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「I do not die; cannot die」(2007/07/30 (月) 01:46:01) の最新版変更点
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**I do not die; cannot die◆iWNzks43D6
「ここは……映画館か」
さくらの埋葬を終えた朝倉純一は隣のエリアD-3の映画館の前に来ていた。
(もし、無事に戻ることが出来たら、皆で映画でも見にいきたいな……)
そこにさくらはいない――そう思うと少し悲しくなる。
どれくらいここに居たのだろうか
(いつまでも感傷に浸って場合じゃないな。行こう)
立ち去ろうとした矢先、
「動かないで」
背後から聞こえた冷たい声。
(もしかして、また絶体絶命? )
またも訪れた自らの命の危険に純一はただ焦るばかりだった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(できるかぎり正午までに武を見つけたいわね)
朝倉音夢、ネリネから離れ武たちの捜索を始め、今はD-3にいるつぐみはまずそう思った。
音夢たちとのもあるが、それよりも正午ぐらいには太陽も高くなる。そうなると必然的に紫外線も強くなる。
自分の体のことを考えると正午近くはあまり動き回りたくはない。
そんな事考えていると遠くにある建物近くに人影が見えたように感じ、車をとめた。
幸いつぐみには気付いていない様だ。
(とりあえず、情報だけでも聞き出して見ようかしらね)
そうつぐみは思い車から降りる、手には釘撃ち機を持って。
そのままつぐみは物陰に隠れつつ静かに近づいていった。
人影は少年のものだった。それは音夢から聞いた『純一』の姿に似たものだった。
(あれが純一だったら……随分と早く見つけたことになるわね)
だが純一が殺し合いに乗ってるかもしれない――その可能性があるのでつぐみはそのまますばやく背後に近づき
「動かないで」
とそう告げた。
もし純一が変な行動を起こした場合は、容赦なく釘を打ち込むつもりだ。
「あなたは殺し合いに乗っている?」
「……いや、乗っていない」
とはいってもまだ安心できない。だからつぐみは
「なら、今手に持っている銃と荷物を地面に置いてちょうだい。そうしないと安心できないわ。」
「……わかったよ」
純一とてこんな所で命を落としたくは無い。
素直に要求に従い銃と荷物を地面に投げた。
「これでいいか?」
「……OKよ。そしたらこっちに向いて頂戴」
純一は無言のまま振り向いた。
するとそこには黒く長い髪をもった少女がいた。その少女は
「私の名前は小町つぐみ、つぐみでいいわ。驚かしてごめんなさい。私も乗ってはいないわ」
と名乗り、釘撃ちをデイバックの中に仕舞い。そして
「あなたは倉成武に会った事、もしくは何か武についての情報を知っている?」
「いや、残念だがどちらもないな」
「そう……わかったわ」
つぐみとってこの少年が純一であるかという事よりもまず武のことが少しでも知りたかった。
知っている可能性が少ないとはいえ……やはり少し残念だった。
そのつぐみの様子を察したか、純一は
「大切な……人……なのか?」
「そう……とても……とても大切な人……」
そうつぐみは愛おしそうに言った。
つぐみにとって武は唯一自分を受け入れてくれた人。
誰にも変える事ができない大切な人なのだ。
そんなつぐみの想いが純一にも感じ取れた。
がつぐみはすぐ我に返り、
「それで……あなた、もしかして朝倉純一?」
「どうして俺の事を!?」
(やっぱり思ってた通りね)
純一の顔が驚きに変わっていくのをみながらつぐみは言葉を続けていく
「あなたの妹、音夢から聞いたのよ」
「音夢!? 音夢は無事なのか!? 今どこにいる!?」
純一はさらに驚きを見せ、矢継ぎ早に質問を返した。
純一のとって音夢は最優先で探しだすべき存在であり、しかももうすぐで行方が分かるかもしれないのだ。
焦らない訳が無かった。
「そんな一度に沢山言われても解らないわ」
つぐみはそんな純一を宥め、そして一つの建物を指を指した。
「あそこで落ち着いて話さない? あまり日に当たりたくないのよ」
指を刺した先はさっきまで純一が傍にいた、
映画館であった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「それで音夢は無事なのか!?」
自分の荷物をまとめ映画館に入った純一はまず真っ先にこの事を聞いた。
「ええ、たぶん大丈夫だと思うわ。さっきまで一緒行動していたし。私は武やあなたや稟を探すため離れたけどね。正午なったら戻るつもりだけど」
(そう「たぶん」ね。もしかしたらあの戦いでもう死んでるかもしれないけど)
そんなつぐみの考えとは裏腹に、純一は安心しきった顔で
「そうか……無事だったのか、音夢。……よかった……本当によかった……」
純一は今まで張っていた緊張の糸が切れた気がした。
これで純一に博物館の場所を教えて、連れて行くか行くように指示すれば、つぐみの役割は終わるのだが――
(なんか、釈然としないわね。むしろだんだん苛立ってくる!)
――そう釈然としないのだ。また苛立ちもおきていた。
それは音夢の無事を知り安心しきっている純一に対する苛立ちだった。
いまだ武の足がかりすら掴めていない焦りともう音夢との再会がちかい純一への小さな嫉妬からきた苛立ちだった。
そんな苛立ちの中、つぐみはちょっとした意地悪な事を思いついた。
それはたった一言のこと。
でもそれは純一を絶望へと落とすかもしれない言葉。
それは些細な純一に対する報復。
でもそれは純一を変えてしまうかもしれない事。
そんな事をつぐみは実行した。
「ねえ、どうしてそんなに安心しているの?」
「どうしてって……音夢が無事だったんだ、当然だろ」
「ふ……ん、じゃあもし音夢が……」
そしてつぐみは告げる、その一言を。
「殺し合いに乗っているとしたら?」
「は? …今、何て言った?」
「だから音夢は殺し合いに乗っているのよ。もう2人も殺したわ」
そう、つぐみが告げたのは「音夢が殺し合いに乗っている」ということだった。
遅かれ早かれ純一は音夢が乗っているのは分かってしまう。
それなら今つぐみが伝えても問題は無い。
安心しきっている純一が絶望するのが見てみたかった。
その後純一が音夢とどうなるかなんか自分の知っちゃことではない。
そう思いした、ちょっとした意地悪な事、些細な報復。
つぐみの予想したとおり純一は絶望の色に染まり、動揺していた。
「そんな……なんで音夢が、乗っている? ……なんで?」
「あなたのためだって言ってたわよ」
「俺のため?」
「そう、あなたを盗んだ泥棒猫から取り返す、そしてその泥棒猫と邪魔な人間を殺すと言っていたわよ」
「そんな理由で殺し合いに乗ったのかよ、音夢。それに泥棒猫ってなんだよ、俺はお前と一緒に行くっていったのに……」
(変ね、音夢と純一が言ってる事が食い違ってる、何故?)
つぐみは音夢と純一が言ってる事の矛盾に気付いた。その時純一が
「どうして……音夢を止めなかった? 仲間だったんだろ?」
と言ってきた。それに対しつぐみは
「勘違いしないでくれる? わたしと音夢は互いを利用するというだけの関係で仲間って訳じゃないわ、だから止める必要もない」
そう言い放った。
(そろそろ潮時ね。もう興味ないわ)
つぐみは些細な報復が成功したのを感じた。もう純一には興味は無い。あとは純一に音夢の場所を教えて、武の捜索を続けるだけだ。
幸いここから博物館は近い。一人で行けるだろう。
そう考えた矢先、純一は急に顔を上げた。
だがその顔に絶望はなく、決意に満ちた顔だった。
そんな純一の顔につぐみは戸惑い、また何処かで見たようなデジャブを少しだけ感じた。
(ちくしょう、さくらに続いて音夢もか、どうして俺の周りの女の子はこんなんばっかなんだ、かったるい)
純一は音夢が殺し合いに乗っている聞き、最初は戸惑いこそしたが今は違う。
純一がするべき事はもう決まっている。
顔を上げつぐみに告げた。
「なら……止める! 音夢が殺し合いをする事を俺が止めてみせる!」
そんな純一の言葉につぐみはさらに戸惑いを強め、
「あなたの言葉ならやめるかもしれないわね。でも、あの子、邪魔なもの徹底的には排除するみたいよ。それでも止める事ができるの?」
つぐみのその言葉に間髪いれずに純一は答える
「それでもだ! 元々音夢が殺し合いをする人間じゃなかった。だから話し合えばきっと大丈夫だ」
(なんて甘い……甘い人間なの!)
純一のその言葉につぐみはさらに戸惑い苛立った。
一度、修羅に堕ちた人間が戻ってくるのは難しい。
それでもなお、話会いをすれば大丈夫と言う純一にはつぐみには耐えられなかった。
それに加えさっき感じていたデジャブが強くなっていた。
純一はさらにつぐみに告げる。
それはさくらを失って考えた事。
自分がこの島でするべき事。
貫くべきスタンス。
二度と曲げない信念。
それを今つぐみに伝える。
「それに……音夢だけじゃない、俺は他に殺し合いの乗った人間も止める!」
「あなた、何言ってるの!? 見ず知らずの人間まで止めるっていうの!?」
「そうだ! 皆、ゲームが始まるまでただの普通の人間だったんだよ。俺と同じく変わらない日常過ごしてたんだ。だから止める事も出来るはずなんだ」
(馬鹿な人、とてもお人よし! そんな甘すぎる考えよくもてるわね!)
