なのは、歴史上で語られる彼と、祖国イフラマドの悲劇である。ミッションの順番ではなく、時系列順にまとめたほうがより理解しやすいと思うので、ご了承願いたい。

滅ぼされた国・イフラマド
  200年前までエラジア大陸に存在し、栄えていた海軍国家、イフラマド。隣国であるアトルガンとは海の支配権を巡りしばしば争いを繰り返していたという(現在のアルザビは、元々イフラマド領土であったとNPCの話から判る為、本当に隣接していた事がわかる)。アトルガン皇国はマムージャ蕃国と手を組み、たった八日でイフラマドの王都を攻め落とした。
  その頃、バストゥークに留学していた王子・ルザフは丁度帰途の船の上だった。帰る祖国はもうないとの報せを受けたルザフはそのままアラパゴ諸島に進路を代え、臨時政府を設立し、王国艦隊の残存艦をまとめあげた。そこを拠点とし、船を巧みに操りアトルガン皇国へ海からのゲリラ戦を展開した。この時の、ルザフをトップに据えたイフラマド軍の戦闘スタイルや軍規が「コルセア」およびその「掟」としての礎となっていく。
  神出鬼没なルザフ率いるイフラマド残党の海軍にアトルガン皇国は苦戦を強いられ、当時としては最新技術である「ある作戦」を決行する。海上にいたルザフは、この襲撃により愛船「ブラックコフィン号」と共に海の底へとその命を沈めることになる。
  アトルガン皇国の歴史に残るこの一連の出来事は現在も語り継がれており、イフラマドとコルセアは反皇国の象徴ともなり、畏怖の象徴として語られている。そして現在反アトルガン皇国勢力としてゲリラ戦を展開を続け、イフラマド王国とコルセアの生き様を貫く者もいる。それこそが、Qultada率いる「海猫党」である。


  そして皇国で広がる「幽霊船目撃」の噂。それは、消えた豪華客船「アシュタリフ号」とも、かつて海へ消えていった呪われた戦艦「ブラックコフィン号」とも言われている……。



残る憎悪・黒き神との契約
  アトルガン皇国の「作戦」により全てを打ちのめされ海の底へと沈んでいくルザフ。死の間際に彼が感じた無念、そして憎悪は計り知れない。その時彼は祖国の神に強く祈ったと言う。

Luzaf : ブラックコフィン号から投げだされ、暗い海底へと沈みながら俺は、願ったんだ……。 我が王国、イフラマドの守護神オーディンよ。 もう1度……一太刀でいい……皇国に復讐するチャンスがほしい、と。


沈み行く漆黒の海でルザフが出会ったのは、伝説にも記されている「冥路の騎士」Odinだった。

Luzaf : 神は言った……「審判の日、近づきし時我は汝が望みをかなえよう……。ただし、復讐を果たした後は、我が騎士となりて宿敵アレキサンダーを討て。」と。
Aphmau : アレキサンダー……皇国が危機に陥ったとき、鉄巨人に宿って復活すると伝えられる秘せられた救世主の名だわ。
Luzaf : 知っている。だからこそ、俺は契約をのんだ。皇国への復讐。ただ、それだけのために……。

  Odinはルザフの復讐への執心を感じ取り、新たに命を与える代償として、復讐が果たされたらOdinの宿敵・アトルガンの守護神Alexanderとの決戦の為の駒となる条件を突きつけた。復讐しか未練がないルザフは、その後Odinの化身として取り込まれても構わないと感じた。むしろ、その果てにあるのはアトルガンの象徴との対決。Odinとの望は一致しているともいえる。ルザフはその契約の条件を飲むことにする。

Luzaf :次に目覚めたとき俺は、沈んだはずのブラックコフィン号の甲板で寝ていた……。まるで長い夢を見ていたかのように。だが、そこは……。

目覚めたのは200年後の世界
  ブラックコフィン号と共に現世へ蘇ったルザフ。そこは、遥か200年後の世界、すなわち「現代」だったのだ。Odinがルザフの願いを聞き入れ復活させたのはルザフと愛船だけではなかった。そのクルーも、不死人「フォモル」という異形の存在としてではあるが、共に復活させていた。


アストラル風のような、冥界の気を纏う「ブラックコフィン号」の乗組員達。

ルザフも同様に蘇った「死者」そのものである。

  現代に蘇り、復讐の為の相棒も部下も手に戻ってきたルザフ。しかし実際はその心以外、すなわち身体と魂そのものは冥界の王Odinのものである。Alexanderが復活すると察知した時期にルザフを蘇らせたOdinだが、逆に言うとAlexanderが復活するまではルザフは比較的自由に行動する猶予がある。その間の使い魔、そして冥界との密通者として同行することになったのが、インプのFlitである。


ルザフの復讐が果たされるまでは「冥路の騎士」の化身としてコルセア「ごっこ」に付き合うFlitだが、その真の主はOdinであり、最終目標は主の現世への完全復活である。

  仮初の主従関係といえるルザフとFlitではあるが、死者であり契約の上で蘇ったルザフ自身、その身はOdinのものであり、絶対服従すべき存在であり、神なのである。


ルザフもまた「冥路の騎士」になる覚悟は決めていた。

  以降、ルザフの物語はミッションへと続いていくことになる。


最終更新:2008年11月09日 19:31