この部屋で一緒に暮らそう3


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もーっ、どうしてこう人間の機微ってヤツに縁が無いのかしらね?
そんな事を考えながら食事の後片付けをする。
残ったミートソースは小分けにして冷凍庫に。
今回は約10食分ってとこかしら?
何時まで持つか判んないけど無いよりはマシってとこね、一緒に住んでればしなくてもいい事なんだけど。
「ねぇ、アスカ…今日はえらく機嫌悪くない?」
「そうかしら? 気の所為じゃないの?」
シンクに食べ終わった食器を運んでくれるのは非常に有難いんですけどネ。
ああまで鈍感だと機嫌も悪くなるってのも普通だと思わない?
「どうしてそう思う訳?」
アタシもマリア様みたいに優しい訳じゃないから、ちょっと意地悪しちゃおうかな。
「うーん…そう言われると答え様が無いんだけどね。何となくじゃダメかな?」
ダメに決まってんでしょうが。
「何故だか知りたい?」
「判らなきゃ僕としてはどうしようもないからね」
「今日みたいにお休みすっぽかしてくれたのって何度目かしらね?」
「数えてない」
予想回答だわ、でもそんな事はどうでもいい訳で。
「アタシだってそりゃ一緒に居たいわよ? でも肝心の人がすっぽかしてくれたんじゃどうしようもないじゃない」
「それに関しては謝るよ、埋め合わせもする」
「アタシが言ってるのはそういう事じゃないのっ!」
「じゃあどういう事さ?」
「もう一人で過ごすのは嫌なのよ…会いたくても会えないのも嫌だし、一人寝も一人の食事も嫌なのっ!」

「だからって今直ぐどうこう出来る訳じゃないだろ?」
そんな事判りきってます。
でも我慢出来ないからアタシはこうして不機嫌な訳で。
「お互い大詰めだしさ、そんなに頻繁に時間取るのは無理だよ」
それだってアタシは解って言ってるんですけどネ?
「誰も時間取ってなんて言ってないじゃない」
ふぅ、食器の片付け終了っと。
濡れた手を拭いて、エプロンを外して本日の家事も終了。
「じゃあ、僕にどうしろって言うの?」
「簡単よ」
「そう簡単に行かないから困ってるんじゃないか」
「ホントに解んない?」
「うん」
「いつもアタシが作るサラダは何のサラダだったかしら?」
「レタス」
「他に何か入ってる?」
「いいや…レタスだけ」
「欧米じゃレタスだけのサラダはハネムーンサラダって言うのよ」
「何で? 結婚とは関係ないと思うけど」
「レタスだけって事はレタスオンリーでしょ?レタスオンリーの発音ってね、Let us onlyと一緒なの。私達だけにしてって事よ」
「……急に結婚なんて言われても困るんですけど? 準備も何もしてないしさ、まだ時期も早いよ」
「別に今直ぐ結婚したい訳じゃないわ。ただ、この部屋を一人だけの空間にするのは止めにしない?って言いたいの」
「それって…つまる所…」
「そろそろアタシ達二人の空間にしたいと思うんですけど、如何かしら? それともお嫌?」

その後はどうなったかですって?
聞くのも野暮じゃないかしら。
その後、抱きしめながら言ってくれた事を聞けば誰でも判ると思うわよ。
これから時間も空気も二人で分け合っていけるんだから、幸せじゃない方がおかしいわ。
尤も、後で二人とも上司に大目玉喰らったのはお約束かも知れないけど。
「今日はもう帰さないよ、明日は一緒に無断欠勤すれば良い。起きたらすぐ、二人で荷物纏めに君の部屋に行こう。
 それから役所に行って婚姻届出してこの部屋で一緒に暮らそう、アスカ?」
もう絶対離れないんだからね、バカシンジ!
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