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桃源の夢 ◆TFNAWZdzjA


「ひっ……ひぃ……ひあっ……!」


まもなく時刻は夕刻になろうとしていた。
黄昏が辺りを橙色に染め上げ、木々は日の光の加護から遠ざかって黒く染まり始めている。
そんな森林を、疾走……否、飛翔する存在があった。

扇動マーダー、土永さん。
オウムならではの声真似、そして主催者の名を騙って殺人肯定者を作り出す悪魔の凶鳥。
未だ誰一人として手を下してはいないが、間接的に多くの参加者の命を奪った存在。間違いなく惨劇を加速させる絶対悪だ。


相沢祐一と霧夜エリカは、彼の術中に嵌まり……悲しい誤解の連鎖によって殺された。
赤坂衛は主催者と偽った彼の言葉に騙された、川澄舞によって殺害された。
涼宮茜は彼の詐術によって殺し合いを肯定してしまった宮小路瑞穂と仲違いし、最終的には同じく手駒だった鳴海孝之によって生涯を終えた。


もはやこの島で殺し合いに乗った参加者は少ない。
ある者は力及ばずに他者によって制され、ある者は愛する者の願いによって改心し、ある者は謎の奇病により自害して果てた。
だが、何も正面切って戦うだけが能ではない。
絶対的に力不足……そもそも人間ですらない彼には、こんな方法しか思いつかなかった。


(殺されるっ……殺される……!)


その土永さんが、何も考えられずにただ逃げ回るのは無様としか言いようがなかった。
羽を一心不乱に動かし、ただ南進する。
一刻も早くここから逃げ出したい。ここにいてはいけない。殺される、まだ死にたくないと散り散りになった心が感情を奏でる。


恐怖が後から後から追ってくる。
初めて恐ろしいと思った。今まで日常を平和に暮らしていた彼は、心の底から恐怖したくなる者に出遭ってしまった。
少女から向けられた言葉が、土永さんの耳にいつまでも木霊する。


『許さないから! 佐祐理を傷付けたら……絶対に許さないから……っ!!』


絶対零度の殺気。
凄まじい、など生温い。明らかな殺意のまま叫んだ想い、川澄舞という少女の存在を懸けたと言ってもいい叫び。
当てられた感情に、死んだと直感した。動物としての本能が、その一言だけで彼の精神を一度殺し尽くしたのだ。
一度、破壊しつくされた精神は二度と戻らない。絶対的な死の恐怖に、土永さんは我を忘れて羽ばたいていた。


(何だというのだっ……どいつも、こいつもっ……)


鳴海孝之はその人外とも言える耐久力と残虐さを買って、手駒としたというのに。
川澄舞には期待もしてなかった。このまま自殺されるよりは、参加者を屠っていってもらおうと考えた。
宮小路瑞穂は本当に便利な手駒になるだろうと思った。だからこそ口先三寸で殺し合いを肯定させてやろうと考えたのだ。


手駒が全員、一同に会し……そしてその結果、茜と呼ばれた少女が孝之に殺された。
これはしてやった、と歓喜した。自分の扇動は問題なく機能し、また一人犠牲者を生み出すことに成功したのだ。
あと、一押しだった。それでまた新たな手駒を作り出せるとほくそえんでいたというのに。

それがどうだ、この様は。

手駒を全て失い、支給品も全て失い、そして殺し合いに勝ち抜けようとした気概すら滅茶苦茶にされた。
第二回放送時の盛況だったかつての自分はもういない。
何もかもなくしたのだ。今の彼はただ死にたくないという一心で羽を広げた、哀れな道化師に過ぎない。


(我輩は死ねないっ……死ねないのだっ!!)


帰りたい。
あの日常に帰りたい。
そのために知人すら殺すよう仕向けたのだから。
生きて帰りたい。祈のいるあの輝かしい日々にもう一度舞い戻りたい。





     ◇     ◇     ◇     ◇






『参加者の皆さん、定時放送の時間が来たわ』


恐怖に震えていた我輩の思考が停止する。
いつの間にやら朝焼けの空、太陽は本日も正しく機能し、その締めとして落日の時間を迎えている。
時刻は午後18時、第三回放送の時間だった。


