ながされて藍蘭島エロパロSS
『寝取られて』 第7話
1
初めて自慰をしたその翌晩、そして翌々晩も、どうしてもまちは寝付けず、長い時間悶々としたあげく、とうとう根負けしたように秘園へと指をのばしていた。
「んっ……んっ…………♥」
声や音が隣の部屋に聞こえないよう、蒲団の中での密やかな行い。
ぎこちない指遣いでもまちの花芯は熱く濡れ、心地良いさざ波が全身に流れる。
心の中では、必死に行人の姿を思い描いていた。
――はずなのに、ぱん太郎と女たちの光景が行人を押し退け、占拠してしまうのである。
そして、ぱん太郎に責められる女の姿に自分が重なって――
「ンンン――ッ♥!」
うつ伏せに腰を揚げて陰核を擦りながら、まちは逝った。
顔を埋めた枕を強く噛む。
アアッ――……!
アソコがキュウッとして、ビクビクと尻が弾む。
しばらく絶頂の余韻を味わった後、脚の力を抜き、くたりとからだを伸ばした。
微睡むような心地よさに包まれ、気分が落ち着く。
……けど――
(ま、また……)
心が暗く沈む。
また、最後はあの男だった。
昂ぶってくると、どうしてもあの男が出しゃばってきてしまう。
ならばやらなければいいと自分でも思うのだが、いくら寝返りを打っても打っても目の冴えが取れないのだ。
見てしまったものが刺激的すぎたんだわ――。
(情けないわね…………)
他の子たちの前では年上ぶって偉そうにすることもあるのに、気付いてみれば、一人寂しくこんな事を……。
「あーもう!」
暗くなる気持ちを払うように声を出し、まちは跳ね起きた。
「また眠れなくなっちゃったじゃないの……」
散歩でもして気分を紛らわそうと、夜着のまま境内に出た。
外は雲一つない穏やかな夜空が広がり、満月が煌々と輝いていた。
閑寂とした神社内を歩くと、深更の空気が温い肌に心地良い。
しかし、さっき慰めたというのに、なかなか眠気が訪れなかった。
「ふぅ……」
まちは鳥居の下で石段に腰掛け、何度目か知れない溜め息をついた。
なんでこんなにあの男を気にしてしまうの……。
自分で自分の心がわからなかった。
──と、その時、
「まちちゃん」
不意に頭上からそう呼ぶ声がした。
「え?」
思わず抜けた声を出したまちは首を左右に動かし、最後に上を振り仰いだ。
やっほー、と(文字通り)透き通った手を振りながら、全身を仄かな青白さに輝かせた幽魂体が、鳥居の笠木に座っていた。
顔かたちも髪型もまちに瓜二つ。
「ひ――ひいお祖母様!?」
お役目様と敬われる大巫女・やしろ――の、幽体離脱した姿であった。
「私の姿がちゃんと見えるのね。あれからしっかりと修行してるみたいね」
隣に降りて来たやしろが嬉しそうに言った。
まるで生き写しのこの二人は、本人同士が並ぶと、髪と袴の色、そしてまちの方が胸が大きいところぐらいしか違いがなく、まるきり双子であった。だが、歴として曾祖母と曾孫の関係なのである。
「そ、そんなことより……今日はどうしたんですか、ひいお祖母様?」
まちは褒められた照れを隠すように、やしろにそう問いかけた。
「またあなたの霊気に乱れを感じたのよ」
「えっ!」
まちは驚きに口を開ける。そこまで心を乱していたのか。
「ふふ、冗談よ。今夜は月に一度の幽体離脱する日だから、ついでに近くまで寄ってみただけなの。そしたらまちちゃんがいたから」
「なんだ、そうでしたか……」
と、まちの肩から気が抜けた。
「どうしたの? なんだかちょっとヘンね」
「え、ええ……」
まちは少し逡巡したが、思い切ってやしろに告白することにした。
「実は、悩んでることがあって……」
「なあにそれは?」
「ひいお祖母様は、今、村で起きている事をご存知ですか?」
そう言いながらまちがやしろの顔を見ると、すでに知っている風であった。
「ええ、話には聞いているわ。他のぬしたちも気にしてるようだから」
「そうですか……それで、その、私…………」
「ひょっとして、まちちゃんも子供が欲しいの?」
「!? ちっちちち、違うわ!?」
「?」
やしろが首を傾げる。
「あ、いえ、そうじゃなくて、違わないんですけど、アイツじゃない方です。私は行人様がいいの!」
「誰も相手のことまで言ってないけど……」
「あ、う、そっそれは……!」
しどろもどろに真っ赤になるまち。
「うふ、可愛い♥ でもそうねえ……私もできれば玄孫の顔を見てみたいわ♥ ……だけど、それはまちちゃん自身の意志が大切だしね」
と、やしろは朗らかに言った。
「でも、こればかりは相手の意志もあってこそじゃないですか……。だけどそうしたらいつになることか……。いえ、もしかしたら、いつまで経っても…………」
「あら、すぐにでも欲しいの?」
「う……!」
固まるまち。
うう、ひいお祖母様……もうすぐ二十歳にもなる曾孫の心を汲み取って……!
まちは溜め息をついて力を抜くと、
「婚活、じゃなかった、子作りぶうむですから今は。私もその雰囲気に呑まれてるところがあるのかも知れません」
夜空に浮かぶ満月を見上げる。
「──だけど…………」
それ以上言葉が続かなかった。
まちに習って月を眺めながら、
「ごめんね、みんなの大事な人達を守れなくて……」
と、やしろは呟くように言った。
十数年前に島を襲った大津波は男衆を乗せた舟を島外に流し、あわや村も全滅かというところを、やしろとぬし達が力をあわせて救ったという経緯がある。
「そんな、ひいお祖母様……! ひいお祖母様のせいじゃ……」
「……運命って、時には残酷よね。様々な条件が重なって、どうしようもない事が起きる時もある。でも、私達はそれでも生きなければならないと思うわ」
やしろはまちに顔を向けた。
「女の子と同じぐらい男の子がいるのが普通の世界。それなのに、今の藍蘭島、いえあなた達を、酷い世界に置いてしまってると思うわ。とっても申し訳ない気持ちでいっぱい……。そんな中で、異変とも取れる今回の事が起こっている。
私は、これも運命じゃないかとも思ってるの」
「運命……ですか……?」
「大げさに言ったらね。生きるってことは、とにかく何かを選ぶってこと。まちちゃんはまちちゃんが選びたいものを選べばいいと思うわ。何を選んでもいいのよ。苦しい道でも、楽な道でも。ただ私から言えることはね、まちちゃん」
やしろは青白くゆらめく手を曾孫の手に重ねた。
「あなた達が何を選んでも、わたし達は守り支え合うってことよ。私はお役目で龍神島からあんまり離れられないけど、まちちゃんとあやねちゃんのことをずっと想ってるわ。これからもみんなで、この藍蘭島で生きていきましょう」
「ひいお祖母様…………」
二人の頭上で満月が煌々と輝いていた。
心を決めたまちは、やしろに自分の考えを打ち明けた。
「ええー」
さすがにやしろは呆れた声を上げた。
「それは……やめといた方がいいんじゃない?」
まちが話したのは、魔胎避妊の術であった。
昔から人間が人外の類にかどわかされる例はあり、巫女や女退魔師ともなるとその危険性は現実味を帯びる話になる。女犯妖怪や淫鬼夢魔に手籠めにされ、魔性を孕まされる場合もあるのだ。
そんな時の最後の切り札、自衛のための手段であった。
この防衛策をやしろの書物から見つけ出したまちは、この術で孕むのを避けつつ、ぱん太郎に女にしてもらえれば、身籠ることなく女らしさだけを身に付けられるのではないか、という考えを立てたのだ。
「でも、他に良い方法が思いつかなくて」
まちの顔が哀しそうに歪んだ。
「行人様はニブチン、私は行き遅れ、他の子たちには次々と抜かされて……。私はもう、どうすればいいか」
「ああよしよし、ごめんね軽い気持ちで反対しちゃって」
と、やしろは本気で泣きそうな曾孫の頭を優しく撫でた。
「さっきは建前で渋ったけど、まちちゃんなりに考えての事ならいいのよ。ただちょっと体当たりすぎるというか……いいの? 初めての相手が行人クンじゃなくても」
「そりゃできればあんな奴なんかにからだを許したくない……行人様がいいわ……けど、それが無理だから……。それにホラ、どうせもう処女なんてあんまりいないし」
「ぶ、ぶっちゃけてるわね。……まあいいわ。そこまで決意が固いのなら、やってみなさいな」
心強い一言に励まされた気分になり、まちは愁眉を開いて頷いた。
「ところで、あの術って本当に大丈夫なんですか?」
「ええ、うちの家系でもそれで何度か助かったこともあるというわ。今夜はもう遅いから、明日にでもこっちへ来なさい。私が手ずから術をかけてあげるから」
2
翌日、まちは真海龍神社で曾祖母と対面していた。
「今日はよく眠ってらっしゃるわ」
「え……“今日は”?」
「最近、明らかに目覚めたような気配がしたの。すぐにまた眠っちゃったし、その一度きりだったけどね」
やしろは予め準備をしていたらしく、まちに禊ぎをさせると、その髪の毛を一本抜いてから、裸のままで魔法陣の中に寝かせた。
「始めるわよ」
やしろはまちの傍らに立つと神経を研ぎ澄まし、印を結んで呪言を唱え始める。
まちの背筋によく覚えている“痺れ”が這い登ってきた。峻烈さすら感じさせるやしろの霊気であった。
呪言を明瞭に唱えながら、やしろは懐から一枚の霊符を取り出す。
霊圧が周囲に定着すると呪言が一旦止み、今度は和歌を詠むようにして呪歌が始まった。
抑揚を抑えた一節ごとにやしろの指が霊符を引き裂いてゆく。
ついにはひとつまみできるほどの紙片となったところで、それが二つに引き裂かれたと同時に、歌詠みが終わった。
どちらも円と線を組み合わせた小さな紋様が残っていた。
やしろはしゃがみ込み、その一枚をまちのへその下にそっと乗せた。
そしてもう一方の紙片を舐め、紙で作ったヒトカタの胸部にまちの髪の毛を挟んで貼り付ける。
まちの躰の向こうにヒトカタを置くと、また結印して呪言を唱える。
陣内に肌が粟立つほどのやしろの霊気が再び膨れあがり、それはまちの下腹部とヒトカタに集まっていった。
そう、二枚の紙片に。
呪言が意識の下に沈むように小さくなってゆきながら、やしろは霊気を凝縮していく。
空気が張り詰めていく。触れれば切れそうなほどの緊張感。
息も瞬きも止め緊迫を解かないまま、やしろはまたしゃがみ、まちの紙片に人差し指を触れ、ひと言ふた言唱えた。
紙片が蒼く光ったかと思うと、すう――と溶けるように、まちの体内へと消えた。
数秒、指先に神経を集中したまま、やしろはまちの下腹部に指を触れていたが、
「――よし……ちゃんと胎内に宿ったわ。ふぅ…………」
と、やっと集中を解いて立ち上がった。
空気が弛緩していく。
儀式は済んだようだった。
「こ、これで終わりですか?」
まちは上体を起こしてお腹をさすりつつ、多少不安を覚えながら訊ねた。
確かにお腹の中に微弱な霊気を感じる。
「あなたの膣の中に今の護片を入れたの。元は小さな紙切れだから、効力を失えば経血や分泌液とかで溶けて流れ出て害はないわ」
「これで本当に……アイツとしても……?」
「ええ、いくら中出しされたとしても、妖気を帯びた子種が子宮に入るのを通せんぼしてくれるわ。で、防いだ分はこっちのヒトカタが肩代わりしてくれるってわけ。持続時間はせいぜい数日だから忘れないでね」
「短所とか副作用とかはないんですか?」
「そうね……もし霊力が尽きたり破られたりしたら役に立たなくなっちゃうかもね。でも使わなければ百年や二百年は効力が続くほど霊気を籠めたつもりよ。伝承によればこの術が破れたことはないわ。少なくともうちの家系ではね」
「ぜ、絶対安全じゃないんですか?」
「この世に絶対なんてないわよ。この術自体、使われるのはかなり久しぶりだし。私だって使った試しがないわ。藍蘭島にはあそこまでガチエロな妖怪、かつていなかったしね。それに、霊力が尽きればどんな術だって破れるものよ。でもさっきも言ったとおりかなりの霊気を詰めたから、ものすごい勢いで弾いてくれるはず。
――それにどの道、危ない橋を選んだのはまちちゃん自身よ?」
確かにやしろの言う通りだった。
「そう……ですね……私自身です…………」
まちは下腹部に触れ続けながらそう答えた。
渡ろうとすれば崩れそうな近道の橋を選んだのは私自身。
だって、この川は深くて急で向こうまで遠くて、右を見ても左を見ても他に掛かっている橋なんて一つもありはしないんですもの。
そんな曾孫を、やしろは痛ましい瞳で見つめると、膝を折ってその頭を胸に掻き抱いた。
「ごめんね、まちちゃん……こんなことぐらいしかしてあげられなくて…………」
「ひいお祖母様……」
「私は何があってもあなたを応援してるから。頑張ってね」
まちはコクリ、と頷いた。
3
(もう覗きはお終いよ。腹をくくるのよ……)
脱衣所で最期の一枚まで脱ぐうちに、まちの覚悟はだいぶ固まっていた。
中出しされたって最後の切り札がある。
「外にいたのは私よ」
上擦った声でそう言いながら、戸を開けて風呂場に入る。
湯気たちのぼる温泉では、先程の場所で二人がまだ繋がったままだった。
「お、おじゃまするわ……」
ぱん太郎が好奇をのぞかせた目で闖入者を見る。
そして、驚いた表情を浮かべている少女――すず。
「ま、まち姉ぇ……!?」
この黒髪の巫女が来るとは思ってもいなかったようだった。
まちは咳払いを一つすると、
「わ、わわわ、私も混ぜてもらっていいかしら」
と、裏返りそうになるのを必死に抑えながら言葉を出した。
すずとぱん太郎が目を見交わす。
楽しんでいる所へ別の誰かが加わりたそうに姿を現すというのはよくあることだった。ぱん太郎は来る者拒まずに何人でも相手にするので、娘たちもそれが分かっていて乱入する。だがまさか……まちが来るとは想像してもいなかった。まちとあやねの巫女姉妹だけは、娘たちの情報網にもまだ名前が挙がったことがなかったからである。
「まち姉ぇも…………?」
「え? ええ……」
まちは何故か目を逸らさずにはいられなかった。
「あ、あなたこそ……ちょっとびっくりしちゃったわよ…………」
「え、う、うん…………」しおらしく俯くすず。「む……村のため……だから…………」
「……そ、そう…………」
本当にそれだけ? 行人様は承知してるの?
