ながされて藍蘭島エロパロSS

 

『寝取られて』 第12話

 

 

 

 

 

 

 

 

  1

 

 

 その日、ボクはそれとなくすずを誘い、久々に二人きり――勿論とんかつもいるけど――で海水浴に行った。

 村を離れて数時間歩き、森を抜けた先に広がる入り江に踏み入った時、ボクは思わず足を止めて息を呑まずにはいられなかった。

 想像しなかったほどの優美な景色が、そこにあったからだ。

 宝石のような透明感を持ったマリンブルーのグラデーションにまばゆく輝く水面はほとんど波がなく、渚は心地よく穏やかな潮騒を立てていた。そんな箱庭のような海辺を両側からそれぞれ半円を描くように取り囲む切り立った石灰岩の崎(みさき)には緑も鮮やかな樹木が覆い茂り、この場所を強い外風から守っていた。

 白炎の砂浜はこれまた美事で、太陽に灼かれて浄化された世界のような高貴ささえ感じてしまい、足跡を付けるのが勿体ないほどだった。

 この島を取り巻く青い海と深緑の植生、そして目に痛いほどの白砂の眩しさ――藍蘭島の美しさが余すところなくこの小さな海岸に集められているような、嘆声しか出てこない夢のような空間だった。

「ああ、いいなあ…………」

 ボクは思わずそんな言葉を呟いていた。

「綺麗でしょ?」感心しているボクにすずは嬉しそうに言った。

「村の浜も広くて遊びやすいけど、こっちの方が静かでゆっくりできるんだよね。外ではこういうの“ぷらいべえと・びーち”だっけ? そういう風に言うってちかげちゃんが話してたかな」

「プライベート・ビーチかあ。あれって実は違うんだけどね」

「え、違うの?」

「あ、ごめん、そういう意味じゃないんだ。雰囲気的に使うには間違ってないと思うよ」

 日本の海岸は私的所有できないとか何とか言っても仕方ない。

 それより、と、ボクは目の前の素晴らしい景勝に向き直った。

 自然が作り出した美しさの中にいる喜び。この開放感溢れる空気の素晴らしさを、何と表現したらいいんだろう。この島には狭苦しさというのがまるでない。

「今日はいっぱい遊ぼうね」

「うん、そうだね」

 近頃、ボクが西の見廻りをからあげさんから任されたことで、日中はお互いに分かれることが多くなっていた。

 昔のようにまた一人でいるようになったためなのか、すずは家で寂しそうな顔をすることがあって、ボクはちょっと考えた末、

「あ~、たまにはどこか遊びに出掛けたいな」と、彼女の耳にも届くように独りごちたのだ。

 すずは喜びながらこのビーチを教えてくれた。

 たまにはこうして誰にも気兼ねなく二人(とんかつもいるけど)で遊ぶのもいいだろう。

「私、あそこで着替えてくるね」

と、すずが浜の隅っこで森に埋(うず)まるようにして建っている海の家のような板小屋を指差した。

「へえ、浜小屋まであるんだ」

 ボクは軽く頷き返して歩いていくすずの背中を見送った。

 ここで脱ぎださなくて良かった――と、ホッとしながら。

 近頃のすずはボクの前で裸や半裸になることが減った気がする。目のやり場に困ってしまうことをようやく理解してくれたのかもしれない。

 雲ひとつない陽気だったが、思ったほど日射しは強くない。海で泳ぐには絶好の日和である。

 男のボクはただ上着を外せばそれで済んでしまうので、しばらく景色を眺めた後、とんかつと準備運動をしながらすずが戻ってくるのを待つことにした。

 

 ──三十分は経過しただろうか――

 

 持って来ていたござを敷いて腰を下ろし、

(女の子の着替えって、やっぱ結構かかるものなんだな~……)

などとぼんやり考えていると、

「おまたせー」

と、ようやくすずがやってきた。

「あ、やっと来たね――って――」

 振り返ったボクは、途中で言葉を失った。

 

 

 紐。

 

 

 それが真っ先に頭に浮かんだ単語であった。

 紐水着というやつだろうか。いや紐が水着になりえるのだろうか。水着というのにもやはりどこかに一線があって例えば褌やさらしで泳いで何ら支障がなかったとしてもその事実を以てこれらも水着の範疇であると言い表していいものなのだろうかという話になれば諸人諸説紛々と沸き立つことになるだろうがやはりボク個人としては日常使っているものを延長代用するという使用方法に着目しまたそれ本来に与えられた一般的概念上における固定的認識として褌は褌でありさらしはさらしでありましてやひモ「行人?」

 ぷるんぷるん。作りたて大福が揺れる。紐なんてまるで抑えにならない。

 面積が少ない、というどころの話ではなかった。ビキニと言えば聞こえはいいが、それはただ紐をくくってあるだけも同然の代物で、申し訳程度の布地が危険な三箇所──すなわち両乳首と股間──をちんまりと覆っているのみであったのだ。おまけにその部分すら極めて頼りなさそうな白く薄い布が使われているだけで、下がうっすらと透けて見えている始末だった。

 すずが歩くたびに、たゆん、たゆんと奔放に揺れる胸は、藍蘭島特有の巨大果物がそこに実っているようである。前より大きくなった?

 また、この暑さのせいなのか、すずの顔は仄かに上気し、躰には大量の汗が浮いていて、その濡れた肌のてかり具合はもう海に入ったかのようであり、純真な少女が発しているとは思えないほどの妙な色気が醸し出されていた。

 ぶぶーっ!

 ついにお決まりの鼻血が噴いた。

「す、すすすずさんっ!? ソレナニ!? ソレナニ!?」ボクは小指同士で鼻を押さえつつ両手で顔を隠しながら叫んだ。とても正視していられない。

「な、なんて格好してるの!!!!」

「え? おかしい……かな? ちかげちゃんが特製の水着をくれたんだけど……」

 あの人はー!

「すっごくオイシイ! ノット! おかしい! 別の意味で特盛り! いや特製!」

「そ、そう……? 後ろも見せたらもっと驚くって……」

「え――」

 つい、指の間から覗いてしまった。

「ぶぅうッッ!!」

 さっきより盛大な花火が真っ赤に咲いた。

 くるっと背を向けたすずが長い後ろ髪を頭より高く掻き上げ、その首から踝に至るまでのラインをすべて曝け出したのだ。

 誓って本意で記憶したわけではないが、すずがナイスバディの持ち主であることはボクもよく知っている。意識がオーバーヒートするほど知っている。まだ中学生のボクだけれど、人間の本能に備えられている美的感覚として奇跡を描く人体の輪郭とはどのようなものなのか――すずがその実例であることは、何よりボク自身の視覚が存在証明を果たしていた。

 小股の切れ上がった長い脚。頭の後ろで髪をまとめるために持ち上がった肩胛骨、脇からはみだし見える横乳。何より目立つお尻は心持ちキュッと上向きで、腰の細さとの対照が絶妙的だった。

 その躰が、特に腰から柔らかく膨らんだ双臀までの曲線美を失わずに太ももまで続くむっちりエリアがやばい、と、直感が即座に伝えていた。

 本来ならあって然るべき布地のデルタ地帯がここでも消失し、こんなもので物を括りつけて引っ張ったら簡単に千切れてしまうだろう細紐が腰と尻の合間をY字に通ってるだけ。一番の視覚的存在を主張しているのは、紐を挟んで呑み込むそのお尻だった。

 白くて柔らかそうで……!

