20071210靖国神社宛要望書

要望書

宗教法人 靖国神社
宮司 南部 利昭 殿

 私たちは戦後連合国の軍事裁判で「BC級戦犯」として23名が死刑に処せられ、125名が有罪判決を受け、服役し、1951年(昭和26年)8月までに日本のスガモ・プリズンに移管され、1957年(昭和23年)4月に釈放された韓国・朝鮮人元BC級戦犯者とその遺族らで組織している会です。
 不幸にして無念の怨恨で刑死された仲間たちの遺骨は、日本国内に集骨され安置されていますが、いまだに遺族への送還が完結していません。
 ご承知のとおり、A級戦犯との関わりで日本国総理の靖国参拝、合祀の問題が、ことにアジア近隣諸国や日本の社会問題になつています。
 このたび韓国BC級戦犯者遺族会が初めて来日したのを機会に、貴神社に対して以下のことをお尋ねし、要望します。

1.韓国人BC級戦犯者が合祀されているのかどうか?
2.合祀されているのであれば、その人数と名前を明らかにされたい。
3.合祀されるに至った経緯―誰の依頼・指示によつて、合祀されたのか? 何のために合祀されたのか?

 私たちは植民地統治下、強制的に動員、徴用された者です。死刑台で「大韓独立万歳」を叫びながら無念の怨恨で刑死された仲間たちの心情を思うと、決して合祀を望んでいないのは自明であり、痛恨の極みであります。遺族や私たち生き残った仲間も合祀に反対で
す。「対日協力者」「親日派」と冷眼視され、偏見にさらされ、被害を受けてきました。処刑された無念の御霊は、生まれ育った祖国、先祖が眠る故郷、親族らが暮らす地元に戻って初めて完全に解放されます。
 韓国は儒教の国です。神道と宗旨が異なる貴神社での合祀は刑死させられた仲間と家族を冒漬するものです。故人と遺族の意思に反する貴神社への合祀を取り下げて、故人と遺族に謝罪するよう要望します。

2007年12月10日
韓国人元BC級戦犯者遺族会 会長 姜道元
韓国人元BC級戦犯者同進会 会長 李鶴来

最終更新:2010年03月15日 02:05
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