――と、頭によぎっただけで、まちは言葉にはしなかった。できなかった。
今そんな話をする気分ではなかったし、それを訊くためにこの場に足を踏み入れたわけではないからだ。
二人が言葉を交わしている間、ぱん太郎はぱん太郎でまちの頭からつま先まで眺めながら、
(うーん、こんな娘いたっけ?)
と、心の中で首をひねっていた。
見覚えがあるような無いような。新顔かもしれない。
人間の女に対する美醜の判別度だけはやたら高まったが、一人一人の顔や名前はまだよく把握できていないのが実情だ。
だが一つはっきりしているのは、今目の前に現れたこの娘は、間違いなく垂涎もののからだをした美少女である、ということだった。
やたら背が低くはじめは童女かとも思ったが、乳の張り、腰のくびれ、尻の丸み──どこもそそられるほどに育っている年頃の娘だ。それに加えて眉目の愛らしさ。艶やかな長い黒髪も美しい。どの部分を取っても今抱いている少女にひけを取らない。アソコも成熟したかたちで、茂みも濃かった。
(顔はコドモだけど、カラダはオトナのん♪)
ぱん太郎はすずを降ろして湯に躰を沈めると、
「じゃあこっち来るのん」
と、まちを手招いた。
「え、ええ……」
緊張した面持ちで、まちは二人の隣に入湯した。
両手に花のような構図になった。
ぱん太郎は首を横にひねり、まちを眺め回しながら訊ねた。
「固くなってるのん。もしかして初めて?」
「そ、そうです……」
一応ぬしが相手なので、巫女であるまちの口調は普段より丁寧である。
一瞬、ぱん太郎の目の色が変わったように見えた。
(処女かあ、いいのんいいのん♥
――ン? ということは、今まで遭わなかったってコトだよね)
何か引っ掛かって、ぱん太郎は今度は本当に首を傾げた。
あっ、と気付いた。
以前、梅梅に例の小僧と特に仲が良い女子がいるかと聞いた時、彼女は自分も含め十人ほどの名を挙げ、似顔絵も描いた。よくよく見れば、この少女はその似顔絵の一人に違いない。
梅梅の似顔絵はかなり達者だったためぱん太郎の目でも実物の見分けが可能となり、絵を元に行人と親密な女子を判別し、特に時間をかけて堕としていったのだ。
まだ2、3人ほど残っていた筈だが、近頃は相手にする数が多くなったために捜すどころではなくなっていて、いつの間にか絵の存在を失念していた。
似顔絵を描いた時の梅梅の言葉が蘇る。
『この方はまちサンと言って、巫女をしてるお姉さんデスヨ。単純に気持ちを出す方ではないデスガ、かなり行人サンを好いてると思いマス。とっても強いデスシ頭も良いデスガ、弱いトコロをつけばわりともろいし一途なところがアッテ、自然に抱ける状況に持ち込めバ、ぱん太郎様なら絶対堕とせマスヨ……♥』
あの時の梅梅は、けっこう悪い顔で楽しそうに語ったものだ。梅梅にはそういう一面がある。
手強い者だとすれば、だまくらかして巧く抱ける状況に持って行くことは難しいかもしれない──と思っていたが、縁がなかったのかそもそも遭うこと自体がなかった。
――何という幸運だろう。
ぱん太郎の中でどす黒い心が鎌首をもたげる。
この世界は自分中心に動いているのではないか、とさえ思う。
もう片方の男に気がある娘の残りの一人が、こうしてわざわざ向こうから籠の中に飛び込んできてくれたのである。
これでまた一歩、完全制覇に近づく。
「――そっか、名前と年は?」
「まち、じゅ、十……九才…………」
「いい名前のん♥」
もう大抵の娘に手を付けてしまったらしく、未通女(おぼこ)は久しぶりである。
何もかも初めての行為に戸惑いを隠せない生娘のからだを、恥じらいを無くして向こうから欲しがるぐらいまで弄んでから処女を頂き、初めてでも気持ちよさを覚えてしまうほど時間をかけてじっくりと掻き回した末に、男を知ったばかりなのに溢れんばかりに蜜を滴らせた雌壷に深々と肉棒を突き立て心逝(ゆ)くまで果てる。そして射精が終わってもしばらく抜かずに、処女の肉と子宮に初めての精液が染み込んでゆくのを堪能する。それが最高に気持ち良いのだ。
そう。まちの反対側にいる栗色の髪の少女の時もそうであった。
4
あれは東の森に追い返されてからというものの、妻子や他者の目を盗んでたまにこっそりとしか堕とした娘たちと会えない日が続き、それも孕んでいるのでフェラぐらいしかさせられず、魔法の力でどんどん漲る性欲が溜まりに溜まるばかりでぱん太郎の我慢にも限界が来る頃だった。
なんと西の人里から代表者の老婆が追放した非礼を詫びに来て、貴方様がいれば村が救われる、なるべく躰を許すよう女達に伝えるから希望する者がいればどうかまた御種を授けて貰えないかと持ちかけてきたのだ。
信じられないほどの申し出で、断ろう筈もなかった。
老婆の言葉が本当であれば、どんな女でも合意さえあれば大っぴらに手を出していいのだ。
そんなに人間達は困っていたのか――
解禁は翌日からだったが、辛抱できずにその晩、ぱん太郎はこっそりと西に足を運んだ。新月で無数の星々が夜空を彩っていた。
だが奇妙なことに、なじみの女たちどころかどの家を覗いてももぬけの殻で、人影一つ見当たらない。
相手になる女が誰もいないので、この息苦しいほどにバキバキに硬化した陰物をどうしようかと苦しみながらあてどもなく夜道を歩いてると、一人の少女とばったり出くわした。
その時はまだ梅梅の似顔絵は無かったが、その背格好にすぐピンとくるものがあった。
いつも小僧と仲睦まじく一緒にいる娘。
遠目で眺めても可愛くていいカラダしている、誘うようにヒラヒラする薄い腰巻きから伸びたむちっとした尻や脚がたまらない──などと、見かけるたびにいやらしく懸想していた。ぱん太郎からすればそのぐらい男好きのするカラダであった。あの愛らしい顔を淫らに染めて喘がせながら、柔らかそうな尻に腰を密着させ、マンコの肉感を楽しみつつ思う存分に奥で射精したい、あの娘の子宮にチンポを当てながら精液を浴びせかけたい──などと考えていたのだが、あの小僧の女房か恋人なのか、常にその傍らにいるので、近づこうにも近づけなかったのだ。
しかしそれがまたかえって昏い情念を煽り、ずっとこの娘と寝たい、犯したいと燻っていた。梅梅に聞けば、やはり娘と小僧は共に暮らしているのだという。島で唯一の人間の男と寄り添い、目だけで意思を交わすように微笑み合う美少女をこの腕に抱き、快楽に溺れさせて種付けるのは、どれほど気持ち好いだろうか──
容貌に幼さが残るが、それは他の娘たちも同じである。こうして間近で見ると、そのからだつきはさらにそそられるものがあり、食指が動かずにはいられなかった。
今あの小僧はいない。誰もいない。まったくの独りだ。
この機会は天運の他(ほか)ないと、ぱん太郎は内心小躍りしながら少女に話しかけた。
言葉を交わしてみると子作りには興味を示さないことがわかったが、明らかにこちらを意識しているような素振りだった。
村を救ってくれ――躰を許すように伝える――御種を授けて貰えないか――
あの老婆の言葉が脳裏に蘇る。
ぱん太郎の心に愉悦にも似た感情が稲妻のように走った。つまりはそういうことか。
やれる。そう直感した。
すずは子作りを意識していないというより、子供を作ることや性行為自体、まだ全くわかっていないようであった。
(まだネンネのん……だけど)
すずのからだをジロジロと眺め渡す。
豊満に突き出た胸と尻。くびれた腰つき。あどけなく愛嬌のある美しい顔。スラッと伸びた手脚。薄く短い着衣の下にある肢体は、もう立派すぎるほどの大人の曲線と肉付きを有している。
そして、これだけ成長したカラダを持っているというのに、本人はいたって無防備な雰囲気――。
無垢な心に男を誘うからだ、というわけだ。行人とも清らかな関係なのだろう。
だとしたら、からだの成長に追いつくぐらい心も発育させてやろうじゃないか……。
股間が疼いて疼いてどうにかなりそうであった。嗜虐心が駆り立てられずにはいられなかった。
