防衛群遊撃化制度




 防衛群遊撃化精度は、帝国海軍の4方面防衛群の所属部隊を機動艦隊に編入させ、戦力の増強化を図るシステムである。


概要



 旧共和国軍から続く全盛期の帝国海軍には、独自の遊撃部隊と呼ばれるものが存在していた。だが、エンドアの戦いで帝国が敗北し、帝国がみるみると衰退していくにつれ、帝国軍の戦力も大きな縮小を迫られることになり、国内でも最悪の内乱が勃発、領土の防衛・確保が手一杯の中、専用の遊撃部隊など、確保している暇は皆無に等しかったのである。

 そんな中、エンドアから5年後、スローン大提督がアンノーン・リージョンから帰還した。彼は1年に渡って帝国全軍を再編し、驚くべき指揮の才能で新共和国を壊滅の淵にまで追い込み、最終的には死亡したが、彼は帝国軍に多くの遺産を残していった。その一つこそ、現在の防衛群遊撃化制度なのである。

 スローンの死後、遊撃化制度にはいくつかの変更がなされたが、基本的な骨子では現在でも変わっていない。その概要は、比較的戦略的価値に乏しい惑星に駐屯している部隊、排除すべき勢力と比べ、明らかに余剰戦力となっているセクター防衛艦隊など、防衛任務専用の兵隊を徴発し、消耗した戦力の埋め合わせとしてや、装備の付け足しとして他の方面防衛群や機動艦隊に編入し、要するに文字通り遊撃化させることである。要請の手順としては、有事の遊撃化を望む部隊が事前に遊撃部隊化リストに登録しておき、必要になった際、機動艦隊や他の部隊がそこから手の開いた部隊を選び、支援を要請する。銀河帝国の支配する領域は現在9つのセクターに分かれているが、その中に、合計31のセクター防衛艦隊・宙界艦隊が配置されており、これは明らかに戦力余剰である。そのため、必然的に任務に乏しい駐屯基地や艦隊が出てしまう。この遊撃化制度は、錬度の維持や士気の向上にも有効なのだ。

 現在までに、最も功績を挙げたとして著名になった遊撃部隊は、やはり惑星シーに駐屯する海軍飛行隊のティルファング中隊だろう。彼らはそれまでは片田舎の飛行隊としか認識されておらず、バスティオンの帝国政府からも半ば忘れかけられていた存在となっていたが、シーに侵入した国籍不明機(後に銀河統一軍と判明)の迎撃に見事成功し、それ以降、遊撃部隊化していたために各地で支援要請を受け、防衛群所属の部隊としては異例の転戦を続けた。最終的に帝国軍は統一軍に勝利したが、その結果にはティルファングの活躍が大きく関与している。こうしてまたしてもスローン大提督の決断が正しかったことが証明されたのである。

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最終更新:2007年12月17日 20:33