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生徒会長の責任 ◆7JMGjHarIw



「一人になるまで殺し合い……ぜんぜん面白くないわね」
ランタンの最低限の灯りの中、霧夜エリカは一本の木に背中を預けながら、小さくつぶやく。
いまエリカがいるのは森の中、いや、山の中といったほうがいいか。 コンパス、地図を照合し、ここがD-4エリアであるとエリカは判断した。

「フカヒレ君……」
不意に口をついて出たのは、一人目の脱落者になった見知った少年のあだ名。
エリカは、絶叫していた幼馴染たちのように彼にそれほど深い思い入れがあるわけではないが、少な
くとも同じ生徒会の仲間であった。そして先ほど名簿を見て、この馬鹿げたイベントになごみん以外
の生徒会メンバーが全員(なぜか、土永さんといったおまけもついていたが……)参加していること
を確認し、フカヒレの死の原因が自身にあるのではないかと考えてしまう。

―――もし私が生徒会に勧誘しなければ、フカヒレ君が死ぬことはなく、対馬クンたちがこんなこと
に巻き込まれることもなかったんじゃ……。

エリカらしからぬ弱気で後ろ向きの思考を自分自身情けなく思う。だが、遠くからではあったがはっ
きりと見えたフカヒレの死に顔が、いつもの冷静な思考を妨げる。
そんな考えを振り払おうと、いつものようにバラを取り出し、その香りを味わう。
「ん~、いい香り」
バラの香りが持つリラックス効果で幾分落ち着きを取り戻したエリカはこれからの行動方針について
考えを巡らせる。


とりあえず動き出すのは夜が明けてからね。
それから……まずはよっぴー、それに対馬クンたちを探すべきか。まあ、乙女さんは心配いらないと思うけど、早めに合流したいわね。
そして最終目標はこんなくだらないゲームをぶっつぶす。この私を巻き込んだことを豚どもに後悔させてやるわ。

行動方針が決まるとデイパックの中の支給品の確認に移る。十徳工具とスタンガン、これがエリカに支給されたランダムアイテムのようだ。
(銃器の類が相手だといささか心許ないけど、いろいろと応用は利きそうだし、まあ外れじゃないわね)

「ふぅ……」
一つ息をついて、高ぶってきた精神を落ち着かせる。それがよかったのか、エリカの耳がかすかな異音をとらえた。
「!!」
瞬時にランタンの灯りを消し、暗闇に息を潜める。どうやら異音の正体はこちらに近づいてくる足音のようだ。
主催者の誘いに乗ったマーダーか、保護すべき弱者か、主催者に対する反抗者か。
まずはそれを見極めなければならない。

ザッ
足音がエリカの潜む木の10mほど前で止まった。

―――気づかれてる!?
……少なくとも弱者という選択肢は消えた。あとは、敵か味方か……気づかれてるならこれ以上息を潜めても無駄なようね。ならばこちらから動いて出方を伺うか。
そう判断したエリカはこっそりスタンガンを手に取り立ち上がり、足音の主に向かって話しかける。

「私は霧夜エリカ。仲間を見つけ、この腹立たしいゲームから脱出することが目的。あなたの名前と目的は?」


□ ■ □ ■ □ ■


敵か味方か弱者か。
奇しくも足音の主である坂上智代も同じく前方の人物について判断しようとしていた。

「私は霧夜エリカ。仲間を見つけ、この腹立たしいゲームから脱出することが目的。あなたの名前と目的は?」

その声を聞いた智代は感心した。非常に冷静な、しかもおそらくは若い女の声。
人のことは言えないが、この状況下で冷静な判断ができる人は少数派だろう。
この時点で智代の中からも相手が弱者という選択肢は消える。
ならば、ここは相手に合わせるのが得策か……。

「私の名前は坂上智代だ。目的についてはあなたと同じと言っておこうか」
そう相手に告げながら、支給品のFNブローニングM1910を握り締める。
もちろん智代は銃を撃ったことなんてないが、ご丁寧にも取扱説明書も付属されていたため、単純に撃つことだけならできる。
もちろん、それを使うつもりは今のところない。智代が得意とするのは蹴りを中心とした肉弾戦。
同世代の少女相手にはまず負けることはないだろうし、運動神経がいい程度の男であっても勝つ自信はある。
問題は相手の支給品が強力な場合だ。
だから智代は安心を得るため、ある提案をした。
「あなたの姿を確認したい。ランタンを点けてもかまわないか?」

「……いいわ」
逡巡するような雰囲気が感じられたが、相手の姿を確認することは相手にとっても必要なことなので、数秒後に肯定の返事が返ってくる。
それを聞いて智代はデイパックから取り出したランタンの灯を点け、相手が確認できるように光量を調節する。