『この時間まで生き残れた人は今日という日の夕日をしっかりと目に焼き付けておくことをお勧めするわ。
 明日のこの時間まで生きていられる保証なんてないのだから。
 今日は100点満点をつけたくなるような素晴らしい夕日よ。 冥土の土産には丁度良いんじゃないかしら?』


莫迦なことを言うな。素晴らしいだと?
確かにこの黄昏は美しい。我輩の心まで洗われるような、そんな眩しいもの。一枚の風景画に残しておきたいほどだ。
我輩とて、こんな殺し合いに巻き込まれなければ……お前たちがこんなことをしなければ、素直に鑑賞していたものを。
見ろ、お前たちがこんな馬鹿げたことを計画したせいで、夕日の美しさに胸を打たれることもできない。
まるで嘆いているようではないか。この太陽が昇っている間に、何人があの夕日と共に沈んでいくと思っているのだ。


我輩は好きでこんなことをしているわけではない。
生き残るために仕方なく、なのだ。本当はこんなことなど、したくはないし……したくは……


「莫迦は我輩か……何を、愚かなことを」


今、あの一瞬、我輩は何を考えようとした?
主催者に対する怒り、思い通りにならない現実への怒り。それを偽善に変えてぶちまけようとしたのか。
人殺しを肯定し、多くの人間を騙してきた我輩が?
何を弱気になっているのか。さっきまでの自分を思い出せ、絶頂期で口元を歪めていた我輩を取り戻せ。


第二回放送で鉄乙女、霧夜エリカ、伊達スバルの三人が死んだとき、我輩は何をした?
うまく言った、死んでくれた、と歓喜に震えていたではないか。
乙女に至っては我輩が求婚しようと思っていた女性だというのに、死んだと聞いて喜んだのだ。
そこまで染まっていた我輩は何処に行った。悪魔になれ、死神になりきれ。今更……何をどうしようともう、遅いのだ。


『神尾観鈴―――――鳴海孝之―――――』


そうか、あの愚かな男は死んだか。
まあ当然だな。あの傷でこれ以上戦えないと思っていたのだ。一人、殺したのだからよくやったと褒めておいてやる。
川澄舞はまだ生きているか。せいぜい、多くの参加者を道連れにして死んでくれ。
全ての参加者、愚かな哺乳類は地を這え。我輩は貴様らの殺し合いを高みに見物する。我輩は飛ぶのだ。


そうだ、これこそが今の我輩だ。
祈のもとに帰るために悪鬼となった。さっきまでの弱気は何もかもがうまく行かなくて、つい口にした弱音だ。
まったく、ふざけた考えだった。主催者に怒りをぶつける暇があれば、生き残る術を模索しなければならないのに。


『それじゃあ、次の放送は六時間後よ。
 この六時間を生き残れば貴方達はめでたくこのゲームが始まって24時間生き抜いたことになるわ。
 貴方達に神の祝福がありますように……』


神の祝福なんてものに縋る暇などない。
放送は終わった。この六時間で犠牲者は七人……ペースは明らかに落ちている。
思い通りにならない。こんな島は一日も早く逃げ出したい。鷹野の言葉どおり、明日には我輩の優勝で終わってほしいものだ。
今回、我輩の知人……佐藤良美と蟹沢きぬの名前は挙がらなかった。
ここまで知人を優先的に排除することを基本方針としていたが、奴らがこのまま粘ってくるとするならば意味がないのかもしれない。


佐藤良美。
あの気弱で優しい女がここまで残るとは……などと、そんな甘いことは思わない。
対馬レオと霧夜エリカが死んだ時点で、佐藤の精神状態は危ういかもしれない。ここまで残るということは、危険人物として認識する必要がある。
何しろあの乙女やエリカまでが生き残れなかった参加者半数の壁。知り合いの多くが飲まれたというのに、奴は未だ存在し続ける。


蟹沢きぬ。
こいつはどうやって生き残っているというのか。
すばしっこいという印象はあったが、既に対馬ファミリーはこいつを除いて全滅している。それでも残っている。
恐らくは強力な参加者と手を結んでいるのだろう。ともあれ18時間、この二人は生き残った。


いい加減、我輩の正体についても他の参加者に流布されている可能性を考えねばならない。
まあ、初耳の人間にはオウムが参加者と聞いてもピンと来ないだろうが。
それでも我輩の有利、特筆すべきことは『鳥が参加者』……ひいては『人間しか参加者はいない』という先入観に付け入ることである。
そしてこの羽翼。人間などには決してない、大空を舞える最高の移動手段だ。


