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Detective Life ◆nHFuKOoL/s


俺が飛ばされた場所は学校の屋上だった。
飛ばされた時間が深夜の零時三分、あのホールで確認した時は十一時五十五分ごろ。
――と言うことは何だ、悪の秘密結社の新兵器か、はたまた宇宙人のオーバーテクノロジーか、俺たちは各々別々の場所に文字通りワープしたってことか?
ただわかってたのはあの連中が普通じゃなかったってことだけだ。
これからは落ち着いて考えてから行動しないと命を失うことになるだろう。
とりあえず俺は屋上から見える学校の周りを確認することにした。
いくつかのめぼしい施設を見ているときに、ふと目の端に動くものが見えた。
(あれは……人か?)
ここからでは良く見えないが誰かがこの学校に向かって歩いてくる。
そして俺はさらに気づいた、そいつの背後から気づかれないようにもう一人の人間が尾行しているのを。
「沙羅ッ! 双樹ッ!」
その瞬間俺は駆け出した、隠れていたほうの人間は機を見て前の人間を殺そうとしているのかもしれない。
そして殺されかかっているのは自分の助手である、あの双子かもしれなかったのだ。
そう考えたらいても立ってもいられなくなり俺、双葉恋太郎は屋上を飛び出し階段を駆け下りた。
「うわあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
すぐ下の階から叫び声が聞こえる、若い女の子の声だ。
「くっそ!」
俺は全段飛ばしで階段を飛び降り、声がする場所に全速力で向かった。

(間に合った!)
叫んでいた女の子は頭を抱えうずくまっていた。そのそばをもう一人の女の子が呆然と見ている。
そのどちらもが沙羅でも双樹でもなかった。
「おい、お前いったい何をして……」
俺は突っ立ってるほうの女の子に声をかけた。
ただ見ていただけだった事からも敵意は無いのだろうと想定してのことだった。
しかし事態はさらに重かった。こっちを呆然と振り向いた女の子も泣いていた。
そこでこの女の子は突っ立ってたんじゃなく、硬直して動けなかったんだということに気付いた。
両方ともかなりテンパっていた。混乱のどつぼの中、辺りに声が響き渡る。
(な、なんだココは!?)
俺は一人は廊下の真ん中で大声を出し続け、一人はそのそばで硬直し続ける
二人の女の子を落ち着かせるために、多大な労力を払う事になった。

     *     *     *

「落ち着いたか?」
俺は二人の少女に声をかけた。
あれだけ大声を出したのだから他の人に気づかれるかとも思ったが、どうやらそんな気配は無いようだ。
「いっやー、申し訳ないデス。ちょっとだけびっくりしてしまったのデス」
大声を上げていたほうの女の子はいけしゃあしゃあとそう言った。
「あれがちょっとか?んで君はもう大丈夫か?」
立っていたほうの女の子は少し離れたところにで警戒した視線をこちらに向けていた。
「いじめる?」
「いや、いじめないよ。つか、んな気力ももう無い。だからちょっと落ち着け」
俺はなるべくおちつかせようと優しくそう言った。
それで幾分か警戒を解いたのであろう。女の子は小さく「うん」と言って頷いてくれた。
「んで、いったいどうしてこんな事に?」
俺は今まで感じていた疑問を素直に告げた。
この女の子達が相手を攻撃しようなどとは考えないだろうという事はこの数分で身に染みてわかっていが、
そんな子達があんな状況になると言うのは話が繋がらなかった。
「えっとデスね。四葉はこの人のことを尾行してたのデス」
大声を出していたほうの女の子、四葉と名乗った彼女がそう言ったことには少なからず驚いた。
「えっ、お前がこいつを追いかけてたのか? それで何でまた」
「はい。森で見かけたときはすぐに声をかけようと思ったのデスが、校舎に入ったところで見失って……」
「私が気づいて声をかけたの」
もう一人の女の子が後を継いでそう言った。
「後ろから声をかけたからきっとびっくりしたんだと思うの。ごめんなさい……」
「いえいえ、気にしなくていいのデスよ! びっくりした四葉が悪いのデス!」
「はぁ、まぁ一応事の顛末はわかった。ところで君の方は何でここに?」
俺は立っていたほうの子に声をかけた。
「私が気づいたときには森にいたの。そこからこの学校が見えて、ここの体育館が最初にいた場所、
 あの最初にみんなが集まってたホールに似てたの」
四葉と名乗ったほうはあの惨劇を思い出したのか怯えた表情を見せた。
「ふぅむ……」
体育館のことは屋上にいた時点で俺も気づいていた。もしかしたらあの惨劇があった場所はここかもしれない。
「それはおいおい確認する事にしよう。
 そういえば自己紹介がまだだったな。俺は双葉恋太郎、ニコタマで探偵事務所を開いてる」
一瞬暗くなりかけてた四葉が探偵と言う言葉に反応する。
「探偵さんデスか!? チェキーッ! 何を隠そう四葉も探偵を目指しているのデス!」
「お前も探偵を? いやぶっちゃけあんまいいもんじゃないぞ。人の裏側を見る事も多いし、テレビみたいにモリアティ教授がいるわけでもない……」
「モリアティ教授は小説ですよ。それにそんなの関係ないデス、四葉の夢なんですから!」
「ふーん。そこまでしてなりたいのか……」
そこで何事かを考えていたもう一人の子がふと顔を上げてこう言った。
「兄妹?」
「ちがうわい! 何を見たらそうなる!」
「えっと、でも名前が双葉さんと四葉ちゃんだし、同じ探偵さんだし」
「確かに凄い偶然だが全然違う! 第一俺の双葉ってのは苗字だが四葉ってのは名前だろ!」
「そうなのデスよ、四葉の兄チャマはもっとかっこいいのです!」
「えっ? 突っ込むのそこなの……」
俺はこの状況に呆れながらも先を促した。
「んで、君は?」
「えっと、こんにちは、はじめまして。3年A組の、一ノ瀬ことみです。
 趣味は読書です。もしよろかったら、お友達になってくれると、嬉しいです」
「もちろんなのデスよ~。チェキです~」
「これは親切にどうも」

