「『其処』に似たこの場所で― Exist ―」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「『其処』に似たこの場所で― Exist ―」(2007/10/04 (木) 02:05:06) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
**『其処』に似たこの場所で― Exist ― ◆Noo.im0tyw
結局、杉並は、襲っていたほうの少女を尾行することに決めた。彼が欲しいのは情報――――。
ならば、北へ向かうより、より多くの施設がある南側へと移動した方が得策だと考えたからだ。
南には、ホテル、学校に病院といった重要施設がたくさんある。ならばここに参加者が集まるのも必然。
そして何より南東側には彼の故郷である『初音島』を彷彿させる数々の場所があったのだ。
彼だってあの不思議に満ちたあの島が好きなのだ。知らない場所をうろつくより、慣れしたしんだ場所に似ている場所にいるほうが、精神的にも休まる、そう考えていたのだ。
そしてあの島を思うと必然的に浮かんでくるモノがあった。『学校』、そして『同士』と呼んでいたあの男を……。
「誰かとつるむ気は全くないんだがな……」
フッ…と溜息をつく。言葉とは裏腹に彼の脳裏には一人の男子学生の姿が思い浮かんでいた。――――朝倉純一。彼もまたこの不条理なゲームに参加させられている。
杉並の悪友として、そして親友として彼を心配しないはずはなかった。『風見学園』では杉並とペアを組んで、風紀委員ブラックリストに載った程の奴だ、運動神経は良い。奴なら易々と殺させることはないだろう。
しかし、奴の優しさが時に他人を傷つけ、そして己を傷つけていることを杉並は知っていた。
「同士朝倉よ…お前はいったい今どこで何をしているんだ……」
朝倉のコトを頭の片隅に入れておきながら、杉並は尾行を続けようとした。――――が,それは既に失敗に終わっていた。
考えすぎていたのだろうか。彼のレーダーには、1つとして【点】がなかった。
「……クソっ!!」
杉並は滅多に失敗をしない優秀な人物だった。たまに朝倉音夢や、天枷美春などの風紀委員にしてやられたこともある。ただ、その失敗とこの失敗は違う。ここでは、一度の失敗が己の身を滅ぼしてしまう危険があるのだ。
それ故に一度の失敗が彼の精神を大きく揺さぶっていた。傍にあった石を大きく蹴り飛ばし、地団駄を踏みながら思考を働かせる。
………落ち着け。落ち着くんだ。クールになれ。自分に言い聞かせ、精神を落ち着かせる。今、自分がすべき行動は何かを考えなければ……。
既に尾行すべき少女は見失った。彼女の速さと自分の速さを比べてみれば圧倒的に自分のほうが有利であろう。だが、この暗闇の中を探し回るのはレーダーを持ってしてもリスクが高かった。
参加者全員が杉並より弱いという可能性はとてつもなく低い。探し回る途中で強敵に見つかり、そのまま戦闘ということになったらタダでは帰れないだろう。
最悪の場合も考えなくてはならない。ならば、とりあえず身を隠しながら南下し、先程の少女を探しつつ各種施設を回れば良い。
――――方針は決まった。ならば後は行動するだけだ……。その時ふいに杉並の耳に波の音が聞こえてくる。その音はどこでも共通で杉並の心に深く染み渡る―――。俺はこんな所では死ねない。まだまだあの島には解明せねばならないコトがたくさんあるしな。
決意を胸に杉並は夜の道に姿を消していった。
【A-3 海の近く/1日目 黎明】
【杉並@D.C.P.S.】
【装備:鉄パイプ】
【所持品:支給品一式、首輪探知レーダー】
【状態:健康】
【思考・行動】
1)主な目的は情報収集
2)他者と行動を共にするつもりは現状無い。だが朝倉に遭遇したらその時は保護。共に行動する。
3)南下し、各種施設を回りつつ、他者を見張る。
