ハレグゥエロパロスレSS保管庫@ Wiki 040912

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ハレ×グゥ×マリィ

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日頃のお礼(初:>324-326>328-334)
「あ~あ、最近オレ疲れてるよなァ。人に気ィばっかり遣ってさー。なんかこう、気持ちいい事でも
起きないかなー」
「気持ちイイ事?」
「うん。他の事ぜーんぶ忘れちゃうようなさぁ。まあこんな事グゥに言っても仕方ないけどさ」
「気持ちイイ事……」
  何気無い会話。言い出したハレですら即座に忘れてしまうような、他愛の無い愚痴。
  そう、本来ならば何でも無い事で終わる筈だったのだ。
  言ったのがハレでさえ無ければ。
  聞いたのがグゥでさえ無ければ。


  いつでも何処でも誰にでも、とても気を遣ってくれる。
  この自分にだって、いつも優しくしてくれて。
  目が綺麗。顔も可愛い。自分とどちらがより可愛いかと問われれば、たぶんハレの方が可愛い。
  笑顔を向けられると、身体の奥の方が少し熱くなる。抱きつきたくなるような、いっそ思いっきり
噛みつきたくなるような、ヘンな気持ち。好き。大好き。
  この村にいる女の子でハレと仲良しなのは自分だけ―――ラヴェンナはグプタが気になっているよ
うだ―――だし、ならば少しは特別な目で見てくれているかも知れない。こんなに好きでいるのだか
ら、その想いは口に出さずとも伝わっている筈。いや、きっとハレも自分の事が好きなのだ。だから
あんなに優しくしてくれるのだ。
  障害になりそうな子などいない。自分だけがハレを好きでいて良い。ハレは自分だけのもの。
  マリィはそう思っていた。グゥが現れる日までは。

「ふざけんなよグゥ~ッ!」
  教室に姿を現すより早く、ハレのカン高い怒声が聞こえて来る。同じ家に住んでいるのだから、登
校も常に一緒だ。
「あまり血圧を上げると早死にするぞ」
「だったらせめて朝ぐらい穏やかな気持ちでいさせろ!」
「グゥはいつも穏やかですが」
「お前だけ穏やかでも仕方無いンだよ!」
  今日もまた、マリィの小さな胸に嫉妬の棘が突き立つ。教室に入ってきたハレの顔。あんな忌々し
げな表情や乱雑な話し方を向けられた事は、今まで一度も無い。グゥにだけ、ハレはそうするのだ。
しかしそれはハレとグゥの仲が悪いという事では無い。
「おはよ、ハレ」
「おはようマリィ」
  瞬時に屈託の無い笑顔に変わるハレ。これだもん、とマリィは口の中で呟く。
  日頃色々な事に神経を疲弊させているくせに、いつもこうして笑って見せるのだ。どれだけ怒って
いようとも、その場の空気を優先しては己の情動をねじ伏せ、ハレは当たり障りの無い態度を選ぶ。
事なかれ主義とでも言おうか、あまり本音を見せないのだ。
  グゥ以外には。


「ハレって、ホントにグゥとなかよしなのね?」
  放課後、珍しく一人でいたハレを正面玄関前で呼び止めて、マリィは努めて笑顔で訊いた。
  ハレがあれ程までに苛立ちや憤りを露わにする相手はごく限られている。マリィの知る範囲では、
ウェダとクライブ、そしてグゥだ。ウェダと、あと何のかんのと言っても似た者同士のクライブとは
親子であるから当然として、やはりグゥへの態度は異例と言える。他人にするようなバランスを重視
した言動は、グゥ相手には見られない。
  それは親密さの表れではないだろうか。