あの小僧の女が抱ける。
もう肉棒が暴発寸前のぱん太郎であったが、すぐにでも襲いかかりたい気持ちをぐっと堪え、村の将来だ義務だお試しだと舌先三寸で丸め込むと、これから何をされるか想像もできない少女は戸惑いながらも従ってきて、とうとう青姦に持ち込むことができた。すずは何をするのかさえ考えが及び付かない様子で、ぱん太郎に手を引っ張られるままに草むらに連れ込まれた。
そこまで行けば、もはやぱん太郎のペースであった。
性愛などまるで知らず、初めはくすぐったがるばかりで乗り気ではなさそうだったすずは、愛撫をされながら一枚、また一枚と服を脱がされ、その美しい肢体を徐々に露わにされながら、ぱん太郎の指と舌によって要所要所をじっくりと嬲られていくうちに次第に様子を変えてゆき、頃合いを見て“花”を嗅がせることによって、事は一気に転がり落ちた。
感度が異様なまでに昂ぶったところを陰核責めで逝かせ、舌責めで喘がせ、指で入り口をほぐし、愛撫を重ねに重ねてついにはアソコがトロトロの洪水状態になるまで何度もイカせまくる。
そこまで来るのにもわりと時間がかかり、途中、抑えきれないほどの昂奮に、どれだけすずの乳か尻の肉で挟むか口でも使って一発抜こうと思ったか。パンパンに膨らんだ精嚢が、先走り汁を垂らしまくる肉棹が、早く楽になりたいと絶叫していた。
だが、あの小僧の娘をこうして抱ける絶好の機会がせっかく巡ってきたというのに、そんなに簡単にスッキリしてもつまらないと、ぱん太郎は何とか忍耐し、その分さらにすずに快楽を与え続けていった。
“花”の効力もあって発情した少女は、敏感な部分を弄くられる淫悦にすっかり夢中になり、ついには顔を上気させ脚を大きく拡げ、「うにゃっ♥ にゃあっ♥ いい、いいのぉ♥!」などと、味わったことのない初めての感覚に愛撫をさらにねだり、あまりの快感に失禁さえしてしまうほどであった。
ぱん太郎は少女の股間に顔を埋めて淫孔をしゃぶりまくったり、そのからだに絡みついて多点責めしながら唇を奪ったり、痛いほど固まった肉棒を秘裂に押し付けて擦り上げたりと、射精しない代わりに好き放題すずのからだを弄くり、少女を快楽の底なし沼に落とし込んでいった。
そしていよいよ、たっぷりと嬲られてズクズクに濡れ疼いたその処女肉の穴に、ぱん太郎は湯気が立つほど熱く滾った己が肉棒をあてがい、
――ついに。
すずはぱん太郎と一つになった──────。
灼熱の鉄杭を体内に押し込まれ、それまでと打って変わった激しい痛みに苦悶の呻きを上げるすず。
しかしどれだけ声を出そうが、夜の静寂(しじま)に吸い込まれていくだけである。全天に飾られる星々や光の川は瞬きもせずに下半身を繋げ合った二人をただ眺め下ろしているだけであった。
処女特有の強い抵抗感を楽しみながら、ぱん太郎は濡れた陰肉を掻き分けてゆく。
あの小僧の女をここまで乱れさせ、その初めてをとうとう奪ったかと思うと、彼の気分は格別で、入れているだけで気をやりそうであった。
そして──最初は痛がっていたすずも、“花”をもう1つ嗅がされて三十分もズポズポと馴らされていると、苦しい様子が次第に影を潜め、弛緩した表情とからだでぱん太郎の肉棒を迎え入れるようになっていった。
愛液と我慢汁にまみれた膣襞がおずおずと、徐々に自発的な熱を帯びて絡みついてくるのがわかると、ぱん太郎はさらに腰の動きに意識を払い、緊張はだいぶ解けたがまだ固い処女肉を楽しみつつ、じっくり、ねっとりとした腰使いで柔らかく責めほぐしていく。
その頃にはこの少女の肉壺が名器と判り、射精感を我慢しつつその無数の肉襞の味わいにも酔い痴れた。
動かない時間も多く、男を知らない初々しい痴態と新鮮な若い雌肉の感触を十分に愉しみながら、一、二時間は繋がっていただろうか。
腰を密着させて奥まったところを擦り突いてもすずが感じているような反応しか返さないようになると、いよいよ後はもう射精に突き進むだけであった。
とろみが出てきた肉洞の奥にとどめの味付けをせんと、屈曲位にして小刻みに深い抽送を速めていく。
かつてないほどの昂奮であった。
久しぶりの人間のメスとの性交が極上の肉壺の持ち主で、しかも生娘。
初物をまた一人我がモノにし、初体験なのに奥を突いても感じるまで淫欲に喘がせながら、そのマンコに己が分身の味を覚え込ませていっている。
尚かつ、それはあの小僧の傍にいる美しい娘なのだ……!
(悪いのん、キミのオンナは今からボクの精液の味を覚えるのん♥)
邪魔する存在はない。あの黒髪の少年がひょっこりこの場に現れるなどという都合の良い事は起こらない。今からこのすずという少女の胎(はら)に入る種は、淡い想いを抱くあの少年のものではない。違う男の種なのだ。
もう我慢はとっくに限界を超えていた。
「すずちゃん出るのっ、赤ちゃんのもと出るのっ! しっかりと孕むのんッ♥」
恍惚を覚えつつある表情で喘ぎ声を出し続けながら、すずが灼けるように熱い剛棒の深い律動を受け止めている中、ぱん太郎の動きも最高潮に達し、最後の一突きでぐっと躰を押し出した。
「ボクの赤ちゃん────孕むのんッッ♥♥!!!!」
腰高になったすずの胎奥でぱん太郎の剛物が破裂せんばかりに膨張し、ついに、溜まりに溜まった一撃が解き放たれた。
これまでも、そしてこれからもないであろうというほどの質と量の精液が。
どくどくどくどくどくどくどくどく、すずの中で爆発する。
その熱さに、青リボンだけを残された少女はひときわ大きな悲鳴を上げた。
久しぶりの女の熱い柔肉に包まれての精子の解放は、ぱん太郎を野獣のように吠えさせ、放っている最中でもグイグイと深く深く何度も何度もすずの奧底を突き押した。
腰が溶けてなくなってしまいそうなほどの射精快感……!
いくら射とうが精液の粘度がまるで落ちない。
どれだけの精子が詰まっているのか。
普段からでも長いぱん太郎の射精は、これまでにも増して終わることがなく、彼の精液はすずの子宮の入り口に無尽蔵に浴びせかけられ、その子宮口も瞬く間に膣いっぱいに満ち溢れた白濁の中に沈む。夥しい量のぱん太郎の精子が直接すずの処女宮へと、無垢な聖域へと何の躊躇いもなく吸い込まれてゆく。
梅梅の時も同様の昴奮を味わったが、今回はそれ以上であった。
久方ぶりの膣内射精が、あの小僧と一番深い仲の美少女。
本当に肉棒が破裂してしまうのではないかと思うほど、とてつもない快感であった。
今の結合度ですら飽き足らなくなったぱん太郎は、すずの両足首を掴みながらさらに躰を押し進め、頭頂を草むらに擦り付けて少女の腰がほとんど垂直に折れるまで屈曲させた体勢になり、打ち下ろすようにより深いところまで到達する。
このすずという少女の人生で最初に味わう男の体液が、どくどくどくどく、どくどくどくどくと彼女の最奥に、子を宿す場所に注ぎ込まれてゆく。
ぱん太郎という存在が、少女の胎奥からさらにからだの奥へと、全体へと染み広がってゆく。
マグマ溜まりの中心地と化したすずの膣内からゴポゴポと、白い溶岩がとめどなく溢れてきた。
それでもなお衰えることなど知らず、激しい濁流の中、ぱん太郎はすずの子宮めがけて特濃の白濁液を無制限に浴びせかけていった。
ぱん太郎の咆哮は徐々に野太い呻きに変わったが、射精の間じゅうその声は途絶えることはなかった。
瑞々しい処女肉にきつく締め付けられながら、その一番奥で本能の命ずるままに遠慮呵責なく精を放つ、これこそ“種付けて”いるという感覚。女を孕ませている瞬間。
その善さといったら…………!
あの小僧はもう、特別な思いを抱いているであろうこの娘の初めての男になることも、女にしてやることも、そしておそらく二人の子供を作ることも。もはや何もかもが永遠に叶わなくなる。
この娘とこのように愛を営むのも、この娘の胎(はら)に宿る愛の結晶の片割れも、そして、この娘が一番強く想うようになる存在も。すべてはこのぱん太郎様になる。
最高だ……!