4)何がなんでも生き残り、あらゆる不思議を解明したい。
5)先程の少女が途中にいたら、尾行を続ける。
※ネリネの尾行に失敗しました。杉並がどこの施設に回るかは後続の書き手さんに任せます。
【備考】
レーダーは半径500mまでの作動している首輪を探知可能。爆破された首輪は探知不可
古手梨花を要注意人物・ネリネを危険人物と判断(共に容姿のみの情報)
【ネリネ@SHUFFLE】
【装備:永遠神剣第七位“献身”】
【所持品:支給品一式】
【状態:健康、催涙スプレーの効果は何とか消えた】
【思考・行動】
1:稟を探す。その途中であった人間は皆殺し(もう容赦は一切しない)
2:稟を守り通して自害。
【備考】
ネリネの魔法(体育館を吹き飛ばしたやつ)は使用不可能です。
※これはネリネは魔力は大きいけどコントロールは下手なので、制限の結果使えなくなっただけで他の魔法を使えるキャラの制限とは違う可能性があります。
※永遠神剣第七位“献身”は神剣っていってますが、形は槍です。
※永遠神剣“献身”によって以下の魔法が使えます。
尚、使える、といっても実際に使ったわけではないのでどの位の強さなのかは後続の書き手に委ねます。
アースプライヤー 回復魔法。単体回復。大地からの暖かな光によって、マナが活性化し傷を癒す。
ウィンドウィスパー 防御魔法。風を身体の周りに纏うことで、防御力を高める。
ハーベスト 回復魔法。全体回復。戦闘域そのものを活性化させ、戦う仲間に力を与える。
古手梨花を要注意人物と判断(容姿のみの情報)
※ネリネは南部(A-4方面)へ移動を開始しました。
|047:[[悲しい決意]]|投下順に読む|049:[[二人だけの音楽会― Concerto ―]]|
|047:[[悲しい決意]]|時系列順に読む|049:[[二人だけの音楽会― Concerto ―]]|
|041:[[彼女の決断、彼の選択]]|杉並|062:[[それぞれの失敗?]]|
|041:[[彼女の決断、彼の選択]]|ネリネ|069:[[淑女の嗜み]]|
----
**『其処』に似たこの場所で― Exist ― ◆Noo.im0tyw
結局、杉並は、襲っていたほうの少女を尾行することに決めた。彼が欲しいのは情報――――。
ならば、北へ向かうより、より多くの施設がある南側へと移動した方が得策だと考えたからだ。
南には、ホテル、学校に病院といった重要施設がたくさんある。ならばここに参加者が集まるのも必然。
そして何より南東側には彼の故郷である『初音島』を彷彿させる数々の場所があったのだ。
彼だってあの不思議に満ちたあの島が好きなのだ。知らない場所をうろつくより、慣れしたしんだ場所に似ている場所にいるほうが、精神的にも休まる、そう考えていたのだ。
そしてあの島を思うと必然的に浮かんでくるモノがあった。『学校』、そして『同士』と呼んでいたあの男を……。
「誰かとつるむ気は全くないんだがな……」
フッ…と溜息をつく。言葉とは裏腹に彼の脳裏には一人の男子学生の姿が思い浮かんでいた。――――朝倉純一。彼もまたこの不条理なゲームに参加させられている。
杉並の悪友として、そして親友として彼を心配しないはずはなかった。『風見学園』では杉並とペアを組んで、風紀委員ブラックリストに載った程の奴だ、運動神経は良い。奴なら易々と殺されることはないだろう。
しかし、奴の優しさが時に他人を傷つけ、そして己を傷つけていることを杉並は知っていた。
「同士朝倉よ…お前はいったい今どこで何をしているんだ……」
朝倉のコトを頭の片隅に入れておきながら、杉並は尾行を続けようとした。――――が,それは既に失敗に終わっていた。
考えすぎていたのだろうか。彼のレーダーには、1つとして【点】がなかった。
「……クソっ!!」