「え~? よしてよマリィ。アイツのお陰でオレもう散々なんだからさぁ……」
「でもハレ、グゥにたいしてだけぜんぜん態度ちがうんだもん」
「そーかなぁ、そんな事ないと思うけど。あ、そういえばグゥ見なかった? オレに黙って先帰っちゃ
ったのかなぁ」
  結局自らグゥと行動を共にしようとするハレに、マリィは密かに怒りにも近い感情を覚える。
「ねえ、ハレはあたしにも怒ったりどなったりしてくれる?」
「……ハァ?」
「首しめたり、ほっぺたつねったりしてくれる?」
  グゥみたいに。何の遠慮も無く、グゥにそうするみたいに。
  一歩、一歩とにじり寄るマリィ。その分後ろに下がるハレ。
「い、いや~、マリィにそんな事できないよ……っていうか何の話?」
  ハレは引き攣った笑いを浮かべながらじわじわと距離を取った。
「あー、なんかもうグゥいないみたいだし、オレも帰るよ。じゃあマリィ、また明日!」
「あ、ハレ!?」
  ハレは脚が速い。たった今駆け出したかと思えば、もうその姿は見えなくなった。取り残されたマ
リィだけが、一人ぽつんと立ち尽くす。
  結局はそういう事なのだ。マリィは今更ながら実感する。
  不審を露わにするよりは笑って見せる。はっきりと拒絶するよりは曖昧さに逃げ出す。もしこれが
グゥ相手であれば、ハレは抵抗無く本音で応じた事だろう。しかし自分はいつも気遣われている。
  日頃あれだけ優しいと感じていた自分への言動も、今思えば他のクラスメイトへのそれとそう変わ
り無い。ハレはみんなに優しいのだ。所詮自分など、ハレにとって何ら特別な存在では無かった。気
分を害さぬよう無難に接する、“みんな”の内の一人。ただそれだけのつまらない存在でしか無い。
  ―――こんなに好きなのに。

「お困りのようですな」
  しばし呆然としていると不意に声をかけられた。振り向くと、平坦な程に無表情な視線と目が合う。
「何やらお悩みの様子。ここは一つこのグゥに打ち明けてみる気は無いかね」
  グゥだった。マリィにとっては当面の悩みの当事者の一人であり、場合によっては敵であり得る相
手だが、不思議と憎む気持ちにはなれなかった。ハレに対する想いとは全く異質なものではあるが、
マリィはグゥの事も大好きなのだ。
  だからと言って、全面的に許す気にはなれない。グゥがハレの本心を独占しているのだとすれば、
どうしても嫉妬心は押さえられない。笑顔で接するのが精一杯だ。
  そんな相手に何を相談できようか?
  ―――ハレは……グゥのこと好きなのかな。グゥはハレのこと、どう思ってるの?
  そのシンプルな疑問が、どうしても口に出せない。
  成る程、思っていても言えない事はあるのだ。マリィは少しだけハレの気遣いが理解できたような
気がした。
「どうやらマリィはハレの事で悩んでいるようだが」
「ええっ? どうしてわかるの?」
「ならば今晩にでもハレの家に来るが良い。マリィの進むべき道はそこに見出せよう」
「ハレの家……?」
  ハレに直接当たれという事だろうか。
「でも、急にいったりしてメイワクじゃないかな」
「ウェダは仕事と偽って飲み会に行くので今晩は帰らん。気兼ねは無い」
  ふよふよと両手を蠢かしながら、グゥは気だるく言う。
「マリィの想いの限りを直接ハレにぶつけるが良かろう。事の準備はグゥに任せろ」
  それだけ言って、グゥはハレの後を追うように帰って行った。再び呆然と取り残される。が、それ
も束の間、マリィは一つ頷くと自分の部屋へと駆け戻った。
  ハレは本当にグゥが好きなのか。自分の事は好きになってくれるのか。もしハレとグゥが恋人同士
なら、その時自分はどうするのか。
  一体、自分はハレをどうしたいのか。
  夜になったら、ハレに会って確かめよう。

  この時、マリィに人を疑う心が少しでもあったなら、グゥの無表情に潜む悪意にも似たものを看破
し得たのかも知れない。


「おー。夜分ご苦労」
  日も暮れた頃。ハレの家に着いたマリィを、いつもと変わらぬ様子で迎えるグゥ。
「準備はすでに整っている。あとはマリィの覚悟だけだが」
  そう念を押されれば躊躇が無いわけではないが、マリィは真剣に頷いた。ハレの家からは何の音も
聞こえて来ない。ハレも静かに待っていてくれているのだ。ならばもう迷いはしない。マリィはグゥ
に連れられるまま、戸口を潜った。
  ―――まず最初に、目が合った。
  ベッドに横になったハレが、その大粒の瞳をさらに大きく見開いてマリィに視線を返している。口
には布きれが噛まされ、くぐもった呻き声を断続的に上げていた。大きく広げられた四肢はそれぞれ
ベッドの四隅の支柱に縄で縛られ、僅かに身動きする以外の自由を奪われている。
  浅黒い肌は余す所無く露わになっており、ただ一点、股間のみがタオルケットで覆われ、未発達な
性器の露出を間一髪に阻止していた。
  ハレが縛り付けられている。それも、裸で。
  脚の力が抜け、マリィはその場に座り込んだ。訊きたい事。聞いて欲しい事。いくらでもあった筈
だが、そんなものは何処か頭の外に霧散してしまった。  
「さあ」
  頭上からの声にビクッと身を竦ませる。見上げると、背後からグゥが覆い被さるようにマリィを見
下ろしていた。照明が逆光となり、その顔は良く見えない。
「今回はマリィの想いを優先する為ハレの都合は徹底的にカット致しました。あとはマリィの好きな
ようにするが良い。グゥは外に出ていよう」
  ぺたぺたとグゥの足音が家の外へと離れて行った。あとはハレの呻き声だけが聞こえる。