もう二度と味わえないだろうほどの姫初めであった。
射精欲がまったく引かずズクズクと脈動し続ける肉棒に、ぱん太郎は呻き声を上げながら腰を震わせ、だが決して引き抜くことなく、夥しい精子が詰まりに詰まった精液をすずの子宮へいつまでも注ぎ込み続けた。
すずはすずで、自分のからだの奥の奥まで届いた灼熱の剛棒が今までと違う暴れ方を始め、何だかわからないがとびきり熱いものが胎内に重く厚く広がっていく感覚に、上擦った嬌声を漏らし続けていた。
自分の体内でとてつもない事が起こっているのはわかっていたが、最初の痛みはどこへやら、からだを弄くられるのとはまた別の気持ちよさを覚え始めていて、深々とした肉棒挿入とその奥で何かが噴射している感触に、ただからだを震わせて、細くかすれた声を上げることしか出来なかった。
だが、彼女の子宮は事前にたっぷりと時間をかけてその来訪を予期させられており、侵入してきた精子の大群を驚くことなく迎え入れていたのである。
すずがこの行為の意味を知るのは、これより後のこととなる。
子宮内を無数のぱん太郎の精子が泳ぎ始めたことなど知るよしもなく、今はただ、腹一杯を満した熱塊が延々と打つ力強い鼓動に、少女はずっと心を奪われていた――――。
……。
…………。
どのぐらいそのままであっただろうか。
今この瞬間、すずを孕ませることだけしか考えていない男は、野放図な射精が打ち止まるまで、ついに彼女の中から引き抜くことはなかった。
久々に腰の感覚が無くなるほど女の中で出し切り、脱力を覚えるほど大いに満足したぱん太郎だったが、それでもなお性欲の滾りは収まりを見せていなかった。何ヶ月もの間お預けを喰らっていた逸物が、一度だけで鎮まるはずもなかった。
すずの体力にもまだ余裕があると見て取った彼は、誰も通りがからない静かな星空の下、青いリボンの少女を完全に裸に剥き、その男好きのするからだを飽くことなく抱き続けた。
夢のような時間であった。
すずがはっきりと快楽の色を示すようになるまで、体位を変え変え敏感な箇所を探りながら腰を振りまくり、これまでの分を一気に埋め合わせるかのように、幾度となくその胎内に濃厚な精を吐き出す。
一回一回の量と勢い、射精の快感は、普通の数倍であった。
すずの膣の奥までみっちりと征服しながら、ひとたび射精が始まると、優に数分はどくどくと脈動し続ける。
そんな濃密すぎる膣奥射精を二回、三回、四回――何度も味わうに従って、すずの腰周りからは徐々に力が抜けてゆき、表情も明確に変わっていった。
喘ぎ声が淫感を帯び、膣ヒダがうねるようになり、感じるところを突かれるとぱん太郎にしがみつく。拙いながらも自分から腰をくねらす。
次第に本気で感じ出し、動きを合わせ始めた少女に、ぱん太郎もいよいよ本腰を入れてそのからだを貪ってゆく。
もはやいくら奥を小突かれても、すずの喉は甘く震えるだけだった。
月があれば中天をだいぶ過ぎていただろう時間になってもなお、二人の影は一つのように重なっていて。
ぱん太郎が絶頂を迎えるたびにその一つ影の動きは止まり、代わりに悲鳴にも似た高低に重なる淫靡な声が辺りに染み渡った。
ここまで来るともう、ぱん太郎が欲望を隠すことなくすずのからだをしゃぶり回しても、すずは淫蕩に囀りながらそれらを甘受するだけであった。
ぱん太郎の巨塊でも包み込めるほどのすずの尻肉で挟み擦って背中に放出したり、美しい双乳でパイズリさせすずの顔面に白濁を浴びせかけたり、口唇で吸い舐めることを要求したり。すずの艶めいた肌はどこも下卑たほどに濃白な粘液でまみれ、汗と混じって何とも言えない性臭を放った。
すずはその匂いに胸を震わせ、光を喪った目で、夢中になってぱん太郎のなすがままに従った。
七度目の挿入になると、もう、後背位で密着しながらケダモノのように互いに声を出し、汗や汁を飛び散らせながら腰をぶつけ合い、「何か来る、何か来るのぉッ♥!」と泣き叫びながら無意識に逃げるすずの腰をガッチリと掴んで最期の抽送の末、ついに同時に逝くことができた。それがすずの初めての中逝きでもあった。
揃って声を張り詰め上げる二人。
ぱん太郎の押し込みに負けないほどの力ですずは尻を突っ張り、両脚を若鹿のようにピンと伸ばしながら、絶頂の山嵐に為す術なく吸い込まれどこまでも舞い上がってゆく。
ほんの数時間前までは性行為のせの字も知らなかった清純無垢な娘を、初体験でここまで淫らに逝かせ、極太の肉棒をここまで受け入れさせたことに、ぱん太郎は深い満足感と自信を味わいながら、すずの膣奥に精髄を吐き出し続けた。
むっちりとした尻に密着しての放出は、想像した通り、いやそれ以上の快感であった。まさか実現してしまうとは……! これほど誘惑され昂奮できる女体は梅梅以来だった。何回でも出来そうだ──そう考えながら、果てしなく気持ち良い吐精を尽きることなく続ける。
うねうねと蠢く膣襞に根元から吸い取られそうになりながらも、ぱん太郎の肉棒は衰えることなくバネのように伸縮し、すずの子宮に滾々と粘度の高い精液を送り込んでいく。
すずは強すぎる快感に泣き腫らし、何もかも吹き飛んで全身をガクガクと震わせながらも、絶頂の悦楽と膣奥射精の心地好い感触に身を委ねきっていた。
男、性愛、子作り、妊娠――頭ではまだ何も理解していない。する余裕もなく、今はただ何も考えられなくなるほどの気持ちよい衝動に翻弄されるばかりであった。だが少女のからだは、男女がそうなる必然をもつ故に、するべきことをするが如くぱん太郎のために奥戸を開け放ち、生命の理に従って来(きた)るべき運命を最奥へと招き寄せる。ぱん太郎の分け身達は遠慮がない。雲霞のごとき群れをなしてほとんど何の抵抗も受けず、最終地点めがけてすずの子宮内をひた疾(はし)るのであった。そこにはもう、仄かに育まれていた少年に対する少女の思慕は微塵もなく、ぱん太郎とすずという牡牝が浅ましく結ばれるだけの世界であった。
二人の肉はかたちを失うほど熱く蕩け、まるで本当に一つになったかのように溶け合う。
いつまでも、いつまでも、すずとぱん太郎の腰はひきつり、密着し合っていた――――。
………………。
…………。
……。
5
すずとぱん太郎の出会いはそのようなものであったが、例えその時すれ違っていても、いずれは近いうちに同じような運命になっていただろう。
しかし、とぱん太郎はまちを見やった。
こちらは自分からやって来たのだ。
せいぜい途中で気が変わって逃げ出さないよう注意しながら、たっぷりと嬲ってやろう。どうしても痛みが和らがない時だけ、アレを使えばいい。
「わかったのん。初めてなら優しくやってあげるのん♥」
ぱん太郎は湯から立ち上がると框に深めに腰を下ろし、両腿の間に空けた部分を手で叩いた。
まちは従い、温泉からからだを出し、湯の雫を滴らせながら、
(犬に噛まれるようなもの、犬に噛まれるようなもの……!)
そう考えつつ、ぱん太郎の脚の中に座った。
だがいよいよだと思うと、心臓が早鐘のように打つのを鎮められない。
不安。そう、鐘を鳴らしているのは大半が不安という気持ち。
──の、はず……だった。
(なんなの、この高鳴り…………)
今まで見てきた女たちの陶酔した顔や淫声、あられもない嬌態、欲望のままに肉と肉をぶつけ合う男女の営み――そういったものが次々と頭の中に浮かんで来る。
――まちは意識しないよう必死に否定しているが、彼女の心とからだの奥底から沸き上がってくるものは紛れもなく、期待、という名の昂奮と火照りであった。
「さ、まずはカラダをほぐさないと」
ぱん太郎がまちのからだに手を触れ、撫で回し始めた。ざらついた指だった。
「んっ……!」
「すべすべの肌のん♪」
わざとらしく乳や陰部には触れず、脇腹や内股、腹部、首すじなど、巫女少女の玉のような肌を堪能する。
二十歳近いからだの肉の乗り具合は、容貌や背丈と違って歳月を偽っていなかった。美しい黒髪、目鼻の整いぶりも良い。細い腰と丸い尻は、たっぷりと孕ませる甲斐がありそうだ。
ぱん太郎の目から見れば、その肢体はまさに絶妙の食べ時といった女の芳香が匂っていた。
男を知り愛欲を覚えれば、さらにどれだけ艶めいた色っぽさを香り立たせるだろうか……。
(アソコの具合も楽しみのん……♥)
ぱん太郎はまちのたわわな双球をその大きな掌に収め、やわやわと揉みしだいた。
「あっ……」
思わず声を上げるまち。
豊かな肉付きだと本人も自負している乳房だったが、ぱん太郎の手はそれをすっぽりと覆ってしまう。
(いやらしい手つき――あっ……!)
思考が中断する。乳首をザラザラと指先で擦られたのだ。
そしてもちのように形を変えるまちの双乳。
ぱん太郎はあくまで柔らかくこね回す。時折、乳首への刺激を挟むのも忘れない。
いやらしく調子に乗ってる、だけど……優しい──そう感じずにはいられない手つきだった。本人自身がどう考えているのであれ、実際こうして触られていると、言ったとおり優しくいたわるように手を動かしているのが肌で分かる。女体に慣れているからだろうか。その余裕さに緊張が幾分か和らいだ。
(ん……ん……やだ…………)
何だか変な気分が湧いてきて、まちは人差し指を甘く噛んだ。
乳辱はいつまでも終わりを見せず、赤みを帯びてきてしまうほどであった。
「んっ……んっ……♥」
お乳ばっかり……!
胸なんて普段なら何も感じないはずなのに、なんでこの男に揉まれると、こんな変になるの……?
無意識に逃げ出したくなった。
でも、でも、これが今の私に必要なこと……!
そう考えて、まちは必死に堪えた。
ぱん太郎の片手が離れ、まちの股間に潜った。
「あっ……!」
思わず反射的に脚を閉じてしまう。
「だめのん♥」
と、ぱん太郎はまちの内股に手を入れ、左右に軽く押した。まちが抵抗できないほどの乱暴な力は篭めない。
自分で脚を開け、という無言の指示だった。
まちは目を潤ませながら、自らの意志で脚をまた拡げた。
(ああっ……!)
ぱん太郎の指が秘裂に触れ、まずは中指が一本、下から上へとなぞり上げた。
「……ッ♥!」
まちの腰がびくりと跳ねる。敏感な小豆をザラッと擦られたのだ。
その耳元でぱん太郎が囁く。
「カラダから力を抜くのん……」
「う、う、……あァッ♥!」
貝殻の隙間から覗くまちの秘肉に、再び指が触れ、同じ動作を何度も繰り返す。
やわやわと毬のような丸い肉を揉み、乳首を弄りながら、時には動きを変えつつ、ぱん太郎の指はまちの秘園を隅々まで散策していった。
「まちちゃんのココ、オンナらしい綺麗なアソコのん」
(あ、……あ、……あ……♥!)
ぱん太郎の言葉に耳を傾け、言うとおりに力を抜きながら、ザラついた指で乳と陰裂を弄られるのを感じていると、まちはおかしな気分が昂ぶってきてゾクゾクとからだが震え、アソコが熱くなっていくばかりであった。
(こ……これが……女の快感なの……?)
だがそれだけで済むはずがなかった。
ぱん太郎は湯の中に入ってしゃがむと、まちのからだを後ろに倒してその脚をがばっと拡げた。
「ああっ……!?」
戸惑いを含んだ声を上げるまち。
これではぱん太郎の眼前に秘部が丸見えである。
「まちちゃんのカラダが逃げないように頭を抑えてて」
そう命じられたすずは、正座したその膝の上にまちの頭部を乗せた。
「安心して、まち姉ぇ……。とっても気持ちいいから…………♥」
「すず…………」
まだ十五も迎えていないはずの少女の艶然とした微笑みに、まちは思わず見とれてしまった。
その間にぱん太郎はまちの秘裂の熱が当たるほど近くまで顔を寄せた。
陰唇は厚かったが年相応にぱくっと割れ、ザクロの実のように薔薇色に染まった秘園が姿を覗かせている。肉庭に囲まれた女の館の入り口が、少女の小指より小さく開かれている。湯に洗われた庭園には、処女らしい清らかな香りが一面に漂っていた。
だがぱん太郎の鼻は、その中にもう甘い蜜の匂いが混じっているのを嗅ぎ取る。濡れているのは、もはや湯の雫だけのしわざではないだろう……。
ぱん太郎はべろんと長い舌を出すと、両親指で陰唇を左右に開帳し、ゆっくりと陰裂内を舐め上げていった。
「あふあぁンッ♥!」
たまらずに声を上げるまち。
ゾワゾワと肌が粟立ったのは、ぱん太郎に秘部を舐められて怖気が走ったからではない。
まったく逆であった。アソコからまるで稲光のように甘い痺れが全身に駆け巡ったのである。
(し、舌で舐めるなんて…………!)
覗きの中で見た行為の一つのはずだったが、実際に体験してみると、何とも言えないほどの感覚だった。
ただの舌ではない。指と同じく表面がザラついていて、それがたっぷりと陰核まで巻き込んだのだ。
確かにこれでは声を上げずにはいられないだろう。こんなので今のように舐め続けられたら――!
