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Rotman Shool of Managementについて
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ロットマンはトロント(北米第3の金融都市)のダウンタウンに拠を構えるビジネススクールです。他民族の都市トロントにあるビジネススクールだけあり、世界24カ国から学生が集まっています。ロットマンの学長はIntegrated Thinking(*1)能力の向上を、学生に最も期待するところとしており、教授、学生ともにIntegrated thinkingを常に意識した授業スタイルとなっています。以下のYou Tubeのサイトにロットマンの紹介PVがアップされておりますので、是非ご覧下さい。
<ご参考>YouTube ロットマン紹介
http://www.youtube.com/watch?v=PIakrUHlLiw
<ご参考>YouTube ロットマン紹介
http://www.youtube.com/watch?v=PIakrUHlLiw
<MBA program>
全20ヶ月のプログラムで卒業必要単位数は60単位となります。1年次はクオーター制、2年次はセメスター制となります。1クオーターを通して受講するコースが2単位なので、卒業まで凡そ30コースを履修することになります。また、他のMBAプログラムと比較してグループワークが多いのがひとつの特徴です。1コースに1つのグループワークがあると言っても過言ではありません。また、ファイナンス系のクラスも充実しており、金融博士課程の学生と同じビルにロットマンは位置していることから、Finance Laboratory(*2)も自由に使うことが出来ます。
全20ヶ月のプログラムで卒業必要単位数は60単位となります。1年次はクオーター制、2年次はセメスター制となります。1クオーターを通して受講するコースが2単位なので、卒業まで凡そ30コースを履修することになります。また、他のMBAプログラムと比較してグループワークが多いのがひとつの特徴です。1コースに1つのグループワークがあると言っても過言ではありません。また、ファイナンス系のクラスも充実しており、金融博士課程の学生と同じビルにロットマンは位置していることから、Finance Laboratory(*2)も自由に使うことが出来ます。
<在校生からのコメント>
(在校生D)
ちょうど1年目の全4クオーターのうちの2クオーターが終了しました。クラスでは教授が学生達に積極的に意見を求める機会が多く、日本の大学の授業と違いディスカッション+全員参加型の授業となっています。cold call、warm callを多くの教授が行うため、予習は絶対です。また、課題提出や、quizも頻繁にあります。グループワークは4~5人で1チームを組みます。チームメンバーは学校側が決め、各チームには留学生1人、多くても2人までとなります。1週間の授業は、1時間半~2時間のコマが全部で10コマあります。この他にも私はクラブ活動にも参加しました。2クオーターを振り返ってみると、睡眠時間が3時間以下になることも多かったですが、本当に充実した毎日を過ごせたと思います。では、ロットマンの校舎でお会いしましょう。
(在校生D)
ちょうど1年目の全4クオーターのうちの2クオーターが終了しました。クラスでは教授が学生達に積極的に意見を求める機会が多く、日本の大学の授業と違いディスカッション+全員参加型の授業となっています。cold call、warm callを多くの教授が行うため、予習は絶対です。また、課題提出や、quizも頻繁にあります。グループワークは4~5人で1チームを組みます。チームメンバーは学校側が決め、各チームには留学生1人、多くても2人までとなります。1週間の授業は、1時間半~2時間のコマが全部で10コマあります。この他にも私はクラブ活動にも参加しました。2クオーターを振り返ってみると、睡眠時間が3時間以下になることも多かったですが、本当に充実した毎日を過ごせたと思います。では、ロットマンの校舎でお会いしましょう。
<Fact>
総学生数 | 264人(Class of 2009) |
平均GMATスコア | 659点 (Class of 2009) |
学生平均年齢 | 27才 |
平均職務経験年数 | 4年 |
卒業後の平均給料 | $40,000-$160,000 (平均$83,300) |
女性の占める割合 | 28% |
留学生の占める割合 | 37% |
Rotmanの特徴
1: Integrated Thinking
Rotmanの特徴の1つとして統合的思考能力の向上に取り組んでいることが挙げられます。
統合的思考とは、相反する事象を個別に分析するのではなく統合的に全体の最適解を見出す考え方で、Rotman特有の考え方になります。
統合的思考とは、相反する事象を個別に分析するのではなく統合的に全体の最適解を見出す考え方で、Rotman特有の考え方になります。
ビジネスの中では、複数の主張や選択肢があり、それらが互いに相反するかのように見えることが多くあります。このような場合、多くは主張や選択肢の優劣を決めて比較し、最適なものを選択することにより、より期待効果を高める、という問題解決法が取られます。
学長のRoger Martinはこれら従来型の問題解決法とは全く別のアプローチを提唱しています。それがIntegrative Thinkingです。
