【アスカとミサトの茶飲み話】

「【アスカとミサトの茶飲み話】」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

【アスカとミサトの茶飲み話】」(2009/03/27 (金) 07:31:57) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

<p>今日はミサトが遊びに来た。ミサトのくせに生意気にも<br /> 子連れだ。ズボラ女に家事も育児も務まるわけがない。<br /> 加地さんは家事もこなすのかしら。ミライは、ミサトの<br /> 娘のアリサちゃんと二人で大はしゃぎ。はしゃぎ疲れて<br /> 二人ともソファーで寝てしまった。風邪を引かれると<br /> 面倒なので、二人に毛布を掛けてやった。<br /> 「うるさいのがやっと静かになったわね。お茶入れるわ」<br /> 「ありがとう……でもアスカ、ちゃんとお母さんしてん<br /> のね。意外だなー」<br /> 「…それをミサトが言うわけ?」<br /> 「アハハそれは言わないでよ。最近はアリサに『ママ、<br /> ちゃんとお片付けしなさい』って怒られるんだから」<br /> 「アリサちゃんは加地さん似なのかしら」<br /> 「かもねーアハハ。…でも正直な話、あの頃の貴女を見て<br /> いたら、とても家庭に収まるタイプには思えなかった」<br /> 「そう…ね。ぶっちゃけ自分でもそう思う。あの頃の<br /> ままだったら結婚もしてなかったかも」</p> <p>242 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの[sage] 投稿日:2008/05/09(金) 19:32:34 ID:???</p> <p>「それがなぜ変わったの?」<br /> 「……結局は、あの戦いよ。昔は、自分は特別な人間に<br /> なるんだって決めてた。そうなるのが当然だって思ってた。<br /> でも、あの戦いがあたしを変えたの。『選ばれし者』<br /> になるのなんか、もうたくさん。シンジと結婚して、<br /> あの子が生まれて、初めて自分で抱いた時に決めたの。<br /> もう自分のためだけに生きるのはやめよう。この子と<br /> 彼のために生きてみようって。それがあたしなりの<br /> エヴァとの決着の付け方。ねぇ信じられる?セカンド<br /> チルドレンは専業主婦で、サードはしがないサラリー<br /> マンよ?笑っちゃうよねぇ」<br /> 「でも幸せでしょ?」<br /> 「うん。…結局、全ての人には、それぞれ相応しい場所<br /> があるの。あたし達には主婦やサラリーマンがそうで、<br /> エヴァのパイロットの座はそうじゃなかった。でも、世界を<br /> 救う英雄が務まっても、主婦やサラリーマンが務まらない</p> <p>243 名前:名無しが氏んでも代わりはいるもの[sage] 投稿日:2008/05/09(金) 19:34:04 ID:???</p> <p>人もいるはず。あたしは、シンジには英雄にも神話にも<br /> なって欲しくない。真面目が取り柄のサラリーマンで、<br /> 家では子煩悩なパパでいてくれれば、後は何も望まない」<br /> 「なるほどねぇ。シンちゃんはどうなのかな」<br /> 「さあ。彼とはあの後、そのことについて一度も話した<br /> ことがないの。だってほら、分かるでしょ?あの話題は<br /> 地雷原だから。お互い、相手の地雷を踏みたくないし、<br /> 自分のも踏まれたくないから」<br /> 「…正直言うと私、あなた達が結婚するとは思わなかった。<br /> あの戦いの後、二人とも傷付いて、落ち込み方が酷かった<br /> ものね…おしゃべりな貴女が無口になって、三人でいても<br /> 気まずくて。だけど、少しずつ立ち直るにつれて、あなた<br /> 達の仲が深まっていくのがわかった。それが不思議」<br /> 「うーん…結局、わかってくれるのは彼しかいなかった<br /> から。