(さて……まずは情報を整理するとするか)


まず、殺し合いに乗った参加者。言うなれば我輩の手足となってくれる存在だ。
川澄舞、現状はこの女だけということになる。
あまりにも少ない。もっと多くの人間に殺し合いに乗ってもらわないといけない。そのために必要な餌といえば。


(やはり、参加者への褒美か)


莫大な財産か、それとも不老不死とやらか。人間が望む定番というのはこんなものだろう。
死者蘇生というのもいい。言うだけならタダだ、それが正しい必要はない。要するに参加者が人を殺してでも叶えたい願いを提示すれば。
人間は弱い。宮小路瑞穂のように仲間を殺してでも、叶えたい願いがいくらでもあるだろう。

例えば佐藤良美や蟹沢きぬ。
対馬レオ、霧夜エリカ、伊達スバル、鮫氷新一……彼らを生き返らせてやる、といえばやる気も出るだろう。
我輩が戦う必要はない。要は愚かな人間同士が殺しあってくれればいいのだ。


(問題は対主催の奴らだな……)


我輩の言葉を跳ね除けた宮小路瑞穂や、アセリアという名の青い髪の女。
それに孝之と戦ったあの女……川澄舞に劣るとはいえ、凄まじい殺気を放ったあの阿修羅。奴も殺し合い否定派だろう。
銀髪の髪が印象的だったか。あの憎悪は使える、うまく誘導すれば奴ら同士で殺しあってくれるかもしれんな。
今度、この声真似を使って接近してみよう。なに、今まで扇動を失敗したことはない。
宮小路瑞穂の件にしても完全な失敗ではないのだ。一瞬でも殺し合いを肯定したため、茜とかいう人間を始末することができた。
同じことをすればいい。憎悪の理由はわからんが、何でも願い事が叶うというならきっとうまくいく。


大体、主催者は何をやっているのか。
対主催、自分たちに歯向かおうとする奴らなど首輪を爆破してしまえばいいのだ。
そのほうが我輩も楽でいい。対主催は全員死に、殺人肯定者たちだけで殺し合う。我輩は物陰から高みの見物。
まさに最高のシナリオなのだが、実行しないということはどんな理由が挙げられるか。
どんな相手であろうと、首輪だけに一任しないでゲーム破壊を目的とする手段も用意しているというのだろうか。

1、対主催が想像以上に多く、全員殺してはゲームが成立しない。
2、たとえ参加者が反旗を翻しても、全員返り討ちにしてやる自信がある。
3、そもそも面白くない。

どれも否定できないのが恐ろしい。
まあ、我輩には関係のない話だった。我輩は主催者の言うとおりにゲームを円滑に進めてやっているのだから。


「そうだ、もうひとつ忘れてはいけないことが……」


この島には乙女やエリカを倒せるほどの猛者がいる可能性。
素で彼女らを打ち倒したというのなら、それは我輩がどうにかできる相手ではない。
せめて手駒をぶつけて弱らせ、その隙に我輩でも扱える武器を持って殺さなければいけない。
そもそも、殺し合いを制した者は我輩が始末しなければならないのだ。爆弾や毒など、都合のいいものを探してきたが今のところなし。

いい加減、考えなければならないのだが。
そろそろ、限界のようだ。無理やりな速度で飛行したものだから、疲労困憊。その上、太陽が沈んで夜になりつつある。
鳥目な我輩ではそろそろ活動停止の時刻。これ以上を動き回るのは危険だ。


(支給品一式すら、ないからな……)

ランタンはおろか、食料も確保できない。
仕方ないので適当な木に止まり、安堵の息を吐いて休憩することにした。
今後のことを考えているうちに、川澄舞に対する恐怖は一応の収まりを見せたようだ。
つい、無警戒にうとうとと舟を漕いでしまった。安息をもたらす優しい世界に、精神は吸い込まれていくのだった。




     ◇     ◇     ◇     ◇




夢、夢を見ている。


さっきまで我輩は地獄の中にいたのだ。これはきっと夢、そうに決まってる。
かつて楽しかった竜鳴館での生活の日々。天然で面倒くさがりな祈の代わりに家事をする我輩。
縁日でタダ同然に売られていた。まさかアイスキャンデーよりも安い値で取引されるとは思わなかったが……それでも心安らかだった。