 Tバックなんてメじゃない。胸と同じくつきたて大福のような餅肌の双臀や太ももの艶めきといったら。

 そして開かれた脚の付け根にある、もっこりとした…………!!

(な、なんなん、なんか食い込んでる~~~~~!!??)

 なあああああああああああああ………………!!!!

「どう……かな。この格好でお毛毛見えるのなんか恥ずかしかったから、頑張って処理したんだけど……」

 処理って、処理って…………!!

 一瞬、鏡の前で股を開き剃刀か何かでナニかしているすずの姿が頭に浮かびそうになって猛烈に頭を振って瞬時に掻き消した。

 彼女は再び前を向き、頬を赤らめながらはにかみ、今度は注意を“下”に誘うように下腹部に手を当て、

 ボクは、

「あ──そ──だッ――だああああああ!! だめだめだめーーー!」

 最後はほとんど絶叫するように言い放っていた。

「だめだよそんな危なすぎる水着! そんなの着ちゃいけない!! まずいっ、まずいよ! もっ、もっと他の持ってきてない!?」

「え!? う、うん、いつものもあるけど」

「じゃあそれで! それにしよう! とにかくその水着はダメ! ダメです! かなりダメだから! ほんとにマズイ!」

「え……そ、そんなに……?」

 すずはどこかショックを受けたような顔になった。

「いいから着替えてきてっ」

「……は~い……」

 すずは残念そうにしゅんとしながら浜小屋に戻って行った。

「……はあ、はあ、はあ。………………はあ~~~~~………………」

 ボクは一気に力が抜けたように尻餅をつき、深い深い溜め息を吐いた。

「まったく……ちかげさんにも困ったものだよ……。収集してる本にでも載ってたのかな……」

 世界と隔絶した藍蘭島。

 だが、外界からの漂流物が意外と頻繁に揚がるらしく、その蒐集を趣味にしている島一番の知的(?)好奇心溢れる少女は、何でもかんでも構わず自宅に溜め込み、書物であれば残らず目を通しているそうだ。その中にはいかがわしい写真が満載のおかしな雑誌などもあって、そういった本を参考にしてあんな水着(もの)を自作したというのが一番あり得そうな話だった。写真を見ただけでそっくりに作れてしまう服飾技術の腕前は凄いと思うけれど、才能の使い道をかなり踏み外している気もする……。

(……そ、それにしても…………前に見た時より…………すず……成長してるよーな…………)

 あまりにも刺激的過ぎたすずの紐水着姿は、頭から振り払おうとしてもなかなか振り払いきれず、以前のすずのカラダとの間に感じる差違に自然と考えが及んでしまった。

 最後に彼女の裸を見てしまったのはいつだったっけ――なんていうことを鮮明に思い出したくなどなかったが、記憶の引出しを逆さまにして振らずともはっきりと違いを感じた。

 胸や尻、太もも辺りの肉付き具合が増し、しかもそれでいて磨かれていてこそすれ、ボディバランスはまったく失われていない――。

 グラビア写真などの綺麗なアイドルは、半分以上計算された演出や加工が入っているんじゃないかと思っている。もし実際の本人に会ってみたら、写真やテレビで見たのとはだいぶ違う印象を受けるんじゃないか、と。

 でも世の中には、正真正銘の本物の美少女がいる──行人はつくづく思い知らされた。

 だからこそ、今まで気が付かなかったのかも知れない。すずという飾らなくても混じり気なしの美少女と家族同様に暮らしているせいか、自然体な彼女と接しているうちに、そんなところまで気にしなくなっている自分がいる。でも、そうしている間にもすずはさらにすくすくと発育していて──ということだろう。この島では十四五になれば結婚適齢期という話だけれど、躰はまだまだ成長期のはずだしね……。

 それに何だろう、他にもあるような細かな違い――というか、違和感? なのかな?……なんか……説明にするのが難しいが、どこか、こう……

(――ダメだ、上手く言葉にできない…………)

 それが何なのか言葉を探しながら必死に解答を抽出しようとしたが、いくら頭を搾ってもひと雫すら滴り落ちて来ず、ボクは諦めてまた溜め息をつき、虚しく座り込んだ。

 とにかく、すずは確かまだ十五にもなっていないはず。この調子だと五年後、いや来年、再来年にはどうなっていることやら……想像もつかなかった。

 すずだけではない。周り皆んながそうだ。小学校高学年から中学生にかけては女子の方が成長が早いという話は聞いたことがあるけれど……。

「女の子の成長って……早いんだなぁ…………」

 独り言を呟きながら俯くと、鼻からまだポタポタと血が滴り落ちていて、ござが惨劇の現場のようになっているのに気付いた。

「うわっ……わ、忘れてた……」

 鼻の付け根を抑えて何とか鼻血を止めると、海の中に入ってござを洗った。

「ボクだって見直されるぐらい成長しないとなあ……」

 こうやってみんな少しずつ大人になっていくんだろうな――などと考えながら、すずが再び入っていった浜小屋を振り返り、ボクはそうひとりごちた。

 

 

 

 

 

 

 

  2

 

 

 少女が戸を閉めて振り返ると、突然、薄暗闇の中からぬうっと手が伸びてきた。

「きゃっ……!?」

 少女は声を上げる間もなく腕を掴まれて闇に引き寄せられた。だがすぐに厚い胸板に当たって何者かに抱きすくめられる。

 そこにいたのは、少女より遙かに体躯の大きい男であった。

 男は腰にすら何も付けていない全裸で、股間からそそり立つ肉厚の太棒が少女の腹部に触れた。

(あつい──)

 まるで火箸のよう。でも──

 対する少女も紐で作ったような水着という素裸同然の姿だったので、端からは裸同士で抱き合っているようにしか見えなかった。

 いきなりの出来事。だが、少女の顔に驚きや恐怖が浮かぶことはなかった。

 それどころか、

「だめ……外に……行人が……いるよぉ…………」

と、微かに媚びを含んだような声。だめと言いながら表情はとろんとし、抱きしめられるままに相手へ躰をくっつける。

「どうだったのん?」

 男がそう問いかけてくると、少女は悲しそうに首を振った。

「思いっきりダメ出しされちゃった……まともに見てくれなかったし……」

「えー、こんなにカワイイのに。信じられないのん。ボクだったら喜んでじっくり見てあげるの」

「あっ……♥」

と、少女が震え、喜声を漏らした。男がいやらしい手つきで尻をまさぐったのだ。スカートにもパンティにも覆われていない尻肉は揉みごたえのある重量感さえ伴っていた。

 少女の尻を触り続けながら男はしゃがみ込み、乳房に顔を近づけてつんと張った突起を水着ごと口に含み、むちゅむちゅとしゃぶり始めた。同時にもう片方も指でくにくにと柔らかくつまみ回し、尻撫でも続行する。

