アスカの料理奮闘記~思い出の肉じゃが~

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「今日はアタシが晩御飯作る!」 「はぁあ!?」 アスカの急な申し出に面食らうシンジ。 それもそのはず、結婚して今まで自ら進んで料理をしようとしなかったアスカが この日に限って突然「作る」と言い出したのだ。 いくつかの食材の入った買い物袋を携え、エプロン・三角巾・包丁と完全武装して。 「えっ・・・でも」 不安と戸惑いを込めて僅かながらの抵抗を試みるも、 「アンタはそこで黙って見てなさい!」 「料理の一つや二つ、このアスカ様に掛かればお茶の子さいさいよ!!」 と、包丁を目の前に突きつけられれば首を縦に振るしかなく、 指を切らないかと不安になりながら、行く末を見守る事とした 「とぉう!」「やぁあ!」「てぇぇえりゃあ!!」と使徒戦さながらに食材を切り刻み、 シンジの不安を他所に無事に食材を切り終わる。 次にその材料を鍋に全て放り込み一通りの調味料を入れ、火にかける。 「あっ・・・」と指摘を入れようとすると、鋭い眼光で睨み付け即座に沈黙させられる。 どうやらアスカは意地でも自分の力で全てやり遂げたいようだ。 この時点でシンジはアスカが作りたい料理を分かっていた。 ジャガイモ、人参、玉葱、牛肉、そして調味料に醤油に砂糖、みりん。 そう『肉じゃが』である。 そして完全に調味料の割合を間違えている。 (アスカ・・・ それじゃしょっぱすぎるよ) 程無くして 「出来たッ!!」 (早やッ!!) 「へぇ、結構早く出来るんだね・・・」 とりあえずアスカが怒り出さないように助言を出す。 「当然!! アンタはいっつも愚図だから何をやるにも時間が掛かりすぎるのよ!!」 あまりにも遠まわしな助言は伝わらなかったようだ。 そして、自分の目の前に鎮座しているアスカの『肉じゃが』。 その様子を満面の笑みで見つめる。 逃げ場は残されていない。 「いただきます」 最初に箸を付けたのはジャガイモ。案の定箸が刺さらないが口の中へ・・・ 半分程しか火の通っていないジャガイモは口腔内でジャリジャリと頭蓋に響く音を立てる。 「どぉ、美味しい?」 「うっ・・・ うん、美味しいよ」 「ふっふ~ん、当然よね! このアタシが作ったんですもの! いっただっきま~す!」 そして知る事となる。自分が作った『肉じゃが』の味を・・・ (不味い) 正直、食べられた物ではなかった。 そんな物を目の前でシンジはあたかも美味しそうに次から次へと口に運んでいる。 そして彼女は怒りが込み上げてきた。 こんな料理をわざわざ『美味しい』と言ったシンジに対して 「こぉのぉ、馬鹿シンジィ~!!!」 パッァア~~~ン!! アスカは思いっきり彼の頬を引っ叩くと、脱兎の如く寝室へ逃げ込んでいった。

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