  ―――好きなように? 好きなように!?
  マリィは自分の耳が信じられない。今、本当にそんな事を言われたのだろうか。そんな許可を誰が
出せるのか。しかし確実に拒否するであろうハレ自身は、こうして何一つ抵抗できない状態にある。
  震える脚で立ち上がった。全身の血流が急激に高騰し、微かに目眩を感じる。己の息が熱い。
  再びハレと視線が合う。涙目だ。すがるように見つめてくる。
  マリィの首筋に軽く痺れが走った。その痺れは小さな背中を這い、ふくらみの無い胸の先端を掠め
て下腹部へと走り、固く閉じ合わせた腿の付け根から内部を駆け上がり、身体の奥深く―――おそら
くは子宮の辺り―――に浸透して行った。
  唇が笑みの形に歪む。

  ようやくはっきりした。自分はハレをどうしたかったのか。

  ベッドに縛り付けられ、全身の肌を晒し、何の抵抗をも許されないハレを。
  好きなように。好きなだけ。

  固く噛まされていた猿轡を苦労して外した。
「マァリィ~ッ!」
  喜びの余り涙に濡れるハレの声。
「マリィが来てくれて助かったよぉ! もぉ風呂から上がったらイキナリ殴られて気がついたらコレだ
よ! ったくシャレになんねぇよグゥの奴! あ、ロープもお願いねマリィ」
  手足を縛る縄を解いてくれると信じて疑わないハレ。そんなハレの頬を両手で押さえ、間近で半泣
きの瞳を覗き込む。
「ごめんねぇハレ。ロープはほどけないの」
「……え?」
  呆けたような視線が返って来る。マリィはふと、今の自分の顔を見てみたいと思った。長い間密か
に夢想していたであろう欲求が満たされようとしている今、自分はどんなに淫らな表情を浮かべてい
るのか。

「ハレはこれから、あたしにいーっぱいエッチなことされちゃうの。でもハレが本気で抵抗したらあ
たしじゃ押さえられないから、だからこのまま動けないようにしておくの」
「あ、あの~、マリィ? オレ達まだ子供だし、そういう遊びは良くないんじゃないかと……っていう
かマリィ、ひょっとしてグゥとグルなの?」
「うん」
「ゥウソーッ!? マリィだけはって信じてたのにぃー! …いやそうだよ! マリィ騙されてるんだよ!
グゥに何言われたか知らないけど、あんなのの言う事きいちゃ駄目だよ!」
「失礼な奴だな」
  窓の外からグゥが顔を出した。
「それはすべてマリィの意志だ。グゥはほんの少し手伝いをしただけ」
「そうなの、ハレ」
  ハレの頬を押さえたまま、ゆっくりと顔を近づける。
「ずっと、こうしたかったの。教室でとなりの席にいるときも、いっしょにあそんでるときも……あ
たしはずーっと、ハレにこういうコトしたいっておもってたんだから」
「まま待ってよマリィ、こんなのヘンだって!」
「ヘンでもいいよ」
  唇が触れる寸前、吐息のように囁く。
「ハレ知ってる? キスってホントは、相手のお口のなかにベロいれるんだよ」

  逃げ惑う舌先を追い詰める。舌が絡む度にビクビクと跳ねる身体を押さえ込みながら、マリィはう
っとりと目を閉じてハレの口腔を貪るのに没頭する。縄の軋みとハレの呻き、互いの唾液と口腔粘膜
の粘り気のある水音が微かに響く。もっと、もっと奥までと唇を押し付けると、前歯が軽くぶつかり
合ってカチカチと音を立てた。
  つう、と唾液の糸を引きながら顔を離す。ずっと息を止めていたのか、大きく息を荒げて呆然と見
上げるハレにニッタリと笑いかけ、再び顔を近づけた。
  頬を舐め上げる。顎先に舌を這わす。鼻を咥え込む。瞼を舌でつつく。耳の奥に舌をねじ込む。湯
上りで乾ききらない髪を咀嚼する。このままこの青い綺麗な髪の毛を喰い千切ったらどんな表情で痛
がるのか。霞がかったマリィの頭にそんな考えがふと浮かんだ。