「ああん、あっ、あっ、だめぇ……あっ……にゃっ……にゃあぁん……♥!」

 切なそうな声を漏らし、我慢できずに脚を震わせる少女。

 男がいったん口を離すと、唾液で濡れた布越しに乳首がぷっくりと勃ち、濃いピンク色に染まっていることさえもはっきりとわかった。

「のふふ、ちょっと弄っただけなのに、もうこんなに大きくしちゃって。イヤラシイ子のん」

「はぁ、はぁ……だ、だってぇ……さっき、したばかりだし……♥」

 少女の顔に淫蕩な微笑みが広がった。

 そう。先ほどここで着替えていた時、急に裏口から男が入って来て、少女がびっくりしているのも構わずにその場で押し倒し、すぐにその唇を塞いだのだ。

 ――数分後には、後背位で男に突かれながら、もう霞んだ目で喘ぎ声を上げている少女の姿があった。

 彼女が出ていくのが遅くなったのは着替えに手間取ったわけでも何でもなく、そうして男にハメられていたからなのだ。

「可愛いだけじゃなくてとってもえろいのん。こんなえっちな服考えたニンゲンにはご褒美を上げたいのん♪」

 そうして今度は手と口の位置を逆にして乳首責めを続行する。

「あ……あ……あぁ……♥ こ、この水着……作ったの……ちかげちゃん、だよ……にゃあぁっ……♥」

 喜びに震えながらそう話す少女。

「ちかげ?」

「眼鏡の娘(こ)だよぉ……あぁん♥」

「ああ……」男の目に理解が灯る。「ちかげね、ちかげ……あのコ、色んな服持ってるもんね。こすぷれせっくすとか、いめくらとかゆーの、なかなか楽しいのん♥ じゃあ、あのコには後でご褒美を上げないとね。でもその前に……」

 男は少女を床の間に優しく押し倒し、その両脚をがばっとM字に広げた。

「キミにもご褒美上げちゃうのん♥」

 秘裂を覆うはずの布地は今や厚ぼったい肉唇に咥えられて埋没し、もうほとんど紐と変わらない縒れた状態になっていた。

 丁字の繋がってる部分に男が指を鉤掛けて、クイ、クイと多少強めに引っ張ると、

「あ、あ、引っ張っちゃだめぇ……♥ 食い込んで……擦れるよう……♥」

と、少女はからだを艶めかしくしならせ、気持ちよさそうに囀った。男はわざと陰核にも当たるよう操っていた。

 柔らかくほぐれた少女の秘肉は、どこまでも紐が食い込んでゆくようであった。

「んふ、すずちゃんのツルツルオマンコ、むだ毛が一本もなくて綺麗に処理されてるのん♥」

「ほ、本当……?」

 すずと呼ばれた少女は、嬉しそうに口もとをほころばせた。

 少女の陰毛はまだ薄く大して生え広がってもいなかったが、それでもすべて取り除かれると、ぷっくりとした陰唇の丸みが子供っぽく感じられる。それだけに、ハミ出ている肉ビラがやけに卑猥げに目立っていた。男が数カ月前にこの少女を抱き始めた当初はビラも実(さね)も何もかもが閉じられた深窓の奥で大人しく佇んでいて、まさに子供の性器と言った可愛らしさがあったが、極太の肉棒を数え切れないほどぶち込んだ結果、今やパックリと開いた貝殻から堂々と肉ビラがはみだし、陰核も顔を覗かせるまでになっていた。

 こうしてアソコだけ急速に大人になっているというというのに、顔や雰囲気などはまだどこか稚(いとけな)さが漂っているギャップ。それが男にとってはたまらなかった。昂奮もひとしおなのは、少女の性器がここまで形を変えたのは自分が己(おの)が剛物をハメまくって開発したからだ──と、男は自画自賛する。

「とっても綺麗のん♪」

 そう言って男は少女の秘裂に口をつけ、陰唇に負けないぐらい厚ぼったい長舌を出してほじくるように舐め回し、ジュルジュルと音を立てて媚肉をすすった。

「あああっ♥!」

 穴の奥から半透明の体液が滲み出てきていた。少女の愛液と男の精液が混じり合った粘っこい白濁。男が顔を離し指で穴を拡げると、さらに奥からコポコポと溢れてきて、会陰をつたったり太い糸を引いて滴り落ちたりしながら床板に広がり、框から土間まで達した。

「さっき出したせーえきがこんなに溢れてきたのん。よくアイツの前でこぼさなかったのん♪」

「あ……あ……♥ こぼれないよう、キュッて……締めてたから……♥ でも、力が抜けたら、出てきちゃった……♥」

 頬を染めつつ喋る少女の言葉を聞きながら、男は愉悦げにそれを眺めた。

 先ほど一発、いや二発ハメて少女を送り出した男だったが、偶然ここに居合わせたわけではない。村を散歩中に二人の姿を目撃し、その後を尾けて来たのだ。森の中に潜み、少女が少年から離れて一人で浜小屋に入っていくのを見計らって裏戸から忍び入り襲った、というわけだ。

 その半脱ぎ状態のままバックから犯し、その後も紐水着になった少女にむらむらと来て駅弁で二度目を。

 二回ともすぐに済ませたが、いずれも膣奥で濃厚な精液を放ち、すぐ外に少年がいる状況でしっかりと熱い子種を少女の胎内に注ぎ込んだのだ。

 ひとたび行為が始まると少女もいつものように男を受け入れてしまい、声を蕩けさせて喘ぎ、腰が動き、最後はアソコを強く締め付けながら力強い脈動を心地よさそうに味わった。

 ただその一方で、少女は内心、

(どうして…………?)

