幻想


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ピンポ~ン

日曜の昼下がり僕達二人が借りてきた映画を観ている時だった。映画はクライマックスのシーン、再度鳴り響くインターフォンのチャイム。
僕はチラリとアスカの横顔を見る。完全に映画に夢中で来客者の相手をしに行く様子は感じられない。
溜め息を一つつくと僕はインターフォンに向かった。
「はい。どちら様ですか?」

「お届け物で~す」

インターフォンに映るは宅配便の男性の爽やかな笑顔。僕は判子を片手に玄関を開け遅れた事を詫びる

「すみません。お待たせして」

「碇さんのお宅ですよね?御受け取りのサインをここに」

指定された場所にサインを書いて荷物を受け取る。あまり大きくないがずっしりと重い。箱の上には天地無用!割れ物注意とデカデカ注意書きが書かれていた。
「ありがとうございました!」

爽やかな笑顔を最後まで崩さずストライプの制服の男性が夏の暑い日差しの中を走り去っていく。

僕がキッチンに荷物を運ぶとアスカが近寄ってきた。
「何よその箱」

「宅配便だよ。さっきチャイム鳴ったろ」

「あら~。そうだったかしらぁ?アスカ気付かなかった~」

アスカは可愛くブリッコしてトボケる。

まぁ、毎度の事だから慣れたけど…

「で?誰からよ」

「え~とっ…リツコさんから」

「リツコ!いや~ん、また蟹かしら。それとも今度は松坂牛?」

リツコさんはたまに『自分じゃ腐らせるだけだから』と貰い物の食材を我が家に贈ってくれる。この間は、蟹が贈られてきたためアスカは
リツコさん=美味しい物をくれる人と認識していた。
「ん~。割れ物だから食べ物じゃ無いかもよ?」

「え~!とにかくさっさと開けなさいよ。シンジ」

アスカに急かされて箱を開けるとそこには

「栄養ドリンク?」

僕とアスカは顔を見合わせる。箱の中には小瓶がいっぱい入っていた。
アスカは小瓶を一つ取り出すとしげしげと見つめ始める。僕は箱の中に手紙を見つけると内容に目を通した。

「シンジ君へ。私が最近造った栄養ドリンクを贈ります。この栄養ドリンクは…」

僕が手紙を読んでる最中に早速アスカは手に持った栄養ドリンクのキャップを開け飲み始めている。

「美味しい~!こんなに美味しい飲み物初めて!」

アスカは既に二本目に手を伸ばしている。僕の分を残すという選択肢は彼女にあるのか?
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