  改めて、ハレの顔を見つめる。汗と唾液にまみれてぬらぬらに光っている。その焦点の定まらない
瞳に、急速に理性の光が戻った。
「……マ、マリィ! 終わったんならもういいだろ? お願いだから放してよ、ね?」
「え……う、うん……」
「それにグゥ! オマエはそこで何冷静に見てんだよ! 見てねェで止めろよっ!!」
「―――!」
  真剣な口調にやや押されたマリィではあったが、ハレの口から出たグゥの名が彼女を逆上させた。
「なんでグゥにもいうの……?」
  グゥの覗く窓に向けられていたハレの顔を、強引に押さえて戻す。
「いまハレにキスしたのあたしなのに、なんでグゥにもいうの!? なんでグゥにいうときだけ、そん
なに強くいうの!? なんであたしにはそういってくれないの!?」
「え? いやマリィがどうとかじゃなくて、ただ単にグゥが他の人に比べて圧倒的にオレの神経を逆
撫でする存在だというだけの話で」
「なんでそんなに落ちついてるの!? あたしいまハレにスッゴイことしてるのにぃーっ!!」
「いやぁ、だってオレの日常にはもっと凄くて理不尽な事が連日連夜起こってるし、それに比べれば
今はどういう事なのか理屈でもわか―――っあ! 違うよ! マリィ、今のナシ!」
  失言だった。
「そう。……じゃあもっとすごいこと、すればいいんだ……」
「マリィ、マリィ! 別に大した事無いとか言ってるんじゃなくって!」
  ハレの腰に掛けられていたタオルケットが取り払われ、ハレの顔に叩き付けられた。ハレは反射的
に脚を閉じようとするが、縄が軋みを上げるだけで両脚は大きく割り開かれたままだ。
「……ハレのおチンチン、とうとう見ちゃった。カワイイッ……」
「やめてよマリ―――ぴっ!?」
  先端を摘み上げられ、妙な声を上げて黙り込むハレ。間近に顔を寄せたマリィの観察はなおも続く。
「やわらかくてプニプ二……あ、でもお兄ちゃんのと、なんか形がちがう……」
「マリィ」
  窓の外から、片腕をひらひらと振りつつグゥが呼び掛けた。
「ハレはまだ子供だからそこは皮で覆われている。先端からやや下を摘んで引き下ろすと良い」
「え? ……こう?」
  言われた通り、そっと包皮を引き下ろす。薄桃色の小さな亀頭が剥き出された。

「わぁ……あッ?」
  未だ人目に晒された事の無かった秘部を、親しい少女の指で優しく剥き出されたその刺激。小さな
陰茎がムクムクと頭をもたげ、息を呑んで凝視するマリィのすぐ目の前でピィンと張り詰めた。初め
て目にする光景に暫し言葉を失っていたが、微かに引き付けるようなハレの呻きが耳に届き、マリィ
はハレの顔に視線を移した。掛かったままのタオルケットが微かに震えている。
「ハレ……?」
  恐る恐る、タオルケットを持ち上げる。
  ハレが泣いていた。粒の大きい涙をボロボロとこぼし、歯を懸命に喰いしばって、声を押し殺した
まま泣き続けている。
「ないてるの……?」
「泣きたくもなるよ……恥ずかしいよ……! 当たり前じゃんかぁ……!」
  何かに困り果てて泣いてるハレの姿は時折目にする。しかし、こんなに深く静かに泣いているハレ
を、マリィは今まで見た事が無かった。
「マリィ、ねえマリィ。お願いだから考えてみてよ。もしマリィがこんなふうに裸で縛られて、全然
抵抗できないのに色々ヘンな事されたらどう思う? それも毎日会ってるような相手にだよ? 嫌だっ
て思わない? 恥ずかしいって思わない? なんでこんな事になってるのか解らないけど、お願いだか
らもうやめようよ……!」
  ハレの必死の哀願。マリィは己の胸をギュッと抱きしめ、熱い吐息を震わせる。ハレの涙がマリィ
の全身に駆け巡らせたものは、しかし後悔でも自責の念でも無い。
「ハレ……ごめんね……」
  今度はハレが目にする番だった。今まで見た事も無い、マリィの表情。半死半生のネズミで戯れる
子猫の微笑みだ。
「そんなに……そんなふうになかれたら……あたしもう、ホントにガマンできないよ……?」
「え……」
  目に見えて、ハレの顔から血の気が引いて行く。