という気持ちに暮れたのも事実だった。

 今日は久しぶりに少年と水入らずで遊ぶ予定だったのに、またどこからともなく男が現れて、いつものように抱かれている――

(楽しみにしてたのに…………)

 しかし――そう思いながらも、それほど気落ちしていない自分がいることにも少女は気付いていた。

 なぜ。

 わかっている。

 

 ――この“せっくす”という行為がとても気持ち好いから――

 

 ここ最近、少年がほぼ毎日村の見廻りに出掛けているのをいいことに、入れ替わるようにして男が少女の家に姿を見せ、朝から昼、時には夕方近くまで抱かれていた。

 昨日もそうだった。台所で、縁側で、庭で、風呂場で、脱衣所で、居間で、そして少年の蒲団で……。立ったり、座ったり、上になったり下になったり、向き合ったり、後ろからされたり――。

 男に逆うことは出来なかった──逆らうのを途中で諦めてしまうのだ。それどころか、いつしか自分から男を求めてしまっているのだ。

 

 それもこれも“せっくす”が──

 

 チンポをオマンコに入れられるのが気持ち好いから――

 

 時が経つのを忘れるような男との“せっくす”――。少女は甘い声を上げながら脚を絡ませて男を深く迎え入れ、あるいは肉棒にむしゃぶりつき、男の愛撫に嬉悦を発し、理性を喪って乱れ悶えた。男に言われるまでもなく自分の口からオチンチンもっと突いて、中で出して、孕ませてとねだり、その通り膣奥まで突き入れられながら子宮に熱い精液を浴びせかけられて本気で感じまくり、なおも何度も種付けされて善がりまくって…………。

 いけないことをしているのではないか──という後ろめたさはある。

 初体験の時こそ名分をかざされて、つい、村のためになるなら――と、よくわからずとも男との子作りに同意した。自分が子どもを産める躰になっているということは、赤飯祝いの席で友人たちから教わっていたからだ。少女自身は月一で来る変なもの、程度にしか考えていなかったが。

 男の極太な肉棒を初めて体内にねじ込まれた時、その大きさに躰が裂けそうなほど痛かった。けれども次第に痛みは引いていって代わりに気持ちが好くなってゆき、お腹の中が痛みとは違う熱さでいっぱいとなり、これまでないおかしな感覚に次々と襲われているうちに、いつしか男に身を委ねてしまっている自分がいた。アソコの中で白く濁った汁を何回もドクドクと溢れるほど大量に注がれ、これで赤ちゃんが出来るの? と思ったが、その感触自体は悪くなく――いや、最後にはもうだいぶ心地好く感じてしまっていた。

 正直に言うと……その時すでに、病みつきになりそうな感覚がからだの奥でパッパッと微かに明滅するのが覗き見えていた。途方もなく大きいモノでからだを貫かれているというのに、それで突かれたり擦られたり、最初は痛かったけれど――でも慣れてくると、わけのわからないおかしくなるような感覚に襲われて、男にしがみつくような格好になってしまったりして。ひときわ激しく突かれた後に、心臓の鼓動みたいな響きとともに熱いモノがからだの奥に広がっていって、それがずうっと続くと何だかすごく満足感を得られて、なんか…………。

 あの頃はまだ何も知らなかった筈なのに、あの初めての夜、最後の方は今と変わらないほど男と繋がってしまっていたと思う……。

 だが、男と初めて交わった後で家に帰って少年の顔を見たとき、急に得体の知れない罪悪感が胸に募ってきた。村のためになることをした筈なのに、何かいけないことをした気分になったのだ。

 あれはどうかしちゃってたんだ。やっぱりよそう。そう思い直すと、数日後また男に出会って誘われた時、私はもうやらないと伝えた。

 しかし、

「どうして一度うんと言ったコトを破るのん? 村を守る約束なのに」

 そう詰問されると返す言葉に詰まった。

「他の皆んなはやってるのん。村を守るために。キミだけ勝手に抜けるのん?」

「そ……それは………………」

「……それにさ、もう一度…………気持ち好くなってみない?」

 耳元でそう囁かれながら服の帯を解かれてゆくのを、少女は、止められなかった……。

 ……。

 ……………………。

 我を失うほどどうにかなってしまうのは、嗅がされると異常に快感が高まりおかしな気持ちになる変な花のせいかとも思った。だが、そのうち男は“花”を使わなくなったのに、アソコの濡れ具合も快感の度合いも深まってゆくばかりだった。

 どうしようと悩んでいるうちに、何度も何度も――本当に何度も――男に抱かれた。

 やめてと懇願しても男は聞き入れなかった。少女は逞しい剛棒でアソコの奥まで突き回され、肉体の歓喜に引きずり込まれて逝きまくった末、男の濃厚な子種を子宮へ渾々と注ぎ込まれた。

 やめにしたいと思っているはずの自分が、気付くと、男にからだを弄られて悦び、ズポズポ出し入れされる快美感のことしか考えておらず、無意識にアソコを締め付け、深々と突き入れられての奥出し射精を気持ち良く受け止めながら一緒に逝っている――――。

 男との子作りセックスはどんどんと回数が重なっていった。セックスの快感と絶頂の感覚、そして種付け射精の感触の気持ち好さだけが高まっていくばかりであった。

 ただ、その頃になると周りでもほとんどの女性が男と関係を持つようになっていた。

 皆んなと一緒に村の仕事をしているんだ、と気付き、それでだいぶ心が晴れたような気がした。

 少年の顔を思い浮かべると胸が痛くなったが、それも男とのセックスの最中に溶け散じるように消え和らいでいく。

 痛みが消えれば消えるほど、気持ち好くなっていく――幸せな気分になる――

 オチンチンを突かれるのがたまらず、オマンコの奥で射精されると大きな幸福感にも似た言いようのない気持ちになる――

 男と交わっていると頭がカラッポになるようになった。カラッポになるぐらい満ち足りた気分になるのだ。少年を思い出さないといけない、男とキスしたり子作りするのをやめないといけない、普段はそう考えているのに、

(もう……麻痺しちゃってるのかな…………)

 いったん事が始まってしまうと、躰の奥に燻る快感の余韻が一気に燃え盛って全身を支配し、何も考えられなくなる。ただただ男が──男のチンポが欲しくなってしまうのだ。

 さっきも短い時間の中、上がり框に手をついての碁盤責めと駅弁を一回ずつ、いつもと違ってほぼ射精に向かうためだけの抽送と荒っぽい愛撫だったのに、それだけで少女は軽いアクメに達するほど感じてしまっていた。傘の大きな極太松茸でオマンコをハメられて擦られたり突かれたりの末、胎内で熱くて固い肉棒がドクンドクンと脈動し、からだの奥底に精液が当たり続けるのが無上に心地よく、それ以外はどうでもよくなってしまう――その瞬間は少年すらも────

(ああ……!)

 ジュン――とアソコが疼く。紐に擦られる気持ち良さが深まり、

「はぁあん♥」と、ひときわ高い声を出してしまった。

 男は白く濁った汁でドロドロになった紐を肉溝から抜き取ると、土間に膝をついて淫棒の先端をぬかるんだ入り口に押し当てた。

「ふにゃあぁ……♥」少女の目の潤みが一層深みを増す。

「こういう時、なんて言えばいいんだっけ?」

「ぁ、あ……ごめんなさい、ご主人様ぁ……」

 媚びるような表情に変わった少女は、赤い舌を覗かせながら自らの指で秘陰を拡げた。

 彼女自身の蜜汁も加わっている白濁の粘液が、トロトロと垂れ落ちていく。

 そこに戯れるように亀頭が膣口を浅くヌプヌプと出入りする様を、快楽(けらく)に細まった双眼で少女は見つめながら、

 

「ご主人様の逞しいオチンチンで、たくさん子作りしてもらってる、私のオマンコ……すっかりいやらしくなったこの穴を、もっと、もっと、いくらでも……使ってください…………♥

 ……そして、私にも……ご主人様の赤ちゃんを孕ませてください……♥」

 