つぐみの苛立ちはピ-クに達していた。
つぐみには信じられなかった。
見ず知らずの人、それも殺し合いの乗った人間というのだ。
お人よしにもほどがある。
その甘すぎる考えが信じられなかった。
が、それと同時に思いの反面、朝倉純一という人物をだんだん認め始めている自分が信じられなくてさらに苛立った。
強く感じているデジャブなお一層強まってきた。
(私はこんな人間を知っている?)
とさえ感じ始めた。
それを振り払う様につぐみは
「第一話、合いが出来なきゃどうするのよ!? もし戦闘になったら!?」
「戦闘になったら、まずは対処する。そして拘束するなりしてその後止めるさ。殺したりは決してしない」
(なんて命知らず! お人好し! 馬鹿な人間! )
苛立ちはもう爆発しそうだった。
しかしそれと同時にデジャブは無視できなくなっていった。
もしかたらデジャブの正体に気付いてるのかも知れない。
それでもそれすら振り払おうとして
「そんなことしてたら、いつか自分が死ぬかもしれないのよ!? それでもするの!?」
そのつぐみに対する純一の言葉はつぐみのわだかまりと苛立ちを解くことになった。
その言葉は――
「大丈夫だ、俺は死なない! こんな所で死ぬわけにはいかないんだよぉ!! 」
――それは17年前武が言った言葉そのままだった。
(あぁそうか……純一は武に似てるんだ……)
もの凄くお人好しで馬鹿で甘く無駄に熱い人。
純一に抱いてた人間像がよく考えてみるとこれほど武に当てはまるものはなかった。
だから強烈なデジャブを感じていた。
それでも認めたくは無かった。
自分の抱いている武の印象を他人に投射したくは無かった。
だからそんな純一に苛立っていた。
でも純一の言葉で認めてしまった。
純一が武に似てることを。
その言葉は17年前武が言った言葉。
『俺は死なない』
それはつぐみとって大切な言葉。忘れることが出来ない言葉。
その言葉で認めてしまった。純一が武に似てることを。
似ていること認めれば自然に苛立ちは無くなってしまった。
それに自分がこういう人間に弱いのも知っている。
だから認めた。
純一の生き方を。
(認めてしまったら、こんなにすっきりとした物はないわね……)
つぐみはその武に似た少年の決意を聞き続けた。
「俺だけじゃない! この島にいる皆、こんな所で死んじゃいけないんだ! 乗っている人間もそうだ! 皆最初は普通だったはずだ!」
「皆、こんな腐れたゲームのせいで、狂う必要はないんだ。俺らが生きる場所は普通の日常だ! 殺し合いなんかじゃない!」
そして純一は告げる。
「だから俺は、ゲームを止める! 俺はこの島で殺し合いに乗ってる人間を止め、この島で生きてる人間全員でこのゲームから脱出するんだ!」
それが純一のこの島での生き方。
殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出。
それが純一のスタンス。
固い決意。
揺るがぬ信念。
(本当に甘いわね。でも悪くは無いわ。……私も随分弱くなったものね。武に似たのかしら?)
人の信用を得るのは簡単ではない。でもきっかけできれば簡単に信用を得る事が出来る。
つぐみがそうだった。
(私がこの島で武以外を信用するなんてね。本当に信じられないわ)
でもそれは事実だった。
純一の決意を聞いてつぐみは純一を信用した。純一が武に似てることも影響したのかもしれない。
だからつぐみは穏やかに純一に話しかけ
「なら、今度は自分の周りをよく警戒することね。そうしないとあなたの決意無駄になっちゃうわよ? 」
「お、おう。分かった、気をつける」
純一はつぐみの態度の違いに驚いた。つぐみはさらに言葉は続け、
「それと音夢は今博物館にいるわ。」
「博物館?」
「そう。隣のエリアにあるわ。ここから歩いていけるわ。だから行きなさい」
つぐみは純一に行くように促す。
だが純一は動かなかった。
「どうしたの? 音夢待ってるわよ?」
「ああ、……つぐみはこの後どうするんだ?」
「武を探すわ」
「当てはあるのか?」
つぐみは押し黙った。当ては無いようだ。
それを悟った純一はとんでもないことを言ってのけた。
「そうか……なら、俺はつぐみについてくよ。つぐみを手伝う」
「は!? あなた何いってるの!?」
つぐみは信じられないふうにいい、純一は繰り返した。
「だからついてくよ。いいだろ?」
「いい訳ないわよ、あなた音夢はどうするの?」
「そりゃ今すぐいきたいけど、おれは目の前で困ってる人を無視できない。それに正午になれば会えるんだ。その時合流すればいい」
それに、と純一は付け加え
「俺にはつぐみが悪い人間は思えないしな」
(あ……呆れた、なんて救いようが無いお人好しなの!?武以上のお人よしだわ……)
つぐみほとんど呆れながら反論した。
「二人で探しても非効率でしょ?」
「いいじゃないか、1人よりも2人、だろ?」
(り……理にかなってない、どうしてもついて行きたい様ね)
こういうお人好しを止めることはできない。それは17年前に知っていた。
だからつぐみは
「いいわ、勝手にしなさい、純一」
諦めた様にそう承諾した。
「そうか!よろしくな、つぐみ」
純一はそう言い、右手を差し出した。
つぐみ同じようにし握手をした。
それは音夢の時は違い、互いを信用し仲間としての意思表示。
(兄妹でここまで違うものなのかしら?)
