昼ドラ 夫婦喧嘩

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シンジ「ただいま」 いつものように帰宅。平和の1日。ずっと続く平和。 だが、平和の時は長く持たなかった 帰宅したシンジは異変に気づく。部屋が暗い…。それにいつもなら必ず 出迎えに来ていたはずが、だれもこない。 シンジ「…遊び行ってるのかな?」 シンジは電気を付けず、そのままリビングに向かう。 暗いリビング…やはり誰もいない…。だが殺気らしき物が帯びている事がわかった。シンジの目は段々暗闇に慣れていく。 …人影が見えた。女性が立っている。妻だった。 シンジ「アスカ…?なにしてんの?電気つけなよまったく」 アスカ「……」 俯いてたアスカは顔上げる。 その目からは おびただしい殺気が満ちていた。 シンジ「なにし……」 その時────────…ヒュン 目にも止まらなぬ速さでアスカが懐に飛び込んで来ていた シンジ「!?………痛っ」 頬になにか痛みを感じる…血だ── 振り下ろされたアスカの右手には刃物が握りしめてあった シンジ「なっなっななななにやってんの」 声にならないシンジ。 無言のアスカ。 その時、 下から上への斬撃。シンジはとっさに後ろに避けた。 パニックに陥るシンジ 『殺される』野生の感がそう感じた。 かんぱ入れず アスカは刃物で襲ってきた。シンジはテーブルの下に隠れた。 シンジ(浮気?してない。エロゲ?いやあれは父さんの。生理?いやちがう。)アスカがキレた理由を必死に考えるシンジ。 その時、アスカはテーブルを蹴り上げた。ひっくり返るテーブル、そしてうずくまる情けないシンジが露わになる。 「!?」シンジは全速力で逃げた。 後ろからアスカが追う。 シンジはアスカを止める方法が一つだけ思いついた。 シンジ「母さんなら…」 必死に二階のユイ達の部屋に走った。 部屋を開ける。だが誰もいない。地獄に叩きつけられた気分だった。 シンジ「母さん!!父さん!!キョウコさん!!…」 無残に響く声、そして ペタペタ── 後ろを振り返ると アスカゆっくりと近づいていた シンジ「なんで怒ってるの?」 アスカ「……」 シンジ「言ってくれなきゃわかんないよ!!!!!!」 シンジ声を張り上げた。 足が震える。 アスカ「…どーでもいい…全部」 呼吸が浅くなる シンジ 「僕がなにをしたの?」 沈黙 二人の呼吸しか聞こえない空間 落ち着こうとシンジが深く息を吸おうとし、息を吸った その時 アスカは一瞬で間合いを詰め、刃物を振り上げていた。 死。頭によぎる シンジは反射的にアスカに抱きついた その反応速度はまさに 生への底力だった 廊下に倒れる二人 「やめてよ!やめてよアスカ!嫌われるような事したなら謝るから!やめてよう!!」 シンジは涙を流しながらアスカに訴える アスカ「もうだめ…もうだめなのよアタシ。耐えられない。だから一緒に死んで…」 徐々に肩から力がなくなっていく事がシンジにはわかった。 アスカ「もう嫌なの…。最近シンジが何考えてるかもわかんない…。ちゃんとアタシを見て…嫌いならハッキリ言って…。」 シンジは思った。平和な毎日…それは自分だけだった事。 シンジ「慣れすぎてたのかもしんない。いつも一緒いるから…。昔から僕に構ってくれてたでしょ?だから疑いもせず、最近はアスカの気持ちなんて考えてなかった。ごめん。」 泣き出すアスカ 「簡単な事だった。伝えればよかったんだ。受け身の自分はもうやめるよ。 アスカを愛してる。やり直そう」 「うっ…う…。…うん。アンタ、段々加持に似てきてる…その臭いセリフとか…フフ」 「アスカだってみさとさんに…」 「もう…似てないわよ!バカ!」 「あははっ、やっぱアスカはそうでなきゃ」 かくして二人は倦怠期のすれ違いを超え、幸せな夫婦生活が続くのでありましたとさ おしまい

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