ねぇ、シンジ
これを読んでるってことは、アタシはもう死んでるんだよね?そっか。
ねぇ、シンジ
泣いてる?アタシのことを思って泣いてくれてるのは嬉しいんだけど、笑ってて欲しいな。だってアタシの記憶のシンジはいつも笑ってるから。
何から書けばいいのかなな?
まずはありがとうからかな?
出逢ってくれてありがとう
ご飯作ってくれてありがとう
ワガママ聞いてくれてありがとう
結婚してくれてありがとう
何よりも、
生まれてきてくれてありがとう
シンジがいなくちゃアタシは幸せになれなかったから。
じゃあ次はごめんなさい
かわいくなくてごめんなさい
いっぱい叩いてごめんなさい
ワガママばっかりでごめんなさい
素直じゃなくてごめんなさい
何よりも、
先に死んでごめんなさい
独りで残しちゃってごめんね。寂しいよね?辛いよね?アタシもね、嫌なんだよ?シンジに寂しい思いして欲しくないんだから。
ママがエヴァに取り込まれてなかったら、
あたしがエヴァのパイロットじゃなかったら、
あたしはシンジに出会えてなかったのよね。
シンジの場合も一緒。
あれだけ苦しかったし、悲しかったし、つらかったし、いい思い出なんてないけどね、最近気づいたの。
エヴァもね、使徒もね、全部があたしとシンジが出会うためにあったんだよ♪
あたしたちは世界を巻き込む大恋愛をしたの!!
ね?凄く素敵でしょう?
考え方一つでここまで変わるんだよっ♪
あんたと出逢えてあたしの人生は幸せになれた。
運命の人、愛しい人、シンジ。
ずっと好き好き大好き。
誰よりも愛してる。
ちょっとの間離れるだけだから我慢しなさい。
また天国で逢えるわよ。
それでねっ、何年か天国で一緒に過ごしてからまた生まれ変わろうね♪
場所が離れていても大丈夫♪
また神様があたしたちを巡り会わせてくれるから。
でも同じ時代じゃなかったらぶっ殺すからね!!
あたしが女なら、シンジは男、あたしが男なら、シンジは女に。
あたしと同じ性も嫌よ!!だって一つになれないんだもの!!
まだ書き足りない。言いたいことがありすぎる。
でもそれはまた今度のお楽しみにとっておいてあげるわ。
天国であなたを待ってます。
あ、アスカを待たせるわけにはいかないとか言ってあんた早死にすんじゃないわよ!!
我慢して我慢して我慢した後に食べるハンバーグって本当に美味しいんだから!!
あなたのアスカより
ねぇ、今アタシ何してると思う?
自分の遺書読んでるの。
なんでかって?
アイツが先に死にやがったの!!
アイツのために書いたのに……orz
この野郎!!
ちなみに目の前にあるのがアイツの遺書、ノート一冊。
書きすぎなのよ!!
パラってめくれば字がぎっしり。
ヤんなっちゃう。
お葬式始まる前に読み終わるかなぁ。
ノートいっぱいに書くなんて、アイツが本音を言わなかったってこと?
何よ、アタシよりよっぽどシンジの方が素直じゃないじゃない!!
でも最後のページに「アスカ、愛してる」って大きな字で書いてあったから許すとする。