曲は'Komm,susser Tod'3

そんな中,DJがリスナーからのメッセージを読み上げる。
『今日,本当は彼女と旅行に出かける予定でした。 でも,急な仕事でドタキャンしちゃいました』
『アスカ,今日はホントにゴメン,ボクは一緒に行けないけど,きっとこの番組を聴いていると思うので,せめて彼女の大好きな曲をかけてください』
えっ?
「えー,このリクエストは,ラジオネーム,初号機パイロットさん,からです」
聞き覚えのある単語をDJが次々と話す。
その後,DJがなんか間の抜けたコメントをしていたと思うけど,アタシは聞いちゃいなかった。

「曲は'Komm,susser Tod',……こんな曲が大好きだなんて,また,ずいぶん大変そうな彼女ですね」
アタシの一番好きな曲が車内に流れ始める。

なんだ,一応,悪いって思ってたんだ。 
……わざわざアタシの好きな番組にリクエストまでして。 
それでなくても忙しいのに。
ふっと,怒りが体から抜けていく。

次のインターチェンジの案内が見える。
アタシはウィンカーを出し,追越車線から元の車線に戻る。
エンジンの唸りが緩やかに大人しくなっていく。

ナビの帰宅ボタンを押す。 ナビがルートをリロードする。
画面には帰宅までの一本の道筋が示される。
さて,晩ご飯は何にしようかな。
アタシが家で待っていたら,さぞ驚くでしょうね,シンジ。

……八つ当たりしてゴメンね,DJ。
Reference from DCT monkey girl odyssey 'GOMENNE DJ'

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最終更新:2007年07月17日 06:25
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