Kakkaroon(詳細・ネタバレ編)
- キキルン、ナシュモH-8
- 元情報屋のキキルン。
- 過去のトラウマで情報屋を廃業、現在もそのトラウマで悩まされている。
おともだちになりたぁい!なれうー?(クエスト「愛あるがゆえに」)
ナシュモの港に、少しびくびくした感じで佇むキキルンがいた。冒険者が声を掛けた際も、大いに驚くそのキキルンはカッカッルンと名乗った。
Kakkaroon : !!
Kakkaroon :……おとろかさないてほしーい、の。おとろしい、ことものたるたるかと、おもーた、の……。あなーた、ことものたるたる、しってーゆ、の?いつも、カッカッルンこと、おってくーる、の。たからね、カッカッルン、にけーる、の。おっかけてくーる、こわーい、の……。たから、たからねカッカッルン、こーゆふうにして……かくれてーる、の!あんぜーん? あんしーん?かくれてーる、カッカッルンは、きっとみつからなーい、の!
子供のタルタルが怖いと語るカッカッルン。冒険者等の大人は一通り話せるようだけど、子供への恐怖心でどうにも小心者となってしまったようだ。そしてそんなカッカッルンにとってはとんでもない出来事が起きる。
トコトコトコ……
船が到着し、そこに降り立ったのは、ウィンダスから観光に訪れたタルタルの家族だった。しかも先頭には娘と思われるタルタルの少女が歩いている。それを見てしまったカッカッルンは思わず固まってしまった。
何も知らずに暢気に観光を楽しむ家族。
遠くで息を潜めて見守るカッカッルン。
Rutta-Watta : やぁやぁママ、ここは天国だね!どこを見ても、キキルンでいっぱいだ♪
Eohoh : ええ、パパ。すばらしいわ……。うっとりしちゃう……。キキルン・アイランドっていうのは、きっと、ここのことだったのね。遠くから来たかいがあったわ。
Rutta-Watta : そうだねぇ♪
もちろん観光はすばらしく、楽しい体験である。しかしこの場合カッカッルンにとってはとんでもないハプニングになってしまった。何しろこの家族は「キキルンを愛でに」訪れたのだから。そして悲劇は起こった。
Rapipi : あぁーっ!あかハナききゆんーーーっ!!
Rutta-Watta : お!
Eohoh : あら?
Kakkaroon : みつかたよー!!
カッカッルンの姿にはしゃいだ少女に驚き、カッカッルンはその場から逃げ出した。
家族がその場に着く頃にはカッカッルンの姿はない。
娘は思わず泣き出してしまう。
Rapipi : っ、ふっ、ふえっ、あかハナききゆんっ、にげっ……ふえぇぇぇん……
Eohoh : ああっ!ラピピちゃんっ! 泣かないでっ!
Rutta-Watta : うおぉ~んっ!!泣いてるところもなんてきゃわゆいんだぁ~っ!あなたもそう思いませんか?
Eohoh : ちょっと、パパったら……
突然話を振られて戸惑う冒険者。娘・
Rapipiを溺愛するあまり
Rutta-Wattaパパは少々暴走しがちの親ばかだった。冒険者の反応に関わらず、そのまま話を続けてしまう。
Rutta-Watta : そうでしょう!そうでしょう!!ラピピちゃんはきゃわゆいでしょう!!!
Rutta-Watta : このつぶらな瞳!
Rutta-Watta : ちーちゃなおてて!!
Rutta-Watta : ぷりちぃーなおしり!!!
Rutta-Watta : ああっ、もう!なんて悩ましいんだ、ラピピちゃんっ!目の中に入れても痛くない。むしろ食べちゃいたいよ、パパは~!
Eohoh : パパ、ダメよ。ぜったい。
Eohohのツッコミが入ったところで、三人がようやく冒険者に自己紹介を始めた。
Rutta-Wattaと
Eohoh夫妻は元々かわいいものを探すのが大好きで、意気投合をし結婚。現在は愛娘の
Rapipiも連れて可愛いものを求めて観光をしていると言う。エラジア大陸にキュートな獣人がいると聞き、その獣人「キキルン」を見に訪れたのだ。
Rutta-Watta : とにかくっ!そうして、いざナシュモにやってきてみれば……
Rapipi : ききゆんすきぃー!あかハナぁー!だいすきぃーーーっ!!