杉並は滅多に失敗をしない優秀な人物だった。たまに朝倉音夢や、天枷美春などの風紀委員にしてやられたこともある。ただ、その失敗とこの失敗は違う。ここでは、一度の失敗が己の身を滅ぼしてしまう危険があるのだ。
それ故に一度の失敗が彼の精神を大きく揺さぶっていた。傍にあった石を大きく蹴り飛ばし、地団駄を踏みながら思考を働かせる。
………落ち着け。落ち着くんだ。クールになれ。自分に言い聞かせ、精神を落ち着かせる。今、自分がすべき行動は何かを考えなければ……。
既に尾行すべき少女は見失った。彼女の速さと自分の速さを比べてみれば圧倒的に自分のほうが有利であろう。だが、この暗闇の中を探し回るのはレーダーを持ってしてもリスクが高かった。
参加者全員が杉並より弱いという可能性はとてつもなく低い。探し回る途中で強敵に見つかり、そのまま戦闘ということになったらタダでは帰れないだろう。
最悪の場合も考えなくてはならない。ならば、とりあえず身を隠しながら南下し、先程の少女を探しつつ各種施設を回れば良い。
――――方針は決まった。ならば後は行動するだけだ……。その時ふいに杉並の耳に波の音が聞こえてくる。その音はどこでも共通で杉並の心に深く染み渡る―――。俺はこんな所では死ねない。まだまだあの島には解明せねばならないコトがたくさんあるしな。
決意を胸に杉並は夜の道に姿を消していった。
【A-3 海の近く/1日目 黎明】
【杉並@D.C.P.S.】
【装備:鉄パイプ】
【所持品:支給品一式、首輪探知レーダー】
【状態:健康】
【思考・行動】
1)主な目的は情報収集
2)他者と行動を共にするつもりは現状無い。だが朝倉に遭遇したらその時は保護。共に行動する。
3)南下し、各種施設を回りつつ、他者を見張る。
4)何がなんでも生き残り、あらゆる不思議を解明したい。
5)先程の少女が途中にいたら、尾行を続ける。
※ネリネの尾行に失敗しました。杉並がどこの施設に回るかは後続の書き手さんに任せます。
【備考】
レーダーは半径500mまでの作動している首輪を探知可能。爆破された首輪は探知不可
古手梨花を要注意人物・ネリネを危険人物と判断(共に容姿のみの情報)
【ネリネ@SHUFFLE】
【装備:永遠神剣第七位“献身”】
【所持品:支給品一式】
【状態:健康、催涙スプレーの効果は何とか消えた】
【思考・行動】
1:稟を探す。その途中であった人間は皆殺し(もう容赦は一切しない)
2:稟を守り通して自害。
【備考】
ネリネの魔法(体育館を吹き飛ばしたやつ)は使用不可能です。
※これはネリネは魔力は大きいけどコントロールは下手なので、制限の結果使えなくなっただけで他の魔法を使えるキャラの制限とは違う可能性があります。
※永遠神剣第七位“献身”は神剣っていってますが、形は槍です。
※永遠神剣“献身”によって以下の魔法が使えます。
尚、使える、といっても実際に使ったわけではないのでどの位の強さなのかは後続の書き手に委ねます。
アースプライヤー 回復魔法。単体回復。大地からの暖かな光によって、マナが活性化し傷を癒す。
ウィンドウィスパー 防御魔法。風を身体の周りに纏うことで、防御力を高める。
ハーベスト 回復魔法。全体回復。戦闘域そのものを活性化させ、戦う仲間に力を与える。
古手梨花を要注意人物と判断(容姿のみの情報)
※ネリネは南部(A-4方面)へ移動を開始しました。
|047:[[悲しい決意]]|投下順に読む|049:[[二人だけの音楽会― Concerto ―]]|
|047:[[悲しい決意]]|時系列順に読む|049:[[二人だけの音楽会― Concerto ―]]|
|041:[[彼女の決断、彼の選択]]|杉並|062:[[それぞれの失敗?]]|
|041:[[彼女の決断、彼の選択]]|ネリネ|069:[[淑女の嗜み]]|
----
表示オプション
横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: