Pradiulot (詳細・ネタバレ編)


  • エルヴァーン♂、8b(黒髪)、タブナジア地下壕 2階G-10
  • タブナジアで暮らす記憶喪失の男性。


この物語は、戦争に翻弄されてしまった二人の物語であり、その後の20年に出した結論、同じ話に向き合う二人の対照を描いた生き様が垣間見れる。



秘めたる記憶、そして決意(クエスト『秘めたる想い』)

  このページはElysia (詳細・ネタバレ編)の後日談的な部分をまとめてあります。詳細はまず上記のページを見てからこちらを見る事をお勧めします。


  Elysiaの思いを聞き届け、プラデューロからの伝言「今日のシチューは特製じゃないと許さない」も伝えた冒険者。実は、この物語はここでは終わらない。この後プラデューロに話しかけると、彼サイドの物語が聞けるのだ。

Pradiulot:そういや、エリシアとは何を話してたんだ?あいつは優しいやつだろう。怪我で死にかけていた俺を、あいつは三日三晩、寝ずに看病してくれてたらしい。彼女は、人の喜びを心から祝福し、人の悲しみに、心から涙できる人だ。本当に優しいやつだよ……ただな……あまりにも優しすぎるんだ。


そういって、プラデューロはおもむろに「おとぎ話」を始める。

Pradiulot:昔、あるところに、大事な大事な宝物を持った少年がいたんだ。そして、その少年には、信頼できる友人がいた。あるとき、少年は、安心して友人に宝物を預けていたんだ。だが……不運な事故で、その友人は預かっていた宝物を永遠に失ってしまった。少年は友人を、心の底から憎んだ。でも、本当は少年も気づいていたんだ。宝物を失ったのは、友人ひとりのせいじゃない。少年自身が宝物を守り切れなかっただけの話だと……それでも、心優しい友人は、少年が宝物のことを憶えている限り、ひとりで苦しみを抱えようとするだろう。誰もそれは望んでいないはずなのに……宝物自身だって、それは望んでいないはずなのに……


Pradiulot:だから少年は、記憶を失ったんだ。

Pradiulot:友人を、これ以上苦しめないために……宝物を守りきれず、その上、親友を苦しめることになってしまったことへの償いとして。少年は、過去の記憶を失い続けることにしたんだ。今までも……そして、これからもずっとな……

  そして「柄にもない」「わけがわからねぇ」話をしたと苦笑いした後で、プラデューロは最後に冒険者にこう言った。

Pradiulot:冒険者……、お前は守り切れよ。


どちらも不器用な大人の、償いの形である。

最終更新:2008年05月11日 17:41