そんな純一にペースを狂わされまくっているつぐみだった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
一緒に行くことが決まり準備をしている二人だったが、
「つぐみ、ちょっとこれを見てくれ」
純一は何か見つけたようだった。
「これはメモ?」
そう、ハクオロたちが書いたメモだった。
「行き先が無いのなら、こいつらに会ってみないか?武って人のことを知っているかもしれないし」
「そうね、病院に向かおうと思っていたけどこっちの方がいいわね、首輪について何か知っているかもしれない」
メモに名前書いてあるのだから、ハクオロ達がゲーム乗ってる可能性は低い。つぐみはそう思い
「先回りしましょう。時間もまだそんなに経っていないし」
「先回りできるのか? 歩いていくにはきついじゃないか」
「純一にはいってなかったわね。私、車で来てるのよ」
「そうか、じゃあ安心だな。なら行こう」
純一は映画館を出ようとしたが、
「純一、ちょっと待って」
「うん?なんだ?」
「純一、音夢はどういう関係なの?」
「え?妹でもあり……大切な恋人だよ」
純一恥ずかしそうにいったが、
(やっぱり変ね。純一は恋人だと言ったけど音夢は違うと言った。どっちも嘘をついてる様には見えないしどういう事?)
つぐみはさらに疑問を深めたが、
(まあ、とりあえずはいいか)
「では行きましょう、北へ」
「ああ、行こう」
2人は進路を北に向けた。
だが純一は知らない。音夢がもうこの世に居ない事を。
それ知っても決意は揺らがないのだろうか?
それはまだ誰もわからない―――
【D-3 映画館 1日目 午前】
【朝倉純一@D.C.P.S.】
【装備:ミニウージー(24/25)】
【所持品:支給品一式 エルルゥの傷薬@うたわれるもの オオアリクイのヌイグルミ@Kanon】
【状態:体力回復・強い決意・血が服についている】
【思考・行動】
基本行動方針:人を殺さない 、殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出
1. つぐみと共に北へ向かう。
2.つぐみと共に武を探す。(正午には戻るようにする。)
3.音夢を説得する
4.ことり、杉並を探す。
5.殺し合いからの脱出方法を考える
6.さくらをちゃんと埋葬したい。
【備考】
芙蓉楓の知人の情報を入手しています。
純一の参加時期は、音夢シナリオの初キス直後の時期に設定。
※つぐみを信用しました。
※つぐみとは年が近いと思ってます
【小町つぐみ@Ever17】
【装備:スタングレネード×9】
【所持品:支給品一式 天使の人形@Kanon、釘撃ち機(20/20)、バール、工具一式】
【状態:健康(肩の傷は完治)】
【思考・行動】
基本:武と合流して元の世界に戻る方法を見つける。
1純一と共に北へ向かう
2純一と共に武を探す。(正午には戻るようにする。ただし見つかった場合この限りではない)
3:ゲームに進んで乗らないが自分と武を襲う者は容赦しない
4稟も一応探す。
【備考】
赤外線視力のためある程度夜目が効きます。紫外線に弱いため日中はさらに身体能力が低下。
参加時期はEver17グランドフィナーレ後。
※音夢とネリネの知り合いに関する情報を知っています。
※車はキーは刺さっていません。燃料は軽油で、現在は少し消費した状態です。
※純一を信用しました。
※音夢と純一の関係に疑問を持ってます。
※純一には博物館の戦闘を話していません。
|099:[[CROSS††POINT]]|投下順に読む|101:[[それぞれの出会い。]]|
|098:[[交錯する意志]]|時系列順に読む|101:[[それぞれの出会い。]]|
|076:[[暁に咲く詩]]|朝倉純一||
|081:[[博物館戦争(前編)]]|小町つぐみ||
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**I do not die; cannot die◆iWNzks43D6
「ここは……映画館か」
さくらの埋葬を終えた朝倉純一は隣のエリアD-3の映画館の前に来ていた。
(もし、無事に戻ることが出来たら、皆で映画でも見にいきたいな……)
そこにさくらはいない――そう思うと少し悲しくなる。
どれくらいここに居たのだろうか
(いつまでも感傷に浸って場合じゃないな。行こう)