Rutta-Watta :……と、ご覧のとおり!ラピピちゃんの美的感性にキキルンが、クリーンヒットしてしまったのです!
Eohoh : ラピピちゃんは、キキルンさんとお友達になりたいのよのね~?
Rapipi : かっかゆんーーっ!
Rutta-Watta : そう、マイ・スウィート・ラピピちゃんはキキルンとお友達になりたい……。けれど!あのキキルンは、何故かラピピちゃんを見ると逃げてしまう!!ああっ!なんてかわいそうなラピピちゃんっ!
三人は何故カッカッルンが逃げ出したか解せない。
たまたま出会ってしまったキキルンがタルタルの子供に脅えるカッカッルンだったのがこの家族にとっても不幸かもしれない。三人とも、なんでカッカッルンが逃げたか解らず悩み始める。しかし
Rapipiは何といっても子供。おなかが空いた事にぐずりだし、三人はとりあえず「ナシュモ風シチュー」を求めに別の場所に移動すると言い残し、去っていく。
Kakkaroon :……あんぜーん???
それを見届けてようやっと、カッカッルンが戻ってきた。家族の様子を見ていたカッカッルン。暫くは滞在すると知り、憤ってしまう。そして遠いアトルガン白門に引っ越したお友達「ナディー」に会いたいと泣き出してしまう。この「ナディー」という人物は、キキルンではないらしい。ひょっとしたらそこに、カッカッルンの恐怖心を解くカギがあるのかもしれない。
「ナディー」を求めて白門に戻った冒険者。噴水で佇むミスラ
Nadee Periyaha。声を掛けてみると、なんと彼女はキキルン訛りがまだ抜けきっていなく、元々ナシュモ在住だったようだ。
Nadee Periyaha : こんにちは。わたし、よーへいのナディ・ペリャーハゆうのよ。……あらやだ!また、喋るのがゆっくりになってる!?どうしてなのかしら!?
冒険者からなぜか「キキルンっぽい雰囲気を感じる」と語り、彼女はつい訛りが出ては慌ててしまう(ここのやり取りは彼女独特のキキルンっぽいモーション等もあり、ミスラファンにはお勧めのシーンである)。
Nadee Periyaha : そうなのよ。わたしね、前はナシュモで暮らしていたの。キキルンの影響はあなどれないわ……。自分の名前すらゆったーり……ゆっくーり忘れちゃうのよ……。だけど、どうしてわたしのこと捜してたの? 気になるわ。
Nadee Periyaha : まぁ!?キキルンとおともだちになりたい女の子がいるのね。それで、その女の子のパパがお手本になるような、キキルンと親しい人を捜してる……?……まぁ!!それで、わたしに白羽の矢が立ったのね。キキルンの影響をうけやすいわたしの性質が役立てられるのは嬉しいけど……ちょっと複雑な気分よ。
Nadee Periyaha : でも、まぁいいわ。折角だし、あなたにも教えてあげる。キキルンと仲良くなりたいならね、まずは言葉をキキルンっぽくすればいいのよ。ほら、東方のことわざでも、「郷に入っては郷に従え」って……
Nadee Periyaha :……でも、どうして子供から逃げちゃうのかしらね?
Cacaroon :……あー。そねならね、カカルン、しってるよーな……しらなかたよーな……
Nadee Periyaha : あら?カカルン、なに、かんがえてるの? おしえてくれう?
Cacaroon : んとね、えとね……
Cacaroon : じょほうやカカルン!チャリチャリなおと、すきよ?チャリチャリのおと、ようへいなナディもてるもてる?
Nadee Periyaha : カカルン……!?
なんと商売を始めてしまった。そのまま走り去る
Cacaroon、明らかに何か秘密を知っているようだ。ここはひとつチャリチャリ(アトルガン青銅貨)を渡して情報屋として、情報の提供をお願いするしかないようだ。
Cacaroonは、かつてカッカッルンと一緒に情報屋をしていたと語りだし、その時の経験がカッカッルンのトラウマになってしまったことを明かす。最初は一人の子供に追いかけられていたカッカッルンだが、やがてそれが二人、三人……と増え……結末は子供好きの
Cacaroonでも口を閉ざしてしまう出来事だったようだ。そして話をしているうちに、子供に脅えるカッカッルンと仲良くなりたい女の子を思って、どっちも可哀想だと言い出す。
Cacaroon :……。
Cacaroon : じょほうやカカルン!たったいま、きめた、きめた!!いまこそが、チャーンス?しんゆうカッカッルンのため、じょほうやカカルン、たちあがれるるね。じょほうやカカルンの、ひみつへーき♪
取り出したのはリンクシェルのようだ。
Cacaroon : ルンルンネッタワーク!!!
