「あの…アスカ。映画のチケット貰ったんだけど一緒に行かない?」「い・や・よ!何であんたなんかと一緒に行かなきゃ行けない訳!学校の誰かに見られたらどうするの?却下」「ハハハッ…そうだよね…ごめんアスカ」
うつ向いたシンジはチケットを握り締め部屋へと帰っていった。ソファーに寝転がりながらファッション雑誌を観ていたアスカはため息をついて「もぅ…なんでそこで帰っちゃうのよ。シンジのバカ」イライラしながらシンジの再アタックを待つが一行に来る気配が無い。仕方なくアスカは立ち上がりノックもせずにシンジの部屋のドアを開けた。
「バカシンジ!タイトルを言いなさい」「…?何の話?」「映画に決まってんでしょ!」「ロードオブザリングⅨ~決戦!秋葉原~」
…ヤバい。全然観たく無いアスカは咳をコホンッと一つして「勿体無いから行ってあげても良いわよ」「…さっきは行きたくないって言った」「男がグジグジ言うなッ!チケット寄越しなさい」シンジに手を突き出すアスカ。クシャクシャになったチケットをアスカに差し出す。「……暇だから仕方なく行ってあげるんだからね」「解ってるよアスカ」
シンジって意外に頑固なのよね。昔は私に逆らったりした事ないのに…幼稚園の時のあいつは「待ってよアスカ。泥団子は食べれないよ」うん。素直だった。食べてたし小学生の時は「…はい。僕はアスカのお婿さんが将来の夢です」おけ。半ズボンがキュートだったわ中学生なんて「殴らないでよ。アスカが全部正しいから…もう殴らないで…」…あれ?私ちょっとヤバい人みたいじゃね?高校生の時かな?「アスカ…パン買ってきたよ」えっ…ちょっ、シンジ目が虚ろよ…あれ?私シンジ事好きなはずなのにじぁあ大学生か!「アスカ…僕もう疲れた」ヤバい!天使に連れてかれるネロみたいになってる!あっれ~?おかしいな?私はシンジが好き、これはあってる。シンジは私にベタ惚れ。これは揺るぎがたい真実。ん~…なんか開けてはならない黒歴史アルバムだったみたいね…じゃあいつから私に口ごたえするようになったのかしら?「アスカ…今幸せ?」「まぁ…ね。シンジと結婚出来たし」「僕の事好き?」「嫌いじゃないわ」「僕はアスカそういう所が好きだよ」…あの時からか。シンジが私と対等になったの…愛って案外凄いのね終わり
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