立ち去ろうとした矢先、
「動かないで」
背後から聞こえた冷たい声。
(もしかして、また絶体絶命? )
またも訪れた自らの命の危険に純一はただ焦るばかりだった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(できるかぎり正午までに武を見つけたいわね)
朝倉音夢、ネリネから離れ武たちの捜索を始め、今はD-3にいるつぐみはまずそう思った。
音夢たちとのもあるが、それよりも正午ぐらいには太陽も高くなる。そうなると必然的に紫外線も強くなる。
自分の体のことを考えると正午近くはあまり動き回りたくはない。
そんな事考えていると遠くにある建物近くに人影が見えたように感じ、車をとめた。
幸いつぐみには気付いていない様だ。
(とりあえず、情報だけでも聞き出して見ようかしらね)
そうつぐみは思い車から降りる、手には釘撃ち機を持って。
そのままつぐみは物陰に隠れつつ静かに近づいていった。
人影は少年のものだった。それは音夢から聞いた『純一』の姿に似たものだった。
(あれが純一だったら……随分と早く見つけたことになるわね)
だが純一が殺し合いに乗ってるかもしれない――その可能性があるのでつぐみはそのまますばやく背後に近づき
「動かないで」
とそう告げた。
もし純一が変な行動を起こした場合は、容赦なく釘を打ち込むつもりだ。
「あなたは殺し合いに乗っている?」
「……いや、乗っていない」
とはいってもまだ安心できない。だからつぐみは
「なら、今手に持っている銃と荷物を地面に置いてちょうだい。そうしないと安心できないわ。」
「……わかったよ」
純一とてこんな所で命を落としたくは無い。
素直に要求に従い銃と荷物を地面に投げた。
「これでいいか?」
「……OKよ。そしたらこっちに向いて頂戴」
純一は無言のまま振り向いた。
するとそこには黒く長い髪をもった少女がいた。その少女は
「私の名前は小町つぐみ、つぐみでいいわ。驚かしてごめんなさい。私も乗ってはいないわ」
と名乗り、釘撃ちをデイバックの中に仕舞い。そして
「あなたは倉成武に会った事、もしくは何か武についての情報を知っている?」
「いや、残念だがどちらもないな」
「そう……わかったわ」
つぐみとってこの少年が純一であるかという事よりもまず武のことが少しでも知りたかった。
知っている可能性が少ないとはいえ……やはり少し残念だった。
そのつぐみの様子を察したか、純一は
「大切な……人……なのか?」
「そう……とても……とても大切な人……」
そうつぐみは愛おしそうに言った。
つぐみにとって武は唯一自分を受け入れてくれた人。
誰にも変える事ができない大切な人なのだ。
そんなつぐみの想いが純一にも感じ取れた。
がつぐみはすぐ我に返り、
「それで……あなた、もしかして朝倉純一?」
「どうして俺の事を!?」
(やっぱり思ってた通りね)
純一の顔が驚きに変わっていくのをみながらつぐみは言葉を続けていく
「あなたの妹、音夢から聞いたのよ」
「音夢!? 音夢は無事なのか!? 今どこにいる!?」
純一はさらに驚きを見せ、矢継ぎ早に質問を返した。
純一のとって音夢は最優先で探しだすべき存在であり、しかももうすぐで行方が分かるかもしれないのだ。
焦らない訳が無かった。
「そんな一度に沢山言われても解らないわ」
つぐみはそんな純一を宥め、そして一つの建物を指を指した。
「あそこで落ち着いて話さない? あまり日に当たりたくないのよ」
指を刺した先はさっきまで純一が傍にいた、
映画館であった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「それで音夢は無事なのか!?」
自分の荷物をまとめ映画館に入った純一はまず真っ先にこの事を聞いた。
「ええ、たぶん大丈夫だと思うわ。さっきまで一緒行動していたし。私は武やあなたや稟を探すため離れたけどね。正午なったら戻るつもりだけど」
(そう「たぶん」ね。もしかしたらあの戦いでもう死んでるかもしれないけど)
そんなつぐみの考えとは裏腹に、純一は安心しきった顔で
「そうか……無事だったのか、音夢。……よかった……本当によかった……」
純一は今まで張っていた緊張の糸が切れた気がした。
これで純一に博物館の場所を教えて、連れて行くか行くように指示すれば、つぐみの役割は終わるのだが――
(なんか、釈然としないわね。むしろだんだん苛立ってくる!)