学長のRoger Martinはこれら従来型の問題解決法とは全く別のアプローチを提唱しています。それがIntegrative Thinkingです。
Integrative Thinkingの中では、問題解決のためには、選択肢から1つを選ぶのではなく、それぞれの選択肢のメリットを統合して新しい解決法を考える能力をもつが大事だということを教わります。
本来、ビジネスに関する問題とは、その問題そのものを解決することが求められているのに、1つの選択肢を選ぶことによって、その選択肢に当てはまらない部分が欠落してしまったり、強引に捻じ曲げられて解釈してしまったり、そもそも選択肢を選ぶプロセスの中で人間誰もが持つバイアスの影響を受けてしまう、ということが起こりうるからです。
本来、ビジネスに関する問題とは、その問題そのものを解決することが求められているのに、1つの選択肢を選ぶことによって、その選択肢に当てはまらない部分が欠落してしまったり、強引に捻じ曲げられて解釈してしまったり、そもそも選択肢を選ぶプロセスの中で人間誰もが持つバイアスの影響を受けてしまう、ということが起こりうるからです。
以上の考え方に基づき、1年次は、Integrative Thinkingに関するコースを2つ取る事が必修となっています。
まず最初のコースでは、ビジネスに関わらず日常生活も含めて、通常の問題解決法を取ったときの陥りがちなパターンを心理面、統計面、意思決定の失敗事例などから学びます。そして2つめのコースではIntegrative Thinkingに向けての導入として複数の主張や選択肢あるときの選択肢間の違いを掴むための構造の捉え方、そしてそれらを統合しようとするときの視点について学び、それらを後半のプロジェクト形式の演習の中で実践していきます。
まず最初のコースでは、ビジネスに関わらず日常生活も含めて、通常の問題解決法を取ったときの陥りがちなパターンを心理面、統計面、意思決定の失敗事例などから学びます。そして2つめのコースではIntegrative Thinkingに向けての導入として複数の主張や選択肢あるときの選択肢間の違いを掴むための構造の捉え方、そしてそれらを統合しようとするときの視点について学び、それらを後半のプロジェクト形式の演習の中で実践していきます。
これらのコースを通じて、人が1つの視点からだけ物事を考えるときの危うさやデメリット、また逆に問題解決を統合的に捉えることのメリットを感じることが出来るでしょう。
また2年次には、それぞれテーマを持った授業が準備されており、Integrative Thinkingを極めたい場合役立ちます。
2:Finance Laboratory
ロットマンの2階に位置する金融情報センターです。雰囲気はまさに運用機関のトレーディングデスクのようです。壁には世界中の株価指数、債券価格、コモディティ価格、ニュースが掲載されているボードがあり、常に最新のデータを一目で把握することが出来ます。また、様々な情報提供機関(Bloomberg,Reuter,Argus等)が使い放題なので、データをダウンロードしてマクロ経済分析や、証券分析が自由に出来ます。その他にも教授が開発したプログラミングツール(効率的フロンティア構築ツール等)も開放されています。
Finance Laboratoryの中で使える質の高いソフトウェアと言えば、RPM Clientと、Capital IQが挙げられます。RPM Clientとは、架空のお金にてポートフォリオ運用を体験出来るソフトウェアです。売買においても現実にほぼ近い形となっています。例えば、売買時には売買手数料、Bit Price,Offer Priceでの売買、流動性を考慮しなくてはいけません。また、ショートポジションはもちろん、オプションやデリバティブ、先物取引も行うことができます。Capital IQとは、企業が発表している情報を瞬時にまとめて入手することが出来るソフトウェアです。Bloombergよりも優れている点は、情報のソート機能が優れている点です。例えば、小売業界、売上高10M以上、北米証券取引所に上場している企業、という形で企業をソートし、それにあたはまる企業の情報をまとめてダウンロード出来ます。企業分析を行う時にはもってこいのソフトウェアです。
また、このFinance Laboratoryにて様々な研修も行われます。ここで言う研修とは所謂、授業とは無関係のもので、将来ファイナンス分野で働きたいと考える学生が自主的に参加するものです。研修は殆どが無料で行われます。中でも人気のある研修は、Bloombergの使い方研修、Financial Model構築研修、企業分析スプレッドシート構築研修などです。
また、ロットマンのクラブのひとつであるRotman Asset Management Association(通称「RAMA」)はこのFinance Laboratoryをよく利用します。中でも、RAMAが主催する株式分析コンペティションや、RAMA i-challengeの時には多くの学生がFinance Laboratoryでアイデアを出し合います。(株式分析コンペティションとは、ある企業の業績予想レポートを書き、外部の専門家に評価をしてもらうものです。また、RAMA i-challengeとは、架空の30百万CADを5ヶ月間運用して、パフォーマンスと投資方針の良否を競うものです。)
3:Business Design
"Businesspeople don't just need to understand designers better -- they need to become designers."