  口の中でピクンピクンと脈打つものの形を確かめるように、舌先でなぞり上げる。押し付けた胸の
下でハレの内腿の筋肉が収縮するのを感じる。少しでも逃れようとする腰を両腕で抱え込み、小さく
口を開けた尿道口に舌をこじ入れる。最初こそ必死に声を押し殺していたハレだったが、マリィの執
拗な舌使いに力尽き、か細い悲鳴のような喘ぎを漏らし始めていた。
「あァッ……や、やめッ……マリ…ィ……!」
  顎を仰け反らせて全身を振るわせるハレ。顎が疲れて堪らなくなり、マリィはひとまず口を離した。
「もうそろそろだぞ」
「え?」
  窓を振り返る。相変わらず窓の外から眺めているグゥだ。
「見たところもうすぐ出る頃合だな」
「出る? ……あ、知ってる。赤ちゃんのもと?」
「そう。それ」
  ハレを見る。生まれて初めて感じる異様な快楽に翻弄され、ただ荒い息をつく事しか出来ずにいる。
しかしその一方、小振りな肉茎はビクビクと強く脈動して懸命に起立していた。
「お口で出させてあげたいけど、それだとお口のなかに出ちゃうよね。のんだら赤ちゃんできちゃう
かな?」
「出来ない」
  じゃあ大丈夫。マリィは再びハレの股間に顔を寄せた。抗議かうわ言か、あ、と短く声を上げるハ
レの先端にチロチロと舌を這わせ、口腔深く飲み込んでゆく。
「あ、あぁ……っだ、ダメッ、マリィ、マ……ぅぅあっ!」
  マリィの舌に何かが弾けた。咄嗟に吐き出しそうになるのを堪える。ビクビクと波打つハレの痙攣
に合わせて、小さな口腔を熱い奔流が満たしてゆく……。

「けぷッ」
  可愛らしいゲップが聞こえた。縄の痕が赤く浮かぶ手足を摩りながら、ハレはマリィの顔が見られ
ない。泣いて喚いて、しかもグプタやウイグルら年上の友達から話に聞いていただけの「赤ちゃんの
もと」を、毎日顔を合わせている女の子の口の中にたっぷりと放ってしまったのだ。三回も。
  それにしたって、三回出した時点で「もう良し」と解放して貰えた訳では無い。精魂果ててモノが
勃たなくなったので渋々お開きになったのだ。
「じゃあ、ハレ。また明日、学校でね?」
  そう声をかけられても振り向く事が出来ない。涙だってまだ乾いて無いのだ。背を向けたままでい
ると、マリィが耳元で囁いて来た。
「もうぜ~んぶあたしのものだからね、ハレ」
「……あ、そう。じゃ、気をつけて帰ってね……」
「じゃあねっ!」
  パタパタとマリィの足音が遠ざかって行く。いつもならば途中まで送るところだが。
「…………グゥ」
  マリィの足音が完全に聞こえなくなるのを待って、ハレは低く呟いた。
「説明しろよ……何が起こったんだよ今日は……」
「ん~」
  眉を顰めてグゥは語り出した。
「ハレを縛りたかったグゥとハレを淫らに責め立てたかったマリィの欲求とが偶然合致したのですよ」
「なァ~にが偶然合致だよ全部オマエが仕組んだんだろグゥ!」
「グゥがハレを縛った時たまたま全裸だったのも不運でしたな」
「風呂上り狙われりゃそりゃー全裸だよッ!」
  グゥを揺さぶりながら、いつものように泣き喚くハレ。
「あ~もぉどーすんだよォ! マリィの口ン中にいっぱい出しちゃったよオレ! 明日ッからどんな顔
してマリィに接すればいいんだよォ……」
  ガックリとうなだれるハレだが、すぐに顔を上げて、
「そう言えば、赤ちゃんのもとって本当に白いのかな。マリィが全部飲んじゃったから見れなか……」
  と言葉を切り結局うなだれるハレ。まったく自分の頭はすぐに現実を逃避しようとし、しかも今の
場合微妙に逃避出来ていない。