と、少女は澱(よど)むことなく言い切った。

「よくできました♪ じゃあ、イクト君がお気に召さなかったキミの水着姿、ボクがじっくり眺めながら愛してあげるのん♥」

 男はそう言って腰を押し進めた。

 

 ずゅにゅぶぶ――

 

 やわらかい埋没音。

「ひにゃっ、にゃああ~ッ♥♥!!」

 外に聞こえてしまうのではないかというぐらい大きな嬌声を発して少女が仰け反る。

 彼女の足首の横幅ほどはあろうかという太さの剛塊が、ほとんど抵抗もなく一気に入ってしまったのだ。

「ののの……まるで底なし沼のん♥」

 少女の膣内はすっかり出来上がっていて、熱くも柔らかくうねり、

 男のオス肉をどこまでも深く迎え包んだ。

 男は気持ちよさそうに息を吐くと、少女の脚を両肩で抱え固め、最初から速めに小気味よく腰を振り始めた。

 

 ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ、ズチュッ

 

「あっ、あっ、にゃっ、にゃぁっ、ああーっ♥!」

 傘の太く広い雁首に掻き出された白濁が一気に溢れ、ねろねろと切れ目なく滴り落ちてゆく。

 畳に伸びた少女の表情に瞬く間に快美が広がり、涎を流しながら両腕をだらしなく伸ばし、心地よい律動に全てを委ねる。

 ――もうすっかり肉棒の虜になっている少女の痴態を、男は愉しそうに眺め下ろした。

 以前にもここでこの少女を抱いたことがある。その時点ですでにもう彼女はほとんど男のモノになっていた。あの時は夜を明かして大勢の娘たちと乱交を楽しみ、その群れに混じってこの少女も四つん這いに尻を上げて並んでいた。自分の順番が来て男に侵入されると他の娘たちのように恥ずかしがることなく大きな声を張り上げて悦び、あさましく逝きながら種付けられる姿を周りに見せつけた。

 あの時よりもさらに表情は淫らになり、アソコの具合も磨きが増し、からだも心もいやらしさを深めてきている。

(よくバレないものだのん)

と、男は密かに心の中で嗤った。こんなに女の色香を漂わせるようになってきているのに、それでもまだ気付かないというのは、注意力が足りないのか、それともあるいは……あまりに近しい存在のため分からないのか。

(蚊帳の外なんだねえ)

 少女の秘肉の美味に心の中で舌鼓を打ちながら、この少女と一緒に暮らしている男への憐れみを一層強く感じた。

 耳を立てると、外からその少年の声が聞こえてくる。少女を待ちわびてのん気に子豚と戯れ始めたらしい。

 彼は少女が今この小屋の中にいることを知っている。着替えて戻ってくるのを待っているのだ。

 二人だけで海水浴に来るなんて仲の良いことだ。誰もいない浜辺でこんなに美しい娘を独り占めできるという状況。もし自分が少年の立場だったら舞い上がってしまうかもしれない。

 だが、キミが待ち望んでいる少女は。

 

 

「あにゃあっ、あ、あっ、あぁん、あーっ、あにゃっ、あぁあ……♥」

 

 キミの少女は、今ここで違う男に股を開いて淫らな媚態を見せ、アソコの奥までズポズポと肉棒をハメられて悶えながら、その快感に蜜を溢れさせ悦び泣いているのだ。

 

 仲の良い友達、気になる関係。そういうレベルではない。

 何も知らずにいるキミのすぐ近くで、別の男とセックスしているのだ。

 

 しかも子作りセックスだ。はっきりと明確に子供を作るという目的でセックスしている。少女はそれを──内心どうであれ──村のためだからと了承している。だがどんな理由があろうと、子供を作るというのがどういうことなのか彼女自身理解しておらず、よって子作りの意識が極めて薄かろうと。

 

(イクト君、すずちゃんを孕ませるのはキミじゃなく……このぱん太郎様のん♥)

 

 男の肉棒がひとたび少女の秘陰に埋め込まれれば、気紛れでも起こさない限り行為が終わるまで外に引き抜かれることは滅多になく、驚異の妊娠率を誇る濃厚な白濁液が何度も少女の子宮に浴びせかけられるのだ。

 

 違う男に気持ち好くされ、キミを忘れるほど夢中になっている。違う男にアソコを最奥まで征服され、開発され、絶頂の高みに登らされ、子宮に当たる感触がわかるぐらい勢いの良い盛んな膣内射精を味わっている。

 

 少女はそれを受け入れている。悦んでいる。こんなに近くにキミがいるというのに、キミとは違う男にからだの奥まで許し、蜜穴を発情させて雌肉をうねらせ、深いところまで繋がり合いながら、女の悦びを植え付けられてトロトロにとけているのだ。

 

 溶けるような快楽の果てに、少女のからだの奥で、キミではない男と、キミが想っている少女が、二人の愛を結ぶ。

 少女の愛が待つ場所に、キミのものではない愛が注がれ、一つになっているのだ──。

 

 

 実際にこうして少年本人の存在を間近に感じると、この上ない勝利の優越感に酔い潰れそうなほどであった。

 紐水着で悶え喘ぐ少女の姿を存分に堪能した男は、頃合いを見て脚から腰に手を移して少し引き寄せ、結合部が肉に埋まって見えなくなるぐらい密着し、ピストン運動からこね回しを主体としたゆっくりとした抽送に切り替えた。

「ああ~♥! にゃっ♥! んにゃ、あっ、ああ~っ♥」

 秘陰の入り口全体を擂り潰されるような甘い刺激に、突かれるのとはまた違った反応で切なそうに身悶える少女。

「ののの、オマンコツルツル気持ちいいのん♥」喉を鳴らすように喜声を上げる男。

「ボクもチン毛剃ったらもっとくっついてキモチイイかな?」

 やや動きを落として男が少女の耳元でそう訊ねると、悦びの雫をこぼしながら、

「そ、そしたら……わ……私が剃ってあげるぅ……♥」

と、少女は微笑み返した。

「その時はお願いするのん♥」

 男は緩やかな腰振りのリズムを保ちながら、うっとりと感じている少女に顔を近づけて半開きの唇に触れた。少女は当たり前のように舌を出して男の舌と絡み合い、二人の唇は重なったり、少し離れたりを繰り返した。

「ん……んちゅ……ん……んむ……♥」

 海側に面した突き出し窓がひとつ開けられているのみの薄暗い小屋の中は蒸し暑く、二人ともあっという間に汗だくになる。しかし、どちらもまったく気にとめることなく、むしろぬるぬるになったからだを押し付け合うように密着しては蠢き、香気と獣臭が混ざった匂いを満腔に満たしながらさらに昂ぶっていく。

 外だけでなく、少女の膣内(なか)も体奥から湧き出る蜜汁で濡れまくり、結合部がぐちゅぐちゅと淫雑な水音を発していた。男は挿入時に潤滑液を使ってなかったが、使う気など起きないほど滑らかな抜き差しであった。