高すぎる代償を払わされる辛さとか。それに、<br /> あたしには意地があった。いまさら逃げ出すのは許さない、<br /> コイツはあたしのものにするってね。でも、あたしなりに</p> <p> </p> <p>努力もしたのよ?あたしは彼の『普通の彼女』になろうと<br /> 決めたの。気付いてた?あの後あたしは、彼を呼ぶとき…」<br /> 「『バカシンジ』と言わなくなった」<br /> 「そう。とにかく、そういう小さなことから変えていこう<br /> と思った」<br /> 「思い出すわ、貴女のお弁当。彼と自分の二人分のお弁当を<br /> これから毎日作るなんて言い出して。シンちゃんは震え<br /> 上がってたよね。どんな恐ろしいことになるかって」<br /> 「しっつれーよねーアイツ」<br /> 「で、『アスカ無理だよ、僕が作るよ』なんて言うから<br /> 私、彼を物陰に引っ張って行って、こう言ったのよ。<br /> アスカに作らせなさい。そしてあなたは、それを毎日<br /> 残さずに全部食べなさい。それがあなたの義務よって」<br /> 「えー何それ!聞いてない!」<br /> 「そしたらシンちゃん涙目になっちゃって、しょんぼり<br /> 引き下がったわ」<br /> 「ひっどーい!」<br /> 「…でも今思うと、その頃には彼は貴女に好意を持って<br /> いたんじゃない?嫌いな女の弁当を無理して食べるわけ<br /> ないもの」</p> <p> </p> <p>ないもの」<br /> 「うぐぐぐぐどうしてくれようアホシンジ」<br /> 「ありゃ?マズイかな?」<br /> 「人があ・ん・な・に一生懸命作ってた弁当を、涙目で<br /> 無理して食べてた…?」<br /> 「よしなさいよ昔のことで怒るのは…」<br /> 「うぐぐ」<br /> 「ママー」<br /> 「あらアリサ起きたの?じゃあそろそろ失礼しましょう。<br /> また来るわ、アスカ」<br /> 「ぐぐぐ」</p> <p><br /> 一方その頃、休日出勤が早目に終わったので、妻子への<br /> お土産にケーキを買い、家に帰る足取りも軽いマイホーム<br /> パパ碇シンジさん(29)の姿が。碇さんの運命やいかに!</p>
<p>今日はミサトが遊びに来た。ミサトのくせに生意気にも<br /> 子連れだ。ズボラ女に家事も育児も務まるわけがない。<br /> 加地さんは家事もこなすのかしら。ミライは、ミサトの<br /> 娘のアリサちゃんと二人で大はしゃぎ。はしゃぎ疲れて<br /> 二人ともソファーで寝てしまった。風邪を引かれると<br /> 面倒なので、二人に毛布を掛けてやった。<br /> 「うるさいのがやっと静かになったわね。お茶入れるわ」<br /> 「ありがとう……でもアスカ、ちゃんとお母さんしてん<br /> のね。意外だなー」<br /> 「…それをミサトが言うわけ?」<br /> 「アハハそれは言わないでよ。最近はアリサに『ママ、<br /> ちゃんとお片付けしなさい』って怒られるんだから」<br /> 「アリサちゃんは加地さん似なのかしら」<br /> 「かもねーアハハ。…でも正直な話、あの頃の貴女を見て<br /> いたら、とても家庭に収まるタイプには思えなかった」<br /> 「そう…ね。ぶっちゃけ自分でもそう思う。あの頃の<br /> ままだったら結婚もしてなかったかも」</p> <p> </p> <p> </p> <p>「それがなぜ変わったの?」<br /> 「……結局は、あの戦いよ。昔は、自分は特別な人間に<br /> なるんだって決めてた。そうなるのが当然だって思ってた。<br /> でも、あの戦いがあたしを変えたの。『選ばれし者』<br /> になるのなんか、もうたくさん。シンジと結婚して、<br /> あの子が生まれて、初めて自分で抱いた時に決めたの。<br /> もう自分のためだけに生きるのはやめよう。この子と<br /> 彼のために生きてみようって。