(2008年6月23日、韓国・天安市にある国立墓地「望郷の丘」の式典会場で韓国元BC級戦犯者遺族会と同進会が合同で行った初の慰霊祭にて)
追 悼 の 辞
故友の霊位に謹んで追悼辞を申し上げます。
1945年太平洋戦争が終結すると同時に日帝支配から解放された祖国は、多くの困難を乗り越え、現在立派な独立国家としての役割を果たしております。
私たちは1942年日本軍に強制的に徴用され、従軍しました。戦後、軍務中の責任を問われ、連合国の軍事裁判により友人23名が死刑、125名が有無期に処断され、哀悼を禁じえません。
現地刑務所で服役中、日本のスガモプリズンに移管され、1957年4月には全員が釈放となり、多くの友人が帰国しましたがtやむを得ない事情により、外国日本に居住するようになった者もおり、高齢化しております。
私たちはいつも強制動員の負い目を感じ、戦後国家復興事業に何ら寄与することもなく大変恐縮に存じておりますが、幸い韓国政府は2006年日帝強占下強制動員被害真相究明特別法により、BC級戦犯は強制動員の被害者であると認定しました。半世紀以上の運動の中で最も意義深いもので、大変感謝しております。
お蔭様で2007年2月には、戦後62年目に遺族会を創立し、今日は祖国で慰霊祭を挙行することができ感無量です。無念の思いで刑死された友人、釈放後生活苦の中で他界した友人たち無念の思いを多少なりとも癒すことができ、誠に幸いなことです。
今私たちは、韓国や日本では、BC級戦犯に対する理解と支援を要請しておりますが、ことに日本政府に対しては半世紀以上も運動をしておりますが、この度、民主党が中心になり、5月29日衆議院にBC級戦犯に関する法案「特定連合国裁判被拘禁者等に対する特別給付金に関する法律案」が提出されました。一日も早く可決・成立
することを望んでおります。
微力をお詫びするとともに、今後とも積極的に運動を展開し、所期の目的達成のため努力します。
故友の皆さんが、夢にも見ることが出来なかった祖国に帰ることが出来ました。どうか安らかにお眠り下さい。ご冥福をお祈りします。
皆さん、ありがとうございました。
2008年6月23日
同進会 李鶴来 合掌