Cacaroon : ルルルルルルルン……
Cacaroon : おー……。これて、きっとカッカッルンことたすけられれる、ちがいのいのね!
詳細はわからないが、「ルンルンネッタワーク」の皆の協力を得る事に成功したようだ。いつになく張り切る
Cacaroon。そして冒険者にも手伝ってほしいとお願いする。それは、作戦に必要となると思われる
Ququroonにシチューを作ってもらうように頼んで欲しい、というものだった。
話を聞いていた
Ququroonは喜んで協力してくれるという。しかし、ナシュモ風シチューを作るには材料が手元にないといい、もじもじしながらその調達を冒険者に依頼。どれも釣りでは高いスキルを要求されるものばかり。それらをそろえて再び
Ququroonのもとを訪れると張り切ってシチューを作ってくれた。
Ququroon : クっクルンの、おりょうり♪うまくうまくでーきた!クっクルンの、おりょうり♪ナシュモ風シチューね♪ぼけんしゃーのあーなた? はやくはやく、もってくね?はやくはやく、しないと?さーめちゃーう、の!
Kyokyoroon : カカルンの、すばらしのさくせんしんぱいない! だいじょーぶやよ?ルンルンネッタワーク、しんじう? まかせう!きっと、あのたるちびーいまころには、るんるんるんるん♪ ルンルンネッタワークメンバーたるちびーといっしょに、るんるんるんるん♪みてみたい? ほんとよ? くふふふふふ。だから、きっとカッカッルンもいっしょに、るんるんるんるん♪みんなにひろがう、ききるんのわ! わかう?
冒険者が、次の作戦に必要なシチューを持ってきたのを確認すると、
Kyokyoroonは満足そうに「たるちーび」こと
Rapipiに渡して欲しいと言い、彼女達のいる広場に案内してくれる。
広場に訪れたのに気づき
Rutta-Wattaが声を掛けてくる。そこにはキキルンたち(作戦の為にキキルンネッタワークのメンバーが来ているが、普通に仲良くなってしまっている様子)に囲まれた
Rapipiの姿がそこにあった。
Rutta-Watta : みてくださいっ!マイ・スウィート・ラピピちゃんの勇姿をっ!
なんと
Rapipiは本来の、幼い故の舌足らずも手伝って、すっかりキキルン語をマスターして打ち解けていた。その光景に感動する両親。
Rapipiも上機嫌の様子で冒険者に挨拶をした。
Rapipi : ぼけんしゃー、こにちはー♪みてー! みてー!!こえみーんなききゆんか、くえたやよー♪ラピピ、ラピピ、うえしねー!!ききゆん、だいすきやよー♪てもね、てもね……ラピピ、まだ、かっかっゆんに、あえてないやよ……。さみしのー……。 かっかっゆん、ラピピ、ちかつくーと? にげるやよ……。ラピピ、かなしのー……
Rapipi : っ、ふっ、ふぇっ……ふぇぇぇん……。
冒険者に事の経緯を話してる間に愛しのカッカッルンを思い出してしまったようだ。泣き出す
Rapipiにあわてる一同。
Rapipiにとって、カッカッルンは初めて出会ったキキルンであり、唯一打ち解けていない憧れの君になっているのかもしれない。
しかしそこに現れたのはカッカッルンだった。
Kakkaroon : ら……
Kakkaroon : らら…………
Kakkaroon : ラピピぃぃぃーーーッ!!
Kakkaroon : ヒッ……!
Rapipiが振り向いただけで脅えるカッカッルンを、左右の二匹がなだめすかし、辛うじてその場に留まっていた。作戦もいよいよ大詰め、ここで逃げられちゃ全てがパーなのだ。冒険者
Rapipiも、ここでにシチューを手渡した。
Rapipi : こえ、なにー?
Leleroon : くふ。それはシチュー。「なしゅもふうしちゅう」!
Tsutsuroon : なんた、てめー。ナシュモのシチュー……しらのいのか?このシチュー……とてつもなく、うまいのな。
Jajaroon : ジャジャルンも、すきー♪ カッカッルンも、すきすきー♪ キキルンみんなの、だいこうぶつ!