 締め付けが悪いわけではない。それどころか襞の波が奥までびっしりと続く少女の肉洞はたまらない刺激を生み出し、締まりも反応も上々、膣肉も以前にも増してギュッと身が詰まっているようであった。

 いよいよもってこの少女も、凶悪な太さの男の肉棒を苦もなく迎えられるようになってきたのだ。

 それは男にとって、この少女を支配する愉悦感がさらに深まる事実であった。常人から逸脱した男のモノを受け入れるための肉体変化がもう一段階進み、ここまで自然にすんなり孔が拡がるようになったのだから。

 男は緩やかな動きを早仕舞いにし、抽送の速度を上げた。

 本当はもっとじっくりねっとりと犯した末に濃厚に濃密を重ねた子種を注ぎ込みたかったが、残念ながら今回はさっさと終わらせないといけない状況であった。

「すずちゃん、出すからね」

 男がそう言うと、少女はコクコクと頷き、男の腰を脚で挟んだ。男の胴回りが太ましいため脚が交差しない。

「きて、きてぇ……♥!」

 少女の声音に躊躇いの色はない。本気でそう言っていた。

 男はそれに昂奮して腰の刻みをさらに速め、少女の奥まった場所をひっきりなしに突き、擦り上げた。

「のの、のの、のの……♥!!」

「ああっ、ああっ、ああっ……♥!!」

 少女もテンポを掴んで腰を揺り動かす。

 最後に向けた共同作業は見事なほど息が合っていた。

 

「ぱん太郎様、ぱん太郎様ぁ……♥!!」

「すずちゃん、すずちゃん、イクのん、イクのん……♥!

 ののッ…………ッ♥♥!!!!」

 

 ググッと男の腰が進んで止まった。

「アアーー……ッ♥♥!!」

 少女の長い脚も震えながら高々と揚がる。

 仰け反る二人。強張る四肢。

 ドクドクドクドクと、際限のない種付け射精が少女の膣奥で始まっていた。

 中出しは何度やっても飽きることがない。この瞬間だけ、ドロドロに煮え滾った性愛という名のマグマが噴火して大空を翔び超し、彼方にある何か尊いものに触れられるような気がした。ほんの刹那だけだが、確かにそれはあった。ひょっとしてそれが“生命”という何もかもを燃やす始原の炎かもしれない。それが女への欲望が尽きないという理由かもしれなかった。いい女ほど執着してしまうのは、昂奮が大きければ大きいほど触れられる時間も濃くなるからなのか。

「のの、すずちゃん孕ませたいのん……! 気持ちいいのん……♥!!」

「私もおぉ…………♥!!」

 いつもならもっと大きな絶頂に包まれながらほとんど喋る余裕もなく、というか喋るぐらいなら全神経を股間に集中させて最後を迎えるのだが、今日は違った。

 だが男の射精はまだ続く。脈動の力強さは衰えることがない。少女の秘肉の搾り取るような動きも底なし沼に吸い込まれるようだった。

「ああぁ……ぱん太郎様の熱い精子が……子宮に来てるよぅ……♥」

「ののぉ……♥」射精の快感で何度も深い嘆声を漏らしながら、男は訊き返した。

「わ、わかるのん……?」

 少女は首を横に振り、うっすらと瞼を開いて煌めかせた。

「ううん……でも、わかるの……♥ だって、ぱん太郎様が、こんなに私を孕ませようとしてるんだから……♥ あぁん……♥」潤みきった媚声。

「ぱん太郎様の、とっても濃い精子が、私を孕ませたくて、どんどん子宮に入ってくるぅ……♥ 」

 すぐ外にいる少年のことなどすっかり忘れた表情に、男はキスしたくてたまらなくなり、少女も嬉々としてそれを迎えた。

 息の掛かる距離でぱん太郎は喋った。

「すずちゃん、ごめんね……せっかくイクト君と……海に遊びに来てる日に……♥!」

「ううん……♥ 行人には悪いけど、ぱん太郎様が注ぎ終わるまで、待っててもらうからぁ……♥!」

「わかったのん……しっかり、最後まで、すずちゃんの子宮に……ボクの精子を送り込むからね♥」

 その一方で、寝取りの楽しみ方としてこれはどうか、とも男は心の隅で思った。こんなに近くに意中の存在がいるというのに全く眼中になくなるというのも、それはそれでなんだか残念なことだ。気にしてくれた方が昂奮する。最高なのは、気にしながらも快楽に逆らえない状態である。

 だがあまり贅沢な欲求ばかり並べても仕方ない。他の娘たちが次々と骨抜きになっている中で、この少女にだけそれを許さないというのも酷な話である。できればずっと少年の傍にいてもらいたいが、まあ、なるようになればいい。今の出来でも上々ではないか。

 男は昂奮のままに、まだ終わらない射精に蕩けた息をつきながら少女のふくらはぎを掴んで屈曲位にし、無意識に子宮口を探し出して肉棒の先端を押し付け、噴射に合わせて腰を動かし子宮の壁をぐにぐにと突き押した。

「うにゃあああぁあぁん…………♥!!」

「まだ出る、まだ出るのん……♥!」

 理性の消失した目で艶声を漏らし、男のなすがままになる少女。結合部からとめどなく溢れてくる白濁汁は少女の胸の谷間まで到達し、少女はそれを乳房に塗り広げた。精子まみれになった自分の指でクニクニと両乳首を抓みながら、

「奥で、奥で、まだ……びゅくびゅく……い、逝って……わ、私もまた……イ――クゥ……♥! んにゃあああ…………♥♥!!」

 ビクビクとまた少女のからだが痙攣した。緊張が緩みつつあった膣内も肉壁がキュウゥーッと再び強く締まる。連続アクメに達したようだった。

 言葉が尽き、後は無言で絶頂に溶け合う二人。ただお互いの生殖器だけが強く強く感覚を共有し、癒合したように一つとなる。

 至福の刻(とき)であった……。

 

 ――やっと肉茎の脈動が止まり、肉ヒダのうねりも緩やかになっても、二人は深い満足感に包まれたまましばらくの間動くことはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

  3

 

 

 やがて乱れていた呼吸も落ち着き、シーンと閑かになった室内に、

 

『とんかつー、調子に乗ってあんまり遠くまで行っちゃだめだよー』

 

 少年の声が大きく響いた。子豚と一緒に海に入って遊んでいるらしかった。

 事が済んで、周囲の音が耳に入ってくるようになったのだ。

 オルガズムが過ぎ去った少女は、汗でべっとりと頬にくっついた髪もそのままに、心地よいぬるさの湯に浸かったような顔で、冷たい床板に頬を当てて遠い目をしながらその声を聞いていたが、

