ノゾムモノ


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痛ぅ・・・

夜中、不意に下腹部に鈍い痛みが広がっていく。
そうか、始まったのか・・・

アタシが『女』になってからずっと続くこの月に一回の忌まわしき習慣がまたやって来た。
荒れていた少女時代を思い起こすと、コレが来る度にその痛みと煩わしさから
「子供なんて要らないのに」とよく公言していたものだ。
もしあの頃のアタシに会うことがあれば間違いなく一、二発引っ叩いているだろう。
「また出来なかったのよ」と言って・・・

高校を卒業してすぐに、結婚したアタシ達はよく「できちゃった婚?」等とからかわれた
が実際はお互いの意思を確かめ合っての結婚だったのだ。その為か「子供はまだ?」
とも聞かれたもので、その度に「まだ子供を作る気はないわよ」と笑って答えていたが、
内心は今、隣で寝ているシンジとの子供を切に望んでいた。

だが結婚して2年の間、アタシはこの痛みに耐えなくてはならなかった。
シンジとの関係が薄くなった訳ではない。つい数時間前まで事に及んでいたし、
昨日だって、その前だってずっとお互いを求めていたのに・・・

ヤメヤメ 始まってしまうと、どうも気分が落ち込むから今日は下着を換えて痛み止めを
飲んで準備をしてから寝よう。

翌朝、薬が切れてきたのか痛みも徐々に増してきた。元々出血の量が多いのでコレになる
度に貧血に悩まされている。
「くうぅ」と声が漏れる。
「大丈夫? 始まったの?」
起きて開口一番、昔のように恥ずかしがる事もうろたえる事もなくなり今では優しく声を
かけられる様になったシンジ。その優しさがアタシにとっては辛い。

「ゴメンね、シンジ・・・ また・・・」
「それは言いっこなしだよ、アスカ」
そう言うと自然と出てきた涙をふき取ってくれる。そして蕩ける様なキスの後にこう
付け加えてくれる。
「僕は今の幸せで十分だよ・・・ なんかさ、これ以上望むと罰が当たりそうだし・・・」
相変わらず前向きなのか後ろ向きなのか微妙なコメントだが、それがシンジらしい。
「・・・けどアタシは子供が欲しい。アンタとの愛が形として表せるように」
アタシも相変わらず自己中心的で欲深いコメントが出る。
「アスカ・・・」
この言葉に触発されたのかアタシに抱きついてくるシンジ。
「ちょ・・・ ちょっと待ちなさいよ! 今日は!」
「分かってる」

キスの雨がアタシに降り注ぐ。  数日の間だけど我慢してね、シンジ・・・


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