Iron Eater(詳細・ネタバレ編)





少年時代から大人になるまでの過程を見れる数少ないガルカでもある。



鋼の心を持つバストゥークの守り神


  ガルカの英雄Raogrimmに憧れ、戦士を目指した幼いガルカ。当時はPagdakoと言う名前で呼ばれていた彼はバストゥークで育ち、かつて屈強な戦士だったと言われるガルカのリーダー的存在・Wereiにつき剣の稽古を付けて貰う。


  彼自身才能もあり、またWereiに見出されて両手斧の訓練にも励み、新技(EVWS)を編み出す達人にまで登りつめる。そしてわずか10年でミスリル銃士にまでたどり着いたという。現在ではミスリル銃士隊No.3という、国でも有数の戦士にまで育った。


  アイアンイーターに寄せられる信頼は、ただ単に国有数の戦士だから、というだけではない。種族関係なく相手の本質を見抜き、力を認め、諍いがあれば武力ではなく話し合いで解決しようとする温和で人情深い性格からかもしれない。ヒュームもガルカも平等に扱う、現代のバストゥークを象徴するような青年である。現在のミスリル銃士隊No.5にあたるNajiもその素質を認め、ミスリル銃士隊に誘ったのはアイアンイーターだった。またその信頼は厚く、バストゥークの最高権利者・Karstの護衛を普段勤めている。


  義理堅く人情に溢れているアイアンイーターを見れるのはクエスト「土噛みし拳」。クリスタル大戦も終結し、新たな戦いの場を求めにバストゥークを離れると宣言したZazarg を、最初は止めはしたものの、彼の決意の堅さを感じ快く見送る。そして残された彼らの部下達・黄金銃士隊の隊員たちの面倒を見続けたのだ。
月日は流れ、Zazarg は異国で将軍に登りつめたと聞き、元部下達は浮き足立つ。そんな彼らを遠いアトルガンまで送り届けたのはアイアンイーターだった。そして将軍にまで登り、悩みも増えたであろう戦友を想い、彼らにZazarg の勲章を渡したのだった。へこたれているようなら連れて帰って来い、と伝言を渡しながら。このときの叱咤激励がZazarg を奮い立たせ、現在はアルザビの守護神の一人として活躍している。


  ガルカであるアイアンイーターは、当然鉱山区とも縁が深い。現在明確なリーダーがおらず、長年のヒュームとの溝が埋まらないガルカ達の大半は、何かしら政府に不満を抱いている。特にバストゥークミッションではこの要素にスポットがあたり、その際警備や説得に走るアイアンイーターの姿も見れる。彼は基本的には武力に頼らず話し合い、皆に意見を尊重しようとする傾向にあるようだ。偽者の語り部が鉱山区に現れた時も、ガルカ達に混乱を招かないように、冒険者にこっそり証拠品を探すよう依頼している。そして偽者と証明された時もアイアンイーターは脅しこそはしたものの、決して力でねじ伏せようとしなかった。


  更にガルカ達がコロロカ開放を理由に暴動を起こしかけた時もアイアンイーターは一人で現場に駆けつけた。鉱山区の人口の大半がツェールン鉱山前に詰め掛けたこの一件、もし本気で鎮圧しようとしたなら部隊で来るほうが自然である。しかしアイアンイーターはたった一人で駆けつけたのだった。実際は別の人物がこの騒動を沈黙させる事になるが、一人で現れたアイアンイーターは、おそらくその場に居た者達の訴えを聞き、政府へ進言したのではないだろうか。


  というのも、似たような事が実際にあったのである。ガルカ達の長老だったWereiが「転生の旅」に出て久しく、指導者が居ない現在のガルカ社会は、いまいち統率されていなかった。そんなある日バストゥークに、「Wereiの転生の旅の時の情報を持っている人が居る」という噂が流れた。その真偽を確かめ、彼の手掛かりが見つかれば他のガルカ達の様子も変わるかもしれない。捜索のミッションの依頼を冒険者に出すようにKarstに進言したのがアイアンイーターだった。そして気難しいKarstも、彼に応えてそのミッションを下す。
  Werei捜索に出発する冒険者に、アイアンイーター自らコロロカ入り口まで見送り、
その意図を伝えにくる。一切の責任は彼が背負うから、どうかガルカ達の為にもWereiの手掛かりを探してきて欲しい、と。更に、任務がある為に自分自身でいけない悔しさも漏らす。Wereiといえばアイアンイーターにとっては師であり父親に近い存在だった。そんな心境を漏らす彼の、生真面目さが伺える。


  そんな彼は、現在遠出をした際のGumbahの護衛も勤めている。そして今日もきっとガルカ達の不満を憂い、ヒューム達の我が儘に悩まされながら、双方が歩み寄れる日が来るように頑張っていることだろう。



少年時代(アルタナの神兵)

  20年前に舞台を置いた「アルタナの神兵」でのアイアンイーターは、まだその名前を授かってはいない、少年パグダコの時代にあたる。バストゥーク商業地区〔S〕にて、Raogrimmに憧れ、Wereiの元で修行をしている彼と話が出来る。
  また、クエストではWereiだけでなくGumbahも彼に声を掛けている。二人はともに生活しているのを考えると、二人でパグダコの世話をしていたと考えるのが自然である。当時のGumbahは「何よりも自由を愛する男だった」と称され、種族意識の強いガルカの中では異色の存在とされていた。彼もまた、現在のアイアンイーターに深く影響を与えた一人ではないだろうか。




最終更新:2008年04月07日 04:31