それがあたしなりの<br /> エヴァとの決着の付け方。ねぇ信じられる?セカンド<br /> チルドレンは専業主婦で、サードはしがないサラリー<br /> マンよ?笑っちゃうよねぇ」<br /> 「でも幸せでしょ?」<br /> 「うん。…結局、全ての人には、それぞれ相応しい場所<br /> があるの。あたし達には主婦やサラリーマンがそうで、<br /> エヴァのパイロットの座はそうじゃなかった。でも、世界を<br /> 救う英雄が務まっても、主婦やサラリーマンが務まらない</p> <p> </p> <p> </p> <p>人もいるはず。あたしは、シンジには英雄にも神話にも<br /> なって欲しくない。真面目が取り柄のサラリーマンで、<br /> 家では子煩悩なパパでいてくれれば、後は何も望まない」<br /> 「なるほどねぇ。シンちゃんはどうなのかな」<br /> 「さあ。彼とはあの後、そのことについて一度も話した<br /> ことがないの。だってほら、分かるでしょ?あの話題は<br /> 地雷原だから。お互い、相手の地雷を踏みたくないし、<br /> 自分のも踏まれたくないから」<br /> 「…正直言うと私、あなた達が結婚するとは思わなかった。<br /> あの戦いの後、二人とも傷付いて、落ち込み方が酷かった<br /> ものね…おしゃべりな貴女が無口になって、三人でいても<br /> 気まずくて。だけど、少しずつ立ち直るにつれて、あなた<br /> 達の仲が深まっていくのがわかった。それが不思議」<br /> 「うーん…結局、わかってくれるのは彼しかいなかった<br /> から。高すぎる代償を払わされる辛さとか。それに、<br /> あたしには意地があった。いまさら逃げ出すのは許さない、<br /> コイツはあたしのものにするってね。でも、あたしなりに</p> <p> </p> <p> </p> <p>努力もしたのよ?あたしは彼の『普通の彼女』になろうと<br /> 決めたの。気付いてた?あの後あたしは、彼を呼ぶとき…」<br /> 「『バカシンジ』と言わなくなった」<br /> 「そう。とにかく、そういう小さなことから変えていこう<br /> と思った」<br /> 「思い出すわ、貴女のお弁当。彼と自分の二人分のお弁当を<br /> これから毎日作るなんて言い出して。シンちゃんは震え<br /> 上がってたよね。どんな恐ろしいことになるかって」<br /> 「しっつれーよねーアイツ」<br /> 「で、『アスカ無理だよ、僕が作るよ』なんて言うから<br /> 私、彼を物陰に引っ張って行って、こう言ったのよ。<br /> アスカに作らせなさい。そしてあなたは、それを毎日<br /> 残さずに全部食べなさい。それがあなたの義務よって」<br /> 「えー何それ!聞いてない!」<br /> 「そしたらシンちゃん涙目になっちゃって、しょんぼり<br /> 引き下がったわ」<br /> 「ひっどーい!」<br /> 「…でも今思うと、その頃には彼は貴女に好意を持って<br /> いたんじゃない?嫌いな女の弁当を無理して食べるわけ<br /> ないもの」</p> <p> </p> <p> </p> <p>ないもの」<br /> 「うぐぐぐぐどうしてくれようアホシンジ」<br /> 「ありゃ?マズイかな?」<br /> 「人があ・ん・な・に一生懸命作ってた弁当を、涙目で<br /> 無理して食べてた…?」<br /> 「よしなさいよ昔のことで怒るのは…」<br /> 「うぐぐ」<br /> 「ママー」<br /> 「あらアリサ起きたの?じゃあそろそろ失礼しましょう。<br /> また来るわ、アスカ」<br /> 「ぐぐぐ」</p> <p> </p> <p><br /> 一方その頃、休日出勤が早目に終わったので、妻子への<br /> お土産にケーキを買い、家に帰る足取りも軽いマイホーム<br /> パパ碇シンジさん(29)の姿が。碇さんの運命やいかに!</p>

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。