ハレグゥエロパロスレSS保管庫@ Wiki 070206

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ハレとグゥと異世界のグゥ(一:>230-232)
朝起きたらそこは異世界でした、なんてのが通用するのは二次元の世界のみ。
現実世界でそんなおかしなこと言ってる奴がいるとすれば、そいつは妄想癖があるか
妄想しか出来ないような奴だ。

……と、そんな風に思っていた時期が、俺にもありました。

何故過去形かって? そんなもん決まってるだろ。
今オレのいるこの世界こそ、オレにとって紛れもない異世界だからだ。



さて、何から話せばいいのやら。
昨晩、オレはいつものようにグゥにおちょくられ、暗澹たる気分で一日を終えようとしていた。
家の外では友達や大人に気を遣い、家の中では破天荒な家族や居候に翻弄される。
こんな夢も希望も安らぎもない生活に一時安息の時間を与えてくれるのが、オレにとっては
ゲームと睡眠だった。現実逃避と笑わば笑え。こうでもしなきゃやってられないんだ。
だが、最近は夢にまでグゥが出てくる。オレはもうおしまいかも知れないという漠然とした、
しかし大きすぎる不安を抱きながら、オレはベッドに横たわった。

「……せめてグゥがあんなんじゃなければなー……」
「ほうほう、あんなんとはどんなんだね」
「こんなんだよ。今オレの安眠を妨害すべく迫ってくるこんなんだよ」

今年度オレの頭痛の種ランキングベスト1が、いつものしたり顔の薄笑いと抑揚のない声で
オレに絡んでくる。こいつに絡まれてろくな結果になった試しはないが、こいつに反抗して
ろくな結果になった試しもないので、オレは半ば諦めている。
だが人間疲労がピークに達すると口が悪くなるもので、オレはいつもは言わないようなことを
自然と口にしていた。

「あーあ、グゥが普通の女の子だったらいいのになー」
「普通……?」
「そーだよ。優しくて可愛くておしとやかで、飯の支度手伝ってくれたりして、それで……」
「要するに、自分の境遇を肯定し受け入れる為に道連れが欲しいのだな」
「道連れでも何でも構うもんか。あーあ、ホントにオレの周りにはろくな女の子がいないよ。
 マリィは思い込みが激しいくせに行動力だけは人一倍でいつもいつも暴走してるし、
 母さんはあの通りのグータラだし、ベルは少年誌で描写するには少々微妙なアレだし、
 ラヴェンナは普通と見せかけてやっぱり変だし、ラーヤは気がつくと背景に紛れてるし、
 ウチの居候、つまりお前は言わずもがな……」

……何か、自分で言ってて悲しくなるな。
少年時代をこんな環境で過ごしたオレはどんな大人になっちまうんだ。

「保険医に輪をかけて元気で先走った大人になるのですよ、イェァー」
「何がイェァーだ」
「将来誰に刺されるのか、楽しみでなりませんな」

こいつ、という選択肢はまず有り得まい。
こいつは女の子かどうか以前に、ホモサピエンスであるかどうかすら疑問視してるくらいだ。
少なくともこのジャングルでは人間その他を丸呑み出来る奴を人間にカテゴライズする
風習は存在しない。
恋愛対象になどなるわけがないし、刺されるとしたらやはりマリィか……
いやいやいやいや、オレは何浮気を前提に将来の刃傷沙汰の心配なんかしてるんだ。
オレは保険医とは違う、そうだろ?

「とにかく、毎日こんなんじゃ心休まる暇もないよ」
「ネタ的には一番オイシイ役どころではありませんかね」
「うるさいな……全く、どうしてグゥなんかウチに来たんだか。ただでさえ一杯一杯だったのに、
 負担が増えてたまったもんじゃないよ。俺にばっかり働かせてさ……」
「……そうか」

急にグゥの声が寂しげなものに変わったので、オレは一瞬焦ったが、すぐに演技だと判断して
グゥに背を向けてタオルケットを被った。
普段感情を表に出さないグゥが寂しそうになんかすると過剰に心配してしまうが、これは
普段横暴なジャイアンが映画でいい人になったりすると、物凄くいい奴のように思えてくる
アレに過ぎない。こうやってグゥはオレの心を乱してつけ込んでくるんだから……。

≪Maximum Hare Goo Power≫

今日こそ騙されない、騙されないぞ……ってアレ? 何か変な声が……

≪Seiichi Power≫≪Tomoyo power≫≪Hiroko Power≫≪Goo(大) Power≫

……何か、凄く嫌な予感がする。

≪All ××××(自主規制) Combine≫

どっかで聞いたことあるよね、これ。そう、毎週日曜朝8時辺りから……
恐る恐るグゥの方を見やり……やっぱ見ない方がよかったと、オレは後悔することになる。
後悔した点は二つ。
まず一つに、グゥが身の丈ほどもありそうな金色の剣を振りかぶっていたこと。
そしてもう一つ……あのグゥが、泣きそうなくらい顔を歪めていたこと。

「グゥが嫌いなハレなんか……」
≪Maximum Chinchikurin Typhoon≫
「……別の世界に、行っちゃえ」

……何で、そんな泣きそうな顔、してるんだよ。
やがて、振り下ろされる剣――多分ちんちくりんステッキ――が視界一杯に広がった瞬間、
オレは意識を失った。



そしてオレは今、どうも異世界にいるらしい。