――そう釈然としないのだ。また苛立ちもおきていた。
それは音夢の無事を知り安心しきっている純一に対する苛立ちだった。
いまだ武の足がかりすら掴めていない焦りともう音夢との再会がちかい純一への小さな嫉妬からきた苛立ちだった。
そんな苛立ちの中、つぐみはちょっとした意地悪な事を思いついた。
それはたった一言のこと。
でもそれは純一を絶望へと落とすかもしれない言葉。
それは些細な純一に対する報復。
でもそれは純一を変えてしまうかもしれない事。
そんな事をつぐみは実行した。
「ねえ、どうしてそんなに安心しているの?」
「どうしてって……音夢が無事だったんだ、当然だろ」
「ふ……ん、じゃあもし音夢が……」
そしてつぐみは告げる、その一言を。
「殺し合いに乗っているとしたら?」
「は? …今、何て言った?」
「だから音夢は殺し合いに乗っているのよ。もう2人も殺したわ」
そう、つぐみが告げたのは「音夢が殺し合いに乗っている」ということだった。
遅かれ早かれ純一は音夢が乗っているのは分かってしまう。
それなら今つぐみが伝えても問題は無い。
安心しきっている純一が絶望するのが見てみたかった。
その後純一が音夢とどうなるかなんか自分の知っちゃことではない。
そう思いした、ちょっとした意地悪な事、些細な報復。
つぐみの予想したとおり純一は絶望の色に染まり、動揺していた。
「そんな……なんで音夢が、乗っている? ……なんで?」
「あなたのためだって言ってたわよ」
「俺のため?」
「そう、あなたを盗んだ泥棒猫から取り返す、そしてその泥棒猫と邪魔な人間を殺すと言っていたわよ」
「そんな理由で殺し合いに乗ったのかよ、音夢。それに泥棒猫ってなんだよ、俺はお前と一緒に行くっていったのに……」
(変ね、音夢と純一が言ってる事が食い違ってる、何故?)
つぐみは音夢と純一が言ってる事の矛盾に気付いた。その時純一が
「どうして……音夢を止めなかった? 仲間だったんだろ?」
と言ってきた。それに対しつぐみは
「勘違いしないでくれる? わたしと音夢は互いを利用するというだけの関係で仲間って訳じゃないわ、だから止める必要もない」
そう言い放った。
(そろそろ潮時ね。もう興味ないわ)
つぐみは些細な報復が成功したのを感じた。もう純一には興味は無い。あとは純一に音夢の場所を教えて、武の捜索を続けるだけだ。
幸いここから博物館は近い。一人で行けるだろう。
そう考えた矢先、純一は急に顔を上げた。
だがその顔に絶望はなく、決意に満ちた顔だった。
そんな純一の顔につぐみは戸惑い、また何処かで見たようなデジャブを少しだけ感じた。
(ちくしょう、さくらに続いて音夢もか、どうして俺の周りの女の子はこんなんばっかなんだ、かったるい)
純一は音夢が殺し合いに乗っている聞き、最初は戸惑いこそしたが今は違う。
純一がするべき事はもう決まっている。
顔を上げつぐみに告げた。
「なら……止める! 音夢が殺し合いをする事を俺が止めてみせる!」
そんな純一の言葉につぐみはさらに戸惑いを強め、
「あなたの言葉ならやめるかもしれないわね。でも、あの子、邪魔なもの徹底的には排除するみたいよ。それでも止める事ができるの?」
つぐみのその言葉に間髪いれずに純一は答える
「それでもだ! 元々音夢が殺し合いをする人間じゃなかった。だから話し合えばきっと大丈夫だ」
(なんて甘い……甘い人間なの!)
純一のその言葉につぐみはさらに戸惑い苛立った。
一度、修羅に堕ちた人間が戻ってくるのは難しい。
それでもなお、話会いをすれば大丈夫と言う純一にはつぐみには耐えられなかった。
それに加えさっき感じていたデジャブが強くなっていた。
純一はさらにつぐみに告げる。
それはさくらを失って考えた事。
自分がこの島でするべき事。
貫くべきスタンス。
二度と曲げない信念。
それを今つぐみに伝える。
「それに……音夢だけじゃない、俺は他に殺し合いの乗った人間も止める!」
「あなた、何言ってるの!? 見ず知らずの人間まで止めるっていうの!?」
「そうだ! 皆、ゲームが始まるまでただの普通の人間だったんだよ。俺と同じく変わらない日常過ごしてたんだ。だから止める事も出来るはずなんだ」
(馬鹿な人、とてもお人よし! そんな甘すぎる考えよくもてるわね!)