「……行かなくちゃ…………」

と、ポツリと気怠げに呟いた。

 それを合図に、まだ固く勃起したままの肉棒がヌ"ボッと引き抜かれて男が離れると、少女はのろのろと起きて手拭いを取り、行為の後始末を始めた。

「ここはやっとくのん」

 頷いた少女は自分の躰だけ拭い、アソコを綺麗にし、リボンを結び直して髪を調えた後、青のラインに白地のビキニを取り出した。

 水着の着替えが済むと、

「じゃあ、行くね――」と言い残して出ていこうとしたが、

「すずちゃん」

 戸を引こうとした少女の手がピタッと止まった。

 後ろに立った男が、少女のからだを両腕で包み込んだのだ。

「あ……だめ……もう…………」

 甘く上擦った声。

 戸の外からは依然、少年の快活な笑い声が聞こえてくる。

「行かないと……本当に気付かれちゃうよ…………」

 男は目を細めた。ここで少女を困らせる気はなかった。

 より深く罠に落とすためには、より行けるところまで行く必要がある。

「わかってるのん。今は行っておいで。でも、……またしたくなったら……ね」

 少女の内ももと脇腹をゆっくりと撫でさすりながら、男は耳元で囁いた。

 少女の首から上に再び赤みが差していく。

 からだの震えは今にもくずおれそうなほどであった。

 一度だけ秘裂の辺りをそっと触ると、淫猥に湿った音がして指が簡単に沈み、少女の背すじにゾクッと甘い震えが走った。

「にゃあっ…………はあぁ…………♥ ………………うん………………♥」

 はっきりと甘えた声で、少女はコクリと頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

  4

 

 

 ぱん太郎は命令しなかった。

 だが結局、すずは自分の意思で、三度も行人の目を盗んで小屋へ舞い戻ってきたのだった。

 その度に二人は短くも熱い抱擁を交わし、性悦の昂ぶるままに繋がり果てた。行人がすぐ外にいるのにも関わらず本能のままにぱん太郎の種を受精する行為を繰り返した。

 青い性が開花した美少女と、精力無尽の色欲魔。

 行人の声を間近に聞きながら交わり爛れ、互いの体液を混じり合わせて一つの深みに堕ちていったのだ。

 夕暮れ前に海水浴が終わると、すずは師匠のところへ寄るからと言って先に行人を帰した。彼女の師匠であるしまとらがぬしを張っている南の森は、この浜からさほど離れていない。

 少年は何一つ疑うことなくとんかつを連れて帰宅していった。 

 入れ替わるように浜小屋から現れた全裸のぱん太郎が、今まで行人がいた位置──すずの傍らに立つと、少女を抱き寄せてその肌をまさぐりながら、一度着た衣服を脱がしてゆく。波打ち際で生まれたままの姿になった二人は海に入って戯れ、情欲を覚えたらそのまま海の中や砂浜、涼みの木陰、近くの水場などで合体し、淫液と痴声をまきちらしながら愛し合った。着衣セックス以外に何かを身に纏うということはなかった。

 二人だけの世界。

 これまではぱん太郎の方から何かしないと反応を返さなかった少女が、“自分からぱん太郎を誘って”きた。

 セックス中昂ぶっている時に求めてくることはあっても、他の娘たちのようにあからさまにやりたいという意志を示したり、誘惑してきたりといったことが今までなかったのがすずだった。行人の存在があったからだろう。

 それが――ただでさえ男好きのする完璧なプロポーションと愛らしい顔立ちを兼ね備えた美しい娘が――命じられるまでもなく自分から脚を開き、白濁まみれになったつるつるの秘淫をさらけ出して誘うように尻を振りながら、「して……♥」と、物欲しそうな色目を隠すことなくぱん太郎に乞うのだ。

 行人と遊んでいる時に小屋へ戻って来たこと、ぱん太郎とここに残ったことも、彼女自身が選んだことであった。

 誘われるがままに何度目かの熱い一戦を終えたぱん太郎が寝転んで心地よい余韻に浸っていると、

「……まだしていい?」と、尖塔の上にまたがって淫慾にまみれた秋波を送り、許しが出ると喜んで肉棒を胎内に埋(うず)め、

「ああ♥ ああ♥ いいのお、ぱん太郎様のオチンチンいいのおッ♥♥!!」

などと悦び叫びながら騎乗位で思うさまに腰を振りまくり、ぱん太郎の射精欲がこみ上げてくると、

「出してぇ、出してぇ♥ ぱん太郎様の熱いせーえき、私のお腹の奥に思いっきりぶっかけてぇ♥♥!!」と、ぱん太郎が何もせずともすず自ら腰をひねって搾り取るように肉襞をうねらせ、射精が始まると痺れたように弓反り、陶酔に包まれながら濃厚な種付け噴射を最後まで味わう。

 これまでにないすずの積極的な奔放さ、ふりまかれるフェロモンに、ぱん太郎の股間は極度の昴奮でガチガチに固まり続けた。すずの中でびゅるびゅるびゅるびゅると、とびきり濃厚な精液を砕ける波濤の勢いで何遍も吐き出した。この少女の初めてをいただいた時以来の途方もない射精感であった。その度にすずも負けんばかりにギュウギュウと締め付け、官能に満ちた声を上げながら身悶え、連続絶頂の嵐に舞った。

 いきなり変わったとはぱん太郎は思わなかった。すずはもうすでにぱん太郎をほとんど受け入れ、行為中においてはこんな姿を前々から見せていたし、中出しも厭がらないようになっていた。注意深く観察すれば、その肉体は日に日に女らしく成長し、特に秘肉の充実具合は目覚ましく、蜜壺の奥までとろけてぱん太郎の剛棒を難なく受け入れられるようになり、いつ孕んでもいい準備が進んでいた。

 充分に追い詰められていた獲物に必要なのは、後はきっかけだけだったのだ。

 この時のすずは、秘肉の締め付け具合やアクメの達し方も、明らかに今までとは違っていた。すずもぱん太郎の肉棒の漲り具合に対して同じことを感じたようで、今までのような温い結合ではなく、初めから貪るようなセックスで二人は燃え上がり、あっという間に何度も絶頂に達した。

「すずちゃん♥! すずちゃん♥! また出るのん、ガチガチチンポからまたびゅるびゅる出るのん♥! すずちゃんの子宮にびゅるびゅる注ぎ込むのんッッ♥!!」

「にゃあぁあんっ、ぱん太郎様、ぱん太郎様ぁっ♥! 奥でびゅるびゅるしてっ♥! いくらでもぱん太郎様の子種注ぎ込んでえッ♥!!」

 互いの名前を呼び合いながら深く繋がり、二人は何度も何度も官能に震え同時に逝った。

 子宮に肉棒を当てられながら精液を注がれるフィニッシュに身悶える姿も、すっかり板に付いてきた青リボンの少女。子宮に直接種付けられながら、別世界にいるような目、口をパクパクとさせ、絶息しそうなほどに昂ぶり乱れた嬌声を漏らす。