『レオ、お前ももっと色気を出さねえと、俺のルートになっちまうぞ』
『マジで洒落にならん話はやめてくれよ、スバル……』
『ピーチクパーチク喋るのもそこまでだ、坊主ども。ちなみに祈は寝坊して遅刻している。我輩だけ先に飛んできた』
『遅刻多いぞ、祈ちゃん』
『まあまあ、そこまでだ。今日はありがたい話を聞かせてやろう』

騒がしい生徒会メンバーとの、本当にくだらない日常。
そして我輩が自分が生き残るために切り捨てた絆。もう思い出したくない幸せな光景。

『よし、我輩も漢だ。言うぞ、乙女……我輩のものになれ』
『私に鳥類を愛でる趣味はない』
『今、ここでひとつの恋が終わったぁぁぁあ』

やめてほしい。今更、そんな幻想を見せないでくれ。
そんな楽しい昔話は遠い過去に捨ててきたのだ。祈のもとに帰りたいから悪鬼の類になると誓ったのだ。
そんな、もう帰ってこない日常を、頼むから見せないでくれ。


『安心しろ。お前が死んだ暁には、私たちで孝之に次ぐ制裁のオンパレードにしてやるからな』
『まずは私と相沢くんよね。ふっふっふ……オウムの分際でこの私に恥を掻かせたこと、後悔させてやるわ……ねえ、相沢くん』
『ああ。孝之~、もしあの鳥がこっちに来たら用意しておいてくれ。ササミ味で不味いだろうけど、生でな』


…………………………あれ?
今、まったく関係のない異次元を夢幻してしまったような気がするのだが。
おかしいな、乙女とエリカはともかくとして……以前、対エリカ用にボイスレコーダーをくれてやった男が、爽やかな笑顔を見せている。
しかも何故、死んだ孝之の名前を? 理由はわからないが鳥肌が立った。


『あ~~~~ん……』


次の瞬間、孝之に喰われる我輩の姿を夢に見てしまった。
夢です、これは夢です。現実ではありません。そう自分自身に必死に言い聞かせるしかなかった。
というか、だな。このシーンはまるまるカットして問題ない場面であるべきなのだ。我輩は今の光景を忘れることにした。


『土永さ~ん……洗濯物を取り込んでくださーい』
『祈、自分で行動しようとは思わんのか?』
『まったく、思いませんわ~』
『ええい、まったく……仕方のない奴だ。ていっ、ていっ』


最後に夢想したのは、我輩が帰るべき居場所。
そうだ、あの日常だ。今まで怠惰に幸せを享受している夢の中の自分が羨ましい。


『テストを返却しま~す。鮫氷さーん』
『はいはい、フカヒレと点数の勝負がしたい奴はここに並んで並んで』
『まったく……フカヒレ、こういうときだけ大人気だ。人数整理をするこっちの身にもなれよ』
『全然嬉しくないんだけど』
『こらこら、坊主ども。まだ祈の話は終わってないぞ、ちゃんと聞かんかぁ』


―――――帰りたい。


楽しかった。
なんて贅沢な日々だったのだろう。失って痛感する。それは今の我輩にはどんなに願っても届かない。
我輩が生き残るためには生徒会メンバーを含めた全員の殺害を実行に移さなければならない。


『えーと、えーと……今日、私の部屋に来ない?』
『うーん、よっぴーの告白はなんかエロっぽいわねぇ』
『え、え? そ、そうかな……?』
『てえい、てえい。このエロス村から来たエロス娘め。ていっ、てい』
『あいた、いた、痛いよぉ』
『平和ですわね~』


―――――帰りたい。


生きて祈……お前の元に戻りたい。そのためならば何をしてもいい。
人間どもが何人犠牲になろうと知ったことか。乙女も、エリカも、誰もを切り捨ててでもそれを願った。
でも、もし願えるのなら。生徒会メンバーとの日常ごと帰りたかった。
夢の中で偉そうに、当然のように日々を過ごしている自分の姿が憎かった。こんなにも遠いものをお前は持っているのか。


