20080623追悼の辞(韓国BC級戦犯遺族会・姜道元)

(2008年6月23日、韓国・天安市にある国立墓地「望郷の丘」の式典会場で韓国元BC級戦犯者遺族会と同進会が合同で行った初の慰霊祭にて)

追 悼 の 辞

 第2次世界大戦が終戦になってからでも、いつの間にか60余星霜が過ぎました。
 私たちの先祖は日帝の植民地支配下にあった韓半島で生まれ、帝国主義者たちが挑発した戦争の遂行のために、連合軍の捕虜監視員として強制的に引きずられていき、タイ、マレーシア、ジャワなどの地で服務しました。解放になるや、この方々は連合国の戦犯裁判に付され、23人が死刑に処され、125人が有期刑を宣告されました。
 私たち韓国人BC級戦犯者の遺族たちは、日本軍の残酷な捕虜政策により「戦犯者」または「親日賦役者」という汚名を受けるほかはなく、その当事者と遺族たちは言葉で表すことのできない苦痛に耐えなければなりませんでした。
 私たちは、徹底した真相究明も、無念な犠牲に対する名誉回復も、正当な賠償も、未だ課題として残していることに対し、まず故人となられた先祖たちに、恥ずかしいことこの上ありません。
 今日私たちは、日帝の侵略戦争によって、懐かしい故国の土を踏んでみることもできないまま、先に行かれた先祖の方々の怨みの霊を、せめて慰めようとこの場所に立ちました。
 過ぐる世紀の不幸だった一時期により、多くの犠牲の痛みがありました。もうこれ以上このような痛みが繰り返されてはいけません。私たちは平和で幸福で満ちた世の中を、私たちの子孫たちに残してやらなければなりません。
 私たちの子孫たちが三度と再び私たちのような不幸を経験しないように、最後の闘魂を尽くそうと思います。
 真心のこもった韓・日間の和解と、東北アジアの平和安定を祈願すると同時に、無念な犠牲者たちが高い天ででも、平安な安息をお求めになることを祈願いたします。
 どうぞここ、暖かい故国の地で、平らかに永眠なさってください。

2008年6月23日
韓国BC級戦犯遺族会を代表して
姜道元 拝

最終更新:2010年03月15日 02:03
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