これでやっと二人の名前がわかったわけだが、ここで和んでるわけにも行かない。
「自己紹介も終わったところで状況確認だ。君達は何でここに?」
「わからないのデス、気づいたらここにいたのデスよ」
ふむ、俺と同じか。みんな何らかの方法でここに拉致され……連れてこられたのだろう。
「二人ともここには一人で」
この質問に二人は急に暗くなった顔で答えた。
「私といっしょにお友達が来てたの。朋也くんに杏ちゃん、
あと生徒会長の坂上智代さんと朋也くん仲良しの伊吹風子さんって子もしってるの」
「なるほど、朋也、杏、智代、風子ね」
俺は鞄から出した名簿で一人ずつ確認していった。
「そして四葉のほうの知り合いは? さっきのかっこいい兄チャマとか言うやつか?」
四葉は名簿を捲りながら首を横に振った。
「いえ、兄チャマは来てないみたいです。そのかわり四葉の姉妹達が何人か……衛、咲耶、千影って子たちです」
俺は一人ずつチェックしていく。
「そうそう、俺の知り合いに白鐘沙羅ってのと白鐘双樹っていう姉妹がいるんだ。
 見つけたらよろしく頼むな」
「何言ってるんデスか! 私達は今から一緒にこの事件を解くのデスよ!」
「自分で見つけてあげたらいいと思うの」
俺はその言葉にハッとなる、何を当たり前な事を失念してたんだ。
「――――それもそうだな、もしもの話だよ。まぁ、あいつらの事だから何だかんだで大丈夫だろう。
 そういえばランダムアイテムが入ってるとか言ってたな」
俺はまずランタンを取り出し目立たないくらいに明かりを調節し鞄をあさり始めた。
他の二人も俺を真似て鞄の中身を出している。
「俺の道具は……これだけか……」
中から出てきたのは虫眼鏡と昆虫図鑑だった。これで何を見ようと言うんだ。
「わー、いいのデスー。四葉のと交換して欲しいのデス」
そういって彼女が取り出したのはリボルバータイプの拳銃だった、あれは確か……
「S&W M60 チーフスペシャル、小型リボルバーとして名高いM36のステンレスバージョンなの」
「あ、そうそう、それ。つかなんでそんなに詳しいんだ?」
「ご本で読んだの」
そう言った彼女の手にはでっかい鉈が握られていた。思わず体が仰け反る。
「うわ、びっくりした。何だそりゃ?」
「私の鞄に入っていたの、他にはジャムとパンが入ってたの」
ことみはそれらを順番に取り出していった。
「四葉のところにはこの銃と弾、それにこの『参加者の術、魔法一覧』ってファイルが入ってるだけデス」
すでに虫眼鏡をひったくった四葉のもう一つの手には一冊のファイルが握られていた。
「んじゃ武器になりそうなものは鉈と銃だけか、確かにこれは俺がもってた方がいいな」
俺は銃を受け取り弾を込めておいた。

