Topok-Hippok (詳細・ネタバレ編)


  • タルタル♂、3b(抹茶色)、通常配置無し
  • 家族構成:母(Fochacha
  • ウィンダスから母に連れられてアトルガンに引っ越してきた。



グルメな人々

  アトルガンへの航路が開放された際、見知らぬ土地を目指したのは冒険者だけではなかった。Fochachaはウィンダスから息子のトポクと共にアトルガンにやってきた肝っ玉母さん。調理師範のその腕前を試したくて訪れたという。早速冒険者に、息子が食材を持って港から持ってきたら料理を振舞う、と言い出した。しかし戻ってきたトポクは半泣きだった。


事件は起きていた。


食材を受け取った帰り道にカボチャを被ったガルカに襲われたという。

  なんと、港から食材を受け取った帰り道に、見知らぬガルカに襲われて食材を奪い取られてしまったというトポク。職人にとっては素材は必需品。
Fochachaは怒りを露にした。

Fochacha : 何だって?そのガルカなら私も見たねぇ、たしか「食材をよこせ」とかなんとか。あまりにしつこいんで百烈拳かましてやったけどね。しっぽまいて逃げてったよ。それでおまえったら、泣いて帰ってきたってのかい?っかーーーー!! 情けないねぇ!それでも私の子かい!?

  母の剣幕に負け、トポクは慌てて食材を取り戻すべく、犯人を捜しに街を走り回った。それを冒険者が手伝う事になった。

  所変わって、白門の喫茶店・シャラトト。UlamaalQutibaはチャイを飲みながら今日持ち寄った食材の話で盛り上がっていた。二人はアトルガンの美食集団エピキュリアンズ のメンバーだった。そこに戻ってきたのは件の「カボチャ頭」、団長のMaudadtだった。


それを見ていたトポク。

  エピキュリアンズ 集会で、珍しいウィンダスの食材を手に入れたと笑うMaudadtだが、そこにトポクが飛び出し、盗んだ食材を返すよう詰め寄った。


  もっとも、Maudadtの気迫に押されて、居合わせた冒険者派の影に隠れてしまう……が、精一杯「返せ」と叫んだ。


  それを見ていたUlamaalQutibaはその様子をみて、「団長のいつもの悪い癖」とため息をつく。このような出来事は初めてじゃないようだ。笑いながら怪人を装うMaudadtだが、食材をトポクに返した。しかし、ここにたどり着くまでに食べたのか、食材は半分しかなくトポクは慌てた。このまま戻れば愛の百烈拳が待っているのは目に見えている。


何か閃いたようで、トポクは半分になってしまった食材を抱えて走り出した。


  噴水の広場で待つFochachaをたずねると、丁度トポクが食材を持ってきた所だった。半分になっていた食材は、Fochachaが気付くことなく受け取った所をみると元に戻っているようだが……。


どことなくトポクの様子がおかしい。

  ともあれ戻ってきた食材に満足したFochachaは早速調理を始め、アツアツを食べてほしいと冒険者に差し出した。しかしその瞬間事件は再び起きた。


またも現れたカボチャ頭。

  なんと通り過ぎ様にMaudadtが食べてしまったのだ。呆れ気味のFochachaは仕方なく冒険者にお駄賃を渡す。しかしトポクの目はMaudadtから離れなかった。



なんと目の前でMaudadtの姿が消えてしまったのだ。

  後日、カボチャ頭Maudadtの姿はアトルガンになかった。厳密には姿が見えないだけのようで、食べ物が突然消えてしまう事件は起きているらしい。エピキュリアンズ の二人も、目の前で食べ物が消えてなくなるのを見て、団長が事件に巻き込まれていると気付いて心配していた。それを聞いた冒険者はFochacha親子のもとを訪れた。


Fochacha : どうだろうねぇ。あれ以来、見ていないけれどねぇ。
Topok-Hippok : カボチャ頭なら……消えちまったよ。
Fochacha : 消えた?それ、どういう意味だい?
Topok-Hippok : 文字どおりだよ。消えちまったんだよ、あの日。オバケみたいにスウっとね。
Fochacha : まさかおまえ……。

  トポクはあの日の出来事を振り返った。半分に減ってしまった食材を増やす為にトポクがした事とは、錬金術で増やすことだった。しかし独学で錬金術を覚えたトポクは調合を間違えたらしく、その影響で練成された食材で出来た料理を食べたMaudadtは常時インビジが掛かった、いわゆる透明人間状態になってしまったのだ。


それを聞いた母ちゃんは

怒りの乱撃を食らわせた

Fochacha : また錬金術の真似事なんかして! こともあろうに、食材を錬金術の真似事に使うなんざ、料理人として失格だよ!!
Topok-Hippok : う、うるせえやい!うう。オレは調理なんて、勉強したくなかったんだよう!
Fochacha : だっておまえ。嫌だって、言わなかったじゃないか。
Topok-Hippok : 言ったよ!聞かなかったのは、母ちゃんじゃないか!?
Fochacha : どっちにしたって、食材を錬金術の材料に使っちまうなんて、私の子じゃないよ!!
Topok-Hippok : オ、オレだって!錬金術を認めてくれない母親なんて……いらねぇよ!

