題名不明(ホワイトデーネタ)

ホワイトデー前日

今年、妻からもらった手作りチョコレートケーキに感謝。
ということで、久しぶりにキッチンの前に立ち、ショートケーキ作りに励むシンジくん。
・・・と
「ねぇパパ~。イチゴ1個食べていい?」
「ダ~メだよ」
シンジくんの息子(性的な意味ではなく)
「ぷぅ~。でも僕明日まで待てないよ」
ボールの中にあるピカピカのイチゴを、キラキラな瞳で見つめる我が子に、軽い溜め息を吐きながら泡立て器を振るい続けるシンジ。
「ねぇねぇ!パパお願い1個だけ!」
「はぁ、ダメなものはダメなの。
いい?このイチゴさん達は全部ケーキのお家に行かなきゃダメなんだよ?」
このままでは作業にならない。ということで手を止めて、少し子供目線に説得してみるシンジくん。
「ケーキのお家?」
「そ、白くてフワフワなケーキのお家だよ」
「そこでイチゴさん達は何するの?」
「ん~っと・・・。生クリームでお化粧して綺麗になったり、お家の屋根の上で楽しく遊んだりするんだよ」
「へぇ~、すごいや。じゃあパパはイチゴさん達の大工さんなんだね!」
「あははっ、そうかもしれないね」
「じゃあ僕も一緒にイチゴさんのお家作る!」
「うん、じゃあ一緒に作ろっか」
明日はホワイトデー。アスカは喜んでくれるかな?
イチゴさん達の大工さんは、大好きな人を思い浮かべながら、再び泡立て器を握りしめるのでした。

 

ホワイトデー当日。
夕飯が終わった碇家にて、開かれる小さなケーキパーティー。
3人が座るテーブルの真ん中には、小さめの丸いショートケーキがチョコンと皿に乗っている。
「せ~の…」
「「バレンタインデーありがとうございました」」
そう言って並んで座る男子2人は、対面に座る大好きな人に、甘いケーキをプレゼント。
「うん、ありがとう2人とも。綺麗に出来たじゃんシンジ」
「ははっ、そうかな?昔ならもっと上手に出来たんだろうけど…」
「ねぇママ~。上のイチゴさんは僕が並べたんだよぉ」
「え、このイチゴ?」
そう言って、丸く並べられたイチゴをチョンとつつくアスカ。
「うん!」
「すご~い、綺麗に並べてるじゃない!
さっすがアタシの息子!センスあるぅ~♪」
「えへへぇ。誉められちゃったねパパ」
「うん、頑張ってよかったね。じゃあ、そろそろ切り分けようか?」
「ママいっぱい食べてね!」
「まっかせなさい!」
とっても嬉しそうなアスカさん。
しかしもっと嬉しかったのは、プレゼントした2人なのかもしれません。



そして、2日後。
体重計に乗りながら深い溜め息を吐くアスカさん。
「幸せ太りって、迷信じゃないのね…」

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最終更新:2009年03月27日 07:20
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