「で、これからの行動なんだが、とりあえず体育館に行こうと思う」
これは俺とことみが気づいたことの確認だ。もし事件の発端がここなら主催者の残した手がかり見つかるかもしれない。
「でも凄く危険だぞ。まだ奴ら、タカノとか誰かが言ってたが、そいつらの仲間がいるかもしれないし……」
「何言ってるんデスか! 四葉も探偵を目指すもの!少々の危険なんかで怯まないのデスよ!」
「その割にはさっきギャーギャー騒いでたけどな」
そこで四葉は痛いところを突かれましたといった顔で二の句を続けられなくなる。
「それでことみのほうはいいのか?」
「私は元々そこに行こうとしていたの。まだ誰かがいるかもしれないから……」
それはタカノとか言うやつらではなく、おそらく友達のことを言ってるんだろう。
「そうか、でも何かあったらすぐに逃げろ。俺がなるべく時間を稼ぐから」
「そんな、先生も一緒に逃げなきゃ駄目デスよ」
「まぁ俺ももちろん逃げられたら逃げるが……ってか待て、何だその先生って言うのは!?」
「あの四葉考えたのデスよ。私を先生の助手にしてくださいっ!」
「いや、助手は間に合ってるんだけど……」
「さっき言ってた双子さんのことデスか?」
「あぁ、そうだよ。今でも多いくらいだよ、ってことで……」
「ではでは、せめてここにいる間だけでも。打倒! 悪の秘密結社なのデス! チェキ~」
「あぁ、なるほどな。うーん…」
別に断る理由は無いし、どのみち協力してもらうことになる。
「わかった。んじゃよろしく頼む」
「任せてなのデスよ! チェキチェキー」
四葉は嬉しそうに虫眼鏡を振り回して飛び回った。
「こら、あんまはしゃぐな。それはそうとさっき聞き忘れた事だが何で探偵なんかになりたいんだ?」
「それはですね。四葉のおじいちゃんの影響によるものなのデス」
「へーっ、俺も親父が探偵だったからやってるってのが一番の理由だけど……」
そこで黙っていたことみがハッと気づいたように声を上げた。
「親子?」
「違う! さっきの話を聞いてなかったのか!」
「そうですよ、四葉のおじいちゃんはホームズの本を四葉にくれたんデス。別に探偵だったわけじゃ……」
「そうだ、第一俺はそんなに老けてない! まだ20代だ!」
わずかにため息をつく、本当にやっていけるんだろうか……
「もう、いい加減にしてくれよ……今から敵のど真ん中に突っ込もうとしてるんだぜ……」
ことみは素直に「ごめんなさい」と謝った。
「でも、みんな仲良しがいいと思うの」
「別に血が繋がってるから仲良しってわけでも無いだろう。大事なのはハートだよ、ハート」
彼女達は一瞬考え込みすぐに「うん」と頷いてくれた。


【E-4 学校/1日目 深夜】

【双葉恋太郎@フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン】
【装備:S&W M60 チーフスペシャル(5/5)】
【所持品:昆虫図鑑 予備弾40】
【状態:特に疲労なし】
【思考・行動】
1、体育館に移動する
2、沙羅と双樹と姉妹達を探してみんなで悪の秘密結社を倒す
【備考】
体育館がオープニングの場所だと予想して行動中
屋上から付近の地形を把握済み

【四葉@Sister Princess】
【装備:.特になし】
【所持品:参加者の術、魔法一覧、虫眼鏡】
【状態:少し泣きつかれ】
【思考・行動】
1、恋太郎の手伝いをする
2、姉妹達を探す
【備考】
  • 参加者の術、魔法一覧
参加者の現実世界ではありえない魔法、術などが載っている。
ただし四葉は表紙を見ただけで中を見ていない

【一ノ瀬ことみ@CLANNAD】
【装備:鉈@ひぐらしのなく頃に 祭】
【所持品:レインボーパン@CLANNAD、謎ジャム@Kanon】
【状態:普通】
【思考・行動】
1、恋太郎についていく
2、朋也たちが心配


016:彼女の“献身” 投下順に読む 018:その少女、危険につき
016:彼女の“献身” 時系列順に読む 018:その少女、危険につき
双葉恋太郎 026:おはぎと仮面と校内放送と私
四葉 026:おはぎと仮面と校内放送と私
一ノ瀬ことみ 026:おはぎと仮面と校内放送と私






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