すずの両腕にまちの指がきゅっと食い込む。
そんなまちの様子を眺めながら、
(どうやら感度はりょーこーなのん。エッチを楽しめる女の子の素質十分のん♥ さあ、ここからが本領発揮のん……♥)
ぱん太郎はそうニタリとほくそ笑むと、まちの秘芯への口唇愛撫を始めた。
島きっての呪術使いの少女の口から悲鳴のような声が、絶え間なく浴場に響き続けることとなった。
だがその叫びはすぐに哀切さが和らいで逼迫した調子になり、そして……やがて陶然とした潤いを帯びた声に取って代わっていく――。
まだ、日はやっと天頂を越えたところであった。
その明るい日差しの中、岬に建った家では、ほのかに湯気立つ風呂場に女の声が響いていた。
「あっ、あっ、ああっ、だめ、あっ♥! あぁ、あふぅ、あぁんっ……♥!」
まちの淫声であった。
始めてからだいぶ時間が経っていたが、依然としてぱん太郎のクンニが続いていたのだ。
もはや充血しきったまちの肉庭は、ぱん太郎の唾液と彼女自身の愛液でとろとろに濡れ、ひと舐めされる度に嬌声を上げずにはいられない刺激を生み出す場になっていた。
その蕩けるような感覚にまちはすっかりと没入していた。
たまに舌が引っ込んでも、代わりに指が来る。
まだ自分の指以外に異物を挿れたことなどなかった大事な穴に、ズポズポと容赦なく節くれ立った太い指を出し入れされ、陰核をクニクニクニクニと弄くられ……それがまた気持ち好いのだ。
他人の指の挿入に痛みを恐れたまちだったが、ぱん太郎は「痛かったら教えてね、すぐやめるのん」と言って、決して荒っぽくはせず、まちの反応を見ながら限度を見極めていた。爪も短く切った上で手入れがされていて、痛みを感じることはほとんどなかった。
なので尚更、まちは安心してその気持ちよさに埋没することができた。
(これ……が……ん♥……この人の……やり、方……あぁ♥!)
連続する快感に、意識しなくともからだに力が入らなくなる。
自分の拙い自慰とはまるで違う。
気持ち好いところばかり弄くられ、甘い疼きがどんどん大きくなる。腰がひきつるように動かずにはいられない。
まちの秘穴は周りの肉の伸び縮みに合わせて深呼吸しているようであった。
その奧からは蜜汁がとめどなく流れてきて、ぱん太郎の口周りや指先はおろか、顎や指の付け根まで盛大に濡らす。
「のふふ、処女なのにすごい濡れっぷりのん♥」
「い、いやぁ…………♥」
そう言われると、あまりの恥ずかしさにすずの太ももに赤くなった顔を埋(うず)めるまちだった。
しかし確かに処女でここまで濡れるのも珍しい、とぱん太郎は面白がった。
いまいち表情の変化がよくわからない娘であるが、内心はよほど悦んでいるのも知れない。
少なくとも反応はそうであった。
今まで訪れなかったのは、恥ずかしかった……というのはないだろう。明確な羞恥心を見せたのは梅梅と大工の娘ぐらいである。怖がっていたからなのか、それとも迷っていたからか。
いずれにしろ、自分から飛び込んで来たぐらいなのだから、女としての欲求があるのは間違いない、と、ぱん太郎は判断した。
まちはまちで、なんでこんなに自分が乱れてしまうのかわからず、きっとこの人が巧すぎるからと考えるようになっていた。
実際、ぱん太郎の愛技はまちに快美しか与えていない。
(ごめんなさい行人様……私、私……♥!)
火照る一方のからだを叱っても、まるで鎮められない。
ぱん太郎が両手を使って指を小刻みに震わせ、穴と実(さね)を同時に責め上げた。
「ッッ♥!」
まちの腰がビクビクと弾み、仰け反る。
その瞬間、快感が限界を迎えたようにまちの頭の中が銀色に光ったのだ。
「~~~ッッ♥♥!!」
すずの腕が白むほど強くまちの指が食い込む。
――やがて、まちのからだから徐々に力が抜けていった。
「…………はぁ……はぁ……はぁ…………」
まちは上気した顔で大きな呼吸を繰り返した。
(……い……今の…………♥)
自分でした時より、すごく気持ち良かった……。
「まち姉ぇ、とっても気持ち良さそうだったよ……」
すずが真上で優しげに微笑んでいた。
「……すず……?」
「まち姉ぇならもっと気持ち良くなれるよ……♥」淫蕩を帯びるすずの微笑み。「もう病みつきになっちゃうんだから……♥」
そこへぱん太郎の顔がすずに迫り、二人の唇が重なり合った。
まちが目を見開いて魅入る中、口づけをムチュムチュと交わすと、
「あれ取ってのん♥」
と、ぱん太郎はすずに近くにある竹水筒を示した。
「はい……」
ポーッとした表情で頷くと、すぐにすずは竹筒をぱん太郎に手渡した。
その栓を外して肉棒にローションを満遍なく塗ると、
「さ、女になる時間のん」
と、ぱん太郎はまちの熱く潤んだ肉穴に狙いを定めた。
「あっ……ま、待って……!」
両手で秘陰を覆い隠すまち。
「の?」
「こ、ここじゃ背中が痛いから……せ、せめてお布団で……」
「なんだそんなことのん。お安い御用のん♪」
ぱん太郎はすずに蒲団を敷いて障子を閉めるように言うと、まちを軽々とお姫様だっこして居間に移った。
「躰拭かないと風邪引いちゃうわ……」
「運動してるうちに乾くのん♥」
そう返しつつ、ぱん太郎はまちの腰の下に枕を差し込んで高さを作り、そのむちっとした脚を割って間ににじり入る。
そこへすずが手拭いを持ってきて、二人の躰を当てる程度に拭いてくれた。
「あ、ありがとう、すず……」
すずは微笑み返し、傍に座って二人の様子を見守った。
再びぱん太郎の怒張がまちの入り口に当てられる。
ヌチュッ――と、湿った音。
「……♥!」
いよいよの時を迎え、まちの全身に緊張が走って震える。
避妊術は大丈夫だろうか。もし効かなかったら、私は…………。
と、ぱん太郎が腰を引っ込めた。
「昂奮がちょっと引いちゃったんだね。そんなにからだを固くしたら、痛みが強くなるだけのん♥」
ぱん太郎は少女の隣に添い、まちのからだを横にしてまたもやまさぐり始めた。
「あっ、あっ……♥!」
ぱん太郎は乳房と陰核を責めながら、
「こうやって脚を閉じて、その間を……」
と、まちの脚を閉じさせて、ローションにまみれた剛茎を尻の付け根から秘裂まで通した。
「ああ……っ♥!」
ぱん太郎の熱い肉魁が股下をぬるぬると擦り上げる感触がたまらず、まちも上擦った声を漏らす。
(これが男の人の性器……! 熱い……!)
「なんか入れられてるみたいに感じるでしょ?」
「そ、そんなのわからないわ……♥」
顔を紅潮させたまちは、ふるふると首を振った。
入れられる感触などまだ分からないが、男根を直接陰部に擦りつけられる行為に、恥ずかしさでおかしくなってしまいそうだった。
それでいてからだは熱く反応して火照るばかりで、その矛盾にまた心が乱されるのだ。
「のふ、可愛いのん♥」
そう言ってぱん太郎は愛撫と素股の同時責めを続けた。
男知らずの美少女を腕の中に抱いて淫らに喘がせるのは、たまらなく愉しいことであった。
「あぁ、あぅんっ……あ、あ、あん、あん、あンン……♥!」
まちの瞳がうっとりと閉じ、その唇に甘美な囀りと熱い吐息が戻るのに時間はかからなかった。
「もう一度イカせてあげるのん♥」
ぱん太郎はまちを仰向けにすると、脚を開かせて雫こぼれる秘園に指を集中動員した。
先程と同じ、実(さね)と穴の二点責め。
「あっ、あっ♥! だめ、だめぇっ♥!」
ザラついた腹の部分で陰核を擦られながら、秘裂の窪みに二本指をズポズポと出し入れされると、まちは涙をこぼしながらその快感に悶え、からだを伸ばし、はしたない嬌声を上げるしかなかった。
「あ、ああ、ああっ――ああーーーッ♥!!」
まちの腰が浮いて脚が突っ張り、足の指が蒲団をギュウッと掴む。
(イッ、イクゥ――――♥!!)
ぱん太郎の指遣いに導かれるままに、濡羽色の長髪の巫女はあっという間に一面白銀の世界へ飛揚してしまった。
肉洞の入り口が窄まって、ぱん太郎の指を痛いほどに締め付ける。
――十秒ほど何も無い中を漂っただろうか。
絶頂が収まると共に、まちのからだからくたくたと力が抜けていった。
ぱん太郎が指を抜くと、たらーっと蜜の糸が引いた。
「……はあ……はあ……♥」
心地良い虚脱感──。
まだ内股や膣内がプルプルと震えている。
「んじゃそろそろ」
ぱん太郎が再びまちの脚の間に入り、両膝を持ち上げる。
アソコにまた固くて熱いモノが当てられる感触。
「……♥!」
まちは目をつぶった。今度はからだに適度な弛緩が漂い、足腰に余計な力が入らない。
ぱん太郎にとってはたまらない瞬間であった。
また一人、あの小僧を想っている娘の処女をいただけるのだ。
つくづく感謝せずにはいられない。願いを叶えてくれた妙な魔人にも、あの小僧にも。
そう思いながら、ぱん太郎はゆっくりと腰を進めていった。
ズニュゥ――
「い、痛いぃ……!!」
まるでお腹の中に灼けた鉄の棒を挿し込まれていくような痛み。
初めての異物を迎えるまちの膣は、そのあまりの巨(おお)きさに肉が限界まで張って悲鳴を上げた。
破瓜の証が繋がった部分から流れ出し、痛みと苦しみでまちの目から自然と涙がこぼれる。
「オンナノコなら誰しもが通る、オンナになった痛みのん。これでキミも一人前の女の仲間入りのん♪」
「くぅ……うあぁ…………!!」
まちは憂いを帯びた低い呻き声を漏らす。
初めての相手がとうとう、この男になってしまった。
村の女ほぼ全てを慰み者にしている前代未聞の女たらし。
行人へ初めてを捧げられなかったことに、まちは胸にも何か刺されたようにズキリとした痛みを覚える。
でも、それも覚悟してのこと……。
頑張って我慢して女らしくなって、行人様を振り向かせるんだから……!
そしたらもう、こんな奴には……!
(ああ……それにしても……痛い……熱い……! それに固くて大きくて……!)
裂けなかった点だけは安堵するまち。
女たちを泣かせているその象徴である灼熱の怒張が、自分の胎内でズクズクと強く脈動しているのがはっきりと感じる。
そこだけは異様に逞しいことを、まちは認めざるを得なかった。
「動くのん」
ぱん太郎はゆっくりと動き始めた。
ズッ…… ズッ……
「んんっ……! んんっ……!」
破けそうなほどに蒲団を掴む。頭の中が爛れ落ちてしまうほどの激痛。
(こんな……こんなっ……!!)