つぐみの苛立ちはピ-クに達していた。
つぐみには信じられなかった。
見ず知らずの人、それも殺し合いの乗った人間というのだ。
お人よしにもほどがある。
その甘すぎる考えが信じられなかった。
が、それと同時に思いの反面、朝倉純一という人物をだんだん認め始めている自分が信じられなくてさらに苛立った。
強く感じているデジャブなお一層強まってきた。
(私はこんな人間を知っている?)
とさえ感じ始めた。
それを振り払う様につぐみは
「第一話、合いが出来なきゃどうするのよ!? もし戦闘になったら!?」
「戦闘になったら、まずは対処する。そして拘束するなりしてその後止めるさ。殺したりは決してしない」
(なんて命知らず! お人好し! 馬鹿な人間! )
苛立ちはもう爆発しそうだった。
しかしそれと同時にデジャブは無視できなくなっていった。
もしかたらデジャブの正体に気付いてるのかも知れない。
それでもそれすら振り払おうとして
「そんなことしてたら、いつか自分が死ぬかもしれないのよ!? それでもするの!?」
そのつぐみに対する純一の言葉はつぐみのわだかまりと苛立ちを解くことになった。
その言葉は――
「大丈夫だ、俺は死なない! こんな所で死ぬわけにはいかないんだよぉ!! 」
――それは17年前武が言った言葉そのままだった。
(あぁそうか……純一は武に似てるんだ……)
もの凄くお人好しで馬鹿で甘く無駄に熱い人。
純一に抱いてた人間像がよく考えてみるとこれほど武に当てはまるものはなかった。
だから強烈なデジャブを感じていた。
それでも認めたくは無かった。
自分の抱いている武の印象を他人に投射したくは無かった。
だからそんな純一に苛立っていた。
でも純一の言葉で認めてしまった。
純一が武に似てることを。
その言葉は17年前武が言った言葉。
『俺は死なない』
それはつぐみとって大切な言葉。忘れることが出来ない言葉。
その言葉で認めてしまった。純一が武に似てることを。
似ていること認めれば自然に苛立ちは無くなってしまった。
それに自分がこういう人間に弱いのも知っている。
だから認めた。
純一の生き方を。
(認めてしまったら、こんなにすっきりとした物はないわね……)
つぐみはその武に似た少年の決意を聞き続けた。
「俺だけじゃない! この島にいる皆、こんな所で死んじゃいけないんだ! 乗っている人間もそうだ! 皆最初は普通だったはずだ!」
「皆、こんな腐れたゲームのせいで、狂う必要はないんだ。俺らが生きる場所は普通の日常だ! 殺し合いなんかじゃない!」
そして純一は告げる。
「だから俺は、ゲームを止める! 俺はこの島で殺し合いに乗ってる人間を止め、この島で生きてる人間全員でこのゲームから脱出するんだ!」
それが純一のこの島での生き方。
殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出。
それが純一のスタンス。
固い決意。
揺るがぬ信念。
(本当に甘いわね。でも悪くは無いわ。……私も随分弱くなったものね。武に似たのかしら?)
人の信用を得るのは簡単ではない。でもきっかけできれば簡単に信用を得る事が出来る。
つぐみがそうだった。
(私がこの島で武以外を信用するなんてね。本当に信じられないわ)
でもそれは事実だった。
純一の決意を聞いてつぐみは純一を信用した。純一が武に似てることも影響したのかもしれない。
だからつぐみは穏やかに純一に話しかけ
「なら、今度は自分の周りをよく警戒することね。そうしないとあなたの決意無駄になっちゃうわよ? 」
「お、おう。分かった、気をつける」
純一はつぐみの態度の違いに驚いた。つぐみはさらに言葉は続け、
「それと音夢は今博物館にいるわ。」
「博物館?」
「そう。隣のエリアにあるわ。ここから歩いていけるわ。だから行きなさい」
つぐみは純一に行くように促す。
だが純一は動かなかった。
「どうしたの? 音夢待ってるわよ?」
「ああ、……つぐみはこの後どうするんだ?」
「武を探すわ」
「当てはあるのか?」
つぐみは押し黙った。当ては無いようだ。
それを悟った純一はとんでもないことを言ってのけた。
「そうか……なら、俺はつぐみについてくよ。つぐみを手伝う」
「は!? あなた何いってるの!?」
つぐみは信じられないふうにいい、純一は繰り返した。
「だからついてくよ。いいだろ?」
「いい訳ないわよ、あなた音夢はどうするの?」
「そりゃ今すぐいきたいけど、おれは目の前で困ってる人を無視できない。それに正午になれば会えるんだ。その時合流すればいい」
それに、と純一は付け加え
「俺にはつぐみが悪い人間は思えないしな」
(あ……呆れた、なんて救いようが無いお人好しなの!?武以上のお人よしだわ……)
つぐみほとんど呆れながら反論した。
「二人で探しても非効率でしょ?」
「いいじゃないか、1人よりも2人、だろ?」
(り……理にかなってない、どうしてもついて行きたい様ね)
こういうお人好しを止めることはできない。それは17年前に知っていた。
だからつぐみは
「いいわ、勝手にしなさい、純一」
諦めた様にそう承諾した。
「そうか!よろしくな、つぐみ」
純一はそう言い、右手を差し出した。
つぐみ同じようにし握手をした。
それは音夢の時は違い、互いを信用し仲間としての意思表示。
(兄妹でここまで違うものなのかしら?)
