Louverance/表 (詳細・ネタバレ編)


  • エルヴァーン♂、2A(銀髪・Lサイズ)、通常配置無し
  • フルネームは Louverance Mistalle。
  • Francmageの直系の孫であり、武勇を打ちたてミスタル家の汚名を返上し爵位を取り戻そうと各地を奔走する。
  • 現在は王立騎士団を退き、冒険者をしている。


特記事項
  • 通称「紫(or青)ルーヴランス」とも言われている。その名の通り、紫のヘッドギアで分別が可能。
  • 祖父Francmageの真実を求めて行動している場面が多く、「ウルガラン越え」や「瑠璃色の川」「迎え火」など極一部のクエスト・ミッションにしか登場しない。
  • すなわち、Francmageの実の孫であり、「ルーヴランス・ミスタル」本人。
  • 基本的には冷静かつ紳士的だが、いざという時に直情的になりやすいのが欠点。


伝説のルーヴランス・サンドリアミッションと空白の時間

  Louverance紹介ページにも書いた通り、ルーヴランスの初登場は初期のサンドリアミッションである。元サンドリア騎士団所属、現冒険者のエルヴァーンの青年として登場し、ダブレットに両手剣という独特なファッションセンスを見せつけ、ドラゴンBCの冒頭で勝手に敵に突入し、最終的にはプレイヤーに助けられる、というあまりな登場であった。
  更に他国の同様なポジションを担当するキャラクターにバストゥークのAyameとウィンダスのSemih Lafihnaだった為、今後の展開が期待されていた。しかし三国にランク6以降のミッションが追加された際、サンドリアはRochefogneが新キャラクターとして登場、さらにミッションで重要なポジションを受け持つ事になり、既に設定がなされていたルーヴランスはそのまま流出することは不可能だった。似た境遇のキャラクターでWereiが存在するが、彼はバストゥークミッションに直接絡み、その立場上、通常配置から撤去されたものである。つまり、ルーヴランスは登場シーンをRochefogneに丸ごと入れ替えられ、その存在そのものをヴァナ・ディールから消されることになった。おそらくFFXI史上、最も理不尽な待遇を受けたNPCだったと言える(勿論再登場するまで)。
  そのインパクト溢れる登場とは裏腹に受けたパッチが「登場をまるごと撤去」という不遇ぶりが、逆にルーヴランスの人気に火をつけた。某掲示板の「世界設定を語るスレ」などでは彼の消息・その後を想像した架空のストーリーやクエスト等も登場したり、議論も展開された。マンガ「ドラゴンボール」をパロディしたフレーズ「ルーヴランスの事かー!!!!」 も頻繁に登場し、あまりにネタ等で登場するせいか「ルー(ry」と呼ぶまでに至った。


かえってきたルー(ry

  ひっそりと(公式に特に明記もなく)消されたルーヴランスは、非公式ながら人気を博していた。それを知ってか知らずか、プロマシアの呪縛ディレクターである河本氏がシナリオライターの佐藤弥詠子氏に、唯一の注文として、彼の再登場を計画したとされている。雑誌等でこの情報は紹介され、彼のプロマシア登場は、ずっと彼をネタとして愛し続けていた(?)「世界設定を語る」スレでも喜ばれた。そして、彼はどのように登場するか、再び議論がなされた。

972 名前: (・ω・) 投稿日: 2004/08/29(日) 19:02
プリッシュ登場!→とりあえずさんざんにけなされるルーヴランス
アルマター機関に接触!→ジュノ親衛隊に門前払いを喰らうルーヴランス
アットワ地溝帯探索!→アントリオンの砂地獄にはまるルーヴランス
ウルガラン山脈踏破!→『千人落としの崖』を転がり落ちるルーヴランス
タブナジアへ到着!→ジャスティニアスに通せんぼされるルーヴランス
ムバルポロスへ侵入!→モブリンに囲まれてボコられるルーヴランス
飛空船団!→乗り遅れて波止場から呆然と空を見上げるルーヴランス
真龍の王登場!→バハムートに踏まれるルーヴランス

(世界設定を語るスレ12より。プロマシア発売前の雑談から)
出典:Louverance/FF11用語辞典


待望のプロマシアミッションでの初登場・退出シーン。颯爽とチョコボで現れるが、帰る姿がなぜか愛らしい。


「貴き血流れて」・ルーヴランスの過去


ルーヴランスが登場するシーンは、主に彼の出生・先祖に纏わるシーンがほとんどである。

  Francmageの孫である、というのは既に書いた通りであるが、ザルカバード調査隊に出た彼のその後が、今のルーヴランスにも強い影響を与え続けている。ボストーニュ監獄にて断末魔を上げ謎の死を遂げたFrancmageの末路は、サンドリア中の噂となった。そしてその議論の果てにFrancmageのひとり息子であり、王立騎士団員、父の死後ミスタル家当主を継続したレゼルビュー・M・ミスタルと、元々不仲であった公爵家、神殿騎士団員のエプリフォーン・レヴメルは決闘をする事になった。