何回か往復して、ぱん太郎の動きが止まった。
「最初はどうしても痛いから我慢してのん。その代わり、女になった思い出として一生忘れられなくなるのん」
そう言いながら、優しげにまちの頭を撫でた。
(一生…………)
ぱん太郎はまちの背に腕を回し、繋がったまま持ち上げた。
「ッツ……!」
びっくりしたが、思ったほど痛くはなかった。
対面座位になると、ぱん太郎は腰は動かさないまま、まちの乳房に口をつけた。片側を揉みながら、まるで赤ん坊がお乳を飲むように乳首を吸う。
「あっ……あっ……」
一瞬、下半身の痛みを忘れる。
ぱん太郎のザラついた指と涎まみれの舌で交互になぶられると、まちのピンク色の乳首は赤みを増し、むくむくと膨れた。
ぱん太郎はさらにまちの唇に顔を近づけた。
「あ、せ、接吻はイヤ…………」
と、まちは顔を逸らして拒んだ。
「のん?」
その頃になると深く挿し込まれたままの肉孔が悲鳴を出していた。
「い、痛い、降ろして……」
まちがそう声を震わせると、ぱん太郎はすぐにまちを布団に寝かせ先の姿勢に戻す。
「あと……お願いがあるの……」アソコの痛みを堪えながら、まちは何とか言葉を紡いだ。「そ……外に出してくれないかしら……」
「のの? それじゃあ子作りにならないのん」
不思議そうに言うぱん太郎。
「ま、まだ子供は作りたくないのよ……お願い……」
「のーん、ヘンな子のん。自分から混ぜてって言ってきたくせに」
「そ、それは……」
「じゃあその代わり、キミは何をしてくれるのん?」
「えっ……?」
「ボクは慈善でやってるわけじゃないのん」
と、ぱん太郎はぬ"ぽっと肉棒を引き抜いた。
「あ……!?」
「ボクはキミたちに子種を授けることを頼まれてこうしてるのん。ボクと子作りしたい子はいくらだっているの。何人もいて大変なぐらいのん」
ぱん太郎はそう言いながらすずを見る。
すずはハッと頬を赤らめ、視線を落として股をもじもじとさせた。
「帰るのん。帰って他の子とするのん。自分を慰めたいだけなら自分でやればいいのん。あーあ、優しくして損しーた」
立ち上がって脱衣所に行こうとするぱん太郎。
「あ……待って……!」
思わずまちは手を伸ばしていた。
「ご、ごめんなさい、謝ります…………」
「の?」
ぱん太郎が足を止めて振り返る。
蒲団の上には、うるうると目を赤くして指をつき、土下座しているまちの姿があった。
「謝りますから……どうか許して……」
「まち姉ぇ……」
すずは驚き開いた口を隠した。
「のん……」
ぱん太郎はまちの隣に腰を下ろすと、その肩を抱き寄せた。
「ボクも言い過ぎて悪かったの。謝るのん。だから泣かないで、ね?」
「ぱん太郎様……」
「でもなんでキスや中出しがイヤのん?」
そんな理由は聞かなくてもぱん太郎は分かり切っていたが、おくびにも出さず訊ねる。
まちは視線を逸らしそっと睫毛を伏せ、
「忘れてください……単なる気の迷いだから――」
と、意識の隅で護片の霊力を知覚しながら、そう言った。
「じゃあ、やってもいいのん?」
「は……はい…………」
「わかったのん♥」
ぱん太郎はまちの両手首を掴み、万歳させるように組み敷き覆い被さった。
「ああっ……!?」
まちは驚きの声を上げたが、抵抗はしない。
それにしても、とぱん太郎は心中で忍び笑った。
自分からやって来たくせにキスも中出しもイヤがるなんて、相当おかしな娘だ。
エッチは体験したいけど、恋人にして赤ちゃんを産むならあの小僧がいい──そういうことだろう。
つまりは美味しいトコだけを取ろうという腹づもりだったのだ。
(そうはいかないのん。まちちゃんの処女も初種付けも孕ませるのもぜーんぶ、ボクがいただくのん♥)
ぱん太郎はまちのからだの横に移り、
「また中断しちゃったから、もっかい最初っからのん♥」
そう笑むと、乳房をしゃぶりながら、先ほど開通させた肉孔に触れた。
「ッ……!」
まちの表情に痛みが走るのを確認すると、クニクニと陰核だけを弄ぶのに切り替える。
「あっ……ああっ……♥!」
アソコが痛むのを少しでも和らげようとしているのか脚を開けているため、弄りやすかった。
処女や経験の少ない娘の相手は面倒も多かったが、大変さがある分、後が楽しくなる。
こちらを見つめている栗色の髪の少女のように……。
焦って事を果たす必要はない。この娘もたっぷりと善がらせてやろうじゃないか。
そう考えながら、ぱん太郎はじっくりとまちのからだを愛撫していった。
二度も逝っているまちのからだがまた桃色に染まり乱れるのに、そう時間はかからなかった。
指は痛がったが舌入れは大丈夫だったので、じゅるじゅると音を立てながら肉裂を啜ると、まちは声を出しながらぱん太郎の頭を股に強く挟んだり、手で押さえたりと身悶える。
あどけない顔に反したボリュームのある乳も、たっぷりと弄り尽くすと昂奮で張り詰め、乳首を舐め回すだけで淫らな声を出すようになった。
そうして再び美味しくいただける頃合いが巡ってくると、ローションを塗り直して処女肉の抵抗を味わいつつ埋没させていった。
「あああんっ♥!!」
二回目の侵入は滑らかで、まちはその痛みの少なさにかえって驚いてしまうほどだった。
「奧までヌレヌレのん♥」
そう言って、だがすぐ調子には乗らずにぱん太郎は緩やかに前後し始める。
ぬゅっち……ちゅぐ……ぬゅぢゅ……ぬゅぢゅ……
「はっ……あっ……あっ……くっ――あ、はあぁ……ッ♥!」
満足しているはずのすずですら、体奧がまたじゅんと熱くなるようなまちの吐息。
固い肉を馴染ませようと、だが己が楽しむのも忘れていない肉棒の動き。
それに従って粘質な水気を増してゆく摩擦音。
ゆっくりと深く、浅く、あるいは入れっぱなしにしたまま上半身や陰核を弄り、肌を撫で回す。
その度にまちの喉が淫惑の旋律を奏でる。
明らかな痛みを表す回数が目に見えて減ってきて、替わりにその四肢が震え、からだがくねる。
それに従い、ぱん太郎の、まちの“女"を貪る動きも段々と姿を現していった。
いつ発射してもおかしくないほど熱く漲った怒張が、ただ少女の肉の感触を楽しむだけではなく、何度となく膣奥や子宮を小突き、「お前を望んでいる」と意志表示するのだ。
その衝撃にまちは苦悶の声を漏らしながらも、自分の中の奧底にある何かが喜悦を発するのを感じずにはいられなかった。
そして、さらにアソコが潤みを帯びていくのだ。
まちが正常位に慣れてきたと見ると、ぱん太郎は少女のからだを裏返し、今度は後ろから突いた。
「やっ……はっ……ああ……ああぁ……♥!」
まちが驚きを浮かべたのはほんの最初だけで、すぐに新しい肉悦に埋没しはじめた。
それを契機に、体位の変更も織り込んでゆく。
次にまた正常位になると、まちの腕はぱん太郎の首を掻き抱くようになった。
また体位を幾つか変えて正常位に戻ると、今度は脚も絡めてきた。
もはやずっと目を瞑り、熱い吐息を漏らし、声を張り上げ、胎内を掻き回されるのをただひたすらに感じるまち。
ぱん太郎の精嚢まで彼女の蜜にまみれ、秘肉が心地良さそうに肉棒に刺激を返そうとしている。
清らかなからだを保ってきた巫女乙女が穢れた悦感に溺れてゆく。
単調さはあるが、だからこそ濃密な時間――それはいつ果てることなく延々と続いた。
一時間後、そこにはもう、淫楽を抑えきれないまちの姿があった。
ぱん太郎が腰を打ち付ける度に、
「ああっ ああっ あああっ♥!」
とあられもなく叫び、からだを悶えさせ、甘い夢心地に溶ける。
思考が消し飛ぶ。理性がなくなる。
(これが……せっくす……♥!)
おまんこがこんなに気持ち良いものだったなんて……!
ついさっき初貫通を済ませたばかりであるはずなのに、まちの膣肉は肉欲の悦楽に躍っていた。
本当はこれこそを求めていたのかもしれなかった。
この男に弄ばれ、快感を与えられることを。
初めてとは思えないほどアソコがいやらしく火照り、濡れに濡れ、ぱん太郎の肉棒を悦んで迎え入れている自分がいる。
自分でも信じられなかった。
それは、この男の手管のせいかもしれない。
しかし、ぱん太郎は何も無理な事はしていなかった。時間をかけて気持ち好さを感じさせつつまちの肉をほぐし、気配りの声をかけながら極力痛まないように配慮してくれているのだ。
口や態度だけではなく、そうやって行動で示してくれているのはとても嬉しかったし、根っこは優しい性格なのかもしれない。
そう考えてしまうと、アソコがさらにジュンジュンと昂ぶってゆき、この快感を与えてくれる男に、どうしても惹かれていってしまう。
感じたことのない想いだったが、今なら皆の気持ちが分かる気がする。
でも、でも、妊娠はだめ……!
まちはぱん太郎に惹かれる気持ちを払うかのように何度も首を振った。
(私は行人様と……行人様と……!)
まちの膣内がいよいよ潤みを帯びてくると、ぱん太郎は童顔少女の両足首を掴んで屈曲位にさせ、その脚を大きく拡げてさらに深いところを突き始めた。
グチュン、グチュン!
「うあっ、あっ、あはあっ♥!」
アソコが丸見えのポーズ。また違った角度で責められると同時に、腰にズンズンと突かれる衝撃が広がり、たまらずにまちは声を上げる。
「苦しいのん?」
「く、苦しい……けど、善いの……♥」
正直に言ってしまった。だが言葉遣いを気にとめている余裕はなかった。
ぱん太郎は頷くと、腰を打ち下ろし続けた。
「あっ、あくっ、ああっ♥!」
しばらく突くと、また正常位に戻る。
基本は正常位で交わり、たまに屈曲位や横臥位に変える。
横臥位からさらに寝そべらせての後背位にし、比較的緩やかに抽送するというのもあった。まちが脚を閉じて伸ばした状態でも、ぱん太郎の雄飛な長物は抜けることがない。枕を抱きながらじっとしていればいいので、この体勢は楽だった。しかもほとんどゆっくりと長めに出し入れされるために快感もそれだけ長く、また後ろからされるのは犯されているような感覚があって、まちは掻き抱いた枕を破かんばかりに何度も爪を立ててむしった。
ぱん太郎はそれらを繰り返した。
色々な体位、色々な角度、深度、速度……。そうやってまちの膣の隅々まで突き広げ、堪能し、反応を見て敏感な部分を探り当てると、そこを執拗に責めたりするのだ。
「んっんっ♥!」
アソコが熱く疼きすぎて、まちはもうおかしくなりそうだった。
いつの間にか痛みを忘れかけている自分がいた。
完全に消えたわけではないし、奧や変な角度を突かれると痛いというか息苦しくなるが、そういう反応をするとぱん太郎はすぐに止めるので、後に残らずほとんど気にならなかった。
肉棒に擦られる快美感にアソコが目覚め、潤みきっているのが自分でもわかる。
後から後から愛液が滾々と湧いて膣内を濡らし、肉壁が悦びに震える。
最初の怖さなどもう忘れていた。
気持ち良くて本来の目的さえも忘れそうになる。
完全にぱん太郎の手の中であった。
その当の男は、己の躰の下で喘ぐ少女の様子を見て、腰を振りながら口端を歪める。
(そろそろのん……♥)
処女の性の雌しべを十分に花開かせ、たっぷりとその初体験の痴態を楽しんだ。
マーキングするように、そのからだのあちこちに噛み跡や舐め跡も付けた。
ぱん太郎は正常位に戻すと、まちの顔を見つめながらピストン運動のスピードを上げ、深い抽送を始めた。
いよいよ動きが射精に向けて速まっていった。
せわしなく深い律動が始まり、その勢いが熄(や)むことがないと知ると、まちは本能的に最期の時がそこまで来ていると感じた。
「あっ、あっ、あっ、あっ♥!!」
頭は霞がかったようにぼやけていたが、幾つもの交歓の現場を観察した記憶から、そのせわしなさが射精寸前の動作であることに気付いたのだ。
「あっ、あっ、あっ♥! だ、だめっ、な、中には出さないでぇ……ッ♥!」
思わずそう言ってしまったが、ぱん太郎の腰は止まらない。
男を知らなかった清純なオマンコをハメてハメてハメまくって女の悦びを深く深く刻み込んでやる。
たっぷりと膣内射精しまくってオマンコも子宮も精液漬けにして、約束通り孕ませてやる。
その上でさらに仕込んで立派な専用肉穴奴隷にし、このチンポがなければ満足できないからだにしてやる。
そんな気持ちを肉棒に篭めてまちの膣内を責めた。
「だめのん、とまらないのん。キミの中が気持ち好すぎてとまらないのん♥」
「ああっ、ああっ、ああっ♥!」
為す術無く激しい抽送を受け止めるまち。
やはり応じてはくれなかった。
かと言って、もうからだじゅうが弛緩していて、体格差がありすぎるぱん太郎の巨体を退かす力など出ない。
護片だけが頼みの綱だった。
ぱん太郎は接合したまま、まちの膝裏を掴んでぐいっと押し拡げ、その両脛が蒲団につくほど深い屈曲位にした。
「あああっ♥!」
結合部が一番高いところに来て、まちからも丸見えになる。
改めて見ても信じられない太さの剛棒が、陰部の秘肉をいっぱいに拡げてその中に激しく出入りしている。
もうほとんど痛みを感じないのが我ながら不思議なぐらいであった。
処女を喪った証の赤いすじや斑が薄まって広がっていたが、それ以上に秘陰と肉棒をぬらぬらと濡らしているのは、彼女の胎奧から湧き出て来る淫水であった。
「でるっでるのん♥!!」
ぱん太郎はずるぅっと外れる寸前まで大きく引き上げると、一気に腰を押し込んだ。
「ーーーッッ♥♥!!」
巨躯の体重を乗せた突き入れだった。
入り口からたっぷりと膣壁を擦りながら深く挿ってくる肉棒に、まちの脳裏に火花が飛び散る。
限界に到達する直前にブレーキがかかり、奧壁には小突く程度しか当たらなかったが、まちにとっても強烈な淫撃に変わりはなかった。
一瞬のうちに頭が真っ白になり、何もかも吹き飛んでしまう。
「のおんッ♥!」
それと同時に、噴流が始まった。
ドクン! ドクドクッ! ドクンドクン!