浮かび上がってきたのは、派手な金髪の少女。
女の私でも一瞬見惚れるほどの美人だ。
制服を着ているということは、自分と同じ高校生だろう。
さすがに警戒しているのか、彼女の右手にはスタンガンが握られている。
彼女のほうも私を確認して、その表情が若干強張るのが見えた。
彼女の視線は智代の右手にある銃に向けられている。
これは想定していたことだ。
そこでもう一度智代から彼女に提案する。
「見て分かると思うが、私の支給品はこの銃だ。
だが、あなたに危害を加える気はない。……それを証明しよう」
そう智代は告げると、持っていた銃を、前方――エリカと自分の間、中心ほどの位置に放り投げた。

―――もし彼女がゲームに乗っていれば、私の外見で大した敵でないと判断し、好機と見て落ちている銃を拾うか、手に持ったスタンガンで攻撃してくるだろう。

「!!」
さすがに、あっさり銃を手放したことに彼女は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐにこちらの意図を察し、彼女のほうも持っていたスタンガンを前方に放り投げた。
それを確認して、智代は警戒を緩め、彼女に近づいていく。

「情報交換がしたい」


□ ■ □ ■ □ ■


目の前の少女、霧夜エリカと支給品や知り合いの情報交換をした智代は、まずエリカが最初に死んだ少年の仲間であったことに驚いてつぶやいた。
「エリカは強いんだな。あまり親しくなかったとはいえ、仲間が死んだのにこれほど自分をしっかりと持っているなんて……」
「そうでもないわ。私もついさっきまではいつもの自分では考えられないくらい落ち込んでいたわ。でも、それじゃいけないのよ。
生徒会長として他の生徒会の仲間を無事にもとの生活に帰す責任があるんだから」
その言葉に智代はまた驚く。
「エリカも生徒会長だったのか。私もそうなんだ。朋也のおかげで生徒会長になることができた。だから私も朋也や他のみんなを守りたいと思っているし、その責任がある」
今度は逆にエリカが驚いたが、すぐにからかうような笑みを向ける。

「へえ。ずいぶんその朋也って人が大事なようね。どんな関係?」
「と、朋也はだなぁ……って何を言わ……!!」

智代が言い返そうとした瞬間、目の前のエリカの姿が消える……と同時に真後ろに気
配を感じる。
「くっ!」
距離をとらなければ、と前方に跳ぼうとする直前、エリカによって羽交い絞めされる。
―――くっ、この状態では力が入らない。締め上げられても抵抗できない……相手を
甘く見ていたのは私のほうだったか。朋也、すまない。私はお前を守ってやることが
できなかった……。
智代は自分が甘い考えを持っていたことに後悔した。



もみっ♪
「えっ?」

モミッ♪
「なっ?」

揉みっ♪
「アッ……」

「う~ん、いい揉み具合よ。86センチといったところかしら。
よっぴーには少し及ばないけど、なかなかいいモノを持ってるのね、ともりん♪」
智代の顔が真っ赤に染まっていく。
「な、ななななななにをやってるんだー!」
もみっ♪

「胸を揉んでるのよ。それくらいのことも分からないの? ともりんは」
「そうじゃなくてなんで揉んでるんだっ!? それにともりんってなんだっ!?」
モミッ♪

「なんでってそこに胸があるからよ。当然でしょ? それと、ともりんってのは私のつけたあだ名だけど、ともっちのほうがよかった?」
「どっちも嫌だっ!」
揉みっ♪

「っていうか、いい加減に揉むのをやめろー!!!」

智代は改めて後悔した。この霧夜エリカに出会ったことを……。

―――とにもかくにも、こうして霧夜エリカと坂上智代、性格の大きく違う二人の生徒会長は邂逅を果たした。

もみっ♪
「あぁんっ♪」



【D-4/1日目 時間 深夜】

【霧夜エリカ@つよきす】
【装備:スタンガン@ひぐらしのなく頃に】
【所持品:支給品一式、十徳工具@うたわれるもの】
【状態:健康。智代の胸を堪能中】
【思考・行動】
1:いい揉み心地♪
2:智代と行動を共にし、仲間の捜索。
3:くだらないゲームをぶっつぶし、主催者を後悔させる。
【備考】坂上智代と情報を交換しました。
十徳工具の機能:ナイフ・コルク抜き・+ドライバー・-ドライバー・LEDライト・糸通し・栓抜き・ハサミ・ヤスリ・ルーペ

【坂上智代@CLANNAD】
【装備:FNブローニングM1910 6+1発(.380ACP)】
【所持品:支給品一式、ランダムアイテム不明】
【状態:健康。恍惚状態】
【思考・行動】
1:あぁんっ♪
2:エリカと共に朋也を始めとした知り合いの捜索
3:ゲームからの脱出
【備考】霧夜エリカと情報を交換しました。
FNブローニングM1910:女性の護身用拳銃としてよく用いられている。ちなみに、ルパン三世の峰不二子、鋼の錬金術師のホークアイ中尉などが使用している。


006:男として 投下順に読む 008:あねぇができました
006:男として 時系列順に読む 008:あねぇができました
霧夜エリカ 038:エリーにおまかせっ☆
坂上智代 038:エリーにおまかせっ☆






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