  重く沈んだ肩をグゥが優しく叩く。
「まあ明日の事は明日考えれば良い。そうやって深刻になってばかりだと早く老けるぞ」
「毎日毎日深刻にならざるを得ない明日を運んでくるのは誰だよッ!!」


  しかしどれ程悩んでも、いや、悩む程に夜が明けるのは早まる。寝不足のままにハレは学校へと向
かった。数瞬、躊躇したのちに教室に入る。
「おはよー、ハレ」
「ああ……おはよ」
  密かな微笑と上目遣い。共犯者の顔で笑うマリィが今日ばかりは煩わしい。
  だいたいその笑顔はなんなのか。昨夜のような子供らしからぬ事をしでかしておいて、何故そうも
平気でいられるのか。男だからってああいう事で傷付かないと思ったら大間違いだ!
  しかしそんな胸の内を言葉に出来るハレでは無い。
(いや、むしろ子供だからかなー。罪の意識がないとか、事の重大さに気付いてないとか……)
  結局悩むのは自分一人か。ならばいつもの通りだ。それはそれで気が楽かも知れない。あんな事が
二度と無いように、なんとかしてマリィを説得して―――。
「ね、ハレ。あたしのお部屋にいこ?」
  唐突なマリィの囁きに、ハレの思考は寸断される。
「え? あ、えーと、今日は学校終わったらすぐ帰らなきゃいけないから……」
  本能的に逃げ道を求めるハレ。何故かグゥの姿を探す。一緒に学校に来た筈なのに見当たらない。
「じゃあ、いますぐならいい?」
  マリィは譲らない。素早くハレの片腕を掴む。
「え、でもこれから授業……」
「どうせお兄ちゃん寝ちゃうもん。だからいいの。はやくいこうよ?」
「でもマリィ……」
「イヤなの?」
  もう片腕も掴まれた。

「昨日はあんなにおっきくしてくれて、いっぱいマリィのお口のなかに出してくれたのに、今日はダ
メなの? ハレもキモチよかったでしょ?」
  気持ちイイ。この単語が何となく引っ掛かる。しかし不穏な会話内容に周囲の目が集まり始めるに
つき、そんな些細な事には構っていられなくなる。
「マリィ、声が大きいって。みんなヘンに思う―――」
「オネガイだからじらさないで! あたし、もうハレのおチンチンのことしか考えられないのッ!!」
  常軌を逸する程のマリィの絶叫。教室がシン、と静まり返る。尽きる事の無いワジの哄笑すらも、
凍りついたように止まってしまった。
  終わった。あまりの事に、自分の口から何か魂のようなものが漏れ出て行くのをハレは錯覚した。
「ねぇ、いいでしょ!? ちゃんとロープも用意してあるんだよ。やわらかいの持ってきたから、昨日
みたいにアトつかないよ!」
「……また縛るの?」
「だってそうしておかないと、ハレ途中でにげちゃうでしょ?」
「あ、逃げられるような事してるって自覚はちゃんとあるんだ……ははっ」
  ぐいぐいと引っ張られ、ハレは抵抗する気力も無い。唖然と見送る友人達の中、そのままズルズル
と引きずられて行く。
「今日もいーっぱいキモチよくしたげるね、ハレ!」
「うん。もどーでもいいッス」
  子供らしく生きるなんて、諦める他に無いのかも知れない。今回のこの事態がグゥの仕業だとして
も、何故そんな事をされるのかが解らない。解決の手段など無いのだろう。ハレはもう何も考えたく
無くなった。

  気だるく視線を巡らせると、視界の端にチラリとグゥの顔が見えた。
  その瞬間、いつかの会話がハレの脳裏に蘇る。

“なんかこう、気持ちいい事でも起きないかなー”        
“気持ちイイ事?”
“うん。他の事ぜーんぶ忘れちゃうようなさぁ”

「……!」
  ハレが気付くと同時に、ハレに向かってグッと親指を立てて見せるグゥ。ハレの両目にたちまち涙
が溢れ出す。
「ち、違うよォ! そーいう意味じゃないんだよグゥ~~~~~~~~~ッ!!!」
  助けを求めて手を伸ばすが、ピンクの髪とその下の微笑みは遠ざかるばかり。
  ハレは今日も、いつものように、成す術も無い。

                                           終わり