「――あっあっああああ~~~ッ♥♥!!!!」
無意識に声を上げるまち。
ほぼすべて埋(うず)まったぱん太郎の肉茎が彼女の膣内で力強く脈打ち、奥底に熱い粘液が浴びせかけられるのが分かる。
そうして次々と精液を打ち込まれ、みるみるうちに腹の中に溜まっていくのが感じられる。
(こっこれ――がっ──種付けぇ──――♥!)
記憶に焼き付いたぱん太郎の射精。
天井にビチャビチャと叩き付けられるほどの大噴火。
あの凄まじい噴出が今、自分のナカに……!
ドクドクッ! ドクン、ドクン!
ドクッドクッドククッドクンドクン!
想像以上の感触に、まちはただひたすらにからだを強くわななかせた。
ぱん太郎にしてもまちを抱くのは初めてであり、なおかつ上物の生娘である。
その上、行人から寝取る対象の一人なのだから、膣内射精の昂奮度は異様なまでに桁違いだった。
最奥まで征服し尽くした上での精液放出。
その肉茎の漲(みなぎ)りや精液の濃さは一層であった。
熱く滾った剛力が孕ませるという一心に充ち満ちて物凄い量の原液を吐き出し、それがどろどろとまちの膣奥に渦巻く。
あっという間に結合部から白濁粘汁がごぽごぽと溢れ出し、まちの腹部に流れ溜まっていく。
(ああっ……♥! 熱い……♥!!)
火傷しそうなほどに熱く、牛乳より濃い白濁色をした体液。
(あああっ……♥! そんなに私を孕ませたいの――!?)
こんなにも力強くこんなにも大量の子種を、少しでも子宮の近くで出そうと深く挿入しているのだ。
種付けされているという気持ちにまちの心が乱れた。
頭の芯までぱん太郎の雄肉の強い脈動が届き、その熱さ、力強さに、快楽で高まった女の本能が悦びに痺れるのを抑えられなかった。
牡肉に次いで精液に満たされた牝洞は、本来の役目に目覚めたように肉襞を躍らせる。
痺れて全身の力が抜けるようなのに、アソコの肉だけがきつく男の孕ませ棒を絞り上げ、その種付け射精を歓迎していた。
女の本性では男の子種を欲しているのだ。
だが、まちは心の中でそれを必死に拒む。
(だめ、だめなの……♥! 行人様じゃないと……♥! 孕ませないでぇ…………♥!)
しかし、精液で溢れ返るそのすぐ向こうが、子宮なのである。
女たちを次々と妊娠させているこの特濃原液をこれほどまでに注がれてしまっては、まちもぱん太郎との子供を身籠もってしまうのも、もはや時間の問題であろう。
──普通であれば。
(お願い……効いて……!)
ぱん太郎の肉根と精液に劣らぬほど熱い存在がまちの胎内にもう一つあった。
曾祖母のやしろから貰った『護片』。
その強い霊力がしっかりと働き、ぱん太郎の精液を堰き止めているのが感じられる。
(良かった……ちゃんと動いてるみたい…………)
まちは胸を撫で下ろした気分だった。
『妖魔の孕み種を弾いてる時は熱気を感じるというから、それが正常に働いている証拠になるわ』
と、やしろは説明した。
腹底が灼け爛れそうなほど、その熱さと霊気を感じる。
幼少期に見た大津波を防ぐやしろの凛々しい後ろ姿が思い出された。
子宮めがけて直接注がれているのだから安堵することなどできないが、それでも緊張が幾分かほぐれていく。
まちの注意がぱん太郎の肉棒に移った。
まだドクンドクンと射精が尽きることなく続いていたのだ。
(本当に熱くて……凄い量…………♥!)
ぱん太郎は気持ち良さそうな呻き声を上げながら、まだ腰を緩慢に動かし、少しでも多くの精液をまちの胎内に注ぎ込まんとしている。他の子と同じとは分かっていながらも、こんなにも孕ませたいというオスの意志を胎内に感じるのは、本能的な部分が沸騰せずにはいられなかった。
(あぁ、それにしてもこんなに便利なものがあったら……早く知って他の子にも教えてあげれば良かった……)
まちはちらりと横を向き、こちらを見ているすずを見た。
物欲しそうな目をしていたすずは、視線が合うと、目を細めてはにかむような微笑みを浮かべた。
もう妊娠しているのだろうか──と、ふと気になった。
やがてようやく射精は尽きたが、行為はまだ終わっていなかった。
ぱん太郎は満足そうな吐息を一つついただけで抜こうともせず、再び腰を動かし始めたからである。
「ああぁっ♥!?」
そうだった。この男の性欲は尋常ではなかったのだ。
とはいえ、まちも疲れてはいたがまだ体力は十分に残っていたので、仕方なく甘んじてそれを受け入れた。
一日でも早く女らしくなるために――。
――数十分後、ぱん太郎の腕の中で再び恍惚と蕩けるまちの姿があった。
艶やかな黒髪の美少女は、脚を大きく開け拡げられ、腰を打ち付けられ、ひっきりなしに喘ぎ声を上げていた。
「ああっ、ああんっ、んああアンッッ♥♥!!」
もうそうやって声を出すことしか出来ない。
のしかかられ、抱きかかえられ、絡み掴まれ。
ぱん太郎のなすがままであった。
そして、どんなことをされてももう悦感しか湧き上がってこないのだ。
やがてぱん太郎は欲望に駆られるままに、バックでぐいぐいと腰をまちの尻に密着させていった。
その重量に耐えらるわけがなく、まちのからだは伸び上がってほとんど閉脚し、ぱん太郎の巨体に潰されたような形になる。
身動きがとれぬほど押さえつけられた状態で深々と挿入されながら、どくどくと濃密な粘液を胎内に注がれていくと、それらはすべて快感に変わっていってしまった。
「ああっ、ンああっ、あアアァ~~~ッッ♥♥!!!!」
腹の底からの嬌声を張り上げて身悶えるまち。
まるで無理矢理犯されているような体勢なのに、なぜか昂奮が駆られてしまう。
アソコが反応して潤みを増し、ぱん太郎の剛直に肉襞がキュウキュウと絡みつく。
嗚呼、またこんな種付けを……♥!!
この男は私を孕ますことしか考えていない。
私の子宮に精子を送り込んで赤ちゃんを作ることしか……!
だけど――
(なんで嫌じゃないの――!?)
それどころか、孕まない安心感と孕むことを欲する本能がない交ぜになり、それが却って強い反発を生んでさらに気持ち良い高みへと弾け飛ぶように昇っていってしまうのだ。
熱い射精が気持ちいい。熱い精液がお腹の中に満たされていくのが気持ちいい……!
「ンンッ、ンアッ、ンンンアァーーッッ♥♥!!!!」
護片が働いている。
茹だる意識の中、考えるのはやめよう、とまちは決めた。
孕む心配がないのなら、今はただ何も考えずにこの感覚を楽しめばいいじゃない──。
この女の悦びをどこまでも――♥!