『土永さん、今日も宜しくお願いしますわ~』



―――――我輩は、あの日に帰りたいのだ。





     ◇     ◇     ◇     ◇



「……はっ」

ようやく、我輩は覚醒した。
どうやら相当に疲れが溜まっていたようだ。あんな、もう届かない平和を幻視してしまうとは。
起きたとき、すでに辺りは真っ暗だった。鳥目な我輩にはもうよく見えない、無理をすれば飛行できるぐらいだ。
ランタンすらない状態での移動は自殺行為だろう。幸いにもこのままなら、しばらくを身を隠せるはずだ。


だが、敢えて我輩は進むことを決めた。


このまま静観を決め込むのはまだ早い。我輩はこの翼と声真似で、もっと殺人肯定者を増やさなければならないのだから。
焦りがあった。このままもう一度眠ってしまえば、決意を鈍らせる夢をまた見てしまう。
死にたくない、生きて帰る。どんな手を使ってもだ。
その妄執的な生への渇望を忘れるな。甘えは捨ててしまえ、川澄舞によって作り出された恐怖という隙間から漏れ出たつまらない感傷だ。


(ただ、それでも)


自分が口先で騙し言葉を弄したとき、我ながら会心の出来だと思った。
あの不可思議な力、ワープさせた力を背景に死者蘇生の可能さを説いた。これはマーダーを作り出せる大きな嘘だ。
だけど、本当に嘘なのか。我輩が言っておいてなんだが、すごく説得力のある言葉ではないか。
自分自身すら騙しとおせる嘘。もしも、優勝者がひとつだけ願い事を叶えることが出来るのなら。本当に、そんな奇跡を主催者が起こせるのなら。


(あの日常を、もう一度――――?)


もし真実なら、優勝したいと言う気持ちが俄然、高まってくる。
祈たちの日常に帰れるのなら、我輩は主催者の言いなりになってでも、どんな卑劣な手を使ってでも勝ち残りたい。
いや、もともとそのつもりだったのだ。今回のこれは、我輩のやる気を取り戻させてくれる大きな願いとなる。


「……行くか」

夜間のタイミングで出撃するのは、とても危険なことだ。
だが、我輩はその願いのために羽ばたき続けると決めた。それならば、多少の危険で怯んでなどいられるものか。
もちろん、基本方針は変わらない。銃火器を持った相手には近寄らないし、姿を現すことだってするつもりはない。
我輩は生き残らなければならない。つまり、保身が絶対の条件。参加者相手には警戒の上に警戒を重ねよう。ただ少し無理をするだけだ。


まずはあの銀髪の女。あの人間をこの声真似を使って操り人形に仕立てる。
あの憎悪を逆手にとれば、きっと思い通りの人形になるだろう。誰を憎んでいるのかは知らんが、有り難いことだ。
他にもまともな操り人形がほしいな。さらに欲を言うのなら、手榴弾あたりを確保したい。倉庫に行けばあるだろうか。


我輩は少し思考を重ね、そして目的地を決めて羽ばたいた。


このひと時は唯一、この地獄において夢に浸れた尊い刹那。
出来れば夢で終わらせたくない。そんな無謀とも無意味とも取れる決意を胸に、我輩は行動を開始した。





【C-6 森/1日目 夜】

【土永さん@つよきす-Mighty Heart-】
【装備:なし】
【所持品:なし】
【状態:健康、軽い疲労】
【思考・行動】
基本:最後まで生き残り、祈の元へ帰る
0:自分の保身を絶対の第一に考える
1:もっとまともな操り人形を探す。争いの種をまく。
2:自分でも扱える優秀な武器が欲しい、爆弾とか少量で効果を発揮する猛毒とか。
3:少し冒険してでも参加者たちを扇動したい
4:基本的に銃器を持った相手には近づかない
5:川澄舞を強く警戒、出来ればもう会いたくはない
6:もしも予測が真実なら、生徒会メンバーを生き返らせて日常に帰りたい

【備考】
土永さんの生徒会メンバー警戒順位は以下の通り
よっぴー>>>>(越えられない壁)>カニ
倉庫に向かい、手軽な装備を探すか、それとも銀髪の少女(智代)を捜すためにもう一度北進するかどうかは、他の書き手さんに任せます


148:求め、誓い、空虚、因果(後編) 投下順に読む 151:童貞男の疑心暗鬼
148:求め、誓い、空虚、因果(前編) 時系列順に読む 151:童貞男の疑心暗鬼
131:再会、混戦、決戦/Blue Tears(後編) 土永さん 167:風の辿り着く場所(前編)






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