そんな純一にペースを狂わされまくっているつぐみだった。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
一緒に行くことが決まり準備をしている二人だったが、
「つぐみ、ちょっとこれを見てくれ」
純一は何か見つけたようだった。
「これはメモ?」
そう、ハクオロたちが書いたメモだった。
「行き先が無いのなら、こいつらに会ってみないか?武って人のことを知っているかもしれないし」
「そうね、病院に向かおうと思っていたけどこっちの方がいいわね、首輪について何か知っているかもしれない」
メモに名前書いてあるのだから、ハクオロ達がゲーム乗ってる可能性は低い。つぐみはそう思い
「先回りしましょう。時間もまだそんなに経っていないし」
「先回りできるのか? 歩いていくにはきついじゃないか」
「純一にはいってなかったわね。私、車で来てるのよ」
「そうか、じゃあ安心だな。なら行こう」
純一は映画館を出ようとしたが、
「純一、ちょっと待って」
「うん?なんだ?」
「純一、音夢はどういう関係なの?」
「え?妹でもあり……大切な恋人だよ」
純一恥ずかしそうにいったが、
(やっぱり変ね。純一は恋人だと言ったけど音夢は違うと言った。どっちも嘘をついてる様には見えないしどういう事?)
つぐみはさらに疑問を深めたが、
(まあ、とりあえずはいいか)
「では行きましょう、北へ」
「ああ、行こう」
2人は進路を北に向けた。
だが純一は知らない。音夢がもうこの世に居ない事を。
それ知っても決意は揺らがないのだろうか?
それはまだ誰もわからない―――
【D-3 映画館 1日目 午前】
【朝倉純一@D.C.P.S.】
【装備:ミニウージー(24/25)】
【所持品:支給品一式 エルルゥの傷薬@うたわれるもの オオアリクイのヌイグルミ@Kanon】
【状態:体力回復・強い決意・血が服についている】
【思考・行動】
基本行動方針:人を殺さない 、殺し合いに乗ってる人間を止め全員での脱出
1. つぐみと共に北へ向かう。
2.つぐみと共に武を探す。(正午には戻るようにする。)
3.音夢を説得する
4.ことり、杉並を探す。
5.殺し合いからの脱出方法を考える
6.さくらをちゃんと埋葬したい。
【備考】
芙蓉楓の知人の情報を入手しています。
純一の参加時期は、音夢シナリオの初キス直後の時期に設定。
※つぐみを信用しました。
※つぐみとは年が近いと思ってます
【小町つぐみ@Ever17】
【装備:スタングレネード×9】
【所持品:支給品一式 天使の人形@Kanon、釘撃ち機(20/20)、バール、工具一式】
【状態:健康(肩の傷は完治)】
【思考・行動】
基本:武と合流して元の世界に戻る方法を見つける。
1純一と共に北へ向かう
2純一と共に武を探す。(正午には戻るようにする。ただし見つかった場合この限りではない)
3:ゲームに進んで乗らないが自分と武を襲う者は容赦しない
4稟も一応探す。
【備考】
赤外線視力のためある程度夜目が効きます。紫外線に弱いため日中はさらに身体能力が低下。
参加時期はEver17グランドフィナーレ後。
※音夢とネリネの知り合いに関する情報を知っています。
※車はキーは刺さっていません。燃料は軽油で、現在は少し消費した状態です。
※純一を信用しました。
※音夢と純一の関係に疑問を持ってます。
※純一には博物館の戦闘を話していません。
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