そう考えると、まちの中で何かが吹っ切れた。
まちの女陰に漂っていた最後の緊張が解けたように、その胎内にさらにもうひと滑り、ずるりとぱん太郎の肉棒が埋(うず)まり、まちの目の裏に淫らな火花が何重にも散り乱れた。
まちは脱力状態でぱん太郎のいいようにされていった。
どんな風にされても気持ち良いので、すべてを任せたようにただただ甘く囀りながら喘ぎ悶え、淫奔な性の悦びに打ち震える。ぱん太郎の巨根の気持ち好さに酔い痴れる。
深いところを何度も突かれ、擦られ、高いアクメを幾度となく味わう。
もはやさきほどまで処女だったとは思えない淫らな媚態であった。
自分から尻を上げてドロドロの白い滝と化しているアソコを指で開き、
「入れてっ、入れてえ、ぶっといチンポォでずぽずぽしてぇ♥」
と、まちは尻を振って求める。
「ぬふふ、まちちゃんはエッチなコなんだね。だけどもっとエッチにしちゃうのん♥」
ぱん太郎はそう言って、求められた通りにまちの蕩ける秘肉へと剛塊を埋(うず)め、突き、擦り、こね回してゆく。
あるいはオマンコを掻き回されてうっとりしていると、まちは無意識のうちにキスを交わしている自分に気付き、
(ああっ、キスしちゃってるっ……!? で、でも……気持ちいい……♥)
と、口中で舌を絡め合ううちにどうでもよくなってしまう。
体位を変えながらメス肉をさんざん掻き回された末に、白濁にぬかるんだ淫孔の奧まで逞しい肉棒を入れられて小突き回され、
「まちちゃんの子宮に精液ドピュドピュ注いでいいのんッ♥?」
そう訊かれると、もう本能を抑えることができず、
「あっ、あっ、来て、来てぇッ♥! 私の奧でドピュドピュしてッ、熱い精液いっぱい飲ませてッ♥! 孕ませてえッ♥!!」
と遠慮無く言い放つ。抑圧が解放されたかのように気持ち良かった。
まちはまだ気付いていなかったが、そこには紛れもない本心が混ざっていた。
そのようにまちがもはや理性を喪った表情で快楽に溺れ始めたので、ぱん太郎は彼女をいやらしい体位にさせながらその処女肉を思うがまま責め嬲り、その膣奥で何度も何度も存分に絶頂に果て、その度に孕ませる勢いに満ちた濃厚な精液を注ぎ込んでいった。
それだけではなく、わざとまちの背に胸に顔に尻に腕に脚にと白濁をひっかけ、まちの全身にぬるぬると広げて精液まみれにする。
これにはまちもたまらず悲鳴を上げたが、拒む力などどこにもなかった。
(く、くさぁい……♥)
こんなにねとねとしててとびきり臭い汁をからだじゅうに塗られては、普通なら気持ち悪くて堪らないはずなのに、体内からゾクゾクと昂奮が湧いてきてしまう。
そのうち心配も不安もまちの脳裏に一切よぎらなくなり、からだ中に塗られた精液のように、気持ち好い衝動だけが心の隅々まで広がった。
そして、それは七回目のラストスパートを迎えた時であった。
双乳を揉みしだかれながら膝立ちバックで腰を密着されて、とろとろの蜜壷の奧をコンコンと小突き上げられ、まちはだらしなく口を開け涎と甘い嬌声を漏らし、射精の瞬間を待ち受けていた。
「そんなに気持ちいいのん♥?」
抽送の速度を落とすことなくぱん太郎が尋ねる。
「あっあっあっ♥ さ、最高よ……♥! あ、あ、ああ、ああ……♥! こ、こんなに気持ちいいことだったなんて……♥!」
「じゃ、また出すよ? まちちゃんのオマンコの奧で精液出すよ? どぴゅどぴゅってボクとまちちゃんの赤ちゃん作るよ?」
まちの膣がキュンキュンと締まる。
「来て、来てえ……♥! 精液ちょうだい……♥! 私の子宮に精液流し込んでちょうだあいぃ……♥!」
「ののん……ッ♥!!」
ぱん太郎の腰がぐいっと突き上がり、その尻が強張った。
「んあああッッ♥!!!!」
二人の背がしなる。
ドクドクと、もう何度目かも数えなくなった力強い射精がまちの胎奧で始まった。
もうどうなってもいい。
淫悦に狂わされた思考が、そんな想いを抱いてしまう。
まちの全身がわななき、子宮を叩くその熱い脈動にすべての心を奪われた。
その時。
脱衣場の籠にあるまちの巫女衣装の中に隠されたヒトカタが、ピッと裂けた。
ピッピッと断裂は深くなってゆき、中央にある護片と髪の毛まで届くと、そこで食い止められているようにそれ以上進まなかったが、唐突に、ビッ! と護片と髪の毛が真っ二つに切れた。
胴が上下ほとんど生き別れになり、断末魔のように踊るヒトカタ。
何もないはずのその裂け目からじわじわと濡れたように変色していき、やがて全体がドロリとした白濁の粘液にまみれ、その中でヒトカタはふやけて力を失ったようにぐにゃりと縮んだ。
それを知らないまちは、お腹の奧で熱い飛沫を感じながら絶頂に翔び上がっていた。
「ああっ……ああアアアァッ……♥♥!!!!」
魔胎避妊術にはある欠点があった。どんなに高位の霊能者が術を施そうとも、あまりにも濃い妖気を短時間に途方もないほど浴びて一時的にもヒトカタの許容量を超してしまうと、その負荷次第で壊れてしまうかもしれないのだ。
ヒトカタを霊質が極めて高い材料で作れば解決するかもしれないが、少なくとも通常の霊符に使われているような紙ではおのずと限界があった。
ヒトカタがダメになると、逆流現象が起きる。
受けきれなくなった妖気が倍返しになり、術者と使用者が同一ならそのまま倍に、別ならばそれぞれに分かれて跳ね返っていってしまうのである。
その妖気の元が淫虐の妖怪であれば、感じるのも当然快楽の淫気である。
それだけではなく、胎内に宿された護片も制御を失い残った霊力を暴走させ、跳ね返していた精液を逆に吸い寄せ始めるのだ。
その結果、使用者は望まない人外魔物の精液を恐るべき速さでどんどん子宮に満たしていってしまうことになる。
あまり使われたことのない呪術で、藍蘭島に来てからはまったく不要になったこともあり、やしろですらそこまでは識らなかったのだ。
まちの子宮の入り口に張り付いて蒼く光っていた護片が、苦しみ悶えるようにブルブルと揺れたかと思うと、突然その輝きが妖しい紅に変わった。
今までずっと弾かれていた精液がまったく真逆に、どっと吸い寄せられていく。
それまでお預けをくらってパクパクと虚しく開閉していただけのまちの子宮口に、恐ろしいまでの量の精液が一気に吸い込まれてゆく。
それどころか、護片はまるで精子たちの動きを助けるかのようにその濁流に加速をつけ、まちの子宮内に勢いよく送り込み始めたのだ。
それに気付きもしないまち。
護片の霊力に少し気を払えばすぐに異常が起きていることがわかるのだが、もはやすべての意識と感覚が快楽に向けられていた。
お腹の奧に急速に広がっていく新しい温かさも、まちの喜悦をさらに盛り騰がせる一因にしかならなかった。
本当に孕みつつあることも知らず、
(ああっ……孕んじゃう……この人の赤ちゃん孕んじゃうよお……♥!!)
と、安心の上に成り立つ無責任な官能に気を狂わせていた。
真海龍神社では、やしろが御堂の前で倒れていた。
「あっ……あっ……あっ……♥!」
と淫靡に喉を震わせながら、全身、特に牡丹色の袴で包まれた下半身をビクビクとひきつらせている。
この数十年間まったく穏やかに眠っていた生殖器の、突然の熱い疼き。
それどころか、巌のような圧倒的な物体を体奧にねじ込まれ、子宮に何かがどくどくと勢いよく注ぎ込まれていくような感覚……!
味わったことのないほどの性悦に、瞬時に足腰に力が入らなくなり、クタクタとその場に突っ伏して立ち上がることさえ出来なくなった。
からだの芯まで溶け散じてしまうほどの淫気に当てられ、愛液が滲み出してきて、それはあっという間に袴の股間までじんわりと変色させていく。
「あっ……く……くあぁん……♥! まっ……まちちゃあん……♥!」
その声もまた、官能に彩られていた。
実体を持たないはずの淫気がぱん太郎の肉棒のかたちを伴ってやしろの膣を押し広げ、ぱん太郎が今まさにまちの膣内でそうしているように、その先端がぐいぐいとやしろの子宮に押し当てられる。
「んあッ、んあああッッ♥♥!」
やしろはたまらずに片脚を上げる。袴がからげるようにめくれ、ぐっしょりと濡れた純白の下着まで露わになった。
布に覆われた秘陰が、何もないはずのにぽっかりと穴を空けていた。
「はあっ、ああっ、はああぁぁんッッ♥♥!!」
少女のように高い淫声。
やしろの子宮内に今まで感じたことのない勢いで、骨まで溶かすような淫気が広がっていく。
「んあっ、やっ、だめぇッ♥!!」
脳が勝手にそれを精液に置換してしまう。
夫以外の子種を迎えたことのないやしろの子宮が、その獰猛なほどに濃く熱い体液に震えを走らせる。
霊力で若さを保ったやしろのからだは、まだ閉経していない。
命を宿す力を失っていないその子宮の中へ、ぱん太郎の特濃の精子が注ぎ込まれてゆくのだ。
(あっ、あっ、だめ、だめっ、入ってきちゃだめぇ♥!)
本物の精液でないとわかっていながらも、そう思わずにはいられなかった。
だが防ぐ手立てもなく、またあったとしても行える状態ではなかった。
ぱん太郎の射精はまるで終わりが見えなかった。
(私が感じてるってことはっ……まちちゃんも今ッ…………♥! ま、まちちゃん――あっ、あっ、あああッッ♥!!)
やしろはたまらずに袴を足首までずり降ろして下着をむしり取り、陰部を外気に晒した。
ズクズクと疼く女肉。それを貫く肉棒からぱん太郎の意志がありありと伝わる。
孕ませる。ただそれだけの、膨大で圧倒的な原初の意志が。それがやしろの子宮にもまるで大津波のように流れ込んでくるのだ。
(ううああ、あぁ、あぁあぁ~~ッ♥!! だめ、だめッ、ひっ曾孫と一緒に孕ませられちゃうぅ~~~ッ♥♥!!)
脚が大きく開がり、やしろのからだは弧を形作る。
腰がビクビクと中空に跳ねて、その秘腔から愛液がしぶいた。
ぱん太郎の精液が通常では有り得ない勢いでまちの子宮内に広がっていく。
夥しい精子の群れがほとんど自力を使うことなく、まちの子宮の奧まで悠々到達し、余力を残しまくったぱん太郎の精子が次々とまちの卵巣の管に入ってゆく。
そんなことは知らないまちは、ただただ淫らに喘いでいた。
「ああっ♥! ああっ♥! ああああっ♥!!」
なんで皆がねだるほどにぱん太郎の膣内射精を求めるのか、まちはようやく理解できたように思えた。
(こんな、こんなあ……♥!)
これほどまで肉の悦びを与えられ、性を堪能し、女を貪られた末に、その集大成としてこんなにも孕ます気持ちが詰まった濃い子種をびゅるびゅると注ぎ込まれては、外に出されてしまうのは虚しいことに違いない。
(それにしても、ああ……ああ……♥!!)
まちは淫蕩にわなないた。
何故かわからないが、先ほどまでよりもさらに快楽が高まり、前後不覚になりそうなほどだった。
(だめ……もお……♥! おまんこのことしか考えられないぃ…………♥♥!!)
その胎奧では、護片が無慈悲に、ただ機能的に、ぱん太郎の精液をまちの子宮へと汲み上げてゆく。
胎内で肉棒に妙な生温かさが絡んできたので、何だと思ってぱん太郎が下を見てみると、結合部からピュッピュッと黄金色の水が噴き、白濁にも混じって流れ落ちていていた。
まちは失禁していた。
6
快楽を求める一匹のメスと完全に化したまちは、キスをしまくり、肉棒をねだりまくり、中出し種付けを求めまくり、腰を振りまくって、逝くたびに潮を噴きまくった。
ぱん太郎も驚いてしまうほどの嬌態であった。
何度も真っ白になるまちの頭の中からは目的も、護片も、行人のこともすっかり消え去っていった。
途中からはすずも加わり、三人は淫らに絡まり合った。
まちとすずの中に外にかわるがわる白濁を浴びせ、その可愛らしい唇でさんざん卑猥な言葉を喋らせる。
注ぎ込んだ精子を膣圧だけで縁側からどれだけ遠くまで飛ばせるか競わせ、口唇奉仕のやり方をすずに実践させながらまちにも教えさせる。
外に出て、道の遠くからでも見える玄関先ですずとまちを常に前面に出して責め、最初は躊躇していた二人をおまんこ見てと泣き叫ぶまで絶頂に逝かせて子種を注ぎ込む。
さすがに疲れたので再び温泉に浸かり、からだを洗いっこしている二人の美少女を見ていたらまたむらむらと来たので泡踊りをさせ、その流れで一発ずつ中出しし、二人一緒に尺八をさせながら、明日からの生活がさらに楽しくなりそうだと、ぱん太郎は上機嫌であった。
西に面した格子窓から差し込む光が強くなっている。
藍蘭島はようやく夕刻を迎えようとしていた。
べろを出して恍惚と待ち構えるすずとまちの顔面に、白濁の化粧水を存分に浴びせたその時だった。
「ただいまー」
明るく響いてきた少年の声に、三人の動きが止まった。
(第8話に続く)