by Roger Martin (学長)
by Roger Martin (学長)
Rotman の特徴を挙げるならば、Integrative Thinking、ファイナンス、ストラテジーに強いという側面に加えて忘れてはならないのが Business Design です。ビジネスのスピードが速くなった今、今まで磐石なビジネスモデルにあぐらをかいてきた企業が、新しいテクノロジーやアイデアを有した新規参入組や既存の競合により出し抜かれるリスクは高くなったと考えられます。今や例えマーケットリーダーであってもコンスタントにイノベーションを繰り返す事が求められる時代になってきました。
Business Design はこういった時代の流れに対応して今までの定番的な問題解決方法にデザイナーの思考を取り入れてみようという試みです。デザイナーの思考といってもあいまいなのですが、例えばデザイナーは既存の枠組みを敢えて壊して考えてみるだとか、偶発的な要素を取り入れるだとか、試作品を繰り返し作って実際に手にとってみてロジックだけでは見えない部分も改善するなどの試みを行います。既存のコンサル的なアプローチに捉われるのではなく、デザイン思考を取り入れ既存の枠に捉われないソリューションを見つけましょうというものです。
実際にこういった試みをしている代表格が IDEO です。問題解決の糸口をユーザーが製品・サービスを使っている現場の観察から生み出すことを得意としています。ちなみに Rotman の卒業生が IDEO で一人 Business Factor Specialist (BFS) として働いています。BFS はIDEO ではストラテジストとほぼ同義です。IDEO はもともと工業デザインのデザイン会社で Apple の世界初のマウス開発、Palm Pilot のデザイン、ABCの番組で有名になったショッピングカートのデザイン等が有名です。 BPR 的な仕事もしていてるようですが、元々工業デザインの会社なので、画期的な新規製品開発プロジェクトが目立ちます。
またサービスデザインもビジネスデザインの範疇だと言えるでしょう。サービスデザインというと聞いたことないという方も多いかもしれませんが、言葉通り、サービスつまり無形のモノもちゃんとデザインしましょうという考え方です。現状のビジネスの70%くらいはサービス産業だと言われています(もちろん国によって%は違いますが)。にもかかわらずサービスがきちんとデザインされていることは非常に少ないのが現実です。例えばエアラインのサービス、銀行におけるサービスなどで、消費者視点じゃないな、と思われた事があるのではないでしょうか?サービスがきちんとデザインされていないのは基本的には改善が見えにくいからだと思います。サービスデザインではこうした形の無いプロダクツ(サービス)も消費者視線でデザインしていきます。今現在サービスデザインに特化した会社がアメリカ、イギリスに何社か存在します。
Rotman では Heather Fraser のリードでこの新しい取り組みが進められています。最近やっと Business Design Club も発足されました。 09年卒業予定の日本学生5名のうち2名がこのクラブに参加しています。現時点での主な取り組みとしては、スピーカーシリーズがあって Business Design 関連のPractitioner の講演が定期的に行われています。加えて二年次にデザインスクールの学生と共同でプロジェクトを進める Design Practicum が用意されています。また Heather 率いる DesignWorks (ビジネスデザイン・ラボ)のサマーインターンを通して実際のプロジェクトに参加する事も可能です。何分非常に新しい分野なのでまだまだこれからの部分が多々ありますが。しかし時代の流れは明らかに追い風です。 Besiness Design に興味のある方は是非 Rotman を考えてみてください。そして一緒に Business Design といえば Rotman!にしちゃいましょう。