Leleroon : くふ。 ラピピ! それは、カッカッルンに、あげうの。 カッカッルン、うれしのー。 わかうー?
Jajaroon : ラピピ、ナシュモふうシチュー、もてるもてる?カッカッルンに、プレゼントするる、よろこぶのね?
Rapipi : !!……ほんとう?
キキルン達の説明を聞き、
Rapipiも驚いた。とうとう、カッカッルンと仲良くなれる糸口が今自分の手の中にある。
Rapipi : かっかっゆん……。
Rapipi : かっか、っゆん……。
Rapipi : かっかっ……ゆんっ……!
Rapipi : っっっ!かっかっゆうぅぅぅーーーーんっ!!!!
あつあつのシチューを持ったままカッカッルンに向かって突進を始めた
Rapipi。こぼれる事を心配し、思わず逃げ出す
Ququroonと
Kyokyoroon。しかしカッカッルンがその場から動かない。否、実は恐怖のあまり気絶していたのだった。あまりの騒動で意識を取り戻すカッカッルン。しかし
Rapipiは足元までに迫っていた。
カッカッルンの気絶の間に恐怖は間近まで迫っていた。
そのままノックダウン状態になったようだ。
Ququroon :……カッカルーン、どーした? うごーかない? どーした?
Kyokyoroon :……ほうほう、うごくないのか…………ん?
Kyokyoroon : もちもーち?こちらルンルンネッタワーク・メンバーきゅう。キョキョルンよ。 ほう、シシルン! ほうほうほう……ん、カカルンのさくせんこと、しりたい? あー、んんー……さくせん? ほんとに? ……しりたい?
Kyokyoroon : なしゅもから? かえうの?くふふふふふ。すばらしのハナシね! おそろしの、ドキドキ、もうないね!
Ququroon : よかったー、よかったー♪ぼけんしゃーの、あーなた♪あーりがーと、ね♪
Kyokyoroon : うち、ナシュモのみなと、むかう!せいこう? しっぱい?カカルンのさくせんこと、さいご、みとどけう!おまいも、いしょにくる?
Kyokyoroon : カッカッルン!!おまい、いつの、いつまで、のびてうのか!さき、いってうよー?
Rutta-Watta : あ、良かったらこれを受け取ってください。
Eohoh : キキルンさんたちに聞いたんです。いろいろと、ご尽力してくださったようで……。
Rutta-Watta : まぁ、言ってみれば、これはそのお礼ですな。おかげさまでラピピちゃんも、キキルンと仲良くなれましたしね。
そして別れのときが迫る。
Leleroon : ラピピ、またあそびにくーる、ね! わかうー?
Jajaroon : ジャジャルンたち、ずーっと、まってるる♪
Rapipi : うん。ラピピ、わすれれない。ありがとう!
Tsutsuroon : さみしくなるるのな……。
Eohoh : じゃあ、そろそろ行きましょうか。
Rutta-Watta : そうだね。 冒険者殿も、どうぞ達者で!
Ququroon : げんきでーっ! げんきでーっ!!
Kyokyoroon : ききは、さったねー!!
そして耳を垂らして一同を見つめているのは……。
どことなくその背中は寂しそうに見える。カッカッルンは本来「タルタルの子供」にトラウマがあり、別に
Rapipiを個人的に嫌いだという訳ではなかった。色々な人たちが、カッカッルンの助けをし、
Rapipiをきっかけにトラウマを克服出来たら、と今回動いてきた。ひょっとしたらカッカッルン自身、これを期に立ち直って
Rapipiと仲良くしたかったのかもしれない(最後のほうでは気絶するものの、努力はうかがえる)。そんな彼の背中に声を掛けたのは
Sisiroonだった。
Sisiroon :……かわいそうたから、これ、あげるるる。
Kakkaroon :……それ、なに?
Sisiroon : ルンルンネッタワークのリンクチェルよ!
Kakkaroon :……りんくちぇる……?
Sisiroon : そう!みんな、なかよく、つかってるるる!
泣きながら去って行くカッカッルン。あんまりなオチである。
Sisiroon :……。
Sisiroon : んー……。
Sisiroon : シシルン、しーらないっ!!
そして作戦を大失敗させたどころか、カッカッルンを更にトラウマに追い込んでしまったかもしれない
Sisiroonは、船を見送る為に港へと逃げるように走り去っていった。
最終更新:2008年01月11日 19:02