 日が暮れると小屋へ籠もり、獲った魚での夕餉もそこそこに、再びケモノ同士になった。

 周りなどまるで気にせず発情しまくった二人の喘ぎ声が森と海に染み入ってゆく。

 股間のぬめりは少しも乾く暇がなかった。

 こんなにも乱れるすずとこんなにも長時間交わっているのは、さすがに初めてだった。少年に最も近しいこの少女を早く堕とすことはなるべく避けたかったので、二人きりで一夜を過ごしたりすることはわざと控えていたのだ。

 だが今日は止まらない。最近は少々緩みが出てきていた、この少女を本気で孕ませたいという気持ちが大津波のように押し寄せ、それがそのまま具現化したような射精で、ぱん太郎は何度も何度もすずの子宮を押し流した。その度にすずは、万力のように肉棒を締め付けながら、ぱん太郎に負けないほどの昴奮にまみれた絶叫を放った。

 もうほとんど猿のように性器を擦り合わせることしか考えていないようなセックス。

 小屋に入ってから8度目の正常位、21回のラストスパートに移ろうとする前に、ぱん太郎はすずに問いかけた。

「イクト君が家ですずちゃんを待ってない?」

 そのくせ腰は情熱的なストロークで動き続けていて、ヌプヌプとすずの秘肉を往復していた。

「にゃ……あ……あ……♥ い、行人なんて……どうでも……いいからぁ…………♥」

と、すずは淫悦が縁に宿る目を瞑りながら頭(かぶり)を振って答えた。快楽に逝きすぎて歯の根が合ってない声。

「そうだよね、すずちゃんはイクト君と帰らずにボクと子作りしてるんだもんね。今夜はボクのお嫁さんみたいなもののん」

「お……よめ……さん……?」

「そう、今だけ特別♥ こんなにいっぱいえっちしてるのは、ボクのお嫁さんだからって考えるのん♥」

「うにゃあぁぁん……♥」すずは嬉しそうに微笑みながら頷いた。

「わたし、わたし……今夜だけ……ぱん太郎様の、およめ、さん……なるぅ……♥」

 すずの肉筒が幸せそうにキュンキュンとうねった。

 ぱん太郎の笑みが歪んだ。

「じゃあボクはすずって呼ぶから、あなたって呼んでね。お嫁さんが旦那様の子どもを宿すのは義務なんだから、すずは今まで以上にボクのチンポを受け入れるんだよ♥」

 ぱん太郎はさらなる昴奮でひと回りもふた回りも膨らんだ肉棒でラストスパートに入った。

 

 ズチュッ! ズチュッ! ズチュッ! ズチュッ! ズチュッ!

 

「ああ、ああ、あなたぁ、あなたぁ♥! すごい、すごいよぉ、あなたのチンポすごい感じるう♥! すっごく逞しい大人チンポ感じるのお♥!!」

「すず、すず、すず! ボクのカワイイお嫁さんを絶対に孕ますのん!」

 まるで本当に結ばれているかのように、相手の名前を連呼する二人。

 さっきまでとはまた違った、一体感が異様な粘度をもってへばり付いたような昴奮であった。ぱん太郎は背中を丸めてうずくまったような体勢ですずを強く掻き抱き、熱烈に唇を吸い合いながら、二人はまるで皮をくるんだ饅頭のように密着した。

 ごっこ遊びと頭のどこかではわかっているのに、異様な快感、多幸感に包まれる。

 明らかにぱん太郎の精子を欲し、どこまでも男根を呑み込もうと奥へ奥へとうねりまくる蜜壺。

 そこへ迷いなく突き進む熱く固い生殖棒。

「すず、そんなにボクの子ども欲しいの!? ボクが欲しいの!? イクト君よりのん!?」

「行人のなんか欲しくない、あなたのがッ、あなたの赤ちゃんが欲しいのおッ♥!!」

 ゾクゾクゾクとぱん太郎の背すじをこの世のものとは思えないほどの快楽が脳天まで駆け巡る。

 また一つ、少年と少女の間に生まれるはずの大切な何かを奪った気がした。

「すずッ、出るッ、キミの愛しい人の精液がキミに入るからねッ♥! すずッ♥!

 ボクとキミの……夫婦の愛を…………作るのん……♥♥!!」

 もうどこが底なのかわからないほどドロドロにぬかるんだ蜜壺の奥まで肉棒を突き入れ、

 

「ノオオオッッッ!!!!!!!!」

 

 その咆吼でビリビリと小屋の壁が震えた。

 

 ビュググググググググググッッッッッ!!!!!!!!

 ビュグビュグビュグビュグビュグビュグッッッ!!!!!!!!

 ビューーーーーーッッッ!!!!!! ビューーーーーーッッッ!!!!!!

 

 孕ませるという意志をこの上なく雄弁に物語る破裂せんばかりの豪射。

 すずの喉からも、幸せの絶頂に達した断末魔がほとばしった――。

 

 

 ……………………。

 この日最大の射精が終わると、ようやく異常な興奮が途切れ、死んだような虚脱に包まれてぐったりした二人だったが、ぱん太郎はすぐにまた、緩やかに性器を擦り付け始めていた。

「ぁあ…………ぁあ…………♥」

 重い疲労感が全身に漂うすずは、ぱん太郎の抽送にもうほとんど反応を返せず、蜜壺からも緊張が失われていたが、逝き尽くしても恍惚がなお色濃く残る表情で甘んじて受け止めていた。

 ぱん太郎はそのアクメ顔を眺めながら、

「イクト君ごめんのん、すずちゃんはこの通り、ボクのお嫁さんになっちゃったから♥

 ボクとの子作りに忙しくて、キミのことなんてもうどうでもいいのん。一人寂しく夜を過ごしててねえ。

 すずちゃんはボクが責任もって、夫婦のらぶらぶせっくすで孕ましておくから♥」

と、腰を動かしながら喋り、細かく痙攣しているすずの胎奥へまたドクドクと白濁液をまきちらした。

 それからも、激しくしなくなったとはいえぱん太郎はまるで玩具で戯れているかのようにすずのからだを抱き続け、

「すず、すず、愛してるのん♥」と、その耳元で囁きながら、何度も何度も飽くことなく彼女の子宮へ精液を流し込んだ。すずの口からはもはや不明瞭な喘ぎ声しか漏れなかったが、それでも時折からだを張り詰めさせて逝き、ぱん太郎の子種をからだ深くで受け止め続けていた。

 時間も眠ったようなプライベート・ビーチ。

 先ほどまでその夜気を破くように男と女の情欲にまみれた淫声が響いていたが、今はまた元の静けさを取り戻しつつある。

 

 だが、この静寂満ちる暗闇の中で、一人の少女が変態しようとしていた。

 いや……一人の男に変えられようとしていた。

 

 誰も来る気配などなく、いよいよぱん太郎の精液肉壺と化したすずは、もはや呂律の回らなくなった舌で、

「あにゃたぁ……あにゃたぁ……しゅきぃ……しゅきぃ……♥」とうわごとのように繰り返し、中も外も全身精液まみれのまま、ぱん太郎に注がれつつ幸せそうに気を失っていった。

 

 

 

第13話に続く)

 

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最終更新:2022年10月23日 13:30