決闘シーンより。同じフェイスであるのが残念だが、手前のウォーアクトンがミスタル氏、奥のノーブルがリヴメル氏と思われる。

  しかし決闘そのものがサンドリアでは違法とされていたため、両家とも伯爵の位を剥奪され追放された。更にリゼルビューはその時の傷で死亡した。その妻・レフィーヌは幼い一人息子ルーヴランスを連れてセルビナにその身を潜めた。
  レフィーヌ夫人はそのままセルビナで死亡したが、事情を知っている今もなお町長はその素性を隠している。そして、ルーヴランスもセルビナで育ち、母から己の家系に降り注いだ不幸を知り、成人すると同時にサンドリアに舞い戻り王立騎士団に入隊を果たした。熱血な性格で手を焼く事もあったらしいが、その行動力は高く評価されて「ミスタル伯爵家の末裔の名に恥じぬ立派な人物」と言われた(クエスト「貴き血流れて」より)。
  その後諸事情により王立騎士団を除隊し、冒険者として世界中を飛び回っている事になっている(この段階が、初期の三国ミッション登場時のルーヴランスと思われる)。しかし、実はこれは表向きの話であり、20年前の戦時にサンドリアから姿を消したMildaurion枢機卿の捜索を密命として受けた騎士がいる、と南サンドリア・カッファル伯爵邸に住まうHinaree夫人は明かしている。それこそが現在のルーヴランスの使命である。
  しかし本人の性格の為か、真実を追い求める者として、闇の王を追い、黒き神を追い、「世界の終わりにくる者」に挑む為に日々鍛錬をしているようである。


現在もミスタル家に忠誠を誓う者もいる、名門なのだ。


悠久の名を求め・二人のルーヴランスの決着

  プロマシアミッションの最終章にて「ルーヴランス」のエピローグも、他のキャラクター同様、設けられている。ここではその一連にクローズアップし、込められている意味を少し語る。
  ルーヴランスは、冒険者と赤ルーヴランスの行方を求めてカッファル伯爵邸のHinaree夫人を訪れる。


Louverance:冒険者やっと見つけたぞ!今までいったいどこにいたのだ!?ギルド桟橋でおまえに伝言したこと、きちんとヤツに伝えたか!?
Louverance:カッファル伯爵夫人様、あなたの平穏な時間をかき乱して申し訳ない。しかし私にとっては、生死に関わる重要なこと。
Louverance:……冒険者、おまえなら知っているはずだ!卑しき血流れるヤツはどこだ!?

  頭に血が上っているのか、ルーヴランスは、赤ルーヴランスを「卑しき血流れるヤツ」と呼び、レヴメル家の者だということを隠そうとはしてない。Hinaree夫人は冷静に彼に応対した。


Hinaree:実はこの方、赤い仮面の男からあなたへの伝言を申し付かったそうなのです。
Louverance:いったい、何て!?
Hinaree:「ウルガラン山脈にて待つ。騎士として誇りある戦いを望む」と……。

  そのまま踵を返してウルガランへ向かうルーヴランスを、Hinaree夫人の願いで冒険者も追うことになる。

  ウルガラン山脈二差し掛かった冒険者の目に飛び込んできたのは、既に対峙し、決闘を始めている二人のルーヴランスだった。


ちなみにこちらの手前が赤ルーヴランスであり

こちらのルーヴランスが本物である。

  冒険者が来たことに気をとられた赤ルーヴランスを、見逃さなかった。その隙を突き、反対の崖まで赤ルーヴランスを弾き飛ばした。


雪に埋もれ、立ち上がる気配のない赤ルーヴランス

冒険者の側に赤ルーヴランスの剣が突き刺さり、死を暗示させる

見下ろすルーヴランス。因縁に決着がついたようだ

Louverance:はっはっはっは!ようやくこの技が決まったぞ!もし生まれ変わりがあるならば、次には僧侶にでも生まれ変わるといい!この世で犯した罪を償うためにな!
Louverance:おまえのおかげだ、礼を言う、<PC name>。ヤツめ、私のことをなめきっていたようだ。
Louverance:しかし私は、昔の私とは違う。ドレッドドラゴンに敗北したときから修行をしなおした。生まれ変わったのだ!……それもすべて世界の平和を守るため!

  こうして「真実を求める者」ルーヴランスは新たな旅に出るのだった。

「悠久の名を求め」の含み


最後はかっこよくキメたルーヴランスだが、ツッコミ所は満載である。

  • 二人のルーヴランスは、かつて決闘をし、伯爵の位を剥奪された「ミスタル家」と「リヴメル家」の者であり、双方とも家名を取り戻そうと動いていた。
  • しかし皮肉にも、この場面では かつて両家が爵位を失う原因となった決闘を再び繰り返すことで決着をつけようとする。
  • 「ドレッドドラゴンに敗北した」というフレーズは勿論、初登場時の旧サンドリアミッションでの登場を指している。
  • 上記の出来事はクエスト「冒険者の日誌」にて「王国の仕事を受けてきたと思われる冒険者が苦戦していたので、少しばかり加勢した。」と記して、冒険者(プレイヤー)と自分の立場を入れ替えて書いていた為、負けを認めていなかったけど、上記の台詞で実は根に持っていたのが伺える。
  • 以降は1から修行をし直して、ようやく編み出した技が決まったと喜んでいる。(Hinaree夫人の発言と赤ルーヴランスがタブナジアを訪れた際に発言している以外では一切描写がない為、Mildaurion枢機卿の捜索を密命を受けている事実は忘れてすらいるのかもしれない。むしろ本人はこの件について一切触れていない)
  • そもそもこの後のサンドリアでの出来事で上記の決闘すらルーヴランスを騙す為の「芝居」である事がわかってしまう。

…とこの段階で既にルーヴランスはツッコミ所満載である。しかし突出すべきは最後である。


倒しましたから。それ、もう倒しましたから…!


そしてそれぞれの道を歩みだす


  プロマシアミッションの最後のムービーにて、旅立つルーヴランス達が登場している。橋ですれ違い、立ち止まり振り返るルーヴランス。そして振り返らず真っ直ぐ前に進む赤ルーヴランス。これが二人の現時点での真の決別であり、今後も何かしらありそうな予感をさせる意味深なシーンである。
  なお、本物のルーヴランス(奥)は「ダブレットに両手剣」と、かつてのサンドリアミッションで登場していた頃の服装であることにも注目したい。

最終更新:2008年10月09日 10:46