  啖呵をきって走り出すトポク。Fochachaは生粋の調理人であり、息子のトポクも調理人にするつもりでいた。しかしそれはあくまで母親の願望であり、エゴである。きつい言葉ではあったがお互い本心をぶつけ合った。


息子の真剣な気持ちを感じ取った母親。

  その場に残ったFochachaは、息子トポクの瞳は今までになく真剣だったと語る。


一方飛び出したトポクは……

  母親のもとを飛び出したトポクは錬金術ギルドにいた。母親の差し金と思って最初は追ってきた冒険者を邪険に扱うが、やがてぽつぽつと本心を語りだした。


Topok-Hippok : 母ちゃんは昔からあんな感じでさ、調理のことしか目に入ってないんだ。錬金術なんて、調理よりつまらないって決め付けてるのさ。オレ、本気で錬金術をやりたいんだ。だから、こうして独学で今までやってきたんだ。あの時、プリズムパウダーの効果をうまく消したつもりだったんだけど、他の材料の分量を間違えて……。オレのせいで、「インビジ」の効果が消えないでいるんだ。
Topok-Hippok : もし……あのカボチャ頭が横取りしなかったら、冒険者さんが、食べていたんだよな。……ごめんよ。

  冒険者に話している間に冷静さを取り戻したトポク。経緯はどうあれ、「カボチャ頭」があのような状況になってしまったのは自分の責任である。己の間違いを認め、そこから人は成長していくものである。今トポクは、それに気付き、そして本来の素直な口調になった。


そして、決心をするトポク。

Topok-Hippok : よし!アイツを元に戻してあげなきゃ。 冒険者さん。オレ、カボチャ頭が消えちゃってから、あちこち聞いてまわったんだ。

  元々罪悪感はあったのか、トポクはMaudadtを直す方法を調べていた。ワジャーム樹林に、虹苺という実がなっていて、本来は目に見えない果物らしいが、たまに見つける冒険者がいるという。そして、それを口にした者はインビジの効果が切れて周りのモンスターに見つかってしまうらしい。本来なら危険なものだが、これならMaudadtを直せるかもしれない。
  実はトポクはこれを一人で採りに行ったが見つからなかったという。そして、それを探して欲しいと冒険者にお願いした。そして冒険者が虹苺を探している間、トポクはMaudadtが釣られるような料理を作ってエピキュリアンズ の二人が待っている茶店シャラトトに誘導するという。

  虹苺を見つけて持ち帰った冒険者はシャラトトへ向かった。UlamaalQutibaは既に状況をトポクから聞いており、冒険者にもお礼を述べる。そこにトポクが現れた。


Ulamaal : トポクだ、戻ってきたぞ。団長はどこだ?
Maudadt : クティーバ、ウラマール。心配かけたの。
Qutiba : 団長!?ここにいるんですね?
Topok-Hippok : 特別に仕入れて焼いた、肉汁したたるワイルドステーキしかけたら、一発だったよ。

Topok-Hippok : あ!虹苺が見つかったんだね!?やっぱり、冒険者さんに任せてよかったよ。ありがとう。これで、すぐに元に戻すことができるよ。

  張り切ったトポクは早速虹苺を受け取り、絞ってジュースにした。そしてそれをMaudadtに手渡し、一気に飲み干すように指示をした。無事にMaudadtのその姿が皆の前に現れた。


Ulamaal : 団長!ご無事で何よりです!!
Maudadt : 小僧、世話になったの。
Topok-Hippok : あああ! カ……カボチャがない!
Maudadt : カボチャ? ああ、あの帽子か。どこかでなくしてしもうた。さて、まーた腹が減ったのう。何か食ってくるでよ。グッフフ。

カボチャの仮面がなくなった事を気にも留めず、満足げに食べ物を求めて去っていくMaudadt。元に戻った安堵と同時に呆れる一同。そんなトポクに近づく人影が。


一部始終見ていた母ちゃん。

Topok-Hippok : あ、母ちゃん。
Fochacha : 全部見ていたよ。よくやったじゃないか。トポクや。錬金術の真似事で、他人様に迷惑かけるぐらいなら、ちゃんと錬金術ギルドで勉強おし。
Topok-Hippok : じゃあ……!!オレ、錬金術やっていいんだね!?
Fochacha : おまえの人生さ、好きにおし。


Topok-Hippok : ううう。オレのほうこそ、生意気言ってごめんよ。オレ、決めたよ。母ちゃんを手伝いながら、錬金術を勉強する!
Fochacha : おまえって子は!泣かせるじゃないか……。


Fochacha : あんれまぁ。ちょいと力が入りすぎちまったよ。

  感極まってFochachaはトポクにタックルをかましてしまった。ともあれ、母子の喧嘩も、良い方向に進展したようだ。


  そしてQutibaは母子をエピキュリアンズ に誘ったのだった。遠いアトルガンの地で、二人は居場所を見つけられたのかもしれない。



最終更新:2008年01月08日 20:42